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就活でわからないことは、全てここでカバー!

就活用語集

就活ノウハウ、業界研究、職種研究、
就活の疑問を解決!

就職活動が進むにつれて、さまざまな場面で出てくる専門用語。就職活動に関する基本用語から、社会人になる前に覚えておきたい専門用語をわかりやすく解説!事前にチェックして、他の外国人留学生の一歩先を行こう!

就活準備編

Q.インターンシップ&キャリア

インターンシップ&キャリアとは、学生が企業などで実習や研修的な仕事体験をする制度です。期間は、1日程度から1カ月以上と様々です。各企業のプログラムを調べ、大学生活と両立できるものを選びましょう。


  • プログラムの一例
  • ・オフィスや工場の見学
  • ・実際の現場での仕事体験
  • ・仕事に必要な知識や考え方を学ぶ講座の受講
    (例えば、店舗開発部の社員による講座を受講し、「新規開店する場所を絞り込む」という課題でグループディスカッションやグループワークを行う)
  • 参加する学生の目的
  • 「自分を活かせる仕事を探す」「目標とする仕事に就けるように現場体験を通して自分を磨く」の2つが代表的です。
  • インターンシップ&キャリアの効果
  • 「自分を活かせる仕事に就きたい」との思いを、より強くすることができます。この結果、業界や企業を自主的に研究するようになり、就職活動の準備が自然と充実し、満足のいく結果を得ることができます。
  • インターンシップ&キャリアに参加するタイミング
  • 以下の2つに大別されます。
  • ・就職活動の準備としてのインターンシップ&キャリアは、3年生の夏と冬に開催されるものに参加すると良いでしょう。
  • ・能力とスキルを磨くことに役立てたい場合は、1、2年生のときから参加してみましょう。例えば、長期休暇にあわせて実施される1カ月以上のインターンシップ&キャリアを選ぶのも良いでしょう。大学のキャリアセンター(就職相談ができるセクション)で情報収集や相談をしてみましょう。

Q.プレエントリー

就職活動の初期には、「プレエントリー」と「エントリー」の2つがあります。プレエントリーとは、「受験するかどうかは現段階では未定ですが、関心をもっている貴社からの情報を得られるように登録します」というもの。これに対してエントリーは、「貴社の選考を受験したいので、会社説明会参加予約や必要な書類を提出します」というものです。この違いからわかるように、プレエントリーはエントリーに比べて気軽に行うことができます。


  • プレエントリーに至る流れ
  • 事前に自分が就職したい業界や職種を絞り込みましょう。そのうえで、就職情報提供サイトや合同企業説明会を利用して、「将来性を感じる」「事業方針に共感できる」など、あなたが魅力を感じる企業を探します。企業研究をさらに進め、その企業への理解を深められます。
  • プレエントリーから就活は動き始める
  • 「どの企業にすれば良いのだろう?」と迷って時間を浪費しないように注意しましょう。自分が関心のもてる企業を見つけたら、まずはその企業のページにアクセスし、個人情報を登録(=プレエントリー)してください。

Q.エントリー

エントリーとは、「受験意志」を志望企業に伝えるアクションです。エントリーにつながる代表的なアクションは、「会社説明会の参加予約」「エントリーシートの提出」「筆記試験の受験」です。


  • エントリーまでの流れ
  • まず、プレエントリーで就活生向けの会社情報にアクセスする権利を確保します。企業は、プレエントリー者に対し、会社と仕事を深く知ってもらうための情報を公開します。また、タイミングを見計らって会社説明会の日程やエントリーシートの入手方法・提出期限等の情報も公開します。
    受験したい企業に対しては、「会社説明会の参加予約」や「エントリーシートの提出」を行います。これにより、選考にエントリーしたことになります。
  • エントリーする企業を絞り込むことが大切
  • 例えば、100社にプレエントリーし、そのすべての企業を受験しようとエントリーした場合、おそらく就職活動は破たんするでしょう。なぜなら、会社説明会の参加、エントリーシートの作成、筆記試験の受験など、エントリーにともなう活動には多くの時間と労力が必要であり、エントリー社数が多すぎるとあなたのキャパシティを越えてしまって就活が行き詰まってしまうからです。
    エントリーする企業は、「将来性」「社風」など、「自分の企業選びの条件」をもとに絞り込む必要があります。
  • エントリー以降が本格的な就職活動
  • 企業は、プレエントリー者に対しては、事務的に会社情報へのアクセス権を提供します。その次の段階のエントリー者に対しては、エントリーシートの内容等で選考を開始します。つまり、エントリーによって本格的な就活がスタートします。

Q.オープンセミナー

就職活動に関連したテーマで開催される「オープンセミナー」は、会社説明会や選考よりも早い時期(=就職活動の準備期間)に行われます。選考とは関連しないため、気軽に参加できます。
内定への第一歩は、「自分が取り組みたい仕事を見つけること」です。理由は、「仕事で取り組みたいことが絞れている人」を企業は求めているからです。そのため、志望する仕事の絞り込みに役立つ「業界・仕事研究」をテーマにしたオープンセミナーには、積極的に参加するようにしましょう。


  • インターンシップセミナーとオープンセミナーを上手に活用する
  • まずは、3年生の夏の「インターンシップセミナー」で業界や仕事知識を広げることができます。しかし、これだけでは数多い業界のすべてを研究できません。そこで、夏のインターンシップ後に開催される様々な「業界・仕事研究オープンセミナー」に参加し、夏のインターンシップセミナーでは研究できなかった「業界・仕事」も研究しましょう。そして、夏時点とは違う「業界・仕事」に関心をもったならば、3年生の冬のインターンシップで就業体験をしましょう。こうすることで、就活準備をより万全なものにすることができます。

Q.業界研究

選考では「入社して実現したいこと」、つまり「仕事ビジョン」のプレゼンがもっとも重視されます。このプレゼンを充実させるには、まず「業界研究」、次いで「志望企業の仕事研究」と、段階を経て進める必要があります。就職活動でつまずく人は業界研究を軽視する傾向があるので注意が必要です。


  • 業界研究の方法
  • ネット上のコンテンツや書籍を利用して、業界を幅広く研究することから始めましょう。目的は、プレエントリーあるいはエントリーする企業について、どの業界から探すのかを決めるためです。一般的には、志望業界を3つ程度に絞り込むと良いとされています。

    マイナビの業界研究ページをみる
  • ※裾野の広い業界は、業種で絞り込む必要があります。業種の項をお読みください。

  • 次に、「絞った3業界に属する会社の説明を聞く」「1つの業界あたり2~3社の説明を聞く」といった目標を立て、マイナビ就職EXPOや合同企業説明会に参加しましょう。説明を聞いて各企業のことを知ると同時に、各会社から得た情報をとりまとめることで、「業界が抱えている課題」「業界全体として目指している大きな方向性」などを知ることができます。その結果、仕事のビジョンが描きやすくなります。
  • ニュースチェックも大切な業界研究
  • 政治や経済全体のニュースに混じって、「5G」「フィンテック」「MaaS」など業界最先端の取り組みが特集されることもあります。これらの耳慣れないキーワードに触れた場合はメモをするようにし、インターネットなどを利用して調べてみましょう。この積み重ねの結果、業界知識が深まり、最先端の動向とセットで仕事のビジョンを語れるようになります。

Q.職種研究

会社は、個々の社員が適性に応じた職を担い、チームを組むことで成り立っています。会社内にある様々な職を総称して「職種」と呼びます。「職」というキーワードは、会社内での「役割」とも言い換えることができます。例えば、「代表取締役」「管理職」「研究開発職」「技術職」「生産管理職」「営業職」「人事職」「広報・宣伝職」「経営企画職」「商品企画職」などは、職の一例です。


  • 職を理解するための3つのポイント
  • それぞれの職を理解するために、以下の3つのポイントを調べましょう。
  • 誰のために……仕事で関わる相手は、どのような問題や希望を抱えて頼ってくるのかを確認しましょう。
  • どのような能力・知識を使って……仕事で関わる相手の問題を解決したり、希望を叶えたりするために、どのような能力や知識が必要になるかを確認しましょう。
  • どのように貢献できるのか?……実際に問題解決したり、希望を叶えたりした事例を調べましょう。その際は、企業の社員紹介の記事が参考になります。
  • 志望職の決定には職種研究と自己分析の2つが必要
  • 選考では、「私は、志望している職で活躍できる自信があります」と、自己PRをする必要があります。この自己PRを行うためには、「自分に向いている」「自分を活かせる」という条件を満たす職を選ぶ必要があります。
    この選択過程で必要になるのが「自己分析」です。長所や短所、得意なこと、苦手なこと、大学で学んだ専門知識やスキル、課外活動等で身につけたノウハウなど、「自分が修得したものの中で仕事に活かせるものは何か」を自己分析で明らかにします。そして、職種研究をしながら、自己分析で明らかになった自分にマッチする職を選びましょう。企業は、その人の特徴と志望職がミスマッチと感じた場合は不合格にします。家族やOB・OG等の第三者からもアドバイスを受けるなどして、マッチングの精度を高める必要があります。
  • マイナビの職種研究ページをみる

