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国内各地に「ものづくりの街」を看板に掲げる都市は多いが、
誰もが「国内屈指の、ほんまもん(本物)」と認める街が、東大阪エリアだ。
金属加工や機械製造などの基盤技術産業を中心に他の追随を許さない、真似のできない付加価値の高い製品群でオンリーワン、シェアトップ企業が数多く存在するのが、何よりの証しである。
「ほんまもんの、ものづくりの街」であり続けるのは、なぜか。
答えは、至ってシンプル。
東大阪エリアには「ものづくりに最適な環境=ソコヂカラ、がある」ということだ。
そんな「ソコヂカラ」の実態を一つずつ、ひもといてみよう。
歯ブラシから新幹線、人工衛星まで「何でもつくれる東大阪」と呼ばれるのには、理由がある。全国主要都市別のランキング(平成24年経済センサス活動調査)で、東大阪市は製造事業所(工場)数が第5位(6,546事業所)、さらに工場密度では堂々の第1位(126.5)に輝くほどに「ものづくり企業が集積」していることだ。
従業員数20人未満の小規模企業で、全体の約9割を占めるのも特徴だが、最大の特色は、縦横無尽なネットワーク連携型のものづくりを展開していることだ。「大企業→中堅企業→小規模企業」という「タテ型」のピラミッド構造とは異なり、個々のものづくり企業が分業し、相互に対等な関係で連携する「ヨコ型」の結びつきで、より良いものづくりを追求していく。それは、日本一の「フラットに集積したものづくり企業群」の存在が、大きな強みになっているからだ。
小規模でも自立心と高い志を持ち、独自に自社開発に挑むなかで、オンリーワンやシェアトップとなる固有技術が相次いで誕生する。また、集積メリットを活かす分業体制のネットワークで、柔軟対応の「多品種・小ロット生産・短納期」を可能にし、多くの優れたテクノロジーが融合して、付加価値の高いものづくりとイノベーションを実現していく。そんな「ソコヂカラ」が、東大阪には溢れている。
東大阪の「ソコヂカラ」は、絶え間ない進化を続けている。平成25年4月に「中小企業振興条例」「住工共生のまちづくり条例」を施行するなど、東大阪市や商工会議所が街ぐるみで、ものづくりの振興・発展から、その担い手である人材の育成まで「あの手、この手」で支援している。
特に、次代のものづくりの主役となっていく人材の育成、技術の研磨を重視し、手厚いサポート機会が設けられている。また、大学などの盛んな共同研究など産官学の総合力を挙げて「技術力・開発力・人材力」を高める取り組みを推進し、世界的にも「東大阪ブランド」のテクノロジーと創造力が、大きな注目を集めている。
さらに、東大阪ブランドの根幹となる、固有・独自技術を活用する知的財産の創造・保護・活用の戦略においても、特許庁から「知財先進都市支援事業」のモデル都市に選定され、新技術・新製品の開発、デザイン力の向上による、魅力的で高付加価値なものづくりへのシフトが、全国に先がけて始動。中小企業庁「明日の日本を支える 元気なモノづくり企業300社」にも毎年、多くの企業が選出され、主要都市別では日本一(平成18年~21年の累計)の実績を挙げている。
海外移転による国内ものづくり産業の空洞化、海外製品との競争激化といった逆風にも負けない、時代の流れに即応したものづくりへと、着実に歩みを進める東大阪。それはさらなる飛躍へと踏み出す一歩であるとともに、日本のものづくり産業の未来への道標となる一歩にもなっている。
実は、東大阪市の南隣に位置する八尾市も、国内有数の「ものづくりの街」だ。古くは木綿に始まり、地場産業の歯ブラシや金属製品、電子機器、環境・通信技術関連の最先端技術まで、多種多様なものづくり企業が集積。製造品出荷額は、東大阪市を上回る約1兆4,193億円(平成20年工業統計調査)、大阪府下では大阪市・堺市に次ぐ第3位(平成22年工業統計調査)で、八尾ロボットフェアの開催など、ものづくりを取り巻くシーンが街に浸透している。
もちろん、街の魅力はものづくりだけではない。東大阪市にはラグビーの聖地・花園ラグビー場があり、世界的なラグビーイベントの試合会場にも選ばれている。また八尾市は、河内音頭のふるさととしても有名だ。どちらも古代から幾層にも積み重ねてきた、歴史豊かな街としての魅力に溢れ、さらに大阪都市部へのアクセスにも優れた交通至便の地でもある。
ものづくりの醍醐味を存分に味わい、日々の豊かな暮らしも満喫できる。それが「東大阪エリアならではの味わい」なのかもしれない。
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