教員をめざす学生のための就活の進め方

教員になるための基礎知識

INDEX

教員の仕事・役割とは?

教員とは、単に生徒たちに勉強を教えるだけの仕事ではありません。
生徒一人ひとりと徹底的に向き合い、自立した人間を育て、個人の能力を伸ばすという役割を担っています。
また、仕事の内容は学級経営、部活動の指導や進路指導、学校の事務作業、保護者や地域住民との関係構築など、多岐に渡ります。

現代の教育現場には、いじめや不登校、児童虐待、学級崩壊、モンスターペアレントの問題など、さまざまな課題が山積みとなっています。
それらの課題と真摯に向き合い解決する能力や姿勢も、教師には必要になってきます。
生徒の可能性や社会性などを育み、ときには人生を左右する影響を与える存在として、とてもやりがいのある仕事を抱えています。

教員免許について

皆さんご存知のとおり、教員になるためには、指導する学校や教科に合った教育職員免許(教員免許)を取得する必要があります。教員免許は大きく3つに分けられます。多くの教員は普通免許状を取得しています。

1:普通免許状

普通免許状は、学位と大学などの教職課程の履修における単位の修得により、授与される免許状です。必要な学位と教職課程の単位数の違いにより、専修免許状、一種免許状、二種免許状に分かれています(高等学校の免許状には二種免許状はありません)。

2:特別免許状

特別免許状は、教員免許を有しないが優れた知識経験を有する社会人を学校現場へ迎え入れるために授与されるものです。授与条件には、担当教科に関する専門的な知識や経験、技能を有することなどがあります。

3:臨時免許状

臨時免許状は、普通免許状を有する者を採用できない場合に限り、例外的に授与される助教諭のためのものです。

普通免許の種類

小学校や中学校、高等学校での仕事内容が異なるように、学校の種類によって必要になってくる免許も異なります。
そのため、教員をめざす場合には、どの学校種のどの教科を教えたいのか考えて免許状を取得する必要があります。

小学校教員(小学校教諭普通免許)

小学校の教員になるには、国家資格である小学校教員免許状が必要です。主に教職課程のある大学院、大学、短大のいずれかで学び、所定の課程を修了することで普通免許状(専修、1種、2種のいずれか)が取得できます。一般的な公立小学校の教員は、一部の教科を除き、ほとんどの教科を1人で担当するのが基本です。近年では、小学校5年生からの英語教育が必修化されるなど、時代とともに小学校で教える科目も増えてきています。
授業の大半を1人で指導する大変さもありますが、児童一人ひとりとじっくり向き合うことができるので、関係性が深くなる魅力もあります。

中学校教員(中学校教諭普通免許)

中学校教員になるには、小学校と同様に中学校教諭の免許状が必要です。主に教職課程のある大学院、大学、短大で所定の科目を修了することで、普通免許状(専修、1種、2種のいずれか)が取得できます。中学校教員は、小学校とは異なり各専門教科の授業を行う教科担任制になります。そのため、特定のクラスに限らず、幅広く生徒と接することが多くなります。中学生は多感な年ごろであるため、一人ひとりの個性を尊重しながら指導を行う難しさもありますが、その反面、やりがいもあります。

高等学校教員(高等学校教諭普通免許)

高等学校教員になるには、やはり高等学校教諭の免許状が必要です。主に教職課程のある学校で教職課程を修了することで、普通免許状(専修、1種のいずれか)が取得できます。資格は教科別になっており、小学校や中学校教諭とは違って2種免許状はありません。高等学校教員は、中学校と同じように教科担任制ですが、「理科」が化学、生物、物理に分かれているなど、より教科が細分化されています。そのため、教員には専門的知識と教える力が問われます。また、進路について、生徒や保護者からの相談に対応するには、高いレベルの情報収集力や分析力も重要になります。

その他(養護教諭普通免許、幼稚園教諭普通免許、特別支援学校教諭免許など)

特別支援学校の教員になるには、基本的には幼稚園、小学校、中学校または高等学校の教諭免許状のほか、特別支援学校教諭免許状を取得する必要があります。

ページTOPへ