事務・管理の仕事内容
事業者側におけるレセプトの作成
レセプトとは、介護サービスの提供実績をもとにした介護給付費や、保険者・利用者さんへの請求額を算出する書類です。レセプトは介護事業を展開する上で必要不可欠であり、その作成は専門性の高い仕事であることから、介護事務管理士のような資格保持者の活躍も期待されています。
審査側におけるレセプト内容のチェック
レセプト業務を担当できるスタッフは、デイサービスセンター、介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、訪問看護ステーションなどの事業所で活躍しています。一方、国保連合会や審査支払機関などに入職して、サービス事業所から提出されたレセプト内容の審査や、保険証の有効期間確認等もあります。
介護支援専門員(ケアマネジャー)の業務サポート
ケアプランの入力業務、各種書類の作成、電話対応などを担当し、さまざまな事務作業で介護支援専門員をサポートします。介護支援専門員は、利用者さんとの面談、サービス担当者会議、関係各所との連絡調整などで動き回ることが多いため、事務・管理スタッフのサポートが求められます。
受付業務
介護サービス事業所において、利用者さんやそのご家族が最初に接するのは、受付を行う事務スタッフです。主にレセプト業務を担当しているスタッフも、繁忙期以外では、受付業務、利用者さんからの問い合わせ対応、介護業務の補助などを求められることがあります。接遇力を磨くことも大切です。
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キャリアステップ
正規職員としてのフルタイム勤務だけでなく、レセプト作成専門スタッフとして「月初のみ」「週2日」など多様な勤務形態があります。ライフスタイルに合わせた働き方が選べることも魅力の一つだといえそうです!
(事務・管理のキャリアアップ一例)
1年目
特別養護老人ホームスタッフ
一般的な介護事務やケアマネジャー業務を学ぶ
- 新人研修を経てデスクワークに就き、事業所職員としての基礎業務を覚えていく
- 介護報酬請求業務については広い範囲を任され、やりがいを覚える
- ケアプランの入力からケアマネジャー業務の補助を開始
保有資格:介護事務管理士
3年目
特別養護老人ホームスタッフ
幅広い業務を担当し、視野を広げる
- 受付業務や介護補助なども任され、利用者さんやそのご家族と直接接する機会が増える
- ケアマネジャー業務に関する理解を深める
- キャリアアップの第1段階として認知症介護基礎研修を受講
保有資格:介護事務管理士、認知症介護基礎研修修了
5年目
特別養護老人ホームスタッフ
資格取得を重ねてさらなる飛躍をめざす
- 日常の業務に自信が付いて精神的余裕が生まれ、資格取得に向けて勉強開始
- キャリアアップの第2段階として介護職員初任者研修を受講
- 将来的には介護福祉士、介護支援専門員をめざすという将来像が描けた
保有資格:介護事務管理士、認知症介護基礎研修修了、介護職員初任者研修修了 → 介護福祉士実務者研修に向けて勉強中
研修・資格取得支援体制
介護事務として働く場合、資格は必須ではありませんが介護保険に関する専門知識は必要です。それをふまえて、取得しておいたほうがよい研修をご紹介します。
(ある介護施設の一例)
介護事務管理士
技能認定振興協会による日本初の介護事務者のための民間資格で、介護事務管理士技能認定試験に合格することで取得できる。受験資格や年齢制限は設けられていないため、ファーストステップとして挑戦しやすい。
認知症介護基礎研修
2021年4月から、介護の現場で働く無資格者について、認知症介護基礎研修の修了が義務付けられるようになった(2024年3月までは移行期間として努力義務)。
介護職員初任者研修・実務者研修
介護職員初任者研修は、厚生労働省が認定する介護の入門資格で、さまざまな専門的サポートを行うための知識やスキルが身に付く。実務者研修はその上位資格で、修了すると介護福祉士国家試験の受験資格が得られる。