生活相談員の仕事内容
ケアマネジャーへの営業活動
介護施設の経営においては利用者さんを獲得することが必要で、そのためにはケアプラン（介護サービス計画書）を作成する介護支援専門員（ケアマネジャー）と良好な関係性を築いておくことが重要です。ケアマネジャーへ有益な情報提供を心がけ、自施設を紹介してもらための働きかけが求められます。
利用者さんの相談対応
生活相談員は、施設と利用者さんの橋渡し的な役割を担い、コミュニケーションの窓口となります。その過程で、利用者側のニーズを吸い上げたり、不安や悩みの相談に乗ったりすることも多いでしょう。施設側の人間でありながら、利用者さんの立場に寄り添って話を聞く姿勢が求められます。
自治体や地域の介護施設との連携
生活相談員は、利用者さんがよりよい介護サービスを受けられるよう、自治体や地域の介護施設とも連携します。その前提として、生活相談員は介護そのものや介護提供システムに関する幅広い知識を持っていなければなりません。さまざまな社会資源を活用して、視野の広い動きが求められます。
身体介護・生活援助
生活相談員として働いている場合でも、施設によっては臨時的または恒常的に身体介護（利用者さんが自力では行えない動作や行動のサポート）や生活援助（身体介護以外の日常生活のサポート）を担当することがあります。生活相談員として入職を希望する場合は、業務範囲をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
法人を探す
キャリアステップ
生活相談員として働くためには原則として介護福祉士や社会福祉士などの資格が必要です。この資格要件は自治体により異なるので、志望する職場ではどうなのか、事前に確認しておきましょう！
(生活相談員のキャリアアップ一例)
1年目
デイサービススタッフ
生活相談員と介護福祉士の役割を両立
- 入職してしばらくはOJT研修で先輩の指導を受ける
- 介護福祉士として利用者さんの身体介護（食事、入浴など）や生活援助を行う
- 新規利用者獲得のため、ケアマネジャーとの情報交換を密に行う
保有資格：介護福祉士
3年目
デイサービススタッフ
生活相談員としての業務に比重を移す
- 生活相談員として、新規の利用者さんやご家族に対する案内・相談業務を行う
- 利用者さんのためのレクリエーションの企画・準備を行う
- 新規利用者獲得のため、ケアマネジャーとの情報交換を密に行う
保有資格：介護福祉士
5年目
デイサービススタッフ
管理業務を担う責任ある立場に
- 施設長として、新規利用希望者と面談する
- スタッフの教育・指導・管理などの人材マネジメントを担う
- キャリアアップのため、介護支援専門員の資格取得に向けて勉強
保有資格：介護福祉士 → 介護支援専門員資格取得に向けて勉強中
研修・資格取得支援体制
資格の中には、実務経験等の必要性が定められています。スキルアップを目指す場合には、各条件の詳細をしっかり確認しておきましょう。
(ある介護施設の一例)
介護支援専門員（ケアマネジャー）
利用者一人ひとりに合わせたケアプラン（介護サービス計画書）を作成するなどして、適切な介護保険サービスが受けられるよう支援する。介護福祉士が介護支援専門員実務研修受講試験を受験するためには、その資格に基づく業務の実務経験が通算5年以上であり、かつ従事した日数が900日以上であることが必要。
認定介護福祉士
介護福祉士のキャリアアップを図るため、認定介護福祉士認証・認定機構が2016年から認証を開始した新しい資格。介護実践に関わる知識やスキルを高いレベルで備えるため、全22科目からなる認定介護福祉士養成研修を修了することが必要。
