最終更新日:2025/4/29

社会福祉法人ロザリオの聖母会

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 福祉サービス
  • 医療機関

基本情報

本社
千葉県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

地域と深く関わり、支援を求める人々の心と生活に寄り添った多角的な支援を行っていく

PHOTO

多様な分野の支援を展開。仕事を通じてスキルの幅や視野が広がる

千葉県旭市・香取市に23の施設・事業所を展開するロザリオの聖母会。さまざまな障がいや生活課題に対応し地域に根付いた支援を行っている。その事業の現場で活躍する職員の想い、キャリアの多様性について聞いた。

■小山 楓さん
生活介護事業所 聖家族作業所 生活課 支援員/2022年10月キャリア入職
総合福祉学部 社会福祉学科卒業

■山本 佳代子さん
障害者支援施設 聖家族園 生活課 支援員/2023年新卒入職
総合福祉学部 社会福祉学科卒業

■稲野 正樹さん
地域生活支援センター 友の家 所長/2002年新卒入職
専門学校 社会福祉科卒業

ロザリオの聖母会の魅力

「先輩たちがみんな優しく、私が悩んでいたり困っていたりするとすぐに声をかけてくれます。丁寧な指導から少しでも多くのことを吸収し、学んでいきたいです」(小山さん)
「多様な背景、個性、経験を持つ職員が集まっていますが、みんなが利用者さまのことを考え楽しく毎日を過ごせるようにという目的に向かい実践を重ねています」(山本さん)
「利用者さまに向き合うことはもちろんですが、支援を行う職員の悩みにも寄り添っていく環境です。職員たちが孤独になることがないようにしていきたいです」(稲野さん)

利用者さまたちの生活と丁寧に向き合って、何に困り、何を望んでいるかを見つけて改善していく【小山さん】

学生時代にロザリオの聖母会が運営するグループホーム、ナザレの家あさひでアルバイトをしていました。知的障がいのある方を中心にさまざまな利用者さまたちが暮らすこの施設で、食事やトイレの介助などを行っていました。この経験を通じて、利用者さまや職員の方々と打ち解けた関係を築くことができたことが、私にとってとても楽しい思い出になっています。「光の当たりにくい人々とともに歩む」という法人の理念に共感し、それを実現しようとしている職員が多いと感じられる環境でした。
大学では児童福祉を中心に学んでいたため、一度は他の児童養護施設に入職。しかし働き方に悩むこともあり、将来に迷いを感じていました。そんなときにロザリオの聖母会の職員の方から連絡をいただいたんです。そこで「またロザリオの聖母会のみなさんに会いたい、関わりたい」と改めて思い、転職することを決めました。

現在は聖家族作業所に勤務しています。ここは知的障がいや身体障がいのある利用者さまたちが、一日を楽しく過ごす場であり、大切な居場所のひとつ。作業所というと何か決められたことを行うようなイメージがあるかもしれませんが、聖家族作業所は複数の班に分かれ、さまざまな活動を用意しています。そこで利用者さまの特性や体調に合わせて、適した活動をして過ごしていただく。何かを強制することはなく、その日できることをして楽しめるようにと、職員は臨機応変に対応しています。私は支援員として利用者さまと一緒に手を動かしながら、より作業しやすい方法を工夫するなど、試行錯誤しているところです。

入職して半年が経ち、最近は摂食指導の担当という役割も担うようになりました。食事のときに誤嚥や詰め込みなどの傾向がある利用者さまの課題を見つけ、言語聴覚士の先生と情報を共有。食事環境の改善や便利な器具の導入などに取り組んでいます。
例えばレンゲの持ち方。角度を変えるだけでも、利用者さまにとっての食べやすさは変わっていくことを学びました。食事は誰にとっても大切な時間。安全に楽しく食事の時間を過ごしていただくために、言葉での表現が苦手な利用者さまの姿をよく見て、どうしたらもっと食事を食べやすくなるのかを考えていきたいです。
大学では社会福祉士の資格も取得しました。今後は現場での経験と大学で学んだ理論をつなぎ、いつかは相談業務にも携われたらいいなと思っています。

