最終更新日:2024/8/6

(株)三洋化学研究所

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  • 薬品
  • 化学

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仕事・キャリアパスについて伝えたい

化学を「手段」とし、医療への貢献を目指す

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化学を「手段」とし、医療への貢献を目指す

研究開発部 研究開発グループ/2016年入社
岡山大学薬学部創薬科学科卒業
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科修了

「安全、高品質、スピード」をモットーに、ジェネリック医薬品原薬の研究開発・製造を行っている三洋化学研究所。フラスコスケールから工場へと、合成の規模を上げる「プロセス化学」に携わる若手研究者に、研究開発の仕事とその魅力について聞いた。

研究開発グループで若手研究者として活躍

有機化学系の研究室であれば、大学でも当たり前なのかもしれませんが、一人に一台ドラフトがあることに感動しました。安全な作業環境が整っています。
実験台と工場の間をつなぐスケールとなる『キロラボ』。数十リットルの大きさでも、その障壁を乗り越えるのは簡単ではありません。ただ、そこに面白さを感じます。
月に一度、各研究員の成果や現在の課題を部署内で共有する場があります。誰が何を考えながら何をしているのかを知ることも貴重な成長の機会です。

「プロセス化学」という選択

大学では医薬化学系研究室に所属し、生理活性と蛍光性を併せ持つ分子の合成、それを用いた医薬品候補物質の探索法開発を行っていました。現在の仕事に直結する有機化学を専門にしていたわけではなく、化合物の合成と培養細胞を用いた、薬理活性評価、光物性評価などを手段として研究に取り組んできました。

さまざまな分野に触れるなか、有機合成に最も惹かれ、『医薬品』、『有機化学』、『研究職』というキーワードで就職活動を行いました。就職活動中に有機合成に携わることができる場は創薬研究だけでなく、「プロセス化学研究」という分野もあることを知りました。どちらの分野にも魅力を感じていたのですが、説明会や面接でお会いした社員の方々の雰囲気から、楽しく働けるイメージを持てたことが決め手になりました。また、当社は義援金の寄付などの活動を行っているのですが、当たり前のことなのでweb等で公表していない、という姿勢にも当時感銘を受けたことを覚えています。

入社後は希望通り研究開発部に配属されました。はじめは先輩についてもらい、特許検索、実験手技、分析機器の使い方などを丁寧に指導していただきました。有機化学が専門ではなかったので不安もありましたが、まわりの先輩方のおかげで、スムーズに実務を行うことができました。入社するまで知りませんでしたが、プロセス化学研究では、様々な分析機器を用いながら化合物の合成法を検討します。色々な機械に触れることができるというのは、創薬研究の現場ではなかなか得られない機会だと思いますし、なんでも自分でやってみたくなる私にとってはうれしい誤算でした。

「使う人」にも、「作る人」にも安全で優しい製法

研究開発部での仕事は、医薬品の有効成分である原薬を製造する為の、製法(プロセス)を確立することです。最終製品が高品質であることはもちろんですが、その作り方も問われます。他社の特許を回避した製法とすることと、製造作業者にとって安全な製法とすることが求められます。実験室レベルでは、反応により生じる熱の制御は易しいのですが、千リットル単位での実製造では、許容できないほどの発熱となり、作業者を危険にさらしてしまうことにもなりかねません。
日々の研究では、実際の製造をイメージしながら、実験台スケールで検討し、数十リットルにスケールアップ。さらに千リットルにスケールアップと段階的に規模を上げていきます。

入社2年目に、自分で設計した製法を、初めて工場で実施することになりました。喜びもありましたが、結晶の濾過に長時間を要してしまうというトラブルに見舞われたことを、今でも覚えています。対策を検討し、リカバリーすることはできたのですが、製法を変更することになりました。力不足を感じ、大変悔しい思いをしましたが、そのような新たな課題の発見、それを解決するための仮説の立案・実証を重ねていくことが、研究の楽しさ・面白さでもあります。

ひとつのプロジェクトに2名以上で取り組んでいるため、それぞれの工程に専念しつつも密にコミュニケーションを取ることができます。また、プロジェクトの垣根を越えて他の先輩方からもアドバイスをいただけます。困難に直面しても解決へと導いていける環境にあると感じています。

研究マインドを忘れず、知識・経験を得ることに貪欲に

仕事を始めて感じたのは、プロセス化学には直結しないと思っていた大学でのバックグラウンドが役立っているということです。化学・生物・物理と、なんでも好き嫌いなくやってきたので、新しいことを勉強し、やってみることに抵抗がないのは、自分の強みだと思っています。視野を狭めずアンテナを延ばしていたいという思いから、年に1回は学会やセミナーに参加させていただいています。現在は、新型コロナウィルスの影響によりWebで参加する事が多くなりましたが、勉強したいという意思があれば挑戦させてくれるので、自分が成長する為の環境は整っています。これからも積極的に研究職としての知識・経験を深めていき、「○○に関してはあいつに任せよう」と言ってもらえるような人材にまずは成長したいです。そして、少しずつでも仕事に自分のカラーを出していけるようにしていきたいと思っています。

私は現在入社8年目です。自分が携わった仕事で、人々の健康に貢献するにはまだ時間を要しますが、私たちが行う実験一つひとつの先に、できあがった製品を受け取る人がいることに、「魅力がある仕事」だと感じています。

学生へのメッセージ

当社の研究開発の拠点は2014年に操業を開始した泉北工場です。若手メンバーが多く、年齢の近い先輩が実験操作のみならず仕事の流れ、進め方も含めてサポートしてくれます。
設備面でも、NMRや液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、質量分析装置、粉末X線回折装置、熱量計などの機器があり、充実した環境で研究活動を進めることができます。
当社であれば有機化学、有機合成の知識や経験を活かして文字通りスケールの大きい仕事をすることができますし、専門外であっても目の前の課題に真摯に取り組める素地さえあれば活躍できる職場です。
企業研究する上で、皆さんに大切にしてほしいポイントは一つ。それは、上記内容の、どこかに「共感できるかどうか」「ピンときたかどうか」です。
職場の雰囲気や合うか合わないかは、自分の目で見ないとわからないものですし、自身が“一技術者”としてどうなりたいか、そのビジョンが叶えられそうかも、大切にすべき考え方だと思うからです。学んできたことを活かして社会に貢献したい方、新しい領域に挑戦したい方は、是非一度当社にお越しください!

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当社の研究開発の拠点は、2014年から稼働した泉北工場です。

マイナビ編集部から

三洋化学研究所は、世間一般の認知度はあまり高くないが、
医薬品を通じて、人々の健康に貢献することを最優先とし、
長年にわたり着実に一歩一歩成長を続けている業界内では実は名の知れた会社である。

受け継がれた高い技術や管理体制を継承することはもちろん、
若手社員が挑戦・自己成長できる環境がしっかり整っていること、
月の平均残業時間12.5時間、年間休日125日、
メーカーとしては珍しい日勤制のみの勤務時間、給与・手当面など、
働きやすさも兼ね備えていることから、ライフワークバランスが非常に取れた会社である。
と取材をしていく中で強く感じた。

有機化学を専攻していた社員が多いが、
化学系専攻ではない様々なバックグラウンドを持つ社員が活躍している。
他分野の知識・経験は、「強み」であるという同社。
挑戦・自己成長し続けたい学生の皆さん、ぜひ注目してほしい。

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実験室レベルの検討から実製造までの一連の過程に携われることも大きな強みのひとつ。

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