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まるごとわかる!
保育実習 徹底解説

保育士を目指すうえで欠かせないカリキュラムのひとつが「保育実習」です。
子どもたちと実際にふれ合いながら、学んできた知識やスキルを
“実践”に移す貴重な経験の場ですが、
「どんなことをするの?」「うまくできるかな…」と不安を感じる人も少なくありません。

実習をスムーズに進めるためには、事前の準備と基本の理解がとても大切です。
このページでは、保育実習の流れや1日の過ごし方、準備のポイント、マナーなど、
実習前に知っておきたい情報をわかりやすくまとめてご紹介します。

安心して、自信をもって実習に臨めるよう、しっかりとチェックしましょう!

1.保育実習の基本を
理解する

保育士資格取得の概要と実習の種類について

保育士資格を取るためには、
保育所とその他の児童福祉施設での実習を行わなければいけません。
保育実習は下記のように分けられます。

保育実習の単位数

保育実習 I
2単位

施設実習 I
2単位

or

保育実習 Ⅱ
2単位

施設実習 Ⅱ
2単位

※1単位=45時間

実習の種類

観察実習

観察実習

子どもや保育者の様子を見て学ぶための実習です。子どもたちの発達状況や子ども同士の関係性などを理解します。また、保育者がどのように働いているのかも観察して記録し、これからの実習に役立てます。

参加実習

参加実習

実際の保育の場で、先生の補助などを行うことで、業務内容を理解します。自分勝手な行動はとらず、指導担当者の判断を仰ぎましょう。助手的立場といっても、子どもたちにとってはこの時点ですでに「先生」です。

部分実習

部分実習

1日のうち、時間を区切って保育を部分的に受け持ちます。指導案(指導計画)を作成し、絵本の読み聞かせや手遊び、エプロンシアターなど、複数回の部分実習を行います。自分ができる保育のレパートリーが多いと安心です。

責任実習

責任実習

1日まるごとの保育を担当します。指導案(指導計画)を作成し、部分実習で学んだことなどを活かしながら、保育を行います。遊びだけでなく、子どもの健康状態の確認や給食・着替え、排泄、午睡(昼寝)などの生活全般についての配慮が必要です。

2.実習の流れを把握する

保育実習が始まってから終わるまでの流れを見ていきましょう
(実際に行う内容や、実施時期は園によって異なります)。

実習前

学校での事前講習

実習のスケジュールはもちろんのこと、実習を行う意義や目的、注意点、心構えなどをしっかりと押さえておくことが肝心です。実習のことがなかなかイメージできなかったり、不安なことがあったりする場合は、先生や先輩に質問してみましょう。

オリエンテーション

実習を行う前に園や施設を訪れて、実際の保育環境を見ることができる大切な場です。登園時の服装(スーツ着用の園もある)、登園方法(自転車や車での登園は可能か)、給食費、実習時の服装、履物(上履き以外に必要か)などを確認しておきましょう。また、どのような保育室なのか、ピアノの位置はどこなのか、絵本の数はどのくらいあるのかなどをチェックしましょう。
※園がオリエンテーションを実施しているかどうか確認が必要

実習前準備

オリエンテーションの後、具体的な準備を行います。自分が何歳の子を担当するのかによっても、必要な内容が大きく変わってきます。不明点があれば確認や相談をして早めに解決しておきましょう。

実習中

実習(約2週間)

朝から夕方まで実習を行い、実習日誌を書きます。慣れないことの連続であっという間に1日が過ぎていくはずです。できるだけ休むことのないよう、体調管理には気をつけましょう。

実習終了

お礼状を書く

実習が終了したら、園の先生方にお礼の手紙を出しましょう。忙しい中、指導してくれたことへの感謝を伝えます。

3.実習先での
一日の過ごし方

実習園でのタイムスケジュール例

実際に、実習生はどんな1日を送るのでしょうか。
実習先のタイムスケジュールについて、一例を紹介します。

  • 7:00

    順次登園・自由保育

  • 9:30

    片付け

  • 10:00

    朝の会

  • 10:30

    設定保育

  • 11:30

    昼食・昼食片付け

  • 12:30

    午睡・職員会議

  • 14:00

    設定保育

  • 15:00

    おやつ・自由保育

  • 16:30

    帰りの会

  • 17:00

    時間外保育(延長保育)

  • 19:00

実習生は…

早番の人だと6時40分くらいには出勤して、準備を行います。自由保育・設定保育の時間は、参加や観察をします。子どもの様子のほか、保育者がどのように動いているのかなどをしっかり確認しておき、実習日誌に記入できるようにしましょう。
子どもたちの保育が終わったら、清掃や次の日の教材の準備などを行います。遅番だと21時頃に退勤する場合もあります。

4.実習に向けた
準備チェック

身だしなみポイント・服装・持ち物

身だしなみとは?

