最終更新日:2025/3/28

(株)北川鉄工所

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 金属製品
  • 機械
  • 機械設計
  • 商社(鉄鋼・金属)
  • 検査・整備・メンテナンス

基本情報

本社
滋賀県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

自然災害の被害軽減や消火活動に貢献。全国で唯一の消火栓・給水栓の専門メーカー

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最前線で活躍する先輩にインタビュー

彦根市に本社を構える消火栓・給水栓の専門メーカー。官公庁との共同開発など、他にはない製品を次々と生み出す同社の事業や環境について、技術部と営業部で活躍する先輩にそれぞれの立場から語っていただいた。

■営業部 N(写真左)
営業部
2004年入社

■技術部 O(写真中央)
技術部 技術課 主任
2015年入社

■技術部 S(写真右)
技術部 技術課
2021年入社

“中の人”ならではの自社PR

新製品の開発など、さまざまなことに挑戦できるところが一番の魅力。営業や製造との連携も取れているので必要に応じて相談もでき、スムーズに仕事ができます/O
既存製品の改良は続けていますが、製品自体の需要がなくなることはありません。替えが利かない製品の開発に携わっていること、それが私の喜びであり、やりがいです/S
防災に関する製品の開発など、官公庁からの引き合いも多く、地域住民の安全・安心にも寄与できる社会貢献性の高い仕事。当社でしかできないこともたくさんあります/N

官公庁との共同開発や新製品の開発など、さまざまなチャレンジができる環境

防錆・耐候性・耐塩害性を誇るオリジナル塗装の地上式消火栓をはじめ、機能や形状の異なるさまざまな製品を開発し、社会の安全・安心に貢献する当社。近年は、官公庁からの依頼に基づく製品開発にも積極的に取り組んでいます。

私が入社間もない頃に担当したのが、横浜市水道局からの依頼で共同開発に取り組んだスタンドパイプ。スタンドパイプとは、消火栓や給水栓から放水を行う際に使用する消防用機材の1つで既存品の破損事故が発生したことから事故の原因を解明し、適切な対策を施した新製品の開発を行うことになりました。私たちは、強度と軽さ、コストのバランスを考えながら開発を進め、より頑丈で安全性の高い強化型スタンドパイプを製作、横浜市と共同で特許も取得しました。自然災害の多い日本では、緊急時の水源の確保と良質な水の提供は何よりも重要な課題であり、その具体的な解決策として、仙台市水道局や青森市企業局と連携し、給水タンク車用給水栓、緊急時給水栓、可搬式の応急給水栓などの開発も行いました。

また、市場のニーズを踏まえた新規製品の開発にも取り組んでおり、私が手がけた中で最大のヒットとなったのが伸縮式の開栓キー。他社製品との差別化など、いろいろな制約がありながらも強度・軽さ・コストにこだわり、完成させたこの開栓キー は大きな反響を呼び、各市町村の水道局などで購入されています。

新しい製品を一から作り出す設計開発だけでなく、30年40年と変わっていない製品の構造を時代に合わせてアップデートしたり、製造が組み立てやすいもの、営業がメンテナンスしやすいものなど、各部署の要望を取り入れた改良なども随時行っています。そうしたことをスピーディーに展開できる小回りの効く組織体制、意思決定の速さ、風通しの良さなども当社の魅力であり、働きやすい環境を作っていると思います。(技術部 O)

効率的に学び、スキルアップできる体制を整え、DXで業務効率化も実現

新製品の開発や既存の製品の改良など、幅広い設計開発を行う技術課で、社内外から寄せられる要望への対応を担当しています。たとえば、お客様から「点検中に水漏れを発見した」と連絡が来ると、当社ではまず、営業が対応を行います。それでも対応が難しい場合は、私たち技術課のメンバーが直接現地に赴き、原因の調査・究明を行い、適切な処置へとつなげます。

1年目は社内外の研修に出て、CAD(2D・3D・解析)の使い方から材料力学、流体力学など、基本的なことを学びながら、OJTで実際の業務で使用する知識やスキル、ノウハウを習得。入社半年後には、比較的容易なものなら既存品の改良も行えるようになりました。2年目以降は実務が中心になりますが、1年目にインプットした知識をアウトプットすることで知識も定着。より高度で実践的な研修もあり、無理なくスキルアップすることができました。

効率的に学び、業務が遂行できる環境が整っていることも当社の魅力。過去の図面など、書類はすべてデータで管理されているため、必要なときにすぐにアクセスできますし、出荷までの進捗状況もクラウドで一元管理されており、製品の仕様や検査記録などもパソコンやタブレットで確認できます。外回り中の営業との連絡もアプリを通して行うので、情報の共有もしやすく、お客様からの技術的な質問にもすぐに応えられると営業メンバーにも好評です。

