最終更新日:2024/6/25

(有)中国補聴器

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 専門店(その他小売)
  • 商社(精密・医療機器)
  • サービス(その他)

基本情報

本社
広島県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

認知度は低いけれど社会的意義が高く、やりがいと将来性がある認定補聴器技能者の仕事

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その人の人生を左右する“聞こえ”を調整するスペシャリスト

三原補聴器センター 認定補聴器技能者 岡本 陽さん(2014年入社)

大学では電子情報工学科に在籍し、インターネットやロボット工学を学びながら、将来はプログラマーとしてAIを使ったロボットなどの日常生活に役立つものを作りたいと思っていたという岡本さんだったが、あることがきっかけとなり認定補聴器技能者という仕事を知ることに。
難聴者のQOL向上に大きく貢献できるこの仕事に就きたいと中国補聴器に入社し、実務経験を積みながら認定補聴器技能者の資格を取得。
難聴者に寄り添いながら、カウンセリングや補聴器の提案、個人の聞こえに合わせたきめ細やかな調整など、確かな技能で対応している。

“聞こえ”による不自由を改善し、人生を豊かにする仕事

この仕事に出会ったきっかけは自分の母親が難聴者だったという体験がきっかけでしたが、本当に困っている人に役立てる素晴らしい仕事です。
無資格でも販売できる補聴器ですが、認定補聴器技能者であれば一人ひとりに合わせてより良い調整をした上で販売できます。
お客さまの不自由を改善することによって、より豊かな生活を送ることができるようお手伝いさせていただいています。

母親の難聴がきっかけとなって知った認定補聴器技能者という仕事

父親がプログラマーで幼い頃からパソコンに囲まれた環境で育ち、自分もいつの間にかプログラマーを目指していました。大学ではインターネットやロボット工学を勉強しながら、将来はAIを使った介護ロボットなど日常生活に役立つものを作ってみたいなと思っていたのですが、在学中に父親が体調を崩して働けなくなったために自主退学することになりました。

家計を支えるためにアルバイトをしながら仕事を探していた頃に、母からカミングアウトされたのが難聴で補聴器を使っていることでした。聞こえないことの辛さや補聴器を使うようになった経緯を聞いているなかで、中国補聴器で補聴器を購入したことやどんな風に接してもらったか、聞こえるようになった喜びなどを知り、認定補聴器技能者の仕事に興味を持つようになりました。

“聞こえる”ということを普段あまり意識している人はいないと思いますが、 “聞こえる”ということは難聴者にとって全てのQOL向上(生活の質の向上)につながります。“聞こえる” という当たり前のことができないのはすごく辛いことですが、それを解決する手段として補聴器があり、補聴器の販売を通して自分も誰かの役に立つことができる、調べるうちにこの仕事に就きたいという気持ちが強くなっていきました。

更にいろいろ調べてみると、全国に約8千店舗の補聴器販売店があるのに、認定補聴器技能者は4330人しかいないこと、そのうち認定補聴器技能者が常駐している認定補聴器専門店は866店しかないこと、高齢化が進むに連れて難聴者も増えるためこれからさらに必要とされる職業ということなど、今まで知らなかったことがわかってきました。当時は認定補聴器技能者の資格を取るためには販売経験が5年必要で、専門学校もなかったため、まずは経験を積もう!と中国補聴器に就職することを決めました。補聴器の知識は全くありませんでしたが、もともと接客にも興味があり、何より“聞こえる”ことで母が変わっていく姿を目の当たりにしたことが、この世界に飛び込んでみる大きなきっかけだったと思います。

有資格者とほぼ同等の仕事に携わりながら経験を積み、さらに上を目指していける

最初の頃は専門書を読んだりインターネット講習で勉強しつつ、有資格者と一緒に補聴器の販売をしていました。

“聞こえ”の問題は奥が深く、『耳から入った刺激が脳に伝わって音になる』ということを理解することから始まります。それを理解せず、単に大きく聞こえるだけの補聴器をお渡ししたのでは、音が強すぎて気分が悪くなり雑音が入ったり、音漏れがひどくて使えないなどのトラブルになることも少なくありません。高い音が聞こえにくいのか、低い音が聞こえにくいのか、それとも会話が聞こえにくいのか、“聞こえ”に対する要望や訴えは人それぞれに違っていて、“何を聞きたいのか”を聞き出すことが一番大事なポイントになります。しかし資料を読んだだけではそのスキルは身に付かないし、自分に知識がなければお客さまから聞き出すこともできません。実際に店頭で他の有資格者が接客している様子を見て学んだり、自分がお客さまに接するなかで学ぶことがとても多くありました。