「身だしなみ」とは、身のまわりを整える心がけのこと。
髪型や服装を清潔に保ち、言葉遣いや態度にも気を配ることで、
周囲に安心感や信頼感を与えることができます。

実習時の身だしなみの三大要素

清潔感

手入れしているか
(特に汚れに注意)

機能性

動きやすいか
(保育に影響しないか)

調和

輪を乱していないか
(園の規定・印象管理)

身だしなみは、言葉にしなくても
「この場を大切にしています」「相手を尊重しています」
という気持ちを伝える、無言のメッセージです。
場面や相手に合わせて、
ふさわしい身だしなみを意識することが、とても大切です。

保育実習の服装&持ち物

服装

シンプルかつ動きやすい格好で!
エプロンは色や形、名札の有無(縫い付ける必要があるかどうか)などを確認し、複数枚用意しておく。園から貸与される場合もある。Tシャツはキャラクターのプリントが入っていないシンプルなものを。ズボンはトレーニングパンツなど動きやすく、ゆったりしたものを選ぶ。

メイク

なるべく自然なメイクがおすすめ!ひげは伸ばさないようにし、まつエクなどしている場合は事前に園に相談しておくと安心。

爪・アクセサリー

衛生面と子どもの安全を考え、ネイルは控え、短く切っておく。付け爪はけがや誤飲の危険があるためNG。ピアス・ピアス・ネックレス・指輪などのアクセサリーも外す。香水の使用も避ける。

髪の毛

長い髪はまとめ、前髪が目にかからないようにする。染めている場合は、黒または自然な茶色がおすすめ。

名札

大きさや形、材質、名前の書き方など、実習先の園に確認する。

ポケットの中身

ハンカチ、ティッシュ、小さいメモ帳、ノック式ボールペンなど。

華美でない動きやすい靴がおすすめ!
スニーカーで良いか、色の指定などはあるか、室内履きのほかに体育館履きも必要かなどを確認する。

実習の持ち物リスト
  • 実習日誌(保育記録)
  • 指導案(ファイルケースに入れる)
  • 筆記用具
  • 印鑑(出勤簿への捺印が必要な場合)
  • 教科書(辞書、テキスト)
  • エプロン(保育着)
  • ハンカチ・ティッシュ
  • 帽子
  • メモ帳
  • お弁当
  • 水筒
  • 着替え(汚したとき用)
  • 上履きなど

持ち物チェックポイント

  • 実習が始まる前に余裕をもって準備を済ませる。
    持ち物は実習先ごとに異なる可能性があるので、園へ確認しておく。
  • 実習に必要ないものは持って行かない。
    実習中、携帯電話は基本的に触らないようにする。
  • 持ち物には名前を書いておくと安心。
    名前を記入しておくことで、紛失や他の人の持ち物との取り違えを防げる。

5.実習で求められる
マナーと立ち振る舞い

挨拶・言葉遣い・立ち振る舞いなど、
好印象を与える振る舞いのコツ

マナーとは?

事前にマナーを身につけておかないと、実習中に大きなトラブルにつながることがあります。
トラブルを防ぐためにも、しっかりとマナーを心得ておきましょう!

マナーの定義と役割

お互いが心地よく過ごすための思いやりの気持ち行動であり、
社会で円滑なコミュニケーション・人間関係を保つもの。
社会に出ると(実習も同様)、
マナーは意識できて当たり前となります。

マナーがなっていないと...

社会
注意される、
怒られる、
敬遠される
印象が悪い人と思われる
学校
個人に対する不信感、
所属先への信用失墜
深刻な問題に

実習においては、

子ども

保護者
保育の質や
不安感に影響
園に迷惑を
かけてしまう
職員

園長
職場の負担や
連携に影響
子どもの安全への不安や
チームワークの乱れに
つながる

挨拶の基本

挨拶ひとつでも大きく印象を左右します。
意識して取り組んでみましょう!

印象の良い挨拶とは?

  • 明るく・はっきり・爽やか
  • 相手の目をしっかり見て好意・敬意を伝える
  • 自分から声をかける
  • お辞儀は丁寧に、心を込めて

印象の良い挨拶のポイント

1.挨拶と感謝は忘れない

学ばせてもらっている立場であることを忘れず、
実習前には「よろしくお願いします」
終わりには「ありがとうございました」をしっかり言いましょう。
※時間に合わせて挨拶は変えましょう。
朝→おはようございます 
昼→こんにちは 
夜→こんばんは

2.保護者の方、子どもたちにも挨拶する

実習中でも「先生」として見られています。意識的に自分から挨拶をしましょう。

実習時の挨拶のパターン例

【職員向け】
挨拶例文

「おはようございます。
本日から保育実習で〇週間お世話になります、
〇〇大学〇〇学部 X年 の ●●●●と申します。
ピアノが得意で、実習でも活かしていきたいと思っております。
これからどうぞよろしくお願い致します。」

「期間・学校名・学年・名前+一言意気込み」を
手短に伝えるように意識しましょう。

【子ども向け】
挨拶例文

〇〇組のみなさんこんにちは!
今日から保育園の先生になるため、お勉強をしにきた
●●●●(名前)です。
おうたが好きでみんなと一緒に歌って遊ぶのが楽しみです。
これからよろしくお願いします!

