+1就活準備
マイナビ2026
+1就活準備
世界と日本を
ブリッジする企業
世界中の高齢者の救いの手となれ

[マツ六株式会社]

日本から世界へ。
国境を超えて手すりをつくり、届ける。

1921年創業のマツ六株式会社は、専門商社として手すりやドアノブなど住宅に関する金物を扱ってきました。そんなマツ六の転換期となったのは1990年代のこと。高齢化社会への突入に対し、バリアフリー商品を自社で開発し始めたのです。そうして生まれた手すりなどの商材は、今や海外市場にも広まりつつあります。今回は、世界を飛び回りながら世界の高齢者を支えている橋本さんにお話を伺いました。

お話を聞いた人

貿易部 橋本剛志
貿易部
橋本剛志

大学時代には台湾への留学を経験し、1996年に新卒入社。3年目から3年間は台湾に駐在し、バリアフリー商品開発のための調達に奔走した。帰国後は本社の貿易部に所属。現在は部長を務めながら年間100日は海外出張し、さまざまな商品の輸出入に携わる。

INDEX

迫り来る高齢化社会。次なるニーズに応えるビジネスを。

専門商社として住宅に関する建材を扱ってきたマツ六。その最大の特徴は、自ら商品開発も行っているところにあります。会社の顔とも言える「手すり」などのバリアフリー商品は、どのようにして手掛けられるようになったのでしょうか。橋本さんに聞きました。
「当社の業績は新築の着工戸数に大きく左右されていました。そこで目をつけたのがリフォーム市場です。また、高齢化が進んでいたことから“高齢者向けの住宅リフォーム”を軸にバリアフリー商品の開発にも注力していくことになりました」
当時の橋本さんはというと、入社3年目で台湾に駐在中。そこに一本の電話があったと言います。『橋本、台湾で木製の手すりを作れるメーカーを探してこい』と。
「昔から金属製の手すりはたくさんありましたが、それだと冬は冷たくなるし夏は熱くなってしまう。使ってもらうには、自然の温もりを感じられる木製である必要があったんです。しかし、それまで私はアルミ製品を担当していたので木製品はまったく経験がなく…。完全に寝耳に水でしたね」

国を超えてつながった、技術と想い。

橋本さんは日本の開発部が作った設計図を手に、台湾で木製品を扱うメーカーを片っ端から訪ねました。技術力や品質、コストなど見るべきポイントが多くある中、大事にしていたのは第一印象だったのだとか。
「話を聞いてくれるか、どれだけ親身になってくれるかを重視していました。というのも、私が探していたのは条件に合う既製品ではなく、一緒にものづくりに挑戦してくれるパートナーだったからです」
当時選び抜いた台湾の企業とは今でも取引があるらしく、橋本さんは「今振り返ってもあの決断がベストだった」と懐かしそうに話します。
「商品開発が始まると、私は日本の開発部と台湾のメーカーの橋渡し役を担いました。開発の壁となったのは、手すりの素材が木製なこと。金属であれば対荷重などの品質をそろえるのも簡単ですが、天然素材の木材は品質をそろえるのが難しくて。私が間を取り持ち、お互いのノウハウを結集させる必要がありました」
何度も調整をくり返し、ようやく満足いくレベルを実現。橋本さんの存在が国を越えて技術と想いをつなぎ、安全安心な手すりをつくり上げたのです。

日本基準が、中国の業界基準に。

マツ六がバリアフリー商品への挑戦を始めて10年が経った頃。ラインアップが拡充していく中で、中国や韓国でも急速に社会の高齢化が進んでいました。そこで、マツ六もいよいよ世界進出に乗り出すことに。台湾での試験販売でたしかな手応えを掴み、2015年には中国進出に向けた市場調査を始めました。その中で気づいたのが、施工レベルの差だったと橋本さんは話します。
「日本のように施工に関する基準がなく、作業者によってレベルが違ったのです。いくらいい手すりでも、正しく施工されなければ安全とは言えません。そこで、現地業者に日本の施工技術を共有するところからスタート。最終的には、有識者が集まる会合にオブザーバーとして参加し、中国の業界基準策定にも参画しました」
なんと、手すりを売るだけでなく業界基準そのものを確立させたと。そんな地道な活動が功を奏し、中国の住宅や歩道などあらゆるところでマツ六の手すりがつけられるようになっていきました。
また、その背景には中国に浸透している儒教も関係しているとのこと。「親を敬う教えから在宅介護を選ぶ人が多く、ニーズは一層高まっていくはずです」。橋本さんの活動は、両親の暮らしやすさを願う異国の家族の想いにも応えているのです。

自分の仕事が、世界の健康寿命を伸ばしていく。

中国での成功事例を糧にさらなる世界進出を目指すマツ六。しかし、地域によって住宅環境も暮らし方も異なるため、別の国への展開はそう簡単なことではないとのこと。
「“日本でこう売っているから海外でもこう売れるだろう”という先入観をなくすことが何よりも大切です。とくに香港は居住空間が狭いため、いかにスペースを取らない商品の提案ができるかが重要ですし、香港の住宅構造に合わせた取り付け方を説明する必要もあります」
橋本さんたちの香港や台湾企業へのきめ細やかな提案活動は少しずつ実り始め、つい最近にはヨーロッパで販売活動を行う企業とのご縁もあったそうです。「今まではアジア中心でしたが、もっと世界中に広めていきたいですね」とこの先の展望も話してくれました。
最後に、改めて日本と世界の架け橋として仕事をしてきた橋本さんにこの仕事の面白さを聞いてみました。 「国など関係なく、家族を想うお客さまが喜んでくれる瞬間に立ち会えた時はうれしいですね。学生時代の留学も楽しかったけど、そこで培った経験や語学力を活かしてやるビジネスの現場は何十倍も面白い。しかも、自分の仕事で世界中の高齢者の健康寿命が伸びていくと思うとハッピーですよね。学生の皆さんにも、そんな仕事を見つけてもらえたらと思います」

マイナビ編集部の声

文化も言葉も異なる中でのビジネスは簡単なことじゃない。それでも挑戦するのは、良い商品を世界に届けていきたいから。マツ六の手すりは、これからも世界中の高齢者を救うはずです!

もう少し詳しく知りたい!

会社概要

+1社の候補に入れよう!

検討リスト