(株)アイ・エス・ディ

私が学生の頃の企業選びの基準は、とにかく風通しが良いことでした。
近年は少なくなってきましたが、3K（きつい、帰れない、給料が安い）と呼ばれるIT企業は確かに存在します。
私は、そんな企業で使い潰されることを本当に恐れていました。
そんな中で、とある合同説明会に参加したときに当社と出会いました。
そこで当社は、「エンジニアの幸せを追求する会社」であると謳っており、他社と比べてとても印象的でした。
当時ブースで、ふらっと立ち寄った私の話を真摯に聞いてくださり、また熱意のこもった説明をしていただきました。
ここなら、私の話に耳を傾け、私の幸せを一緒に考えてくれる、と思えました。

私の一番最初の仕事であるデジタルカメラ開発をしていた時のエピソードです。
当時、末端のエンジニアながら、１つの機能ブロックの開発を丸ごと任されていました。
右も左も分からないど素人でしたが、先輩上司に教わりながら、なんとかこなしていました。
その中でも特に大変だったのが、新機能の実装です。
既存機能であれば、過去機種の実装を参考にすることができますが、新機能なのでどこにもお手本がありません。
私が自分で考えて設計や実装をしなければなりませんでした。
何度もレビューを受けてやっとの思いで実装したコードが、テストチームからのバグ報告によって突き戻される、ということが何度もありました。
その度に冷や汗をかいたのを覚えています。
それから一年くらいが経過して、全てのバグが消え、ようやくその機種が完成しました。
後日、先行会という、プロのカメラマンから開発機種の感想を聞く機会がありました。
そこでなんと、私の開発した新機能が好評だったのです。
今まで頑張ったことが全て報われる瞬間で、エンジニアとしての喜びを初めて知った瞬間でした。