最終更新日:2024/12/23

(株)三井E&S【東証プライム市場上場】【旧:三井造船グループ】

  • 正社員
  • 既卒可
  • 上場企業

業種

  • 機械
  • 輸送用機器(船舶・航空・宇宙関連など)
  • 重電・産業用電気機器
  • プラント・エンジニアリング
  • 建設

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

三井ブランドを守り、信頼と安心の最前線に立つテクノサービス・エンジニア

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幅広く理系知識を活かし、磨ける仕事

圧縮機やタービンなど産業機械をはじめ船舶用大型エンジン、港湾クレーン、マニピュレータなどの大型機械を手掛ける三井E&S。巨大な製品のメンテナンスを担う仕事「テクノサービス」の醍醐味と使命にフォーカス!

■川本裕隆さん(写真右)
2018年入社
成長事業推進事業部 テクノサービスセンター ガスタービングループ
岡山大学大学院 自然科学研究科 電子情報システム工学専攻修了

■稗田泰文さん(写真左)
2016年入社
成長事業推進事業部 テクノサービスセンター レシプログループ主任
徳島大学大学院 先端技術科学教育部 知的力学システム工学専攻修了

人と向き合い、人を動かし、機械のベストコンディションを叶えるエンジニア

「チームのメンバーや他部署との連携もこの仕事には不可欠。最近では人と協働する上でどのようにすれば円滑に進められるのかを常に考えています」と川本さん。
「機械に向き合うだけではなく、人と話す場面の多い仕事です。工事会社などへ伝え方を工夫することで円滑な工事の実現を心掛けています」と稗田さん。
持っているのは往復動圧縮機の構成部品のひとつ、ライダーリング。ピストンを支える重要部品だ。長い歴史を持つ圧縮機はさまざまな部品も進化を続けている。

知識を総動員し、ガスタービンの安定稼働を担う。知識の幅が広がり続ける中で、自信も芽生え始めた

ものづくりが好きで、就活は製造業を中心に進めていました。研究室では電気系統の中でも制御を専攻。プログラムに落とし込むことで自分の考えた通りに動くことがおもしろく、制御を選びました。出身は他府県ですが、大学と大学院時代を過ごした岡山の風土が気に入り、岡山県に事業所を持つ企業を中心に就活を展開。説明会で「お客様の要望に合わせて製品の仕様を決める、オーダーメイドのものづくり」に共感し、入社をしたいと思えたのが当社。面接官のあたたかい人柄も決め手になりました。
テクノサービスセンターは当社製の製品の定期点検やメンテナンスを担う部署。私は入社以来、ガスタービンを担当しています。
ガスタービンは燃料を燃やすことで動力を得るエンジンの一種で、発電機や船舶などにも利用されている、自動車の車軸のようなイメージに近い製品です。お客様に納品した後は半年に1回、稼動を止め、異常の有無を調査。異常が発見されなくても老朽化している部品や器具があれば、交換を提案することもあります。また、お客様に操作方法を伝えたり、不具合が起こらないように解決方法の提案をしたり。急に運転が止まったときは緊急対応も行います。
修理の現場では、修理の専門会社への指示と品質管理、お客様への対応が中心ですが、常に次の手順を考えながら、迅速に修理を進めています。単に修理をして終わりではなく、設備の品質を調べる試験や運転に必要なパラメータの調整も行います。この調整は設備の性能や安定性に大きな影響を与えるため、非常に重要で、慎重な行動が求められます。
この仕事は経験を重ねれば重ねるほど、機械や電気の知識が広がり、どんどんおもしろくなっていきます。ガスタービンという製品そのものの構造や原理はもちろんですが、付帯設備の知識も身に付けることで、スキルが上がっていく。ここ数年は特に任せられる仕事も増え、自信も芽生えてきました。持っている知識を総動員し、修理・点検を通してお客様に安全と安心を提供する仕事に大きな誇りを感じています。〈川本さん〉

スピードと正確性が求められる圧縮機の修理や更新。海外顧客への対応で「伝える」ことの大切さを学んだ

大学院ではディーゼルエンジンの性能改善に関わる研究に取り組んでいたため、エンジンに関わる仕事に就きたいと思っていました。当社は研究室のOBが勤務していた会社。先輩の勧めもあり、応募。研究室で学んだ知識を少しでも活かせる環境を求め、入社を決めました。
私は往復動圧縮機(レシプロコンプレッサ)の定期メンテナンスや、機器更新工事における工程管理、トラブル発生時の原因究明などを担当しています。圧縮機はプラント内で大きな役割を担うため、更新ともなれば綿密な工程管理のもと、大規模な工事が行われます。スピードと正確性が求められるため、お客様の「無事、プラントが立ち上がったよ」の声にはいつも充実感でいっぱいになりますね。トラブルの原因を突き止め、解決できたときも同様にうれしいです。
当社製の圧縮機は海外顧客にも幅広く販売されています。カタール、韓国、マレーシア、エジプト、インドなどの製油所や化学メーカーを訪問し、機器の状態の巡回やグレードアップ品の提案などを行ったこともあります。実作業は協力会社が行いますので、私はアドバイザーのような立ち位置で対応や提案を担います。文化の違いや製品の捉え方にとまどう場面もありましたが、お客様や協力会社にわかりやすく伝えることで、コミュニケーションの大切さを学びました。
当社は長年に渡り圧縮機を手がけているため、メンテナンスの現場では、最新機能を搭載した圧縮機を目にすることもあれば、旧型ながら今なおたくましく稼動している製品に出会うこともあります。どのような圧縮機が目の前にあらわれても対応できるようになるためには、幅広い知識が必要。レシプログループは長くこの製品に携わってきたベテラン技術者が自身の経験にもとづいた知識を講義形式で若手に伝える勉強会があります。「あの件で困っている人が多いから、課題として取り上げてみようか」という流れ。結果だけをデータ化するのとは異なり、その過程や背景までも教えてくれる。人から人へ技術を継承していくことを大切にしているのも三井E&Sらしさだと思います。〈稗田さん〉

