証券業務システム一部
人事部
債権トレーディングシステム部
Theme01
どのような対策を経て、現在のWithコロナ体制に?
加藤
コロナ禍の体制づくりは現在も工夫を重ねていますが、NKSOLでは2020年の3月には感染防止対策が段階的に行われはじめていました。
会社全体として出社率を設定し、各部門の管理職が時差出勤や交代制の出社で出社体制を調整していました。在宅勤務の環境が整うまでは、そのような対応でしたね。
紺野
開発部門は案件を止めることができないので、当初はお客さまと協議して優先順位を決め、優先度の高い案件に携わる人から出社していました。だから部門によって自宅待機組が極端に少ないケースもあったかもしれませんね。
加藤
在宅勤務の環境が整うまでは、開発部門を優先に出社させるようにしていたので、管理部門は自宅待機も多く、休日出社を活用した業務も行っていましたね。その他には、各デスクにアクリル板を設置したり、互い違いに座るようにしたり。6月には各社員にパソコンが配布されて、7月中には派遣社員の皆さんにも配布し終わっていたと思います。状況に合わせてその都度皆さんの意見を反映しながら改善していきました。
髙橋
私たち新入社員は4月~7月まで研修期間でしたので、配属されたときにはもう既にアクリル板などが整備された状態でした。ただ、すでに在宅勤務が定着していた頃なので先輩たちが誰もいなくてとても不安でした。最初の1カ月間で部署の先輩方全員と会えたのは1回くらいです。研修期間中は恐らく10回も出社していませんでしたから。
加藤
それは不安だったね。この中で髙橋さんだけが新川オフィスだけど、新川オフィスはテナントビルだから、他社で感染者が出ても館内を消毒するために一斉退社することもあるんですよね。鶴見オフィスでは、システムの安定稼働のために、私たちのいる事務棟から運用棟への厳重な入館制限が今も実施されている状況です。
紺野
それに、入館時には検温システムで体温測定もしています。37.5℃以上あると警報ブザーが鳴って入館できないようになります。10月に東京証券取引所のシステム障害が発生したときは、各担当部署の社員たちが即時対応するために一時的に出社率が上がってしまったけど、そんなときも検温システムが役立っていました。
社員の体温や健康状態、出社率などは安否確認アプリを活用して自動集計しているところですね。
髙橋
現在はフリーアドレスを導入していますが、キーボードとマウスを使用した後はロッカーにしまって自分だけしか使えないようにし、濃厚接触者が特定できるよう工夫しています。当社には食堂がありますが、食後は速やかに退出するというルールが徹底されています。それはどちらのオフィスも同様ですよね。
Theme02
在宅勤務中のコミュニケーションの維持や業務上の工夫とは?
加藤
在宅勤務が定着して気軽な雑談ができなくなった面もあるけど、その分、電話やメール、チャット、Web会議ツールなどを使いこなすことでカバーできるようになってきた印象はありますよね。
髙橋
はい。私の場合は、コミュニケーションを取る機会自体が少なかったので、自分から先輩を見つけてあいさつに行ったりしていました。まずは顔と名前を覚えていただきたくて。
加藤
大変だけどそういう努力も大切だよね。
日々のコミュニケーションについては、最近「1on1」という管理職と社員1対1のミーティングを実施していることもあり、コミュニケーション不足という問題を感じることはほとんどなくなりました。
それよりも業務状況や労働時間の把握が格段に難しくなったと思います。各自の出退勤は勤怠システムで管理しているけど、実際には、在宅勤務時のパソコンのサインイン/サインアウトのログと若干のズレが発生することもあります。
紺野
私の課では始業と終業の際に必ずチャットで知らせてもらうようにしているので、目安にはなっているかな、と思います。そういった対策も、各課でそれぞれに工夫しているのが現状ですね。
髙橋
私の課も同様のやり方で上司に知らせています。在宅勤務が始まった当初は、モバイル通信用の機器が利用者の急増で回線容量オーバーになり、通信できない状況もあったようですが、今は問題ありません。
現在は2人の先輩がチューターとして付いてくださっていて、業務上のフォローなどは電話がメインですね。不明点などを対面で確認できないことが多いので、できるだけ自分で解決するようにして、それでも分からないところは後日まとめて一度に質問するように心がけています。
紺野
髙橋さん偉いね!