Q.企業研究

「就職して何がしたいか」に次いで選考で重視されるのは、「なぜ、他社ではなく、当社を志望するのか」です。そのため、志望する企業について研究を深め、他社との違いを把握したうえで受験する必要があります。
特にトップ企業になるほど、「当社を選ぶ理由」を重視します。理由は、トップクラスの企業ほど熾烈な競争を繰り広げており、例えばトップ企業は「2位以下の企業には絶対にトップの座を譲らない」、2位の企業は「3位以下の企業には絶対に負けない。そしてトップの座を奪取する」等、ライバル企業への対抗意識が強いからです。このような強烈な競争意識が、多くの社員を束ね、未来をつくるような難しい仕事を実現する原動力ともなっています。そのため自社を強く志望する(=第一志望)人を採用したいのです。
以下を参考に企業研究を深めてください。


  • 企業の違いを明らかにする観点
  • ・その企業の強み、あるいはその企業が注力している事業分野は何か?
  • ・独自の技術やサービスは何か?
  • ・社員が自社や仕事に対してプライドをもっているか?
  • ・中・長期の事業戦略は何か?
  • ・社員の抜てき方法
  • ・業績(過去3年の売上高の推移、営業利益率の高低など)
  • ・社風が自分に合っているか?(→社員の雰囲気から察することが可能)
マイナビの業界地図ページをみる

Q.自己分析

「自己分析」とは、自分を他者に説明できるようにする取り組みです。主に、「自分の得意や武器を明らかにする」「自分に向いている仕事を絞り込む」の2つの分析からなります。


  • 自分の得意や強みを明らかにする分析の進め方
  • まず、大学入学以降の自分の経験を書き出し、それらを選んだ動機の振り返りから始めます。この自己分析を終えた時点で、自分の得意なことや強みについて、エピソードや他者の評価をまじえながら説明できるようになっています。
    以下を参考に自分の経験を書き出してみましょう。

  • 「動機」……「他学部ではなく、所属学部を選んだ動機」「ゼミ、研究室を選んだ動機」「サークルやアルバイト、留学等を始めた動機」
  • 「目標・達成」……「それぞれの取り組みで目標としたこと(目標の大小は問わない)」「成績(優良可の場合)で優が占める割合」「ゼミや研究活動で学んだ知識・スキル」「サークルで達成したこと、アルバイトで評価されたアクション」「自信がもてたこと、成長できたこと」
  • 「苦労や困難」(→自己PRにインパクトをもたらす)……「それぞれの活動での苦労や困難」「苦労や困難を乗り越えるために、工夫したことや頑張ったこと」「苦労や困難を乗り越える過程で友人や先輩から得たアドバイスや激励、乗り越えたときに評価してもらった言葉」
  • 自分に向いている仕事の分析
  • 自分の得意や強みを明らかにする分析を通して、例えば「自分は勉強が得意」「グループの問題を中心的に動いて解決できる」「人をサポートし、感謝されることが自分の喜び」などと、自分自身を知ることができます。この結果をもとに、様々な職の中でより自分に適していると思える職を分析しましょう。

Q.他己分析

「他己分析」とは、友人や先輩等の他者に、自分の特徴や長所を教わる取り組みです。自己分析を効率的に進められると同時に、自分が気づいていない面に気づくこともできます。


  • 多くの時間を共有した友人や先輩から教わりたいこと
  • 長所……自分が認識しているものとは違う長所を教わることもあります。どのような場面で、その長所をもっていると感じたかも教わりましょう。
  • 情熱……情熱を注いだエピソードは自己PRの重要なネタとなります。他者から見ても、あなたが情熱を注いで取り組んでいたとわかるエピソードが何かを確認しましょう。
  • 信用・信頼……企業が採用者を選ぶ基準の根本には、「人として信用・信頼できるか」があります。「公平な振る舞いができていた」「チームに大きく貢献できていた」「責任ある行動がとれていた」など、信用や信頼面で他者からも評価されていることを確認しておくと、自信をもってアピールできるようになります。
  • 社会人の家族や先輩から教わりたいこと
  • 就職活動とは「仕事選び活動」です。入社してすぐに「自分に向いていない仕事だった」と後悔しないためにも、就職活動中にしっかりと自分に適している職は何かを突き詰めておく必要があります。そこで、仕事経験をもった社会人に自分に向いている職は何かを相談し、志望職決定につながるヒントやアドバイスを得ましょう。
  • 他己分析をお願いしてみよう!

Q.OB・OG訪問

OB・OGとは、自分が通う大学を卒業した先輩のことです。OB・OG訪問の目的は、OB・OGが属する会社の社風や仕事について教わり、企業研究を深めること。そうすることで志望動機を充実させることができます。この目的においては、何もOB・OGに限定せず、志望する企業の社員を採用担当者に紹介してもらえれば良いわけですが、OB・OG訪問が特にクローズアップされる理由は、大学という共通点によって、「忙しいけれども、後輩のためなら一肌脱ごう」等の気持ちで、より親身に応援してもらえる可能性が高いからです。


  • OB・OG訪問は企業研究と同時にアピール活動でもある
  • OB・OG訪問の第一の目的は、企業や仕事の研究を深めることを通して志望動機を充実させ、面接等の通過確率を高めることです。これに、OB・OGを通して、企業に「自分の入社意欲の強さや人柄の良さをアピールする」という第二の目的を加えましょう。よって、「後輩と会い、会社について説明しました。このような意欲をもった好感のもてる学生でした」などとOB・OGが好印象をもってもらえるような訪問を目指しましょう。
  • 事前に質問を準備したうえで行う
  • OB・OG訪問をする際は、会社案内などを通して企業研究を深め、相手に質問したいことを準備して臨みましょう。例えば、会社案内で紹介されている内容と重複する質問をした場合、「あまり研究熱心な後輩ではなかったです」と報告され、評価を下げてしまうこともあります。

Q.人事

就職活動の過程では、「人事の方と会う」と表現される場面がありますが、この表現は少し違います。正確には、「(人事部門の)採用担当の方と会う」です。人事とは、「評価」「社員教育」「採用」などを行う部門の名称なのです。
よって、電話等で採用に関する問い合わせをするときは、名前と学校名を名乗り、「恐れ入りますが、人事部の方をお願いします」ではなく、「恐れ入りますが、人事部採用担当の方をお願いします」と伝えましょう。
ただし、すべての企業で人事部に採用担当が含まれるわけではなく、例えば総務部に採用担当を含む企業もあります。また、採用担当の名称も、「採用課」「採用チーム」「人財採用課」など、企業によって異なります。この名称を間違えると失礼にあたりますので、各社の採用担当者が属する部門の名称を正確に確認しておきましょう。マイナビなどの就職情報提供サイトに掲載されている各社の募集要項で確認することができます。


※募集要項とは、計画している採用人数、採用実績のある大学名、募集職種、応募可能な学部学科名など、受験にあたって確認しておきたい情報を一覧化しているものです。採用に関する問い合わせ先(電話番号やメールアドレス)も、この募集要項で調べることができます。留学生採用の実績があるかを問い合わせたい場合にも役立ちます。

Q.リクルーター

リクルーターとは、採用活動をサポートする社員のことです。主に若手社員が任命され、母校の就活生と接触し、受験するように働きかけると同時に、志望意欲や人柄を審査します。リクルーターとの接触は、事実上の一次面接です(リクルーター制度を設けている企業とそうでない企業があります)。
自分が通う大学出身の先輩に会うという点ではOB・OG訪問と似ています。ただし、OB・OG訪問が自分で探して申し込むのに対し、リクルーターは「会社側から接触してくる」という違いがあります。
リクルーターから認められた場合、自己PRや志望動機の添削、中堅社員との面談機会の段取りなど、内定まで強力に支援してもらえることも少なくありません。就活生は、ぜひとも味方にしたい存在です。
このリクルーター接触を呼び込むためにも、エントリーシートの提出は、より早く行うべきです。理由は、書類審査の過程でリクルーターが接触する学生が決まるからです。会社には、各大学に対する採用人数枠がありますので、その枠が埋まる前に注目されるよう、フットワーク良く活動することが大切です。
インターンシップに参加しておくことも、リクルーター接触を呼び込む1つの方法です。インターンシップに参加し、かつ、入社を志望する場合は、プレエントリーも早く行いましょう。