子どもたちに親しみを持ってもらうため、その年代の子に
分かりやすい言葉でゆっくりと
話すようにしましょう。 

初めは緊張してしまうかもしれませんが、
まずは笑顔で元気よく
挨拶をするよう意識しましょう!

実習前に知っておきたい言葉遣い

基本的に実習中は敬語を使いましょう。
場合や相手によっては、硬くなりすぎないように表現を調整することもあります。

言葉遣いのポイント

  • いつ、誰が聞いていても困らない正しい言葉遣いを!
    実習日誌や指導案に書くときも同様です)。
  • ふさわしくない言葉遣いは、子どもが真似をしてしまうことがあります。
    子どもは特に大人の言動をよく見て、聞いています。
    言葉遣いには常に注意を払いましょう。

実際のケースに合わせた挨拶例

先生方へ朝の挨拶

おはようございます。本日もよろしくお願い致します。

実習日誌を見てもらう時

お忙しいところ申し訳ありません。実習日誌を作成しましたので見て頂けますか。

質問をする時

○○(要件)について、うかがってもよろしいですか?

先生方へ帰宅時の挨拶

ありがとうございました。明日もよろしくお願い致します。

先生方へ朝の挨拶

⚫︎月⚫︎日より、
保育実習でお世話になります。
〇〇大学(〇〇学部) X年⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎⚫︎と申します。

  • ※担当者不在の場合は戻り時間を確認+再度電話することを伝えます。
  • ※担当者に変わった場合は再度自己紹介をしましょう。

6.保育実習の心得10

これだけは押さえておきたい!
保育実習の前に知っておきたい、10の心得を紹介します。

基本
01

遅刻・無断欠席は言語道断

実習に遅刻や欠勤をすることはNGです。万が一遅刻してしまいそうな場合は、すぐに園と学校に連絡します。無断欠席は、実習が打ち切りになることもあります。体調管理をしっかりしましょう。

基本
02

正しい言葉遣いをする

普段は敬語を使い慣れていない人もいるでしょうが、実習は学ばせていただく場であり、子どもは大人の言葉遣いをすぐに真似します。あいさつなども気をつけましょう。

基本
03

アルバイト言葉に注意する

昼や夕方でも「おはようございます」とあいさつするなど、アルバイト先の習慣を持ち込まないように注意しましょう。実習先はまだあなたの職場ではありません。学んでいる立場をわきまえて、帰る際は、「お先に失礼します。お疲れさまでした」ではなく「ありがとうございました。
明日もよろしくお願い致します」と伝えます。

基本
04

園の方針に従う

あなたは実習生です。園の方針が気になったとしても、意見する立場ではありません。

基本
05

保護者から相談されても、自分の判断で動かない

子どもを預かる際などに、保護者から相談されることがあるかもしれません。自分で勝手に判断せず、必ず担任の先生に確認しましょう。

基本
06

保護者と担任の先生の会話に留意する

保護者との連絡手段には「おたより帳」などがありますが、実際の会話の中には、子どもの状態など、より具体的なキーワードが隠されていることがあります。

基本
07

指導案、実習日誌を必ず書いて提出する

保育実習で重要なのが指導案と実習日誌です。最初は書くのに時間がかかりますし、慣れない実習生活で疲れもたまってくるでしょう。しかし、保育者としての力を身につけるために、欠かせないものです。

基本
08

実習が選考につながることも。緊張感をもって臨もう!

保育実習が終わった後、その園に就職することもあります。ここから面接が始まっていると思ってください。なお、人手が足りない園などにはその場でスカウトされることもありますが、1人ですぐに判断するのはやめましょう。

基本
09

撮影禁止、秘密保持は厳守

写真も動画も撮ってはいけません。新しい発見や気づきも多いのでSNSに書き込みたいなどと思うかもしれませんが、実習中に知り得たことは一切口外してはいけません。

基本
10

子どもたちを傷つけない、迷惑をかけない

最も大切なことです。子どもたちにとって皆さんは「先生」。短い期間ではありますが、子どもたちの名前を覚えて、1人ひとり、大切に接してください。

さいごに

保育実習を始める前には、余裕をもってしっかりと準備することが大切です。
持ち物の確認はもちろん、社会人としての基本的なマナーや身だしなみを整えておきましょう。
さらに、保育現場で役立つスキル(ピアノ演奏・手遊び・絵本の読み聞かせなど)は、事前に練習や復習をしておくと安心です。不安なことがあれば、先生や先輩に相談してみるのもおすすめです。準備を整えることで、自信をもって実習に臨めます。
子どもたちとの関わりをより豊かなものにするために、今ら一歩ずつ準備を進めていきましょう!