この仕事への使命を感じた瞬間&学生時代の知識が活かされたとき

お客様の設備が急に停止したという連絡を受け、駆けつけたときのことです。まずは運転時のデータを監視システムから抽出し、課題の原因を予測。現場でどのように修理を進めていくのかシミュレーションを行いながら、現地へ。不具合が起こったときの状況を細かく調査したところ、予測通りの原因でした。すぐに部品を交換し、無事設備が動き始めたときはほっとすると同時に達成感でいっぱいになりました。お客様から「すぐに対応してくれて助かった」の声もうれしかったですね。エンジニアとしてテンションが上がるのは、やはりこのときのように予測がバチッと決まるときです。
それ以上に大切にしているのは、お客様と信頼関係を築いていく過程。問題なく稼動するはずの機械が止まれば誰でも不安になります。その不安を知識と技術で解決できるのがこの仕事の醍醐味だと思っています。
当社製のガスタービンはトラブルが少ない点でお客様から品質を信頼され、購入につながっています。三井E&Sがつくる製品の信頼を守り、最終的な顧客満足を追求する最前線に立っているのがメンテナンス技術者だと思います。〈川本さん〉

私たちが手がけている仕事は工場内で製品を見て理解することが多く、現場で視点が養われることが多いですね。学生時代の知識が役立っている点は研究室でディーゼルエンジンの実機を動かしたときのこと。バイオ燃料を使用し、運転条件を変更して排気ガスの改善に取り組んだのですが、この時の改善の考え方は、今の仕事で行う「原因究明」の考え方と通ずるものがあります。たとえば圧縮機の部品が破損した場合、その使用環境や期間をはじめ圧縮機に関するさまざまな要素と要素間の関係など、多面的な視点から破損原因の推測にあたります。そうした考え方は学生時代に培われたもの。
工場内にはこれらの分析を行う専門チームもあり、精度の高い結果が欲しいときは依頼をすることもあります。お客様の要望にはできる限り誠実に応えたいのが私の仕事への姿勢。それを力強く支えてくれる体制は整っています。〈稗田さん〉

学生の方へのメッセージ

ガスタービンは、空気の圧縮・燃料の燃焼で動力を生み出すという過程がひとつの機器内で完結する特徴的な機械です。大学で学んだ電気系統や制御の知識は発電機の周辺機器の動作やその目的を知る上で手助けになりましたが、ガスタービンやそのほかの機械や工具の知識は何もない状態で入社したため、入社後に製品や工具の名称からひとつずつ勉強しました。入社当時に覚えた知識が、いまはあらゆる場面でつながり、確かな知見となっていくのがとても楽しく、成功体験にも結びついています。学生のみなさんも入社後に学ぶ姿勢を忘れないで下さい。〈川本さん〉

「メンテナンス」のイメージは「修理の仕事」と思われがちですが、実際の仕事は少し異なります。対象となる機械や装置を修理すれば完了ではなく、不具合が発生すればその原因をあらゆる視点から考え、予測を立てます。その場で解決できなければ社内の専門家の意見を求めることも。お客様が運転条件を変更したい場合や、メンテナンス業者さんが安全・容易に作業ができるように改造の提案も行います。また、最新の製品や材料のグレードアップ品の提案など、お客様と信頼を築きながら進める場面も多く、コミュニケーションスキルも磨かれる仕事。社内では新たなアプローチでの開発も進み、仕事を通じてさまざまな業種のお客様、多彩な機械や装置と出会えて幅広い経験ができる環境だと思います。〈稗田さん〉

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若手とベテランのコミュニケーションも良く、穏やかな社風が浸透。創業350周年を迎えた三井グループの一員として高い技術力でものづくりを支えている企業だ。

マイナビ編集部から

「エンジニアリングとサービスを通じて、人に信頼され、社会に貢献する」を企業理念に、マリン領域を軸に成長路線を描いているのが三井E&Sだ。今回、取材を行ったのは岡山県玉野市に建つ玉野工場。インタビューに対応してくれたのはテクノサービスセンターのおふたり。メンテナンスという言葉からは「修理」を想像するかもしれないが、実際は不具合発生時の原因究明をはじめ、修理専門会社への指示、工程管理、顧客対応など幅広い仕事が広がっている。
取材では「ほとんどの知識は入社後に学びましたが、大学で得た電気や電子の基礎知識も活かしています」との声も聞けた。メンテナンスの仕事のひとつに「原因究明」がある。これには機械はもちろん、電気・電子、素材などさまざまな知識が求められる。同時に論理的な考え方も必要だ。実験結果の分析や成果の検討、予測と結果の検証など、学生時代に得た経験は専門分野に関わらず、メンテナンスの仕事では、あらゆる場面で役に立つのだ。
歴史ある重工業メーカーである同社は未来に向けて進化のスピードを緩めない。その進化を力強く支え、ものづくりの壮大な現場で「三井ブランド」の使命感のもと、指揮を執るのがメンテナンス技術者なのだ。ぜひこの仕事の真のやりがいと矜持を知って欲しい。

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造船を祖業に持つ同社は、海=「マリン」領域から陸上まで各種機械・システムを幅広く手掛ける企業に進化。テクノ・アフターサービスは同社製品の信頼の要となる仕事だ。
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