Q.採用担当者

採用担当者とは、会社案内の作成、会社説明会の企画・実施、面接官の手配、受験者への連絡等、採用業務を円滑に進める役割を担う人です。また、採用後は、内定者教育や新入社員研修なども取り仕切ります。
一般的には、採用担当者は書類審査もしくは一次面接の段階までは合否を決定する権限をもちますが、それ以降は面接を担当する現場社員や役員の合否判断にそって、受験者への連絡等の事務を担う立場となります。これは、少数の人(採用担当)に合否判断の権限が集中するのを避け、会社全体の客観評価で採用者を決定することが目的です。


  • 最終選考に近づくほど、第一志望か否かの把握に注力する
  • 採用担当者は、会社が計画する採用人数の達成というノルマを抱えており、そのノルマを、早くスムーズに達成したいと考えています。しかしながら、受験者は他社も受験しているため、その達成は簡単ではありません。面接が進むにつれ、受験者の第一志望か否かの把握が採用担当者の最大の任務と言っても過言ではありません。このような理由から、「第一志望の会社は他社、もしくはどの会社にするかで迷っている」という受験者よりも、「御社が第一志望です」と明言する受験者を優先して、次の選考に進めることになります。

Q.履歴書

履歴書とは、自分の個人情報を記入し、就職活動初期に採用担当に提出する書類の1つです。小中学校から現在に至るまでの学歴、職歴、資格、自己PR、志望動機、趣味などを記入する欄が設けられています。
履歴書で重視されるのは正確性です。例えば、資格欄に事実と異なる記載があった場合、採用決定の判断に至るまでの土台となる部分に間違いがあるわけです。そのため、その間違った土台の上にある判断はすべて無効となり、内定を白紙に戻されても文句は言えません。よって、履歴書提出の1週間後に合否結果が出る資格試験に合格する自信が100%あったとしても、その時点では、「○○資格取得見込み」と正確な情報を記入することを心掛けましょう。
また、大切な個人情報を提供する、受け取るという関係性には、お互いの信頼がともないます。よって、履歴書は信頼関係を構築するための1つのツールともいえます。例えば、手書きで履歴書を作成する場合は、極力丁寧に記入することを心掛けましょう。完成した履歴書の見栄えが雑か、丁寧かという印象でも、受け取る側が提出者にもつ信頼感に違いが生じます。

Q.証明写真

証明写真とは、履歴書やエントリーシートに貼り付ける(もしくは写真データを添付する)、本人であることを証明する顔写真のことです。例えば、面接は履歴書の証明写真と着席している受験者の顔が一致していることを確認したうえで行われます。簡単にいえば、他人が受験することを防ぐものです。
書類選考では、証明写真の印象も評価に影響します。そのため、証明写真の撮影では服装や髪形を清潔に整えたうえで、写真館等でプロに撮影してもらうほうが良いでしょう。光の加減、顎の角度、目線、口元の表情などで、証明写真の印象には違いが生じるからです。なお、まじめで固い表情は無機質な印象の顔写真となりがちです。そのため、やや微笑みを浮かべることを意識して撮影すると良いでしょう。
証明写真をノリ付けする場合は、まず写真の裏に学校名と名前を記入したうえで貼り付けましょう。これは、万が一はがれた場合の対策です。シールタイプ等、はがれる心配がない場合は、この手間をかける必要はありません。

Q.会社説明会

会社説明会は、その企業が目指すビジョン、強み、他社との社風の違い、求める人財像など、会社として受験者に最低限知っておいてほしいことをPRするイベントです。また、学生が実際に足を運んで参加するかどうかをチェックし、本気で受験する意志をもっているか確認する狙いもあります。


  • 良い目立ち方ができる受験者が選考レースをリードする
  • 会社説明会の参加者の中には、良い意味で「目立つ」人がいます。このような受験者は社員の目に留まり、例えば、会社説明会後にリクルーターから電話接触があるなど、選考を優位に進めることがあります。良い目立ち方のできる受験者が共通的にもつものは、社員の話をきちんと聞くことができ、自分からも積極的にアイコンタクトをとれる等のコミュニケーション能力の高さです。
  • 説明会参加者は同業志望の貴重な情報交換仲間
  • 同業界志望の就活仲間を増やせば、「A社の面接が始まった」といった他社動向の情報交換をすることができます。これによって、就活をよりフットワーク良く進めることが可能になります。
    説明会参加者の中には、会社説明会後に連絡先を交換するグループをつくる人がいます。そのようなグループを見つけた場合は、その輪に入りましょう。もちろん、あなた自身が連絡先交換グループをつくるのであれば、積極的に声をかけましょう。時間と交通費を費やして参加した説明会です。参加者全員が同等に得た情報だけしか持ち帰らないのは、もったいないのです。

Q.就職ガイダンス

就職ガイダンスとは、大学の就職課(キャリアセンターなど大学によって名称は異なります)が開催する就活の基本知識を得られる講座です。例えば、就職活動の全体像、業界研究方法、自己PRや志望動機の書き方、面接対策、先輩の体験談といったテーマで実施されます。これらのガイダンスを利用して対策をすませたうえで進める就職活動と、選考の進行に合わせて試行錯誤しながら進める就職活動では、結果に大きく差がつきます。
大学は、十分な準備期間をとれるように就活スケジュールを考慮して講座を開催します。大切なのは、就職ガイダンスを受講して終わりではなく、講座で説明された業界研究や自己PR作成を始めることです。「まだ先だから」と行動しない人は、結局、追いつめられるまで動きません。「まだ余裕のあるうちに自己PRを作成し、就職課の職員の方に添削してもらって何度もブラッシュアップを図ろう」といった意識で動ける人が、就職活動で勝てる人なのです。


  • 就職ガイダンスは、就職課から学生への応援開始宣言
  • 就職ガイダンスで就職課の存在を初めて意識する人も多いでしょう。就職ガイダンスは、「相談に乗るから頼りにしてくださいね」という就職課から学生への呼びかけでもあります。一度、就職課を訪ねてみましょう。就職課には、先輩の就職先など、貴重な情報がたくさんあります。

Q.マイナビ就職EXPO

「マイナビ就職EXPO」とは、就職情報提供会社のマイナビが全国の主要都市で開催する日本最大級の就活イベントです。日本を代表する大手企業からベンチャー企業まで数千社が出展しますので、1日で多くの企業を研究できると同時に、社員と身近に接することもできます。
また、人気企業の会社説明、エントリーシートの書き方や面接対策、就活メイクといった就活講座が開催されるのも就活生に人気の理由です。数十万人の就活生が来場し、一斉に就活をスタートさせますので、就活に出遅れないためにも参加したいイベントです。
参加にあたっては、ネットで事前に登録しておけばスムーズに入場できます。また、各会場の出展企業もサイトで確認できます。効率的にマイナビ就職EXPOを活用するためにも、説明を聞きたい企業を選んだうえで参加すると良いでしょう。

Q.総合職・一般職

総合職とは、会社の基幹業務を担い、将来的には管理職や役員・社長となること、もしくは経験に基づいた能力・スキルをもとに、指導的な立場で会社の競争力を強化できるエキスパートとなることが期待されて採用される職です。
一方、一般職とは、総合職を補佐する職です。大学生を募集する職の大半は総合職で、一般職採用の枠は少ない、もしくはないという企業も少なくありません。これは、補佐的な業務ならばシステム化したり、外部の会社に委託したりするという考え方が主流となっているからです。


  • 総合職に求められるもの
  • 全国に多くの支店をもつ企業に就職する場合、キャリアアップの過程で転勤を受け入れることが求められます。また、会社に新たな価値や仕組みを生み出す創造性や、目標達成能力が求められます。よって、総合職は会社への貢献度や成果で評価される実力主義の職となります。厳しくも、やりがいのある職と言えるでしょう。
  • 多様な働き方を認める新たな総合職
  • 近年では、転勤なしのエリア限定総合職を設ける企業も生まれています。これは、社員の抱える実情にあわせて多様な働き方を認めることが、優秀な人材の流出を防ぐことにつながるという考え方によります。

Q.会社訪問

就活では、会社説明会に参加したり、面接を受けたりするなど、会社を訪問する機会はいくつかありますが、特に「会社や仕事を研究する目的で、社員に話を聞くために会社を訪ねる」ことを会社訪問と呼びます。
会社訪問を行うためには、事前に採用担当者に許可をとる必要があります。「研究目的で社員の話を聞く」と似たシチュエーションとしては、OB・OG訪問がありますが、会社訪問の場合は、OB・OGに限定せず、研究したい職や部門を明確化したうえで、採用担当者に依頼し、段取りをつけてもらう必要があります。
会社訪問については、「業務に支障が出るために全員のリクエストには応えられない」「一部の人にだけ許可すると公平でなくなるためにすべてお断りする」という方針の企業も少なくありませんが、その代替として会社説明会のほかに「社員との座談会」「社員への質問会」などを用意している企業もあります。
会社訪問や座談会、質問会に参加するうえで大切なのは、事前に質問したいことを準備して臨むことです。


  • 質問の例
  • 以下は質問の例です。企業研究や職種研究につながる質問を準備して臨みましょう。
  • ・仕事の醍醐味、喜びを感じたエピソードは何か?
  • ・どのような能力を磨く必要があるか、どのような自己研鑽をされているか?
  • ・仕事の困難な面や、それを乗り越えるために必要なことは何か?
  • ・社風の特徴、その社風が表れたエピソードなどはあるか?
  • ・役立った社員教育の内容はどのようなものか?
  • ・入社を決めた理由はどのようなものか? 入社してイメージと違ったことはあるか?

