最終更新日:2025/4/22

(株)オートテクニックジャパン【ATJ】

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 自動車・自動車部品
  • 受託開発
  • 機械設計
  • 機械
  • 輸送用機器(船舶・航空・宇宙関連など)

基本情報

本社
栃木県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

自動車への熱き想いを胸に、開発に挑む若き力たち

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先輩たちが語るオートテクニックジャパン

日本の自動車メーカーの自動車開発を多角的に支えているオートテクニックジャパン。ここでは3名の先輩の仕事にかける思いに迫りながら、自動車開発に携わる醍醐味を浮き彫りにしていく。

■小嶋 渉太さん (写真右)
モビリティエンジニアリング第1事業部2課
理工学部精密機械システム工学科卒/2024年入社

■賀川 和樹さん (写真左)
モビリティエンジニアリング第4事業部3課
理工学部航空宇宙工学科卒/2022年入社

■高梨 葵さん (写真中)
モビリティエンジニアリング第3事業部5課
工学部環境科学科卒/2022年入社

先輩のオフタイム

小嶋さんは今も母校の部活動に顔を出して学生フォーミュラ活動を支えている。オフタイムでも愛車でサーキットを走ることもあるそうだ。
地元の団体で中学時代から和太鼓を演奏している賀川さん。今も地域の夏祭りなどのイベントに呼ばれ、勇ましく和太鼓を叩いている。
高梨さんは降雪地帯が近い栃木県という立地をフル活用して、冬場は毎週、趣味のスノーボードに打ち込んでいる。栃木県内のサーキットでのレースも楽しんでいる。

【小嶋さん】学生フォーミュラの経験を生かし、ブレーキ開発の最前線に立つ

大学時代の4年間、自動車部で学生フォーミュラへの出場を目指して活動しており、ドライバー兼メカニックとして大会に出場するチャンスにも恵まれました。学業でも自動車のメカニズムについて学んでいましたが、部活動でクルマを制作していく中で実践的な機械加工技術が身に付いたのは大きな財産となりました。開発にはコストがかかるだけに、宣伝や資金集めの大切さも身に染みて理解しましたし、ドライビングテクニックを磨き上げられたのも自動車好きにとってはたまらない時間でした。

就職活動ではそうした経験を活用できる自動車業界に絞り込んで各社を調べていましたが、レースで培った技術を生かせるテストドライバーを募集している当社には、おのずと大きな関心を抱くようになりました。クライアントである自動車メーカーとほぼ同じ視点から研究開発に携わっていると聞き、大学で技術を学んだ経験も利用できると思って入社を決めました。

2か月間にわたる新人研修で各部署の機能などを学んだ後に現在の部署へ配属となってからは、四輪車のブレーキ開発や試験、性能分析に携わっています。最初はテストの日程管理や機材の準備からスタート。ブレーキは命にかかわる機能だけに、小さな部品であっても膨大な時間をかけてテストしています。些細な違いに対しても妥協を許さずに何度も試験をして原因を探る先輩たちの背中を通して、非常に多くの物事を学んでいます。

ある車種のテストでは、全体の3分の2ほどの工程づくりを任されるなど、1年目から大きなチャンスをもらいました。周囲に手伝ってもらいながらではありますが、自分の立てたプランに沿って先輩のテストドライバーが試験に向き合っている姿を見ていると、役に立てているのだと実感できました。他にもさまざまなテストに携わるチャンスをもらってきました。四苦八苦しながらもなんとか形にした後の達成感は非常に大きいものがあります。

今後は学生時代の経験をフルに生かすべく、ブレーキに関する試験のテストドライバーに昇格することを目指しています。メーカーの社内ライセンスの合格が必須ですが、まずはそこに向けて技術向上は当然のこと、テストコース内での安全な走行を実現するための意識を高めていこうと思っています。

【賀川さん】安全で正確な運転技術を究めるのがテストドライバーの使命

航空宇宙学を専攻していた私は、飛行機の翼にかかる空力をテーマに研究を重ねていました。そんな中、自動車運転免許を取ってクルマで通学し始めたのをきっかけに運転が楽しいと思うようになり、就職活動では自動車業界を志望しました。仕組みやメカニズムよりも運転そのものが好きだった私にとって、テストドライバーという職種がある当社は一番魅力的に映って入社を決めました。

以来、先進安全技術(ADAS)の開発にかかわるテストドライバーとして働いています。近年の自動車にはカメラやレーダーで危険を察知したり、自動ブレーキをかける仕組みが導入されていますが、それらはまさにADASの範疇となります。最初は先輩の運転するクルマの計測などの裏方作業からスタート。何もわからなかった私も、助手席に乗ってドライバーにテストの概要を説明するといった役割を担えるようになり、少しずつ成長を遂げた自分がいるのがわかりました。

1年目の終わりに晴れてライセンスを取得し、2年目から本格的にハンドルを握ることになりました。テストドライバーには走行テストで課せられる多様な条件に合わせて運転する技術が求められます。例えば、車線からズレたときに車体を自動的に戻す機能をテストするとして、車線に接近する速度の違い、車線を超えたときのスピードなども微妙に調整しなくてはなりません。

私が最初に行ったテストは、複数のボタンを運転しながら操作するというもので、何パターンも可能性を考えて操作を繰り返しました。どんなテストをするにも、まずは安全に行うのが大前提。コース内のルールを守りつつ、安全にテスト作業をこなすのにはかなりの神経を使いますが、経験を重ねることで少しずつ技術を高めることができました。最近は車種による特徴の違いを考慮しながら、余裕をもって運転できるようになっており、成長を遂げた自分がいるのがわかります。