あと具体的な業務上のことだと、システムの移行やリリース前のレビュー(成果物の検証)のときなんかは結構大変でしたよね。でも実際にやってみると対面でのレビューよりも書面レビューの方が自分のペースで隅々まで確認しながらできるというメリットがあることに気づけたように思います。
髙橋
私の課では、出社しているときは会議室でレビューを行っていますが、在宅時は部長や課長と3人で電話のグループ通話という形で実施しています。
また、Web会議ツールを使ってレビューすることもあります。
コロナ禍でかなり厳格なルールが設定されている中でも、それを遵守しながら全社員きちんと勤務されているのは改めてすごいことだと思います。
Theme03
オンラインでの研修や業務におけるメリットや課題は?
加藤
今年度の新人研修は基本的にオンラインで実施しましたが、これは来年以降も継続する予定です。ただ、状況に応じて対面の比率を増やしていきたいと思っています。対面で会うことは大事ですからね。
印象としては、知識研修はオンライン開催の方が集中力を維持しやすいように見えました。
個々の勉強している姿をきちんと確認できるという点は、間違いなくオンライン開催のメリットだと思います。
紺野
オンラインだと前を向いていないとおかしいですからね。受講する側もそれをみんなわかっているからよそ見できないし。笑
その分、すごく頑張っているのがよくわかります。グループワークもできるから知識研修のオンライン化はメリットが多いんじゃないでしょうか。
髙橋
場の雰囲気を読んだり、大勢の人の前で話すというような研修は苦手でしたから、個人的にはオンラインでホッとしました。
例年新入社員は配属時に口頭で決意表明を行いますが、それも私たちは文章で書いて提出しました。
加藤
さすがに、場の雰囲気を汲み取る必要のあるようなマナー研修などはフェイスシールドを付けてもらって対面で実施しましたね。証券外務員資格試験のための研修もオンラインでは難しいので出社してもらいました。
可能であれば、来年は臨機応変にハイブリッドでできるのが理想的かな、と思っています。
髙橋
最近ようやく慣れてきたこともあり、在宅勤務の作業効率が上がってきたという実感があります。新人はまだ資格取得が仕事というような段階でもあるので、勉強時間の確保という意味でも在宅勤務のメリットを感じています。
通勤時間が削減される分、きちんと睡眠をとってコンディションを整えられているのも良いですね。例年でしたら、今頃は鶴見オフィスで講義を受けていたでしょうから。
紺野
なかなかアフターコロナのビジョンが持てない状況というのもあるけど、仮に落ち着いたとしても在宅勤務がゼロになることはないという考えが社員の共通意識としてあると思います。
個人個人で机や椅子を購入して自宅の環境整備を率先して進めているのもその現れかもしれませんね。
髙橋
個人的には在宅勤務は継続することが望ましいかなと思っています。
ただ本番リリース時など、本番機で確認すべき業務は会社でないとできないので、どうしても出社する必要に迫られることもまだあります。本番で運用するデータには個人情報なども含まれるのでセキュリティの問題もありますから。
紺野
障害対応などのケースだと、これまでは夜間でも出社しなければならない場合もあったけど、今は自宅でパソコンを準備して環境を整えられるようになっているので、少しずつだけど新たな体制に移行している実感もありますね。
加藤
「出社しなければいけない」という状況がなくなり、自宅でも滞りなく業務を遂行できるようになるのが理想ですよね。
今後は100%在宅勤務で対応可能な環境の整備も進んでいくのではと思います。
NKSOL出社率 NKSOL出社率
※社員の所属部署・役職は取材当時のものです。
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