Q.業界

業界とは、世の中の仕事をグループ化する際に使われるキーワードです。代表的な業界は以下となります。

業界関わる業種の例
物をつくる「メーカー」業界自動車、精密部品、建設、食品会社など
消費者に物を買う場所を提供する「小売り」業界デパート、スーパー、コンビニ、専門店など
商品の保管や輸送を担う「物流」業界倉庫、陸運、海運、空運会社など
顧客満足度を追及する「サービス」業界旅行、不動産、コンサルティング会社など
先端技術で社会をリードする「情報通信テクノロジー」業界通信、ソフトウェア、ネットサービス関連会社など
取引と取引を仲介する「商社・卸」業界総合商社、専門商社、卸売り会社など
信用と知識を資源とする「金融」業界銀行、証券、リース、生命損害保険会社など
情報収集や発信で社会に周知する役割を担う「マスコミ」業界放送、出版、広告会社など
企業の活動や人の生存に欠かせない「インフラ」業界電力、上下水道、ガス、石油会社など
国民や地域に奉仕する「官公庁 公共団体」政府、中央省庁、地方公共団体、警察、消防など
  • 業界研究が就活の第一歩であり、内定獲得の決め手
  • 取り組みやすいことから自己分析や自己PRづくりに力を注ぐ傾向が就活生にはあります。しかし、これは落とし穴です。なぜなら、内定獲得の決め手は、「就職して何を実現したいか」という仕事ビジョンの充実であり、自己PRではないからです。仕事ビジョンを充実させるには、業界研究を深めることでしかなしえません。受験する会社を3つ程度の業界に絞り、各会社の説明を通して、最先端の業界知識を深めてゆくのが、もっとも業界研究を深める効果的な方法です。
  • マイナビの業界研究ページをみる

Q.業種

業種は、業界を細分化する際に使われます。例えば、メーカーの中には輸送用機器メーカー、食品メーカーなどがあります。では、輸送用機器メーカーを細分化してみましょう。

自動車鉄道車両
飛行機ロケットバイク

このように、つくる輸送用機器の種類の違いによって、輸送機器メーカーは6つの業種に細分化できます。さらに、輸送機器メーカーの中の1つの業種である自動車を、製造物の種類で細分化してみましょう。

完成車エンジン部品ライト
ブレーキサスペンションシートベルト等の安全機器

このように、一言でメーカーと言っても、細分化を繰り返すことで、まったく違う種類の製品をつくっている企業があることがわかります。

  • 業種で志望を絞り込む必要がある
  • 例えば、自動車A社、造船B社、バイクC社の3社を受験したYさんと、自動車A、D、E社の3社を受験したXさんの就活結果を予測してみましょう。この場合、選考結果に圧倒的な差がなければ、Xさんが有利になります。なぜならXさんはYさんに比較して受験する3社に使える情報をたくさんもっているからです(Yさんも3社分の情報をもっていますが、A社の情報はB、C社では、B社の情報はA、C社では、C社の情報は、A、B社では役に立ちません)。
    この考え方を突き詰めれば、自分の知識を活かせるのは、完成車を世に送り出している企業なのか、ブレーキやライトに特化して製品技術を進化させている企業なのかと考え、志望業種をより絞り込むことで、就活を優位に進められることがわかります。

Q.合同企業説明会(合説)

合同企業説明会(合説)は、就職活動に関連するイベントです。規模によって違いがありますが、数百から数十社の企業が出展し、20~30分程度の間隔で企業は説明を繰り返し行います。マイナビ就職EXPOも、合同企業説明会の1つです。合同企業説明会は、マイナビ等、就職情報提供会社が主催するものに加えて、自治体や大学が主催するものもあります。
就活生のメリットは、このイベントに参加することで、1日に複数社の説明を聞くことができる点です。就活初期に参加すれば、各企業に関する知識に加えて、業界に関する知識も広げることができるでしょう。


  • 合説は社員とフランクな雰囲気で話せる貴重な場
  • 就活は選考の場ですから、基本的に固い雰囲気で進行するものです。しかし、合同説明会では社員とフランクに接することのできる雰囲気があります。そのため、社員とコミュニケーションをとることに、自分を慣らしてゆく絶好の機会ともいえます。説明終了後は、説明に対する感想などをネタにして、社員に積極的に話しかけてみましょう。社員が「怖い」ではなく、「親近感」をもてるようになれば、あなたの就活も一歩前進です。
  • 大学主催の合説は要チェック
  • 大学主催の合同説明会は、その大学に在籍する学生のみを対象として行われます。大学主催の合同説明会は何年も継続して、その大学の学生を採用している企業が主に参加します。そのため、OB・OGも見つけられやすい企業と出会えるというメリットがあります。就職ガイダンスとあわせて、大学主催の合説日程は事前に押さえておきましょう。人気企業ほど予約枠がすぐにいっぱいになる可能性があります。フットワーク良く行動しましょう。

選考編

Q.エントリーシート

エントリーシートは、企業に受験の意志を伝えるために提出する書類です。企業は、エントリーシートを受領すると、記入された内容をもとに選考を開始します。一般的には、エントリーシートでの選考に合格することで、会社説明会に参加する資格が得られます。


  • エントリーシートの主な質問内容
  • エントリーシートは、以下のような質問に回答したうえで提出します。
  • ・氏名、大学、学部、学科名
  • ・ゼミや研究の内容
  • ・部活動やサークルでの活動内容
  • ・アルバイトやインターンシップの経験
  • ・英語のレベル(主にTOEICのスコアを質問する企業が多い)
  • ・留学経験の有無
  • ・自己PR(課題は、「学生時代に挑戦したこと」「学業面で、もっとも力を入れて学んだこと」「得られた成果や、学んだことを弊社でどのように活かせるか」等)
  • ・志望動機(課題は、「当社を志望する理由」「当社で成し遂げたい夢」「手掛けてみたいビジネス」「○○業界ならびに○○会社の中でも当社を志望する理由」等)
  • ・時事関連(課題は、「最近関心を持った社会的な出来事や疑問に思うこと」「それに対する、あなたの考え」等)
  • 提出期限に余裕をもたせよう
  • 自己PRと志望動機を少しでも良い内容にしようと何度も書き直し、提出期限ギリギリまで粘ることは、あまりおすすめできません。せっかくプレエントリーを早くすませても、エントリーシートの提出が遅くなると、選考レースでは後手になってしまいます。
  • エントリーシートの書き方をチェック

Q.自己PR

自己PRとは、エントリーシートや面接を通して、「私は貴社で活躍できる人材です」とアピールすることです。自己PRは、エントリーシート用に400~600文字の原稿、面接用に2~3分程度で話せる原稿を、それぞれ3つ程度準備しておきましょう。


