迫り来る高齢化社会。次なるニーズに応えるビジネスを。
専門商社として住宅に関する建材を扱ってきたマツ六。その最大の特徴は、自ら商品開発も行っているところにあります。会社の顔とも言える「手すり」などのバリアフリー商品は、どのようにして手掛けられるようになったのでしょうか。橋本さんに聞きました。
「当社の業績は新築の着工戸数に大きく左右されていました。そこで目をつけたのがリフォーム市場です。また、高齢化が進んでいたことから“高齢者向けの住宅リフォーム”を軸にバリアフリー商品の開発にも注力していくことになりました」
当時の橋本さんはというと、入社3年目で台湾に駐在中。そこに一本の電話があったと言います。『橋本、台湾で木製の手すりを作れるメーカーを探してこい』と。
「昔から金属製の手すりはたくさんありましたが、それだと冬は冷たくなるし夏は熱くなってしまう。使ってもらうには、自然の温もりを感じられる木製である必要があったんです。しかし、それまで私はアルミ製品を担当していたので木製品はまったく経験がなく…。完全に寝耳に水でしたね」