最終更新日:2024/10/2

(株)日立ハイテクフィールディング

  • 正社員

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業種

  • 検査・整備・メンテナンス
  • 半導体・電子・電気機器
  • 機械
  • 医療用機器・医療関連
  • 試験・分析・測定

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

探求心と対話力をベースに、サービスエンジニアとして最先端の研究を支える

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聴く姿勢を徹底し、お客さまのためにベストを尽くす

「機械いじり」と「人と話すこと」が好きで、双方の要素を併せ持つサービスエンジニアの道に進んだ小田切さん。探求心とコミュニケーション力を磨いた学生時代から振り返り、仕事のやりがいや目標へ話が広がった。

小田切 政樹さん
解析装置部
2015年入社/工学部 電気電子情報工学科卒

大学の研究室では、電波と光の中間の周波数帯域にある電磁波「テラヘルツ波」について研究。いまだ解明の途上にある分野であることから、未知なるものへの興味が小田切さんの探求心を掻き立てたという。また、小学校3年生からサッカーに励み、チームスポーツを通して人との関わりを学んだことも、今の仕事のベースになっていると話す。

先輩サービスエンジニアの仕事ぶり

小田切さんが担当するのは、先端技術が内蔵された走査型電子顕微鏡。大学や研究機関、メーカーなどのお客さま先を訪れ、装置の安定稼動を実現しお客さまの研究を支える。
1日1件のペースで訪問し、装置のメンテナンスを行う。お客さまから利用状況や課題をヒアリングし、対応策を提案するため、コミュニケーションが大切になる。
お客さま先には単独で出向くが、電話で上司や先輩に相談でき、オフィスに戻ればチームでノウハウ・事例の共有を行う。サッカーで培ったチームプレーの意識が生きている。

「機械」と「人」双方に直に携わりたいと考え、サービスエンジニアを志望

全容の解明に至っていない未踏領域。そこに探求心とチャレンジ精神が刺激され、大学の研究室ではテラヘルツ波の研究に明け暮れた日々でした。電気工事の仕事をしている親戚の影響で、子どもの頃から電気製品や機械をいじることが好きだったため、研究に使う光学実験台も自ら製作。レンズやミラーの角度・距離をコンマ単位で微調整しては、仮説と検証を何度も繰り返すことで、ついにテラヘルツ波発生を成し遂げることができました。

就職活動では、当初はメーカーの設計開発職を志望し、さまざまなメーカーの会社説明会に参加しました。しかし、どうもしっくりいかなかったのです。設計開発職は、基本的にはオフィスでパソコンに向かい、機械や電気・電子の図面を検討し作成する仕事。一方、私は機械に直に触れることが好きでしたし、子どもの頃から続けてきたサッカーを通して、監督やコーチ、先輩、後輩など、年代も考え方も多様な人たちと話すことが日常的でした。そのため、就職後も「機械」と「人」の双方に携わりたいという気持ちがありました。そこであらためて視野を広げ、「これだ!」と感じたのが、お客さま先を訪れて装置メンテナンスを行うサービスエンジニアの仕事だったのです。

その中でも当社は日立ハイテク製の最先端の装置を扱い、メンテナンスに必要な技術もハイレベル。しかも、会社説明会や面接で会社を訪れるたびに、社員の皆さんがやわらかな雰囲気で迎えてくれて、面接でもオープンな雰囲気で話すことができました。そうした最先端に挑める環境と人の良さに惹かれたことも、入社の決め手になりました。

入社後は研修からスタートしました。人財育成にじっくり時間をかけるのが当社のスタンスです。1年目はグループ会社の工場で製造過程や装置の仕組みについて学びました。2年目には配属先の解析装置部でOJT(On-the-Job Training)を行い、先輩に同行しながらさまざまな作業現場を経験。その上で、入社2年目の後半から徐々にお客さまを担当し始めました。今振り返ると、工場実習で製造過程を経験できたことはとても貴重で、機器・装置の構造や仕組みの理解を深めることができました。それと同時に、製造の方々とフランクな関係を築けたことも大きな収穫。今も装置の構造について不明点があれば、気軽に連絡して相談に乗ってもらっています。

学生時代に育んだ探求心とコミュニケーション力が、入社後の成長のベースに

解析装置部で私が担当しているのは、走査型電子顕微鏡(SEM)の定期メンテナンスや不具合対応です。SEMとは、肉眼では到底判別できないナノレベルの測定を可能とする解析装置。医用・化学・薬品・半導体・化粧品などの基礎研究や製品開発、品質保証などに用いられ、最先端の研究に挑む大学や研究機関、分析会社、メーカーの研究職の方々にご利用いただいています。

当社のお客さまは、高度な専門性と知見をお持ちの方々ばかりです。2年目からお客さま先に一人で伺うこともありましたが、当初はお客さまのお話に私の知識が到底追いつかず、「このままではまずい」と、難しさに直面しました。しかし、気持ちが折れることはなかったです。むしろお客さまから最先端の研究について教わる機会が多く、純粋に好奇心が掻き立てられる刺激的な毎日でした。お客さまから装置についてご質問やご要望をいただき、その場で解決できないことがあると社に持ち帰って徹底的に調べました。周りの先輩からもアドバイスをもらい、必ず期日までに回答するということを徹底していましたね。その積み重ねが、自分の知識として定着し、スキルアップにつながっていったのだと思います。そういう面では、大学時代に未踏領域の研究に挑みつづけた探求心や、試行錯誤を重ねた粘り強さが今に生かされています。「不明点をとことん究明する」「お客さまの専門領域を理解する」といった仕事のスタンスのベースになっていると感じています。