  • 自己PRで準備しておく3つのテーマ
  • ・学業で力を入れたこと(授業、ゼミや研究室、留学等)
  • ・課外活動で力を入れたこと(サークルや部活動、アルバイト、インターンシップ等)
  • ・学業、課外活動の中で、目標達成したこと、もしくは困難を乗り越えたこと
    例えば、「学業にこれだけ熱心に取り組める私ですので、仕事にも熱心に取り組みます」「このような目標を達成できる能力をもっている私ですので、仕事の目標も達成できます」という意図が企業に伝わる自己PRを作成しましょう。
  • 自己PR作成時に意識したいポイント
  • ・成果がわかりやすい内容を意識し、数字をまじえる(例えば、「TOEICのスコアを1年で600から850にアップさせました」等)
  • ・客観性をもたせるために、他者からの評価をまじえる(例えば、「『先輩が引っ張ってくれたおかげで、高いモチベーションを維持することができました』と後輩から感謝されたことが自信になっています」等)
  • ・困難に直面したときの心情をまじえ、共感を呼び込む(例えば、「学園祭の直前1カ月前の出店ルール変更で、それまでに準備したことが白紙になりあせりました。部員からは、『今年は辞めよう』との声も挙がりましたが、学園祭での売上は部の重要な収益源のため安易な決断はできず、悩みに悩みました」等)
  • 第三者の客観的な感想を重視する
  • 提出前に、就職課の職員や家族に添削してもらいましょう。自己PRは、「相手がどう感じるか」が重要だからです。自分では丁寧に説明したつもりでも、相手は「わかりにくい」「結論が唐突」などと感じることは、よくあること。相手に意見をもとに、自己PRのブラッシュアップを行いましょう。

Q.志望動機

志望動機は、エントリーシートや面接を通して、「御社に入社したい理由は、自分には実現したいことがあり、それを御社でならば実現できると感じているからです」「募集されている職で活躍できる自信がありますので採用してください」という気持ちを伝えるものです。志望動機は、エントリーシート用に400~600文字、面接用に2~3分程度で話せる原稿を準備しておきましょう。


  • 志望動機で準備しておく3つのテーマ
  • ・同業他社と比較して受験会社を志望する理由
  • ・入社して5~10年後に実現したいこと
  • ・応募職で活かせる「知識や経験、長所」をもっており、「自分は活躍できる」と自信をもっていること
  • 消費者的なファンではなく、未来を語れる人が評価される
  • 例えば、その企業の製品を愛用していたり、誰もが知っている有名企業であったりする場合、自然と受験したい気持ちが湧いてくることもあるでしょう。「小学生の頃からあこがれていました。御社の素晴らしい製品を私も使っていました。だから入社したい」などと、素直な気持ちを志望動機とする人がいますが、これでは評価されません。理由は、これまでの企業の実績への称賛ではなく、「これから、こうしていきたい」という未来を語る人を企業は採用したいからです。
    ファンである企業を受験するのであれば、例えば「ブランド力を活かして何をしたいのか」「グローバルなネットワークを活用して、新たに何ができるかと考えているのか」など、自分なりの提案を盛り込んだ志望動機となるよう心掛けましょう。
  • 第三者の客観的な感想を重視する
  • 志望動機も自己PRと同様、「相手がどう感じるか」が重要です。ある程度、納得できる志望動機を作成できた時点で、就職課の職員や家族に添削してもらいましょう。自分では丁寧に説明したつもりでも、相手は「わかりにくい」とか「結論が唐突」と感じることは、よくあること。相手の意見をもとに、志望動機のブラッシュアップを行いましょう。

Q.筆記試験

筆記試験は、仕事に必要な基礎学力を有しているかを審査する目的で行われます。難易度は高校卒業程度で、主に、言語(国語)、非言語(算数・数学)、英語が出題されます。大学入学後は、これらの勉強から離れているため、問題を素早く解答するための対策が必要です。
主な対策方法は、筆記試験対策問題集を購入し、できるだけ多くの問題を解くことです。1冊の問題集を2~3回繰り返して解くという方法をとっている就活生が多いのですが、これには数カ月の時間がかかります。3年生の夏のインターンシップ参加をきっかけにして対策を開始すると、時間的余裕があるのと同時に、勉強を継続するためのモチベーション維持にも効果的です。余裕をもって無理なく行えるようにしましょう。


  • テストセンターでの受験にも慣れておく
  • 筆記試験対策は、対策問題集を自宅や通学時間を利用して、日々、コツコツと解くことが重要ですが、その対策の成果を、多くの企業が採用している「テストセンター」での受験時にも発揮できるようにしておく必要があります。テストセンターでの受験とは、企業が指定する会場で、パソコンに向かって解く形式です。就活が始まったら、できるだけ早い時期にテストセンターでの受験を経験し、時間制限や「先に進むと前の問題に戻れない」といったルールに慣れておきましょう。

Q.適性検査

適性検査は、職務適性を測るテストです。その形式は、「スピーチが得意」「どちらかといえば得意ではない」などの二者択一の問題に回答するのが一般的です。各問題に費やせる時間は短く、直感的に回答する必要があります。行動、意欲、感情、社会性などを検査し、基礎学力試験の結果とあわせて合否が判断されます。
この検査では、企業が求める一般的な人材像が評価の基礎となっています。
例えば、以下のような、会社で働くうえで望まれる人材像を思い浮かべながら受験しましょう。


  • 会社で働くうえで望まれる人材像
  • ・目標を設定して日々を有意義なものにする
  • ・チームワークを重視し、ほかのメンバーに貢献する
  • ・背負った責任を果たすために、簡単にはあきらめない
  • ・失敗を反省するが引きずらず、次に良い結果を出してばん回しようと努力できる
  • ・創意工夫を心掛ける
  • ・積極的に出会いの輪を広げようと努める
  • ・決断をくだして行動できる
  • 迷った場合は、直感的に回答する
  • どちらを選べば良いかを迷わせる質問も多いため、迷ったときには直感的に回答し、より多くの問題に回答するよう心掛けましょう。平均的な回答数に比較してあまりにも少ない場合には、回答の信頼性が低いと判定されます。

Q.Webテスト

「Webテスト」は、自宅や大学で、インターネットを介して受験する筆記試験のことです。「テストセンター」の受験に比較して、時間も場所も選べるメリットがあります。ただし、受験可能期限が設けられているので、その期限内に受験を終了させる必要があります。また、一度アクセスして受験を開始すると途中でやめることができませんので、通信速度が速く、安定して接続を維持できる環境で受験しましょう。
Webテストは「替え玉受験」も可能になるため、現在はテストセンター受験が主流ですが、今後、Webカメラ機能を使用するなどして受験時の本人認証技術が進めば、導入する企業が増えるかもしれません。
いずれにしても、試験対策を行い、より高得点を目指す必要があります。合格ラインは、受験者の多い人気企業ほど高くなります。この筆記試験を突破しなければ、面接を受けることもできません。
主な対策方法は、テストセンターと基本的に同じです。筆記試験対策問題集を購入し、できるだけ多くの問題を解きましょう。余裕をもって無理なく行えるようにしましょう。

筆記試験対策をチェック!

Q.面接

面接とは、人事担当者やその他の社員、役員が受験者に直接会い、質疑応答を行いながら資質や意欲を確認するために行う選考です。企業によって面接の回数は異なりますが、通常は3回程度、受験者数が多い企業では5回程度行われる場合もあります。
面接には、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が必要になります。面接では主に大学生活、志望動機、関心をもっている時事に関して質問されますが、質問にただ回答するだけではなく、自分をアピールする絶好のチャンスという認識をもって臨みましょう。質問はエントリーシートに記入した内容をもとに行われることが多いため、自己PRや志望動機、学生時代に力を入れたことなどを事前に確認し、きちんと話せるように準備しておきましょう。


  • 面接形式
  • 大きくは、集団面接と個人面接の2つの形式があります。

  • 集団面接
  • 受験者が複数人の場合を集団面接と呼びます。例えば、「面接官1~2人に対して受験者3~5人」の形式で行われます。集団面接は、複数回行われる面接の初期段階で行われることが多く、エントリーシートの内容の確認が行われます。質問は、「学生時代に力を入れたことを教えてください」「当社を志望する理由を教えてください」といった多くの企業でされる内容が一般的です。

  • 個人面接
  • 受験者があなただけの場合を個人面接と呼びます。例えば、「面接官1~2人に対して受験者はあなた1人」の形式で行われます。一般的には、集団面接を合格した受験者に対して行われます。企業はあなたの人柄や考え方を理解するために質問を行います。回答に対して、「なぜ、そのように行動したのか」「ほかの方法は考えなかったのか」といったように、質問が重ねられます。自分の回答のどの部分に質問が重ねられる可能性が高いかを、事前に想定しておくと良いでしょう。
  • 面接対策をチェック!

