近年、自己PR動画の提出やオンラインでの面接など、WEBツールを使った選考が一般化してきました。
対面で行われる選考との違いや、オンライン面接や動画選考をはじめとするWEB選考で
特に気をつけたい点などを紹介します。

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WEB選考とは?

WEB選考とは、WEBツールを使用した選考のことです。WEB選考には、会議ツールを使って行われる「オンライン面接」と自己PRや志望動機を話す自分の姿を録画した動画を提出する「動画選考」の2種類があります。
「対面で行われる選考と同じように対策しておけばいいのでは?」という認識では不十分で、思わぬ失敗を犯しかねません。オンライン・オンデマンド授業に慣れている人も、我流のままだと逆効果になることも。WEB選考ならではの注意点やポイントを押さえて選考に挑みましょう。

WEB選考の種類

WEB面接

インターネットを介して面接官と画面越しにやりとりする面接です。

動画選考

動画選考は大きく分けて2種類。編集や録り直しが可能な動画作成の場合とやり直しがきかないワンテイク収録の場合とがあります。

ポイント

1
カジュアルな服装はNG。
清潔感のある落ち着いた
身だしなみを。
上下スーツがオススメ。また、汗ばむ季節はビジネスカジュアルもGOOD。無地のワイシャツやブラウスなど襟付きの衣類を着用しましょう。
2
表情がわかる距離にデバイス
(PCやスマートフォン)をセット。
撮影はカメラの正面か少し上の方から。極端にカメラ位置が上下にあると、画面越しの面接官は見下ろし、上目遣いに感じることも。
3
提出済みのエントリーシート
の内容と面接の回答に差異が
ないようにする。
エントリーシートに記入したことを再確認しておくことは大事ですが、丸覚えする必要はありません。要約した内容を覚える。カメラに映らないところにキーワードを貼っておくのもおすすめ。自然な会話のキャッチボールを心がけましょう。
4
WEB上の音はこもって聞こえがち。
明るい声で、普段より少し
ゆっくり話す。
強調したい言葉や文章は、より丁寧に。
5
WEBツールは雑音を
拾いやすいので、
個室など周りの音を遮る
環境
で面接を受けましょう。
マイクを付けずに話すと、声がクリアに届かないため、イヤホンマイクを着用して面接を受けることをおすすめします。ワイヤレスで使用する場合は充電切れがないように、選考前に必ずチェックしましょう。

WEB面接のポイント

画面に映る面接官を見るのではなく、
カメラを見て話す。

常ににこやかに。普段の授業では、カメラを見て話す機会は少ないのでは?画面に映る面接官ばかり見るのではなく、カメラ越しに話す意識を持ちましょう。

目上の人に先に終了していただく気遣いも
ビジネスマナーの一つです。

面接官が回線を切るまで笑顔で。指示がない限り、自分から切らない。

どんな時も備忘録は必須。

手元にメモ用紙とペンを準備。次回面接の日時などを書き留める。

動画選考のポイント

カメラを見て笑顔で話す。

カメラ越しに面接官がいることを想像して。

話し始めるのは、録画ボタンを押してから2秒後に。

話し終わり後も2秒待ってから停止する。

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WEB選考前に
押さえておきたい
ポイント

ここからは、インターンシップ&キャリア選考や就活本番での選考で油断しがちなポイントを紹介。その改善策も、合わせて確認しておきましょう。
オンライン面接・動画選考どちらにも言えることですが、画面上のやりとりだからこそ面接官と丁寧にコミュニケーションをとる意識が必要です。特に画面に映った部分からしかあなたの情報を得られないため、身だしなみや通信環境などが鍵になってきます。

身だしなみ編

髪型

WEB選考を行う場合、撮影場所によっては天候や時間帯の違いにより、被写体への光の当たり方も変わります。それによって、影ができてしまい表情が見えにくかったり、顔全体が暗くなったりしてしまうことがあるので注意が必要です。また、顔が隠れるようなヘアスタイルも気を付けましょう。

Point

表情がしっかりと見えるよう、顔に髪がかからないようなヘアスタイルを心がけましょう。特にフェイスラインにかかる髪は、画面を通すと余計に好感度を下げる要因になりかねません。

