最強の強み、魅力的な人柄を簡単につくる方法
魅力的な人柄が最強の強みである理由
「魅力的な人柄」を最強の強みと定義とする理由は、選考中盤~最終のステージで、相手の評価を合格に傾かせる力をもっているからです。中でも、面接という短時間勝負で、相手に「〇〇さんの人柄にひと目でほれ込んだ」という気持ちにさせることのできる人柄を磨きましょう。


「ひと目でほれ込ませる人柄」を構成する5要素
「ひと目でほれ込ませる」という目標を実現するには、これから説明する5つの要素を統合する必要があります。
1
「会釈、敬礼、最敬礼」(お辞儀)と、それぞれに応じた表情を使い分けられる人になる
面接という限定シーンで必ず複数回行うことになるのは、お辞儀です。
- 会釈
- 覇気のある声とまじめな表情で「失礼します」
- 敬礼
- 笑顔で「ヤマダハナコと申します。よろしくお願いいたします」
- 最敬礼
- きわめて真剣な表情で「本日はありがとうございました。どうぞ、よろしくお願いいたします」
この3種のお辞儀と表情を使いこなせるようになりましょう。そうすれば、「礼儀正しい」「社会性がある」などの評価を得られます。
2
立ち&座り姿勢の美しい人になる
相手は、あなたの全身像からあなたの人柄を感じ取ります。全身像の基本は立ち姿なので、体の中心に軸がある立ち姿を、電車の移動時などに磨いてください。座り姿勢では、やや前傾姿勢で集中力を高めることを心がけましょう。
また、「姿勢」と「礼儀正しいという印象」は密接な関係にありますので、1と2は切り離せません。
3
個別面接のよい流れを作れる人になる
「面接官に促されてから挨拶する」という固定観念に縛られない
「本日はありがとうございます。スズキタロウです。どうぞ、よろしくお願いいたします」と面接官よりも自分が先に挨拶をすることで、意欲的、積極的、度胸がある、コミュニケーション上手など、様々な高評価を面接開始の瞬間から獲得しましょう!
「はい&相槌」で傾聴姿勢を強調する
「話す」には「聞く」がセットになります。緊張のせいか、面接官の質問を「不動の姿勢」で聞く人がいますが、これでは相手に「話しにくい」という気持ちを抱かせてしまうので注意しましょう。
4
大人の言葉遣いと、「共感・賛同・感服」を表現する言葉を使える人になる
会社は「大人な学生」を採用したい
「承知しました」「復唱させていただきます」「とんでもございません」「恐縮です」…これからは大人の言葉遣いに関心をもち、面接シーンで使われそうな言葉のなかで、普段の自分が使っていない言葉遣いがあればメモをとり、それらを実際に使って口の動きを慣らしましょう。
人は親近感のもてる人と一緒に活動したい
自分や自分の所属するグループに好意を抱いてくれる人に、人は親近感をもつものです。
そこで、
- 賛同
- 「私も一緒に目指したいです」
- 共感
- 「その通りだと思います」
- 感服
- 「他社にはない御社だけの強みだと思います」
という気持ちを表現する言葉を、てらいなく使える人を目指しましょう。
5
心が表れた瞳でアイコンタクトができる人になる
「感謝・自信・志」この3つは面接で欠かせない心の代表選手です。
- 「面接を設定していただきありがとうございます」という言葉に込める感謝
- 「こんな努力をして、こんな結果が出て、こんな点で成長できました」というアピールに伴わせる
自信 - 「御社の仕事をとおして、このような課題解決を実現して社会に貢献したいです」という志望動機からあふれる志
この3つの心を強くもっていることを言葉だけでなく瞳からもにじませ、アイコンタクトで相手に伝えることを心がけましょう。
面接では日常が見え隠れする。日常の行動をとおして魅力的な人柄を作り、磨こう
初対面の人を相手に、かつ短時間の交流で、魅力ある人柄を磨く最適な場の一つはレジです。
- 店 員
- 「いらっしゃいませ、大変お待たせして申し訳ございません」
- あなた
- 「とんでもないです~」
- 店 員
- 「おあずかりします」
- あなた
- 「(商品をわたしながら)お願いします」
- 店 員
- 「ポイントカードをお持ちですか?」
- あなた
- 「はい(並んでいる間に準備済みなのでスムーズに進行)」
- 店 員
- 「2200円です。お支払い方法は?」
- あなた
- 「クレカのタッチで(こちらも準備済でスムーズに進行)」
- 店 員
- 「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」
- あなた
- 「こちらこそ、またきますね~」

お店や時間帯を変えれば、色々なレジの方と接することができます。アイコンタクトするたびに「にこっ&会釈」、「はい、ありがとう、とんでもない」などの一言をリズムよく、滑舌よく返したり、相手の次の言葉や要望を推測して事前に言葉や行動を準備しておく癖をつけたりと、魅力的な人柄づくりの練習の場と意識してみましょう。レジの店員さんも面接官も同じ人間です。「またご来店いただきたいお客様」と印象付けられる人柄は、面接でも効果を発揮します。
- 著者紹介
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岡 茂信情報システム開発企業での、延べ10000人以上の面接・採用選考経験をもとに、1999年にジョブ・アナリストとして独立。全国のさまざまな大学及び就職イベントでの講演、キャリア授業、企業に対し採用アドバイスなどを行ってきた。企業の採用手法および意図を知り尽くした存在として、これまで、多くの就職活動生から頼りにされてきた。著書に「大学1・2年生のための就活の教科書」「エントリーシート 実例で分かる書き方」「インターンシップ・仕事体験(共著)」「自己分析 適職へ導く書き込み式ワークシート」「就職活動がまるごと分かる本 いつ? どこで? なにをする?」などがある。
ウェブサイト
「岡茂信の就活の根っこ」