Q.グループディスカッション(GD)/グループワーク(GW)

「グループディスカッション(GD)」や「グループワーク(GW)」は、協調性やリーダーシップ、率先性、建設的に関わる姿勢を有しているかなど、集団活動で必要とされる資質や能力を審査する目的で実施されます。例えば、受験者6~8人のグループに対して、「当社の現状を踏まえて、新たに開拓すべき事業分野を提案してください」などの課題が与えられます。時間制限があり、ディスカッションやワークの過程から最後のプレゼンテーションまでを他チームと比較され、合否が決定します。


  • GD/GWのポイント
  • ・「チーム内で自分が評価されたい」ではなく、「他チームに対して自分たちのチームが評価されたい」という考えのもと、全員が一丸となれるよう心掛けましょう。
  • ・全員が一丸となるためには、自分が他メンバーの一人ひとりを味方にする意識で臨みましょう。そのためにも、まずは他メンバーの意見を丁寧に聴くことを意識しましょう。
  • ・時間制限があるため、時間を無駄にしないことを意識しながら取り組む必要があります。ディスカッションやワークが停滞していると感じたときは、「視点を変えて考えてみませんか」と提案しましょう。
  • ・建設的な姿勢を示すことはとても重要です。より良いチーム活動となるように、司会者をサポートしたり、発言の途中で詰まってしまったメンバーに助け舟を出したりしましょう。安易な結論で満足せず、時間制限ギリギリまで知恵を絞ることを心掛けましょう。
  • グループディスカッション対策方法をチェック!

Q.プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーション(プレゼン)とは、聴き手を納得させることを目的に行うものです。


  • 就活でプレゼンテーションする際の主なテーマ
  • ・「私は貴社の仕事で役立つ人材です」=自己PR
  • ・「私は貴社の仕事を一生の仕事としたいと考えています」=志望動機
  • 自己PRプレゼンのポイント
  • 「あなたは我が社で役立つ人材になりそうだ」と聴き手(面接官)を納得させられるものが、自己PRにおける良いプレゼンです。そこで必要なのが、「事実での証明」です。例えば、「私は目標を達成できる人間です。だから、貴社で役立てます」をプレゼンする場合は以下のような事実を加えましょう。
  • 目標達成の事実……「ゼミ活動の一環で参加した〇〇大会で優勝することができました」など、目標を達成したことを伝えましょう。
  • プロセスでの事実……「主に進捗管理を担い、各担当と密に連絡をとりながら、その結果をExcelに入力してリーダーに報告しました。遅れが出た担当とは、すぐに問題解決に向けて対策を考え、メンバーの組み替えなども行いました」など、どのように達成したのかをあわせて伝えると、聴き手をより納得させられる確率が高まります。
  • 会社志望動機プレゼンのポイント
  • 「この受験者は、本当に入社したいのだな」と納得させるために、以下のような事実を加えます。
  • 志望職に就くための努力……「の仕事を経験できるインターンシップを2年生の夏から現在まで続けています。仕事に必要なの資格を取得しました」など、努力や取り組みを具体的に伝えましょう。
  • 会社研究に力を注いでいること……「御社の理解を深めるために、OB・OGや社員訪問を10人行いました」など、熱意を伝えましょう。
  • 自分の信条と事業理念の一致……「私の信条は『チームのために汗を流す』であり、御社の事業理念である『全社一丸となって社会に貢献する』と一致しています」など、自分と会社の一致点を加えると、聴き手への説得力が高まります。
  • プレゼンテーション慣れは絶対に必要
  • 聴き手を前にして自信をもって語るには慣れが必要です。ゼミでの発表など、人前で話をする機会を積極的につくってください。まずは、聴き手の目を見てしっかりと声を出すことが、プレゼンテーション力を向上させる第一歩です。

Q.作文・小論文

作文・小論文選考は、主に新聞社や出版社、公務員の選考で行われます。


  • 作成におけるポイント
  • ・文字数は、文字数制限の9割~文字数制限以内(400文字制限ならば、360~400文字)に収めましょう。
  • ・結論を明確にしましょう。
  • ・結論に納得性があるか確認しましょう。例えば、納得性を増すために、省庁等の権威ある機関が発表したデータを引用し、その引用元を明示したうえで加えましょう。
  • ・ほかの応募者の作文・小論文と差別化を図るために自分なりの提言(意見・考え)を加えましょう。ただし、提言にも納得性が必要なため、事例や経験を加えましょう。
  • 作成例
  • 例えば、「今後、国家戦略として特に注力すべきとあなたが考える分野は?」という課題の場合は、以下のような構成で作成します。

  • (結論)
  • 日本は農業・漁業の高度化を国家戦略と位置付けて取り組むべきと私は考えます。
    (納得性を高めるための権威ある機関の発表物の引用)農林水産省発表の2028年世界の食糧需給の見通しによれば、…と、警笛を鳴らしています。
  • (提言)
  • すぐそこに迫っている問題を回避・解決するためには、AIやIoT、衛星データ、ドローンなどの最先端技術を、柔軟かつ大胆に取り入れ、農業・漁業の省人機械化、省エネルギー化、収穫の最大化を目指す必要があると考えます。
  • (事例)
  • A県B市の農業団体と株式会社Cは協業し、次のような取り組みを3年前から始めています。…現在は、このような成果が得られているとのことです。
  • (経験)
  • 私の研究室では、田畑を格子状に区切り、センサーで発育状況を監視するシステムを構築しています。この結果…このような成果を得られています。

Q.内定(内々定)

内定とは、正式な発表前ではあるが、採用がほぼ確約されている状態のことです。就職活動では、最終面接に合格した後に、あなたの入社意志確認が行われたうえで伝えられます。例えば、以下のような状況で伝えられます。


  • 内定の手順(例)
    最終面接受験
  • 会社側が最終面接合格と決定
  • 採用担当者が受験者に「最終面接に合格しました。入社されるかどうかを最終検討され、1週間後の14時までに入社意志をご連絡ください(内々定の打診)」と連絡
  • 期限内に受験者が連絡「貴社に入社します。よろしくお願いいたします(内々定受諾)」
  • 採用担当者が回答「こちらこそ、よろしくお願いいたします(両社の合意が成立したので内々定決定)」
  • 採用担当者が内定に関する事務連絡を続ける「10月1日に内定式を行います。詳細は後日、連絡します」
  • 受験者が内定式に出席する(内定確定)
  • 内定取り消し
  • 内々定や内定は、取り消されることもあります。稀なケースですが、経済状況の急激な悪化などで過去に内定が取り消されたことがありました。
    これとは別に、受験者が提出した成績証明者や履歴書に不備・あやまちがあった場合、あるいは入社前の健康診断で著しく健康状態が悪く勤務に耐えられないと医者が判断した場合は、内定取り消しもありえます。

Q.内定辞退

内定辞退とは、内々定や内定を受諾した企業の中で、入社を決断した以外の会社に対して行うものです。例えば、3社の最終面接に合格、3社から内々定を獲得したとしましょう。このまま話を進めてしまうと、入社できるのは1社ですから、ほかの2社に迷惑をかけることになります。そこで入社する1社を決断した後に、ほかの2社に内々定を辞退する「内定辞退」の連絡を入れることになります。
この内定辞退に対する反応ですが、「理由を説明するように」と会社に呼び出される場合もあれば、電話連絡で事務的にすむ場合もあります。例えば、最終面接の合格後に、「社名入りの名刺入れ」などを内々定書の代わりとして会社から贈られる場合があります。これは内々定辞退時に返却する必要がありますので、特に最終面接後に会社から受け取ったものは、いつでも返却できるように大切に保管しておきましょう。


  • 企業も一定数の内定辞退者が出ることは想定している
  • 企業は例年の結果から、何人程度の内定辞退者が出るかを予測しています。大切なのは、内定辞退の連絡を遅らせないことです。相手の立場(企業の立場)に立って考え、少しでも迷惑をかけないよう、複数の内定を保持した場合は、速やかに志望下位の企業には内定辞退の連絡を入れましょう。これは、就活マナーでもあります。
  • ※内定、内々定の状況に関わらず、入社を断る場合の連絡は「内定辞退」と統一して表現されます。

その他

Q.就活マナー

マナーとは、他者に対して気遣いや敬意をもった行動をとることです。秩序を乱さない意識として、日本では特に重視されます。


  • 就活でマナーが問われる場面
  • 会社説明会の受付……丁寧にお辞儀したうえで氏名を述べます。
  • 面接控室で待つとき……ほかの受験者の迷惑にならないように静かに待ちます。携帯電話をマナーモードにしておきましょう。
  • 提出資料を手渡すとき……資料を手渡すときは、相手がもったときに封筒の表と上部が上側になるようにして、両手で手渡します。
  • 初対面の相手を呼ぶとき……初対面の相手は、「さん」をつけて名前を呼びます。目上の方は当然ですが、グループディスカッションで同チームとなった同学年の学生同士であっても必要です。
  • 面接……開始時は「お時間をとっていただきありがとうございます」などと、面接官に感謝の気持ちを伝えます。終了時は、「ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします」と深いお辞儀で締めくくりましょう。
  • OB・OG訪問……約束の時間に遅れないように時間に余裕をもたせて到着します。訪問後は、お礼状を出しましょう。
  • マナーが表れる代表的な動作
  • マナー良く接したいという気持ちを、動作で表現することも大切です。
  • お辞儀……お辞儀は就活でもっとも使われる動作であると同時に、日本文化の1つともいえる動作です。お辞儀には、頭を下げる角度によって、「会釈(15°)」「敬礼(30°)」「最敬礼(45°)」の3種類があり、状況によって使い分けます。例えば、受付者と少し離れたところで最初に目があったときは会釈、受付手続き終了時や面接開始時は敬礼、面接終了時は最敬礼を使います。
  • 傾聴姿勢……傾聴とは、体を相手のほうにきちんと向け、相手の言葉を肯定的に丁寧に聴こうと努めることです。例えば面接官の話を聴く場合は、傾聴姿勢をとる必要があります。また、グループディスカッションでは、ほかのメンバーの発言を傾聴することも大切です。相手が話しているときに意見を挟むのはマナー違反です。
  • 就活マナーをチェック!