服装

自宅で撮影・面接に臨むからといって、カジュアルな私服や部屋着はNG。また、下半身は見えないだろうと上半身だけ身なりを整えていると、何かの拍子に映り込んでしまうことがあるので要注意です。

Point

上下スーツを着用しましょう。画面越しだからこそ、映像に映った印象、少ない情報で全てが決まります。特に第一印象は重要。清潔感のある好感度の高い身だしなみを意識しましょう。

メイク

WEB選考では、対面以上に表情からの情報を大切にしています。そのため、顔の印象は大事なポイント。まずは健康的に見えるナチュラルメイクや無精髭がないかをチェックしましょう。選考時の使用ツールにもよりますが、肌の明るさをアップさせることはできるので、派手なメイクは避けましょう 。一方で髭の剃り残しなどは悪目立ちするので丁寧に整えましょう。

CHECK!

身だしなみで気をつけたいポイントを
動画でも紹介しています。

セッティング編

背景

自宅や学校で撮影するときは、背景の映り込みも要注意です。自宅の場合、スペースに限りがあり、カメラの設置位置も選べない…なんてこともあります。
せっかく自分の身なりを整えて臨んでも、映り込む背景が気になって面接官が集中できないなんてことがないよう周囲の環境へも気を配りましょう。

Point

私物が背景に映る場合、移動させる 、または布などで隠す配慮を。面接官は背景に映っているものから、あなたのことを想像します。無地の壁やカーテンをバックにして選考に臨むことをおすすめしますが、難しければ、選考内容を邪魔しないシンプルな背景画像を入手して臨みましょう。但し、Wi-Fiが不安的な環境では、背景画像を使用すると通信速度が遅くなるので気をつけましょう。

目線

パソコンやスマートフォンの位置が低いと、画面越しに面接官を見下ろしていることになるので注意しましょう。使用するデバイスのカメラ部分を顔と同じ高さか、顔よりも少し高く設置しましょう。また収録の場合は、カメラを見続けていないと目線が泳いでしまい、注意散漫な印象を相手に与えかねません。日頃から意識し、カメラの映り方も研究しておきましょう 。

Point

面接官と視線を合わせて会話をするにはデバイスのカメラを見ながら話すことが必要ですが、慣れていないと難しく感じると思います。そこで、カメラの側に好きなキャラクター人形を置いたり、カメラの向こう側にポスターや写真を貼ったりするのもおすすめです。

照明

動画撮影に不慣れなうちは、自分が思っている以上に撮影後の映像が暗くなっていることがあります。もし逆光で撮影した場合、表情はおろか、あなたの顔がよく見えない残念な結果になることも。

Point

できるだけ顔に影ができない場所を選んで撮影してください。窓から強い自然光が入る場合は、反対側に照明を置くように。メモ用に白い紙を顔の真下に置いたり、市販のリングライトなどを活用するのもおすすめです。

通信環境

WEB面接の場合、始める前に必ずインターネット環境に問題がないかを確認しましょう。面接の途中で、急に音が聞こえなくなったり、映像がフリーズしたり、音と映像の動きにタイムラグが発生したりする可能性があります。無料のWi-Fiスポットや電波が弱い環境は要注意です。

Point

自宅や面接を行う場所のインターネット環境をあらかじめ確認しておくことが大切です。有線LANケーブルでインターネットに接続できる場所がおすすめ。そうでない場合はルーターの近くやWi-Fi電波が常に強い場所を探しておきましょう。

あなたの通信環境を確認しましょう!

1 通信環境の良し悪し

回線事業者が提示するインターネットの通信速度は、あくまでも最大限のスピードであって、最良の条件がそろわないと、その通信速度が出ないということを意味しています。実際の通信速度は、通信環境によって大きく変化します。使用している回線が混みあえば、明らかに通信速度は遅くなります。さらに、機器の性能やケーブルの種類、基本ソフトの設定などによっても通信速度は異なります。通信環境の良し悪しは、見た目の最高速度だけでなく、速度が安定していることが重要です。

近年は、コーヒーチェーン店やコンビニエンスストア、大型スーパーなどでも、店内で自由に使えるFREE Wi-Fiサービスを提供しています。ただし、FREE Wi-Fiでは、通信速度が速く安定しているとは言えず、WEB面接の場所としてもふさわしくないでしょう。
なお、駅ナカやオフィスビル、ホテルなどでの設置が進んでいる、ワーキングスペース(運営企業によって呼びかたは異なります)であれば、通信環境は良好で、防音もしっかりしており、こうした場所を利用する方法もあります。15分でおおよそ数百円と有料になりますが、ブース内にはモニター、電源、USBポートなどが用意されています。

通信速度が良いとは?

