最終更新日:2024/9/17

独立行政法人 鉄道建設・運輸施設整備支援機構 【鉄道・運輸機構】 (JRTT)

  • 正社員
  • 既卒可

現在、応募受付を停止しています。

業種

  • 公益・特殊・独立行政法人
  • 鉄道
  • 建築設計
  • 設備工事

基本情報

本社
神奈川県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

相手を思いやる気持ちを大切にして鉄道建設という国家的プロジェクトを支える。

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多様な角度から鉄道建設を支えるよろこび

関東甲信工事局総務課
安本 美紗 
法学部法学科卒 2008年入社

安本さんは、整備新幹線に代表される日本の鉄道建設を担うただひとつの公的機関、鉄道・運輸機構(JRTT)の事務系職員。入社以来、用地取得、工事等の契約、職員の研修など、さまざまな形で鉄道建設を支え、現在は育児と仕事を両立する彼女に、女性職員の仕事とやりがいについて聞きました。

※掲載内容は取材当時のものです

安本さんの仕事と職場の様子

現在は関東甲信工事局総務課に在籍。「仲間に後を託して保育園に向かうこともあるのでデスク周りは常に整理し、何がどこにあるのかひと目で分かるよう工夫しています」
機構では職種に関係なく一定期間ごとに全国的な異動があり、安本さんは今の部署への異動が4回目。「異動するたびにそれまでとは違った面白さ、やりがいを感じています」
「終業時間は16時10分。時間は限られていますし、総務課の仕事は職員とその家族の生活に深く関係しますので、判断に迷った時はすぐ上司に相談します」

北陸新幹線の用地取得業務で多くの地権者と出会い、期待の大きさを知った。

就職活動は「公共交通機関に携わる仕事」をテーマに展開しました。最終的に機構の事務職を志望したのは、説明会でお会いした女性職員の表情が他のどの会社よりもイキイキとして見えたからです。新幹線建設を仕事にしたいと初めて思ったのは、新潟にいた大学1年の冬。大雪でほとんどの交通機関が使えなくなるなか、上越新幹線は通常運行していたのです。「こんな雪でも動くなんてすごい!」そのときの驚きと感動がずっと忘れられなかったことも、機構を志望した理由のひとつです。

私のキャリアのスタートは、2015年3月に開業した北陸新幹線(長野・金沢間)の用地取得業務です。用地取得は、新幹線の建設予定地にお住まいの方や土地をお持ちの地権者の方に工事の計画をご説明し、土地の売買や補償等についての協議および契約をおこなう業務。地権者の方との交渉は地方公共団体等に委託して進めますが、機構の事務・土木系職員が直接お会いしてご説明させていただくこともあります。

そのなかで忘れられないのは、土木関係のお仕事をされていた地権者の方。現場をよく知る技術者で公共事業に対して独自の考えをお持ちでしたので、図面を見ながらかなり細かなところまで指摘を受けました。週に1度程度、数カ月にわたって続いた交渉に同席した私の役割は、地権者の方と先輩とのやりとりを正確に書き留めることでした。

専門用語が飛び交うので、わからないところは上司や建設局にいる同期の土木系職員に教えてもらうという日々。大変でしたが、訪問を重ねるごとに地権者の方の質問に答えられるようになりたいという思いが強くなりましたし、先輩や上司からは、地権者の方の気持ちを汲み取り、向き合うことの大切さを教わりました。

その一方で、激励の言葉もたくさんいただきました。私は入社前から用地の取得交渉は難航して当然だと考え、厳しい日々が続くことを覚悟していたので、開業を楽しみにしていると言っていただけるたびに、涙が出るほど嬉しかったです。娘のように可愛がってくれる方もいたりして、今も思い出すたびに温かい気持ちになりますね。

どの部門・部署でも、相手の気持ちを汲み取り、要望に応えられるよう工夫する。

機構の事務職には、用地取得や入札・発注手続きを行う建設部門のほか、組織運営に関わる管理部門、国内の海運業者を支援する船舶共有建造部門があり、仕事内容や要求されるスキルは部署によってかなり異なります。

例えば私が入社5年目に配属された本社経理資金部会計課での役割は、本社内の物品調達(文房具やパソコンなど)。具体的には、各部署から届く申請書のとりまとめから、入札公告の掲載、応札業者からの問合せ対応、契約書類の確認までが私の仕事でした。社内業務を支える基幹システムやデータセンターの更新契約にも関わっていましたので、それまでの用地取得業務とはまるで違う仕事と言えますね。

ただ、用地取得業務を通じて芽生えた『相手の気持ちを汲み取り、要望に応えられるよう工夫する』という気持ちは、変わらずに持っていました。その気持ちで取り組んだ仕事の1つに申請書の刷新があります。この申請書は機構の競争入札の参加資格を得るために必要なのですが、売上金額をはじめ記入項目が多く、新たに申請を行う業者と申請内容をチェックする職員双方の負担になっていると感じたので作り替えることにしたのです。

刷新作業は、実質的な発案者である上司と、他の部署の先輩たちの意見をうかがいながら進めていきました。長い歴史をもつ公的機関なのでこういった変革は歓迎しない人もいるのでは、という不安もありましたが、大きな問題はありませんでした。私はこの仕事を通じて、新しいことに取り組む職員がいれば、部署を超えて手伝うのが機構の伝統だと実感しました。