Q.遠距離就活

遠距離就活とは、交通費や宿泊費がかさむ遠方の地域で就職活動を行うことです。企業は、全都道府県で会社説明会や選考を実施してくれるわけではありませんので、志望企業によっては、遠方の地域に移動・宿泊して就活を行わなければならない場合があります。基本的に費用は自己負担であり、遠距離就活生は、就活以前から活動費を貯金し、移動では夜行バスを使うなどして安くすませようと工夫しています。遠距離就活は疲労がたまりやすいため、健康管理も重要になります。
また、移動先や移動中に企業研究やエントリーシートの作成・提出ができるように、モバイル機器の扱いにも慣れておく必要があります。


  • 遠距離就活が中心となる場合は、OB・OG訪問を重視する
  • 就活でOB・OG訪問は重要ですが、活動できる社数が限定されがちな遠距離就活の場合は、より重視しましょう。志望企業で働くOB・OGから情報を得て志望動機を充実させたり、OB・OGから高い評価を得て採用担当者に推薦してもらったりするなど、OB・OGを味方にしたうえで受験する就活をイメージしましょう。OB・OGが見つからない場合は、母国出身の社員が在籍しているかを会社に問い合わせてみましょう。

Q.第二新卒

第二新卒とは、卒業後1~3年で、就職や転職を志す若手の就職活動者を指します。主に就職経験のある若手が第二新卒採用のメインターゲットとなりますが、採用難の現在では、就職経験のない若者も第二新卒に含み、採用対象となっています。
企業が第二新卒に期待しているのは、成長余地です。例えば、「自分のやりたいことと違った」と入社2年目で退職し、就職活動を始めた第二新卒の就活者に対しては、「やりたいことが合致さえすれば、成長して活躍してくれるに違いない」との期待をもっています。


  • 第二新卒就活者が自己分析しておくこと
  • ・「自分が意欲をもって、自分の長所を活かして取り組める仕事は、どのような仕事か?」
  • ・「自分が苦手とすることは何か? その中で、努力で克服できる苦手は何か?」
  • 第二新卒でまず審査されること
  • 第二新卒でまず審査されるのは、主にマナーの有無です。「時間や約束を守れる」「あいさつができる」「身だしなみが整っている」「先輩から学ぶ謙虚な姿勢がある」といった点を、面接官は10分もあれば直感的に評価します。裏を返せば、これらの点をクリアできれば、後は若々しく、意欲ある姿勢で臨めば合格できる可能性が高まります。

Q.個人情報保護法

個人情報保護法とは、あなたの権利や利益を守るものです。個人情報とは、氏名、生年月日など、「どこの誰」であるかを識別できる情報を指します。就職活動では、就職情報提供会社に会員登録するとき、企業にプレエントリーや受験を申し込むときなどに個人情報を提供することになります。


  • 個人情報取り扱い事業者
  • 個人情報を収集し、データベース化して事業活動に利用するものを、個人情報取り扱い事業者と呼びます。個人情報の収集にあたっては、個人情報を適切に扱うことを宣言し、また、個人情報の利用目的や範囲を明らかにする必要があります。さらに、あなたが個人情報の提供に同意するか否かを確認する段階も設けています。
    合同企業説明会の会場外近辺で、就活生の個人情報をアンケート形式で収集する事業者も存在しますので、安易に提供せず、信用できる事業者かを見極めたうえで対応しましょう。見極められない場合は提供しないほうが無難です。
  • 個人情報保護管理者とプライバシーマーク
  • 個人情報取り扱い事業者は、個人情報保護管理者と個人情報に関する問い合わせ先を明示し、個人情報提供者からの問い合わせを受けつけられるようにしています。また、個人情報の取り扱いを適切に行えていることを、第三者機関の審査を受けて認証された企業は、プライバシーマークを取得しWebサイト等で明示しています。これらの有無なども確認したうえで、個人情報の提供先を判断すると良いでしょう。

Q.Uターン/Iターン

Uターン就職とは、例えば、進学などで生まれ育った地域を離れた人が、就職で生まれ育った地域に戻ってくることです。一方、Iターン就職とは、生まれ育った地域とは別の地域を選んで就職することです。
UターンやIターンが注目される理由は、東京圏への若者流入によって地方の若者人口(15~29歳)が減少し続け、若者の東京圏一極集中が続いているからです。これは、担い手不足などによる地方産業の衰退、ひいては地方の疲弊を招く要因となり、日本全体をバランスよく成長させるという観点からは深刻な問題といえます。そこで、Uターン就職や Iターン就職がしやすい環境や仕組みを整え、東京圏からの地方への人の流れを生み出そうと努力しているのです。


  • 地方の取り組み
  • 地方から若者が流出する一因に求人が少ないことが挙げられます。そこで、地元農産物のブランド化や、自然や歴史等を活かした観光振興などにより、産業を活性化させて求人を増やそうとする試みがあります。
    海や山に囲まれた環境のもとで生活したい、都会のあわただしさから解放され、ゆったりと生活したい、生まれ育った地元に貢献したい等の希望をもつ人にとっては、UターンやIターンは検討すべき選択肢といえるでしょう。

Q.内定式

内定式とは、入社日までに何らかの問題を起こさない限り、入社を認めることが確定したことを正式に認める式典です。内定式当日の式典後は、立食パーティーなどが開かれ、お祝いムードとなる企業がある一方、式典後にTOEICの試験を行うなど、入社後の配属に向けて能力評価や入社前教育が開始される企業もあります。多くの場合、どのような内定式となるかはメール等で事前に知らされます。
内定式は、同期となる人たちと初めて会うことのできる貴重な場です。同期は、切磋琢磨しあったり、悩みを相談したりと、社会人にとってかけがえのない存在となる人たちです。その同期との初顔合わせの機会を大切にし、積極的にコミュニケーションを図りましょう。
また、内定者は入社予定者ですので、既に社員とみなされていると言っても過言ではありません。式典後のパーティーのお祝いムードに浮かれすぎて注意を受けたりしないように気をつけましょう。なお、内定式以降に求められた手続きや課題提出は、期限に遅れないように迅速に対応しましょう。

Q.就職情報サイト

就職情報サイトとは、求人企業の会社情報や受験資格等を知ることができる情報サイトです。就職情報サイトを通じて、募集要項、会社説明会の日時、合同企業説明会の日程、就活のノウハウといった、就活に関するあらゆる情報にアクセスすることができます。マイナビも日本最大級の就職情報サイトを運営しています。
就職情報サイトの便利な点として、各企業にエントリーができることが挙げられます。パソコンやスマートフォンなどを使用して就職情報サイトにアクセスし、スムーズに就活を始動させることができます。また、「業界」「職種」「企業規模」「勤務地」等の複数の条件で、自分の希望にマッチする企業を絞り込めることも便利な点です。
ほかにも、検討中の企業、エントリーした企業などを管理できる機能も便利な点として挙げられます。どの就職情報サイトをメインに利用するかは、掲載企業社数やサイトの使い勝手、先輩の感想などを参考にして、信用と実績のある就職情報サイトを選ぶようにしましょう。
就職情報サイトに登録することで有益な情報を得られるので、就活に出遅れないためにも早めに登録しておくことがおすすめです。例えば、インターンシップと就活の両方のシーンで情報を提供している大手の就職情報サイトであれば、インターンシップへの参加を検討するときから登録しておくと安心です。