通信速度は、bps(ビーピーエス)という単位で表し、1000bpsが1Kbps、1000Kbpsが1Mbpsとなります。高画質の動画を快適に閲覧するには25Mbps程度の通信速度が必要だと言われています。WEB面接でよく使用されるシステムの多くは、参加者のネットワークに基づいて自動的に最適化されるようになっているため、そこまでの通信速度は必要ありません。

WEB面接で使われるアプリケーションには、Skypeやzoom、Teamsなどがありますが、いずれも数Mbps程度の回線スピードを推奨していいます。Skypeの推奨速度は、高品質のビデオ通話では上り下りとも500Kbps、ハイビジョンのビデオ通話では1.5Mbpsです。また、zoomの場合は、それぞれ600Kbps、1.2Mbps、Teamsでは、ハイビジョンビデオ通話で上り下りとも1.5Mbbsとなっています。スピードは早いにこしたことはありませんが、安定的に数Mbps程度の速度で通信できることが重要です。

通信速度の測定方法は?

通信速度の測定は、パソコンでは専用サイトで、スマートフォンの場合は専用アプリを使えば簡単に行えます。パソコンの場合、『通信速度測定』などのワードで検索すれば無料で測定できるサイトが検索できますし、スマートフォンでも同様のキーワードで検索すれば、専用アプリが見つかります。実際の面接時間に合わせて何度か測定しておきましょう。

なお、通信ではデータを相互にやり取りするため、通信速度には「上り」と「下り」の2種類があります。自分を基準にイメージすれば分かりやすいです。画像や映像データを、自分のパソコンやスマートフォンで受け取る(ダウンロード)場合が「下り」、メッセージや画像、メールなどを送信(アップロード)する場合が「上り」となり、それぞれ速度が異なります。

主なビデオ通話システムの推奨通信速度
Skype
高品質ビデオ通話
500Kbps
500Kbps
ハイビジョンビデオ通話
1.5Mbps
1.5Mbps
グループビデオ通話(3人)
2.0Mbps
512Kbps
zoom
高品質ビデオ通話
600Kbps
600Kbps
ハイビジョンビデオ通話
1.2Mbps
1.2Mbps
高品質グループビデオ通話
1.2Mbps
600Kbps
Teams
ハイビジョンビデオ通話
1.5Mbps
1.5Mbps
ハイビジョン
グループビデオ通話
4.0Mbps
2.5Mbps

2 通信データ容量

WEB面接やオンライン授業で必要となる映像や動画の再生は、文字や写真よりもはるかに多くの通信データ量を使用します。使い放題の固定回線を利用していれば気にする必要はありませんが、通信データ使用量の制限があるスマートフォンやモバイルWi-Fiルーターを主要な通信機器として利用している場合は注意が必要です。契約条件にある利用可能な通信容量に達すると、通信速度が極端に遅くなり、WEB面接はもちろんサイトの閲覧も厳しくなります。

近年は、20GBをベースとした格安料金プランが人気ですが、WEB面接にスマートフォンの利用を考えている方は、残りのデータ量を意識して面接に臨むのが良いでしょう。利用するシステムや利用環境、機器の性能によって異なりますが、10分間ビデオ通話をした場合、150~300MB程度のデータ量が必要になります。もし、20GBの通信容量があれば、計算上は22.2時間~11.1時間程度利用できることになります。
WEB面接の日時が決まったら、スマートフォンの設定を変更してデータの使用量を抑える工夫をしたり、利用できるデータ通信残量をこまめにチェックするなどの対策が有効です。

デバイスの環境設定

開始時間の直前にデバイスの準備をすると、気持ちに余裕がなくなってしまいます。ましてや、充電も十分でなかったらますます不安になります。事前の準備も評価の対象になるという心持ちが大切です。

