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本業は何?事業の
幅広すぎ企業
陸・海・空・宇宙まで

[東明工業株式会社]

はじまりは特殊梱包から。
お客様のお困りごとは断らない、がモットー。

今回ご紹介する企業は東明工業です。1965年に航空機器の特殊梱包事業を柱に創業した同社。その後、航空機製造に不可欠な治工具(組み立て装置)や性能試験機の製造、自動車や船舶関連へと事業領域を着々と広げ、現在はダンボール製品から宇宙ロケットまで手掛けているのだとか。その守備範囲の広さには脱帽です。「事業領域はお客様の困りごとすべて」と話す執行役員の坂下さんに、詳しくお話を伺いました。

お話を聞いた人

ロジスティクス事業部副事業部⻑ 兼 営業統括部次⻑ 坂下 純也
ロジスティクス事業部副事業部⻑ 兼 営業統括部次⻑
坂下 純也

1994年入社。石川県出身。入社以来、航空機に関わる事業領域に長く従事。その後、2019年ロジスティクス事業部に異動。2024年からはロジスティクス事業部副事業部長兼営業統括部次長に着任し、現在に至る。

INDEX

すべてのモビリティに関わっていく。

現在、東明工業の主な事業は、航空宇宙事業部、システム製品事業部、ロジスティクス事業部の3つ。「すべてのモビリティに関わっていく」と掲げ、自動車、船、鉄道、飛行機、ロケットまで精力的に取り組んでいるそうです。「最初は航空機材の梱包からスタート。たとえば、防衛省向けの航空機搭載品や機材は通常は補給所で長期間保管されているのですが、いざという時に使えなくては困ります。そのため、特殊な梱包技術が求められるのです」と坂下さん。錆び付くなんてもってのほか。万一有事の際にもすぐに使えるように状態を保たなければならず、ただ壊れないように包むというわけではないのだとか。「アメリカ国防省が定めるMIL規格に準拠した特殊な梱包を施し、細心の注意を払い納品します」と坂下さんは話します。
「機材は中性紙と防湿に優れたバリア紙で包み、乾燥剤を同梱し脱気して含水率計で検査し完全に乾燥させ、まるで家具のように節目のない木箱に収めます」と坂下さん。その後、ロケット機材の梱包も手掛けるようにもなるのですが、こちらも木箱を活用。ロケットの場合、梱包だけでなくJAXAの種子島宇宙センターでの開梱作業も、東明工業の社員の手で行われていたと言います。ロケットの機材は非常に高価なため、梱包も開梱も慎重さと丁寧な作業が求められるとのこと。現在、ロケットの機材に木箱を使う機会は減っているそうですが、当時この作業には、10名ほどのベテランが携わっていたと教えてくれました。

ジェット機とロケットの組み立てにも携わる。

「先代社長には、梱包屋では終わらないという強い思いがありました。航空機の製造をなんとしてもやりたい、と。ちょうどお客様側も航空機の需要が増えており、愛知県内で機体の組み立てパートナーを育成する流れがあり、我々も手を挙げました。最初は派遣という形でお客様の工場に伺い、勉強させてもらいながら1980年にMU-300ビジネスジェット機の組み立てを開始。任されたのは、主翼の部分です。支給された骨格を組んでパネルを貼り、シールを塗るといった機体の構造組み立てでしたね。また、ジェット機の組み立てと前後しますが、自動車製造にも携わるようになり、製造ラインで使う治工具といった製造装置を自前で製作しました」
治工具は、ねじ穴などの加工位置を正確にガイドしたりパーツを固定したりする装置のこと。東明工業では現在、航空機の治工具も手がけているそうです。
「“こうのとり”ってご存知ですか?宇宙ステーションの補給機です。じつは、この組み立ても当社で担当したんです」と坂下さん。ロケットも最初は木箱の梱包から実績を重ね、HⅡ-Aロケットのエンジン部パネルの組み立てを任されるようになったとか。いやはや、まさに有言実行です。

お客様の困りごとすべてが事業領域。

「我々のポリシーは“できない”と言わないこと」と坂下さん。自分たちだけでできなければ、誰と組めば実現できるのかと考える。お客様が困っていることはすべて受けるというスタンスです。「基本的に事業領域も定めておらず、これまで、お客様に要求された性能がクリアできなかったことはありません。仕事ですから当たり前かもしれませんが」と、力強く話す坂下さん。「もちろん、途中にはたくさんの失敗もありますが、東明工業のエンジニアは本当にまじめ。そこがお客様から信頼される所以だと思います」。別の企業から断られたというお客様からの依頼もよくあるそうで、最後の砦として、測定器や装置、義足、介護ベッドの疲労試験機など、オーダーメイドで設計から製造も手掛けていると教えてくれました。
幅広い事業領域
お客様からの依頼のみならず、社内からのアイデア創出も活発に行われています。環境負荷が高い木箱の代替品として、強化ダンボール(ハイプルエース)を使用した特殊梱包に挑戦し実用化を実現。さらに、その強化ダンボールを使って、災害時に避難所で使用するダンボールベッドやパーテーション、非常用トイレまでも開発しています。ちなみに、令和6年1月に発生した能登半島地震の際には、義援物資としてダンボールベッドやパーテーションを現地に送ったそうです。
「こうした用途転用は常にテーマとしてあります。営業を中心にアイデア会議を頻繁に行っています。強化ダンボールは貴重な美術品の梱包に転用したり、簡易で丈夫な点を活かしイベントなどの什器やお子様用の家具の開発を手掛けたり。ものづくりを楽しむ思いが現場にあふれていますから、とりあえずやってみようと、アイデアが形になる機会はとても多いですね」と坂下さんは事業の幅が広がっていく社風についても話してくれました。

多領域事業は、社員の働きやすさにも。

さらに、社風だけでなく、働きやすい環境づくりも、事業の幅を広げる上では欠かせないそうです。
「我々の事業は、組み立て、内装、艤装、検査と品質保証、梱包そして出荷と様々な工程を社内で行います。そのため、ずっと長く働いてくれる社員の存在が欠かせず、彼らの働きやすさを支えることも会社の大切な役割なのです。ちなみに、当社は“選べる業界、選べる職種、選べる勤務地(選べる上司笑)”です」
もう少し詳しく聞くと、自分から異動を申し出ることができるだけでなく、社内では三階層ミーティングという制度もあるそうです。そこでは、リーダー、課長、部長が定期的に人事に関する会議を行い、仕事に関する悩み、人間関係の諸問題など、社員一人ひとりに目を配り、その対策を次の会議までに行うことを約束としているんだとか。本当に徹底しています。
「とにかく、なんでも相談してもらって、長く働いてもらいたいです。もちろん、育休・産休といった制度も整えているので、いろいろなことにチャレンジしたい方に興味を持ってもらえたらうれしいです」と笑顔で話してくれました。

マイナビ編集部の声

梱包事業で創業し、最先端の航空宇宙事業まで手がけるとは驚きです!また、幅広い事業があることで、社員が働きやすくなるという言葉に、人を大切に考える東明工業の思いを感じました。社内やグループ企業への異動も、転職並みのインパクトがあります。幅広いものづくりで培った知見も豊富なので、アイデアをどんどん出して、ものづくりに挑戦したい方におすすめです。

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