学生時代の経験が生きているといえば、お客さまとのコミュニケーションについても挙げられます。例えば、お客さまから「画像がどうも見えにくい気がする」というご相談をいただいた際、肉眼では判別できない世界での「見えにくさ」とはどういう感覚なのか、私が画像を見ただけでその感覚を共有することは困難です。そのため、どこにどんな違和感があるのか、どんな使い方をするとそう感じるのかなど、一つひとつ丁寧にヒアリング。そして、違和感のもとを丹念に紐解きながら、装置上の原因や改善策を突き詰めていきます。
そうしたコミュニケーション力は、配属後に先輩から吸収し、経験を重ねることで磨いていく場合もありますが、そのベースには、サッカーを通して幅広い人たちと触れあい、対話を重ねてきた経験が生きていると思っています。

ベストな状態に装置を保ち、先端の研究を支える。その貢献を直に感じられる仕事

入社3年目の頃、化学系の分析・解析を専門とするお客さまから、「装置が稼動しない」という一報を受け、急きょ駆けつけたことがあります。装置の内部をつぶさに検証しても原因を特定できず時間が容赦なく過ぎ、やがてお客さまの退社時間になってしまいました。しかし、このままでは終われません。「必ず原因を究明する」という使命感のもと、お客さまからご了承いただき作業を継続。その結果、原因を特定し、早期の復旧を果たすことができました。後日「助かったよ、ありがとう」と言っていただき、アンケートでも満点評価をいただきました。それから約6年後のつい先日、そのお客さまと久しぶりに再会したのですが、お客さまも当時のことを覚えていてくださいました。懐かしさと嬉しさでとても温かい気持ちになりましたね。

お客さまが常にベストな状態で装置を使っていただけるよう、技術サービスのプロフェッショナルとしてサポートすること、それがサービスエンジニアの使命です。そのために、不具合があれば迅速に対応することはもちろん、定期メンテナンスによって不具合を未然に防ぐ「予防保全」に日々努めています。お客さまによって装置の使い方や使用条件が異なり、それに伴い不具合の原因になりかねない箇所も違ってきます。そのため、日頃からお客さまとコミュニケーションを取り、使用傾向をふまえた手立てを講じるようにしています。だからこそ、「いつも問題なく利用できていますよ」「こまめにありがとう」と言っていただけると、とても嬉しいですね。そうやってさまざまなお客さまの研究・開発現場を訪れ、嬉しいお言葉を直にいただけることは、現場の最前線に立つサービスエンジニアならではの魅力だと思います。

入社前の印象通り、職場はとてもオープンな雰囲気で、上司や先輩たちが私の質問や相談に快く応じてくれます。私も、これから入社する後輩の皆さんに知識・経験を惜しみなく伝え、いつでも頼りにしてもらえる存在でありたいと思っています。そのためには、私自身のスキルアップが欠かせません。とくに日立ハイテク製の解析装置には多彩なモデルがありますので、どの装置や状況であってもオールマイティに対応できるよう、技術を磨きつづけます。

学生の方へメッセージ

まずは自分の興味を優先するのがいいと思います。どんなに素晴らしい企業に入社したとしても、興味のない分野だと長続きしないと思うからです。私は機械いじりと人と話すことが好きで、その両方を生かせるサービスエンジニアの仕事に就きました。約8年経験し、自分に合っている仕事だとつくづく感じています。

「自分はこの分野にしか興味がない」と最初から限定せず、「マイナビ」のような情報サイトを活用して、いろんな分野に目を向けてみてください。思いもよらぬ分野に自分の興味が掻き立てられることもあると思います。

そして、3年後の自分をイメージできるかどうかも大切です。学生のうちから10年後、20年後といった長期的なビジョンを描く必要はないと思います。3年後、この会社で自分はどう成長し、どんな日々を送っているだろうかと、近い未来へ想像を広げてみる。しっくりと来たなら、自分に合っている会社だといえるのではないでしょうか。

近い将来を想像する手がかりとしては、その会社の社員、できれば年齢が近い社員から話を聞くのがおすすめです。仕事に対する思いや社風、働く環境などのリアルな声にふれることで、イメージがしやすくなると思います。

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「サービスエンジニアは『人』と関わる仕事です。学生時代に教授や先輩、アルバイト先の上司など、年代の異なる人と話す習慣をつけておくと役立ちます」と小田切さん。

マイナビ編集部から

日立ハイテクグループの一翼として、技術サービスに専門性を発揮する同社。半導体製造装置・電子顕微鏡・分析装置・計測機器など、いずれも先端技術が結集された機器・装置の据付や点検、メンテナンスを一手に担い、お客さまが常にベストな状態で利用できるように安定稼働を支えている。

同社のサービスエンジニアは、製造元とお客さまの間をつなぐ立ち位置であり、双方から頼りにされ、信頼を集める存在だといえよう。その根本にあるのは、お客さまや機器への理解を掘り下げていく探求心と好奇心であり、自ら手を動かす仕事への興味。そして、お客さまの役に立ちたいという使命感。小田切さんから話を伺い、そうした仕事に対する姿勢に学生時代の学びが生きていることを実感できた。

お客さまと接することが日常的な仕事ということもあってか、職場の雰囲気はとてもなごやかで、コミュニケーションが活発だという。小田切さん自身も誠実な人柄で、取材ではこちらの質問の意図を丁寧に汲み取ってくれて、とても話しやすい印象を受けた。同社にはさまざまな意見を快く受け入れるオープンマインドの人が多く、「人が好き、話が好きという方なら楽しいはず」とも話してくれた。顧客から同社に寄せられる厚い信頼の由縁は、技術の高さはもちろん、皆さんの人柄にもあるのだろうと感じた。

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小田切さんと人事担当の皆さん。「人事の皆さんも穏やかな人ばかりで、そうした印象も入社の後押しになりました」と小田切さんは話す。

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