Point

双方向で声や映像が正常か、できれば前日までに確認しておきましょう。充電確認も同じタイミングで済ませるといいでしょう。面接のやりとりに焦りは禁物です。集中するためにも早めの環境設定を。

スマートフォンでの撮影

パソコンに比べてスマートフォンは持ち運びが便利です。しかし、手に持ちながらの撮影は、無理があります。画面が安定しないうえ、音が途切れてしまうことも。腕も疲れてきて、会話に集中できない場合もあります。

Point

スマートフォンなどのデバイスは、映像や音声が安定するように、三脚やスタンドを使用して固定しましょう。その際、顔と上半身がきちんと映る位置に調整。周りに少し余白を作り、窮屈過ぎないように。

CHECK!

セッティングで気を付けたいポイントを
動画でも紹介しています。

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WEB選考時に
意識すべきポイント

撮影・面接開始編

開始・終了時のポイント

1
開始と終了の2秒前から後まで微笑んで
2
不安なことがあれば早い段階で面接官に尋ねる。
3
自己紹介は、単なる人物告知ではなく、
あなたらしさをアピールする大事な第一声。

面接官と早めに関係構築ができるよう、普段の学びや研究内容を盛り込んだ学生らしい素直さを表しましょう。それ以外にも、ご自分を言い表すのにぴったりな経験があれば、学外の内容でもOK。

4
短い文章にまとめ、ゆっくりめに話す
5
最後のお礼のあいさつは心を込めて丁寧に

表情

直接会って話しをするよりも、画面を通じてのコミュニケーションは取りづらく、面接官の記憶に残りにくいこともあります。自分では微笑んでいても、相手に冷たい印象を持たれることもあるので要注意です。

Point

普段から口角を上げて、自然な笑顔を心がけましょう。少しオーバーかなと思うくらい明るい表情を意識しても、画面越しだとちょうどよいことが多いです。鏡を見ながら表情を豊かにする練習を。

声のトーンとスピード

画面越しだと、どのくらいの声量が適当なのかつかみにくいものです。大きすぎると音が割れてしまい、小さすぎるとマイクが声を拾ってくれません。デバイスによっても違うので気をつけましょう。
WEB上では、話し終わりが対面以上に伝わり辛いものです。特に話が長くなった場合、まだ続くのかどうか面接官が判断つかないケースがあります。毎回言う必要はありませんが、自分の発言が終わったら「以上です」などで締めくくることも時折、意識しましょう。

Point

普段話す声量よりも、少しだけ大きめに話してみましょう。話すスピードも重要。
緊張すると早くなりがちなので、少しゆっくり話す意識を持ち、特にキーワードとなる言葉を丁寧に強調しましょう。

しぐさ

丁寧に面接官と向き合うことはとても大事なことです。ただ、膝に手をのせたまま微動だにしないというのは、WEB選考の場合、印象に残りにくいので要注意です。いい発言をしても動きがないとマイナス効果に結びつくこともあります。

Point

言葉とともに思いも届けるイメージで、適度に手ぶりもつけて話してみましょう。また、相手の話しを聞いているときや相づちを打つ際に、少し大げさにうなづき、話を理解しているというサインを送ることも効果的です。

通信音やキーボード音

スマートフォンの通知音やキーボードをたたく音など、意外と画面越しに聞こえています。このくらい大丈夫だろう思っていたら、実は面接官は不快な思いをしていた…ということもあるので要注意です。

Point

メモを取るときは、メモ帳など紙に書くようにしましょう。また、パソコンにインストールしているSNS等は完全に閉じ、通知のポップアップやアラームなどの電子音が鳴らないようにしましょう。スマートフォンの場合も同様です。

CHECK!

セッティングで気を付けたいポイントを
動画でも紹介しています。

動画選考
WEB面接
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いかがでしたか?
WEB選考は、何よりも事前準備をしておくことが大切になります。しっかりと対策をして、
万全な状態で臨みましょう!

監修:YDサポート株式会社

Instructor Profile

外村倫子とむら のりこ

キャリアコンサルタント。フリーアナウンサー。
局アナとして報道番組に15年以上携わったのちフリーで活動。
企業の採用支援や大学生の就職支援講座、社会人向け話し方講座など幅広い分野で講師を務める。 ニュースやドキュメンタリー番組のナレーターとしても活躍中。