このような形で次々と製品を生み出してきましたが、部品の在庫最適化などの観点から、今後ラインナップの見直しを進めていく予定です。これまでの実績や成功体験に固執せず、私たち自身も変化しなければ、大きなニーズを見落としたり、見えない損失が生んでしまうことにもなりかねません。私自身もそんな危機感をしっかりと共有し、業務に励んでいこうと思っています。(技術部 S)

継続した学びを通して身につけた幅広い提案力とメンテナンス技術が営業の強み

全国の市町村や消防署、自衛隊基地をはじめとする官公庁から、発電所、コンビナート、米軍基地、高速道路、民間の工場、世界遺産に登録されている文化財など、さまざまな場所に設置されている当社の製品。私たち営業は、それらの使用者であるお客様と当社をつなぐ窓口として、自社製品の提案とメンテナンスを行っています。

官公庁との共同開発については技術課が紹介した通りですが、最近はカスタムメイドのオーダーも多く、プロ野球日本ハムファイターズの本拠地球場がある北海道ボールパークには「F」のマークが入った黒色の消火栓を設置。その場所に合った色やデザインにすることで、それぞれの個性を表現できるようになりました。

そんな私たちの強みは、自社製品だけでなく、他社製品も含めて営業がメンテナンスまで行えること。もちろん、複雑な修理が必要な場合は専門の部署に引き継ぎますが、他部署と連携を取りながら、どんな問合せにも即座に対応できることがお客様からの信頼につながり、それが何十年という長いお付き合いを実現できている理由です。

メンテナンスをするには当然知識と技術が必要ですので、学ばなければならないことも多く、最初はハードルが高いと感じるかもしれません。しかし、継続して学び、身につけたものを使って仕事ができるようになると、お客様からはメーカーの枠を超えて頼っていただけるようになりますし、それが大変なことだったり難しいことだったりすればするほど、手応えを感じられるようになります。

そのレベルに達するまでは必ず2人以上で営業活動を行い、1人で抱え込むようなことはありませんし、ある程度経験を積めば、広いエリアを任され、自分の裁量で仕事ができます。私自身は東北地方などを担当しており、たとえば、東北を回るときは月曜朝に出発し、金曜夕方に帰社する4泊5日のスケジュールにしています。このように、自分のペースで自由に動くことができるのも営業ならではの魅力です。(営業部 N)

学生の方へのメッセージ

就職活動はいろいろな会社が見られる絶好のチャンスですので、さまざまな業種、さまざまな規模の会社をたくさん見て、比較して、自分に合った会社を見極めてほしいと思います。その際に大切なのが、絶対に譲れない自分の軸を明確にしておくこと。こんな技術を身につけたい、誰もが知る大きな企業に勤めたい、プライベートの時間を長く確保できる地元の企業で働きたい……など、どんなことでも構いません。自分の価値観や理想とする姿、働き方をしっかりと思い描きながら、自分にとって何が一番大切かじっくり考えてみてください。そして、もしもその軸に、「専門性の高い製品を扱っていること」や「他社にはない独自の強みを持っていること」が含まれるのなら、当社も選択肢の一つに入れてほしいと思います。

就職を前に、何をすればいいのか、どんな勉強をしておけばいいのかと悩んでいる人も多いでしょうが、私たちは、学生のうちにしかできないことを存分に楽しんでほしいと思っています。業務の必要な学びは入社後の研修で十分に間に合います。ですから、今はやりきったと思えることや誇れることをたくさん作って、それを社会人という次のステップに進むエネルギーに変えてほしいと思います。(人事担当/K)

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「会社説明会で、一人でも多くの皆さんに当社の内側を見てもらえるよう準備を進めています。ぜひ参加して社内の雰囲気を体感してください」/K

マイナビ編集部から

消火栓・給水栓の専門メーカーとして、業界内で確固たる地位を築く「北川鉄工所」。36年前の1989年、オリジナルの地上式消火栓「K-SG塗装」を発売したことをきっかけにkitagawaブランドを確立し、今なお国内でのシェアを伸ばし続けている。

そんな同社が大きく発展を遂げた一番の理由は、守るべきことは守り、変えるべきことは変えるという柔軟な姿勢。技術課のOさんは、「コンスタントに売れる定番の製品となっても常にこれでいいのかと考え、改良を繰り返している」とその例を挙げてくれたが、もっと小さな例を挙げれば、「社内アプリの気づき欄の使い方」だ。その気づき欄は、今日はどんな1日だったのか、良いことも悪いことも何でも書き込むことができ、それが全社員に共有され、どんな意見も否定されない。実際、「上司にこんなことを言われて落ち込んだ」と書き込まれたこともあるそうで、どんなこともオープンにしていこう、共有して改善していこうという意識が全社員に浸透していることを示している。

2025年には新たな工場を設立。より良い環境でモノづくりができるよう最新の製造拠点を一から築き、製造プロセスを改善するということも、社を挙げて推進する大きな変化の一つと言える。

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全国で事業を展開しつつ、営業・開発技術・製造が同じ拠点をベースに活動していることも同社の特徴。コミュニケーションが取りやすく、チームとしての一体感も高まる。

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