みんなが安心して暮らせる社会を作っていきたい。その想いで一人ひとりを大切にした支援を実践【山本さん】

子どものころ、社会福祉協議会で働いていた母の仕事の手伝いをしていたことがあります。そこで小さなことでも誰かの役に立っていると実感でき、そんな環境で活躍している母を尊敬していました。一人ひとりに深く関わり、「ありがとう」という言葉を受け取れるのが福祉の仕事の魅力。その現場に出るための力をつけるため、大学は福祉について学べる学科に進学しました。
そして大学で学びを深めていく中で、「障がいのある人みんなが安心して暮らせる社会、地域になっていってほしい」という気持ちが強くなっていきました。

私の大学生活はコロナ禍とともにあったということもあり、インターンシップもオンラインのものが多かったですね。いくつかの社会福祉法人のインターンシップに参加しましたが、実際に施設を訪問し、複数の事業所の業務を体験できたのはロザリオの聖母会だけ。実際に利用者さまの髪をとかしたりひげを剃るなどの生活支援を行うだけでなく、利用者さまに楽しんでいただきたいとピアノを演奏したりもしました。そこで見えた利用者さまと職員のみなさんの関係性がとても楽しそうで、こんな環境で働きたいと思ったのです。
また、インターンシップに参加中やその後も、職員の方がロザリオの聖母会のことを丁寧に教えてくださりました。こんな素晴らしい人たちがいる環境なら、安心だと感じましたね。そして、インターンシップで接した利用者さまたちにもう一度会いたい、その想いもあって入職を決意しました。

私が勤務している聖家族園は、知的障がいのある方が50名ほど入所している施設。職員と利用者さまの距離が近く、信頼関係がしっかり築かれています。職員同士の関係もフラットで、どんなことでも話せる環境です。
入職してまだ1ヶ月。学ばなくてはならないことだらけですが、利用者さま一人ひとりを大切に、寄り添った支援を続けていきたいと思っています。利用者さまがご自身の力でできることは尊重し、一つひとつに対して嬉しいと感じていただけるようなケアができることが理想です。
お会いした利用者さまから「山本さんに会いたかった」と言ってもらえたとき、頼ってもらえたとき、未熟な私でもここにいていいんだと思えるようになってきました。
利用者さまと日々を楽しみ、信頼関係を築いていきたいです。

利用者さまの支援から地域の相談まで、多様な経験と知識をもとに本当に求められる支援を考える【稲野さん】

ロザリオの聖母会に入職して今年で22年目。障がい者支援施設の支援員としてキャリアをスタートし、その後多くの施設、職種を経験してきました。
最初に配属された佐原聖家族園は、家族的な支援を大切にする環境。利用者さま一人ひとりを尊重して向き合い、何もしなくても、ただ一緒にいて同じ時間を過ごす。それができるのも、家族のあり方だと思います。話を聞いて、手をつないで散歩をするといったゆったりした時間の中で、この方たちとずっと関わり続け、生活しやすい環境を作っていきたいと日々の仕事をしていましたね。

支援員時代は目の前にいる利用者さまのことを第一に考える仕事でしたが、その後間接支援としてケースワーカーやグループホームのサービス管理責任者の業務に携わることに。ここでは入所する利用者さまだけでなく、施設を利用するためにどうしたらいいのか困っているご家族や地域の方にも目を向ける必要があります。
施設の中での仕事から外に出ていくことによって、自分たちに求められていることがたくさんあるのだということに気づかされましたね。ご家族や地域の方からさまざまな意見を聞いたことで、当法人の施設環境を最大限に活かして、一人でも多くの人の役に立ちたいという想いが強くなりました。