こうして5年間の販売経験を積んで無事に資格を取得し、認定補聴器技能者として店頭に立てることになりましたが、次は自分に知識が付いてきたことで、さらにその上のレベルのわからないこと・学ばなければいけないところが見えるようになりました。補聴器の調整は奥が深く、“聞こえ”の程度も生活環境も同じ人はいません。その人がどうなりたいか、補聴器に何を求めているのかも全然違うので、お客さま一人ひとりにお話しをうかがい、解決していきたいと思っています。

将来的な補聴器需要の増加に伴って認定補聴器技能者もますます需要が伸びていくと予測される

いろいろな研究所や学術機関の発表しているデータのなかに、今後も高齢化が進む日本では難聴者ももっと増えていくという予想が出ています。難聴者が増えると日常生活のコミュニケーションが取りにくくなることによって失業する人が増えたりすることはもちろん、難聴が認知症の危険因子になる可能性があるということなども明らかになってきています。政府としても補聴器の供給を増やそうとする動きがあり、それに伴って認定補聴器技能者の増員に力を入れています。

さらに高齢による難聴だけでなく、小児の難聴もあります。実は小児の難聴は1000人に1人の確率で発症する最も多い先天性疾患です。大人の難聴は聞こえていたものが聞こえなくなっていくのに対し、小児の難聴はそもそも最初から聞こえていないため聞き出しが難しく、反応を見ながら調整する必要があるだけでなく、その後の言語の獲得や学習なども含めた一生に影響する重要な問題なのです。

海外では国家資格取得者が補聴器をしっかり調整して販売しているのに、日本では誰でも安易に販売できるため、逆にお客さまの満足度や普及率の低さに影響しているのではないかと思っています。私たちの仕事は補聴器を販売するだけではなく、お客さまに合った補聴器で聞こえの不自由を取り除き、お客さまの悩みに寄り添って解決していくことこそが一番の目的だと考えています。“聞こえ”を改善することによって、できなかったことができるようになる。そこに貢献できることは大きなやりがいです。実際に資格を取ってから学ぶことの方が多いので、これからも補聴器のことをもっと勉強していきたいと思っています。

学生の方へメッセージ

僕の場合は母親が難聴者だったので認定補聴器技能者の存在を知りましたが、補聴器は一般の方には触れる機会がとても少ないので、自発的に補聴器の仕事をしたいという人はほとんどいないと思いますし、認定補聴器技能者という資格も仕事内容も知らない人が大半でしょう。しかし、ここ数年のコロナ禍により、良くも悪くも世の中から消えていく仕事というのがはっきりしてきたように思います。最近の発表にAIに取って代わられることが予想される職業が報告されていますが、認定補聴器技能者はAIで代わりができない仕事の一つだとされています。さらに将来的に需要が伸びる業界であることがわかっていて、人の役にたち喜んでもらえることをダイレクトに感じられる、やりがいのある仕事です。
これからの時代を考えたとき、“AIに取られない仕事”をキーワードに探してみると、今まで全く知らなかった職業を知ることができると思います。その上で、例えば認定補聴器技能者だったら、“世の中に有資格者は何人いるのか、難聴者の現状はどうなのか、業界の将来性はどうなのか”など、ちょっとでも気になる職業を見つけたら少しずつ範囲を広げながら関連することを調べていくことで、今まで知らなかった専門職の存在など、いろいろなことが見えてくると思います。これからの社会で人の役に立つ仕事に就きたい、そういった想いのある方はぜひ中国補聴器の説明会などにも参加してみてください。

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スタッフはほぼ全員が認定補聴器技能者。日々の業務を通じてお互いに学び、教え合いながら、目の前のお客さまの“聞こえ”をよりよくするために努力しています。

マイナビ編集部から

昭和62年に補聴器専門店としてオープンした尾道補聴器センターをスタートに、平成18年に東広島、平成30年に三原にと順調に店舗数を増やしてきた有限会社中国補聴器。単に補聴器を販売することを目的にしているのではなく、顧客の生活の奥深くまで踏み込んで、一人ひとりが抱える“聞こえ”の悩みに合わせて適正に補聴器を調整し、補聴器を装着することで充実した豊かな日々の実現に貢献することをめざしている。その姿勢は各店舗スタッフのほぼ全員が認定補聴器技能者の有資格者であることや、約3ヶ月間の補聴器無料貸出試聴などにも表れており、販売後のクリーニングや調整、修理といったアフターケアにも真摯に取り組んでいる。
今回取材を通して岡本さんも言っていたように、これからの高齢化社会になくてはならない補聴器を扱うプロとして、悩みを抱える人々の役に立ちたいという思いがある人はぜひ同社について検討してみてはどうだろうか。

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“聞こえ”は人生を変えるといわれるほど重要な問題であり、補聴器は今後の高齢化社会においてますます身近な存在になると予想されている。

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