私がテストした車両が市場には出回るのは数年後の話ですが、車線認識やACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)といった仕組みが実車で動いている様子を見ると、その機能の延長に自分たちの仕事があること、安全を支えられていることに誇りを感じます。今後もテストドライバーとしての経験を重ねることで、私にしかできない得意分野を作っていくつもりです。1ランク上のライセンスに合格して、より難度の高いテストにもトライしたいですね。

【高梨さん】EVのコア技術となるバッテリー開発を、多角的に手掛ける

私が専攻していたのは電気系の学問で、微生物を使った燃料電池について研究していました。就職活動ではさまざまな選択肢がありましたが、好きな自動車にかかわりたいからと完成車やパーツメーカーなどを幅広く検討していました。当社に関しては他社にはなかなか存在しないテストドライバーとして働けるチャンスがあるのが入社の決め手の一つ。また、面接で接する人事担当者が人柄のいい人ばかりで、ここならば硬くならずに働き続けられると思ったのも後押しとなりました。

配属後は一貫して電気自動車のバッテリー開発に臨んでいます。バッテリーに負荷をかけたときなどに、温度変化や制御状況の違いなどを明らかにすることで、安定的な稼働を実現するのが私たちの役割。最初は先輩の後ろについて試験内容を学んでいきました。毎日、自動車やバッテリーの専門用語が飛び交う中で、経験の浅い私には理解が難しいことも多かったのですが、先輩たちが丁寧に教えてくれたおかげで不安も少しずつ払しょくされていきました。

3年目になってからはある案件のメイン担当として調整を進めることになりました。自動車は世界中のあらゆる地域で用いられているだけに、実験ではマイナス数十度の寒冷地からプラス四十度の熱帯まで、さまざまな環境を想定して充電制御を調べ上げました。自分がメインとなって、責任の重さを痛感することも多かったです。試験にミスが発生しないように項目の一つひとつを確認しながら丁寧に進めていくことで、なんとか形にすることができました。

私の部署の場合、ラボでの試験に加え、実車を使う場合はテストドライバーとしてクルマを走らせることもあります。さまざまな役割を担えているのは、働いていく上でのモチベーションとなっています。将来、自分が手掛けたテストを経て世に送り出されたバッテリーが電気自動車に搭載され、世界のどこかで走ることを思うと非常に挑みがいがあると実感しています。

電気自動車は未来のクルマのスタンダードとなる最先端技術。その中心となるバッテリー開発という業務を全うし、後輩たちに胸を張れる先輩となりたいと思っています。実際、教育・指導面も私の役割となってきました。テストに使う計測機器はかなり複雑な設定もありますから、後輩たちにはできるだけかみ砕いて教えながら、その成長を支えていくつもりです。

学生の方へメッセージ

■確固たる目標を掲げ、それを達成するために努力を惜しまない人に入社してほしいと思っています。自動車に関しては必ずしも最初から深い知識を持っている必要はありません。長期的な研修も行われていますし、現場でも手厚いフォローが受けられますので、働きながら専門性を究められるはず。もちろん、私のように学生時代から自動車に打ち込んできたという人も大歓迎です!
<小嶋さん>

■テストドライバーとしてやっていくには運転技術以前に、安全意識が重要なものとなるというのがわかりました。自動車に乗るときはいつでも、ここで誰かが飛び出してくるというのを意識して“かもしれない”運転を心がけてください。また、企業を調べる上では、一つの方向ばかりではなく、多様な情報源を比較するのが大切です。その上で実際の雰囲気を自分で体感しながら合う会社を探していきましょう。
<賀川さん>

■社会人になってもプライベートで息抜きすることはできますが、学生時代のようにフットワーク軽く何でもトライできるわけではありません。学生のみなさんには、今のこのときにできることをとことん楽しんでほしいと思っています。就職活動では目の前の人とのコミュニケーションの一つひとつを大事にしてください。話が上手ではなかったとしても、企業の担当者はどんな風に話をしようとしているのか、学生の姿勢をしっかりと見てくれているはずです。
<高梨さん>

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自動車好きが高じてこの道を選んだ3人の先輩社員たち。困難に突き当たることも多いが、好きで選んだ道だけに常に前を向いて自己研鑽を重ねている。

マイナビ編集部から

オートテクニックジャパンでは、日本を代表する大手メーカーの自動車やオートバイ、汎用製品の研究開発支援を専門としている技術者集団である。設計からCAE、試作、機械加工、分析解析、実機試験、走行試験、法規試験など幅広い角度から開発を支えており、非常に多彩なジャンルの得意分野を持つ人材たちが、日々高度な技術を駆使して業務に臨んでいる。

今回は3人の先輩たちに話を聞いたが、細部までこだわり尽くした走行試験に関する話を通して、安全を何よりも守り通していく真摯な企業姿勢が伝わってきた。妥協を許さずに仕事に取り組む同社だからこそ、世界に通ずる自動車メーカーも安心して仕事を任せられているのだろう。

社員の暮らしを支えるべく福利厚生面を整えている企業でもある。3人の先輩たちも思い思いに有給休暇を取得してプライベートの時間を満喫していた。また、一人暮らしの社員には家賃補助も支給して生活面をバックアップ。出産育児休暇の取得も推進されている。仕事以外の時間を大切にできるのも同社で働く上でのメリットの一つだ。

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栃木県芳賀郡芳賀町に本社や開発センターを構えつつ、埼玉や神奈川、静岡、北海道、三重などにも拠点を構える。取引先には大手完成車メーカーの名がズラリと並んでいる。

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