この時には、申請書の記入項目刷新に加えて、国が発行している資格(全省庁統一資格)があれば、新たに申請書を提出しなくても機構の競争入札に参加できるようにもしました。新規参入業者の皆さんに喜んでいただけたことが何よりも嬉しかったですね。

職員だけではなく、その家族の人生にも影響を与える仕事。

その後、入社8年目に本社の総務部労務課へ異動。職員の研修や契約職員の雇用勤怠管理などの業務を初めて担当しました。この時に第一子を妊娠して1年6カ月間の育児休業を取得。時間短縮勤務で復職して、半年後に現在の職場(関東甲信工事局総務課)へ配属されました。

ここでの私の仕事は大きく分けて3つあります。1つは人事異動に関する手続き。本社や工事局内の関係者から届く職員の異動情報のシステムへの入力が中心です。2つめは職員の勤務時間の管理。出退社状況の確認や自然災害発生時における勤務体勢のアナウンスを行います。そして3つめが福利厚生で、借上げ住宅の管理と入退居に関する手続き・問い合わせ対応が主な業務です。

細かなところでは、福利厚生の一環としてご家族の健康保険の手続きに関する相談を受けたり、体調を崩した職員に常備薬を渡すなど、総務課の業務範囲はきわめて広く、職員の生活に関わっている実感があります。だからこそ、今までに経験してきた仕事以上に、相手の気持ちを汲み取って要望に応えることに面白さとやりがいを感じます。

なかでも嬉しかったのは、受験生の息子さんを持つ職員から息子さんの受験先に合わせた地域に家族で入居できる借り上げ住宅を用意してほしいと相談を受けた時です。上司と相談してただちに転居できるように手配したところ「おかげで他のことを気にせずに息子を応援できます」と感謝されたのです。
私はその後、2度目の育児休業に入りましたので息子さんの受験結果や実際に転居されたかまではわからないのですが、職員だけではなくその家族の人生を左右する仕事でもあると実感しました。現在も育児休業中で復職まではもうしばらく時間をいただきますが、同じ部署への復職であり、時間短縮勤務も経験していますので不安はありません。充実したワーク・ライフ・バランス支援制度のもと、妊娠中は私の体調を、復職後は保育園の迎え時間を気に掛けてくれる仲間への感謝の気持ちを忘れずに責務を果たしていきたいです。

学生の方へメッセージ

学生のみなさんもアルバイトを通じて、産休前の方、育児休業から復職された方と一緒に仕事をされた経験があるかもしれませんが、機構ではもう、どちらの場合も特別扱いされることはありません。なぜなら、男女を問わず育児休業の取得および時間短縮勤務の経験者がいて、独身の職員にもどういう形でサポートするべきなのか理解が広がっているからです。

そんな職場で当事者がやることは、感謝の気持ちを伝え、責務を果たすために最善を尽くすことだけ。私自身、第一子の妊娠中に遠方への出張を代わってもらったり、保育園が見つからなくて育児休業を延長させてもらったり、子どもの急病で看護休暇を取らせてもらったり…。同じ課の仲間と上司には数え切れないくらい助けてもらってきました。本当に恵まれた環境で仕事をさせてもらっていると思います。

そして、そのなかで最善を尽くすことで成長できたとも思っています。だから機構に興味を持っていただいた学生のみなさんには、ワーク・ライフ・バランスの面では何も心配はいらないと伝えたいですね。

機構には全国的な転勤がありますので、将来家族が増えたとき、もしかしたら難しい選択を迫られるかもしれません。でも、そういう経験をしている先輩もたくさんいますので、きっとベストな選択ができると思いますよ。
企業研究の参考にしてみてください。

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2度目の育児休業を取得した安本さん。「勤務時間を短縮すること、早退することを申し訳ないと思わなくてもいい環境。育児と仕事の両立は難しくないと思います」

マイナビ編集部から

鉄道・運輸機構(JRTT)は、新幹線や都市鉄道の建設・整備や船舶共有建造等の事業等を通じて、安全で安心な環境にやさしい交通ネットワークの確立を目指している公的機関だ。

鉄道建設事業については、2016年の北海道新幹線(新青森・新函館北斗間)、2022年の西九州新幹線(武雄温泉・長崎間)に引き続き、2023年には神奈川東部方面線(相鉄・東急直通線)が開2024年3月16日3月16日には北陸新幹線(金沢・敦賀間)の開業が控えており、日本全国から大きな期待が寄せられている。現在は、北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)の建設が本格化している。
また、長年にわたる鉄道建設事業で培った技術力を活かして自然災害等で被災した鉄道の復旧支援にも力を入れてお2023年6月6月には「鉄道災害調査隊」を発足させた。災害対策基本法に基づく指定公共機関として、既に日本各地で復旧支援にあたっている。

近年は、こうした鉄道建設事業等による地域の活性化を、学生時代に地元住民のひとりとして実感していた若い職員が増えており、自らの仕事によって他の地域の発展に貢献したいという意識も強い。大きな夢と目標を持つ若手職員の意欲を尊重してバックアップする先輩職員も多く、どの職場も懐の深さを感じさせる。

教育研修や福利厚生も手厚く、長期的なライフプランを立て、実現できるという点でも魅力的な組織と言える。

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日本全国が注目する整備新幹線事業。2016年に新青森・新函館北斗間が開業した北海道新幹線は現在、新函館北斗・札幌間において工事が進められている。

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