軽度の障がいがある利用者さまや地域との関わりを求めている高齢の利用者さまが、より良い生活を実現する場を作りたいと、グループホームの立ち上げにも関わりました。
若手のアイデアや可能性を大切にしてくれる法人の風土、そしてさまざまな分野の事業所があることによる業務の連携や知識の拡大を実感することができ、すべてのキャリアはつながっているんだと理解するきっかけにもなったと思います。

2015年からは相談員として地域の方々との関わりをより深めているところです。障がい福祉サービスを利用したいと相談にいらした方に適した支援を提案することが中心ですが、ときには障がい福祉の制度を使っていないけれど障がいのある方の相談に乗ることも。多様な方と関わる機会が増え、これまでの経験では知り得なかった課題や悩み、制度がたくさんあることにも気づかされました。
私の理想は“相談しやすい相談員”であること。“早い、丁寧、面白い”相談の時間を過ごしてもらうことが、本当の支援につながる一歩なのだと感じています。

学生の方へメッセージ

我々の福祉業界にイメージは、どのようなものなのでしょうか? 以前は3k(キツイ・汚い・危険)と言われていた業界かもしれませんが、実際には少し違った世界観もあります。
私は、キツイをやりがいと置き換えます。汚いも危険も解釈を変えれば、違った印象になるかもしれません。仕事は確かに大変ですが、それもまた、頑張っている証だったりもします。
お金以上の充実感を味わえるかもしれません。

福祉だからこそできることもある。「いつも優しくありたい」そんな方には、この業界と相性が良いかもしれません。先天性や中途障害、常時支援が必要な方や部分的に支援を必要とされる方など、我々の業界には優しさを表現できる場面だらけです。人としての当たり前の関わりにプロとしての知識と技術を備え、看護・介護・支援・相談などの業務を行います。その際、自分がしてほしいことを想定すれば、自ずと関わりは充実していきます。

企業研究の際は、自分が仕事を通じてどのようになりたいかの軸を決め、その軸に沿って企業を調べてみてください。
また、当法人では、インターンシップを始めとして、入職プログラムや見学、体験の機会など多く設定しております。このようなイベントに積極的に参加することで、その企業への理解度もより深まると思いますので、是非参考にしてみてください。

執行役員 古山勇一さん

PHOTO
福祉業界の財産は人材です。困っている人がいるから福祉人材は必要とされ、職種として活きます。自然な関わりを通じて、双方に優しい社会を築けたら素敵ですね(古山さん)

マイナビ編集部から

「千葉県を、日本一ひとに優しい街にする」ことを目指して、地域社会への貢献を重視したさまざまな福祉サービスを提供しているロザリオの聖母会。千葉県の旭市と香取市に分野の異なる複数の事業所を持ち、身体、知的、精神などの多様な障がい、子どもから高齢者、さらに経済的に困窮している方や家族関係に悩みを持つ方など、あらゆる課題にアプローチする幅広い事業を展開している。そのため支援者として多角的な経験を積みたい、いろいろな分野の福祉にチャレンジして自分自身の支援スキルの幅を広げたい、そんな意欲を持つ人にとって、理想的な環境があるといえるのではないだろうか。

今回取材に対応してくださった稲野さんのように、支援員としての経験を活かして次々と新たな分野にチャレンジし、自らの意見を発信しながらより良い支援の形を追求するというようなキャリア形成も期待できる。また新人である小山さんや山本さんが言っていたように、利用者に対してだけでなく後輩職員にも常に手を差し伸べ、向き合い、支えてくれる先輩たちがいるということは、福祉分野の知識や経験がない新入職員にとって心強いものだ。先輩たちのサポートを受けながら現場経験を重ね、法人のスケールメリットを活かしながら自分らしい支援、そしてキャリアを生み出していける環境であると感じた。

PHOTO
利用者にとって過ごしやすい環境は、職員にとっても働きやすい環境。子育て中の職員も多く、必要に応じて休業制度を利用しながら活躍するなど、多様に働くことができる。

トップへ

  1. トップ
  2. 社会福祉法人ロザリオの聖母会の取材情報