知る
know

知る・know

業界&シゴト研究

業界&シゴト研究

保育士になるまで

どうしたら保育士になれるの?

保育士として働くためには、まず資格を取らなくてはなりません。保育士を養成するための学校や施設で決められた課程を履修し、卒業すれば、この資格を取得できます。専門の学校で学んでいない場合でも、年2回、全国47都道府県で一斉に行われる保育士試験に合格すれば、資格を取得できます。その後は保育士登録を受け、保育士証の交付をもって、はじめて保育士として働けるのです。

このように、筆記と実技による保育士試験を受けるというルートもあり、さまざまな人が保育士を目指しています。試験を実施するのは一般社団法人全国保育士養成協議会。こども家庭庁発表の資料によれば、2022年の受験者は約7万9,300人。 そのうち合格したのは約2万3,700人、合格率は約30%でした。

※最終学歴が中学卒業であっても、所定の児童福祉施設での勤務経験時間の条件を満たせば受験資格を得られる
※参考:「ハローミライの保育士」-厚生労働省

公立と私立の就職活動の違い

資格を取ったら、就職活動スタートです。公立と私立では、採用スケジュールや選考内容だけでなく、就職後の働き方も違ってきます。それを理解した上で受験しましょう。

公立の保育所、児童福祉施設

公立の施設で働くには、地方自治体による職員採用選考を受けて公務員になる必要があります。公立保育所の多くは市区町村の自治体により設立されていますので、その場合は市区町村の「保育士採用選考」を受けることになります。

ほかの児童福祉施設には、市区町村だけでなく、都道府県の自治体が設立した施設も少なくありません。こうした施設を希望するなら、都道府県か市区町村の「保育士」か「福祉職(受験資格として保育士資格などが問われる)」の採用選考を通過しなければなりません。

合格しても、採用されるためには空きを待つ必要があります。自治体は合格者を「採用候補者名簿」に掲載します。地域の保育所や児童福祉施設で新たな人員の募集が出たときに、その名簿から採用者を決めるのです。ここで気をつけなければならないのは、必ずしも第一志望の施設に行けるとは限らないこと。保育所を志望していても、他の児童福祉施設で採用されるかもしれません。つまり、公立を目指すとは、どこか特定の施設に就職するのではなく、自治体の職員として地域の児童福祉全体に関わっていくということなのです。当然、地域内での異動もあります。

私立の保育所、児童福祉施設

私立で採用されるのは、その特定の施設への就職を意味します。それぞれの施設で設けられた採用基準を満たして選考を突破し、採用されれば基本的にはずっとそこで働くことになります。グループでいくつか施設を経営している企業なら、グループ内での異動はあり得ます。

就職活動の流れは?

保育士を養成するための学校を卒業した人を例に、一般的な就活スケジュールを考えると右の図のようになります。

地域や施設ごとに採用試験の内容もスケジュールも異なりますので、インターネットを活用して情報を収集しましょう。実際に足を運んで施設の雰囲気を見てみると、働くイメージが沸き、面接で伝えたいことも出てきます。

採用が決まったら、いよいよ保育士として働く毎日が始まります。
焦らず、一歩ずつ、成長していきましょう!

私立の保育所、児童福祉施設

私立の保育所、児童福祉施設私立の保育所、児童福祉施設