Q.就活スーツ

「就職活動は外見から」です。就活は、初対面の相手に短時間で審査されます。「外見=第一印象」は審査に大きな影響を与えますが、相手に与える第一印象形成において、就活スーツは重要なアイテムなのです。
就活スーツは、何年間も大切に着るというものではありません。忙しい時期に入ると、会社説明会や面接で連日、スーツを着ることになります。クリーニングに出す必要も生じるため、手頃な値段のものを2着購入すると良いでしょう。
購入時には、スーツ選びのアドバイスを受けられる店舗で、就活用のスーツを購入したいことを告げ、実際に試着して選びましょう。肩幅に合っているか、袖や裾の位置は適切かなどを一緒に確認してもらいましょう。また、就活では座っている時間も長いので、着席した際の着心地も確認が必要です。
なお、就活初期から忙しいわけではありませんので、まずは1着購入し、2~3週間、実際に着心地を確かめてから、2着目を購入しても良いでしょう。
スーツのほかには、靴(黒)、靴下(黒もしくはグレー。スーツの色に合わせる)、ストッキング(肌の色)、シャツ・ブラウス(白)、ネクタイ(レジメンタル柄が基本)も必要になります。
スーツの着こなしにおいては、清潔感が重要です。体臭が移りやすいシャツは一度着たら洗濯しましょう。そのため、洗濯しても形状が崩れにくいもの、アイロンがけが不用のものが便利です。また、靴の汚れもチェックし、必要に応じて磨きましょう。
スーツの扱い方やケアも大切です。スーツは床に脱ぎすてたりせず、ハンガーにかけます。また、スラックスは特に折り目に気をつけましょう。そして、除菌・消臭スプレーをかけ、風通しの良い場所にかけることもポイントです。なお、2着目を購入した以降は、交互に着て、型崩れを防ぎましょう。

Q.就職活動メイク

就職活動で接する社会人(採用担当者や面接官)は、普段、メイクしている女性に接しているため、スーツを着装しながらノーメイクである人に違和感をもつ場合があります。また、ノーメイクの人がメイクをした人たちに囲まれると、相対的に印象が薄くなりがちです。これでは、ノーメイクの人は、就活で大切な第一印象形成の段階でつまずくことになります。
メイクのメリットは、健康、優しさ、知的さなど、表情を良いイメージに演出できることです。合同企業説明会や就職ガイダンスでは、就活用のメイク講座が開催されている場合もあります。このような講座を利用して、就活の初期段階にメイクスキルを高めておくと良いでしょう。


  • 就活メイクが最初に必要な場面
  • 就活では、証明写真を撮ることになります。証明写真では、特に顔がクローズアップされますので、就職活動メイクで表情を演出したうえで撮影に臨みましょう。
  • メイクを活かすには立ち居振る舞いも大切
  • 就活メイクで表情を演出しても、立ち居振る舞いに美しさがともなっていなければ、就活メイクは台無しです。立ち姿、お辞儀姿、着席時の姿が美しくなるよう、背筋を伸ばしたり、手足の動きに注意したりしましょう。
  • 持ち歩きたい小物
  • 緊張や室温で汗ばむこともあります。メイクの上からも使えるリフレッシュシートを持ち歩くと便利です。

Q.エリア限定採用

エリア限定採用とは、勤務地の範囲を限定したうえで採用することを言います。同様の意味で、地域限定総合職採用と表現されることもあります。近年では、育児や介護などを理由に、地元から離れず、仕事と生活のバランスのとれた働き方がしたいというニーズをもった人が増えています。企業側も総合職採用のみではこのようなニーズをもった人たちを採用できない(もしくは離職を防止できない)ことに気づいたことが、エリア限定採用が生まれたきっかけです。
エリア限定採用と比較されるのが総合職採用です。総合職は会社の基幹業務を担ってもらうことを期待して採用するため、国内外を問わず、会社が必要と考える地域に転勤し勤務することが前提となっています。
エリア限定職は、会社全体をカバーするキャリアが積むことが難しいため、総合職に比較すると給与も昇進も抑えられます。一方で、数年後(ましてや数十年後)はどの地域で働いている(生活している)のかわからない総合職に比べて、人生設計を立てやすいというメリットがあります。
就職にあたり、エリア限定職を選ぶが、総合職を選ぶかは、キャリアの大きな別れ道といえます。キャリアアップを優先するか、仕事と生活のバランスをとることを優先するかを、一度、家族と相談してみると良いでしょう。

Q.夏・秋採用

季節は、選考のタイミングを表しています。夏と秋に分けられている理由は以下の通りです。


  • 夏採用
  • 日本では「一括採用」と表現されますが、大多数の採用者はこの夏採用で決定されます。経団連に加盟している企業の場合、4年生の3月上旬からエントリー開始、6月1日が選考解禁日(試験・面接)となっています。ただし、経団連に加盟していない企業(外資系企業、中堅・中小企業など)を中心に、多くの企業ではもっと早い時期から選考や内定(内々定)出しを行っているのが実態です。そのため、入社を希望する企業の動向については3月以前からWebサイトなどでこまめにチェックし、企業の採用スケジュールにそって動くことが大切です。
  • 秋採用
  • 留学生など、秋卒業者を特に対象にした選考です。夏の一括採用で大半の採用者を確保した後に行われ、夏採用に対し秋採用の人数枠は少なくなっています。秋卒業者に加えて、夏採用で力を発揮できなかった就活生も受験しています。
  • 3年生の夏のインターンシップから事実上の就活が開始
  • 夏採用で説明したように4~5月に内々定を出す企業もあります。また、3年生の夏のインターンシップから事実上の採用活動を開始し、3年生の冬に内々定を出す企業もあります。つまり、夏・秋以外のタイミングで選考活動を行っている企業も少なくないのです。このような各社の水面下の動きを逃さないためにも、3年生の夏のインターンシップから就活準備を行い、企業の採用活動情報の収集を開始すると良いでしょう。

Q.圧迫面接

圧迫面接とは、面接担当者がわざと意地の悪い内容の質問や厳しい批判をしたり、威圧的な態度をとったりして、受験者の受け答えを観察・評価する面接手法です。例えば、志望動機や入社後に実現したいことを熱心に語っても、面接官から威圧的な口調で、「あなたが当社を志望する理由がさっぱりわからない」などとバッサリと否定されてしまい、受験者には後味の悪さが残ってしまいます。
圧迫面接を行う企業側からすると、「受験者がプレッシャーに強いかを審査するため」という考えがありますが、面接官という優位な立場を利用しての圧迫面接は、筋の良い面接とはいえません。面接官は、将来、上司になるかもしれない人です。そのように考えると、面接官の比較も企業研究の一環であることがわかります。


  • 回答に対する突っ込みは圧迫ではない
  • ただし、「なぜ、この科目の成績は悪いの?」「そのときは、なぜ、そのような判断をしたの?」「もっと良い対応を考えつきませんでしたか?」などと、痛いところを突いてきたり、回答に対してさらに質問をされたりする場合がありますが、これは圧迫面接ではありません。企業側は、「不得意なものに対し、どのような認識をもっているか確認したい」「回答の曖昧な点を明らかにしたい」「今ならば、どのような判断ができる人に成長しているか確認したい」など、あなたのことをより正確に知りたいという正当な面接です。

Q.株式/株式会社

企業が事業を行うには、人件費や機械購入費、事務所運営費などを支払うためにお金が必要です。必要なお金を銀行から借りることもできますが、借りたお金には金利がかかり、借りた以上のお金を返済せねばならず、事業者にとって負担となります。
そこで事業者は、金利のかからない方法でもお金を集めようとします。その方法が、株式を投資家に発行してお金を集めるというものです。株式と引き換えにお金を出資した投資家は「株主」となり、株式をもつ割合に応じて経営に関与することができます。
このように株式を発行して出資者(株主)を募って事業を行う会社を「株式会社」と呼びます。出資者にとっての株式会社の魅力は、事業の成長に応じて配当や株式の価値の値上がりが期待できることです。ただし、事業が失敗し倒産した場合は、その株式は無価値となってしまいます。出資することは、ハイリスク・ハイリターンなのです。
就活生に人気の企業の大半は株式会社です。また、社会的な信用を得ている一握りの株式会社は、東京証券取引所等に株式を上場しています。
企業研究時には、株式を上場しているか確認するのも良いでしょう。株式未上場のベンチャー企業の場合は、将来、上場できそうな魅力ある事業を行っているか、経営者は有能かを確認すると良いでしょう。社員持ち株制度がある場合は、株式上場の夢を経営者と一緒に追いかけることもできます。