最終更新日:2025/4/11

日邦プレシジョン(株)【PNP】

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • 精密機器
  • 機械
  • その他電子・電気関連

基本情報

本社
山梨県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

山梨から世界へ。半導体製造装置・検査装置で日本のものづくりに貢献する会社

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技術力とチームワークを武器に、活躍する先輩たち

日本の大手半導体製造装置メーカーの信頼も厚く、提案から設計、製造までトータルに手がける日邦プレシジョン。入社7年目から9年目の中堅社員3名に、仕事の内容とやりがい、今後の目標などを聞いた。

■齊藤伊吹さん 第二製造部 製造二課(写真右) 
 2016年入社 情報システム学科卒
 冬の楽しみはスノーボード。プラモデル作りが趣味。
■立花駿平さん 設計部 ソフト設計課(写真左)
 2018年入社 工学部卒
 休日はゆっくり眠ってリラックスするインドア派。
■塚原智紀さん 第一製造部 製造二課(写真中央)
 2018年入社 生産技術科卒
 アクションゲームやアクション映画が好き。

当社の特長

現場を統括する一方で、新規装置の組み立てを担当することもある齊藤さん。「新しいものに挑戦できる機会が多くて、ものづくりに携わる者として飽きることがないですね」
立花さんは「設計したものを実際の装置で動作確認ができること。出荷前にそれができるのは当社の大きな強みだと思います」と語る。
「積極的に自分の意見を言えば、それを受け入れてくれる度量がある会社。誰もが意見を言える社風が最大の魅力だと思います」と話す塚原さん。

【齊藤さん】時間内にスムーズに作業を終えるために、管理者としての力量が問われています

プラモデル作りが好きだったので、ものづくりができる当社の仕事に関心がありました。入社後はクリーンルームの中で、半導体製造装置の組み立てに携わり、少しずつ管理者としての業務も学んで、入社7年目から現場リーダーになりました。現場リーダーは作業者をユニットに振り分けるなど、作業工程がスムーズに流れるように、全体を統括する役割を担っています。

私の担当する現場には50名ほどの作業者がおり、大手半導体製造装置メーカーさん用にウエハーの洗浄装置を組み立てています。ウエハーの洗浄は半導体の品質に影響する工程で、とても大切な作業です。そのため当社だけではなく、装置の調整工程を担当する業者さんもいらっしゃって、その業者さんとのやりとりも私の担当になります。他には現場で何かトラブルが起きたときの対処も、現場リーダーの私の役割です。

作業者をうまく配置し、段取りを組んで、一日の作業ノルマを時間内に終わらせること。これが私に課せられたいちばん重要なミッションです。もし、段取りが悪かったり、ミスが起こって作業が止まったりすると、次の作業を担当する業者さんに迷惑がかかるので、作業者は残業になってしまいます。現場リーダーになった当初は、全体が見渡せずに作業がうまく流れない日もあって、作業者から不満の声があがったこともありました。しかし現在では「作業が苦にならなくなった」という声を頂けるようになりました。作業が滞りなく進み、時間内に終わらせることができた日はとてもやりがいを感じます。

現場リーダーになる前から、困ったときには上司や先輩に業務を教えていただき、現場リーダーになった後は、行き詰まったときにフォローし合えるよう普段からコミュニケーションを大切にしています。

いずれ現場を離れるときが来るかもしれませんが、自分が一作業者から現場リーダーになれるように育ててもらったのと同じように、次世代の現場リーダーを育てるという責任があると思っています。とはいえ、私もまだまだですので、一日一日を大切に、みんなが気持ち良く作業を進めていけるように、力をつけていきたいと思っています。

【立花さん】自分が設計したプログラムで動く装置を、自分の目で確かめられるという醍醐味があります

私はソフトウェア関係の勉強をしていたので、地元の山梨で設計ができる会社を中心に探していました。設計なら設計専門で担当するという企業が多い中、当社では装置の組み立てまで行っていたことから、自分が設計したものを組み立てまで一貫して見届けられることに魅力を感じて入社を決めました。

希望通りソフト設計課に配属が決まり、現在までテラヘルツ(テラヘルツ周波数帯を使用した分析装置)を担当しています。テラヘルツは電磁波の中でもこれからと言われる新しい領域で、最初は私自身知識がなく、テラヘルツ自体を学ぶことになりました。上司に聞くのはもちろんのこと、メカやエレキ設計の担当者に質問しに行くなど、テラヘルツへの理解を深められるよう努力しました。

現在はテラヘルツの検査装置や、検査装置まで搬送するロボットの制御を担当しており、もともと組まれていたプログラムの問題点を解決したり、改善して欲しいという要望があった場合に手を加えたりすることが主な業務になっています。入社前に考えていた通り、プログラムを設計したらそれで終わりではなく、自社内で装置が完成するので、自分の目の前で動作確認できるのがいちばん嬉しいところです。社内にデモ機があり、プロジェクトメンバーが測定したデータが不自然だったり、想定しているデータが取れないといったときには、ソフトに問題がないかを確認したりするケースもあります。

近年、後輩も入ってきました。私は検査装置の制御、後輩は搬送部分の制御といったかたちでプログラミングを分担し、ひとつの装置として完成させる業務にも取り組みました。テラヘルツ関連は今後需要が高まっていくと思うので、自分たちが中心になって、この分野を育てていけたら良いなと考えています。

とはいえ、まだまだソフトの設計者としてのスキルが足りないとも感じています。既存プログラムの仕様についてもっと理解を深める必要がある部分や、今後追加していく仕様などもあります。プログラム全体を把握し、いずれゼロから自分で設計できるようになりたいと思っています。

【塚原さん】ものづくり現場に魅力を感じ、リーダーとしてのキャリアをスタートさせたばかりです

私は入社後、設計部でメカ設計を担当していました。しかし、先輩たちの設計のレベルの高さを見て「自分の力量ではついていけない」と感じ、2年目に製造部門への異動を願い出ました。
設計部から製造部門への異動はレアケースかもしれませんが、自分にとっては正解だったと感じています。実際に製造作業を経験してみると、設計部時代にはわからなかったことがたくさんありました。もし設計に戻る機会があれば、より製造しやすいように考えることができると思っています。

そんな気持ちの一方で、製造現場のおもしろさも感じています。私の所属するチームでは、主にウエハー上の汚染を検査する装置を組み立てています。私は組み立てた装置に通電した後の調整(ティーチング)を担当していて、装置の最終チェックも行います。自分たちが組み立てたものが実際に動くところを見られるのは、とても嬉しいですね。ただ、もしここで不具合を見つけたら、原因を探して、そこから直さなければなりません。ここでは臨機応変な対応が必要で、今までの製造の経験から、問題箇所の見当がつくようになってきました。

実は担当しているチームのリーダーに立候補して、2024年の4月から担当させてもらっています。受注が増えたことで作業者が増え、統率が取りにくくなっているという危機感を覚えたからです。6人ほどのチームのリーダーとして、作業内容や組み立てのプラン、完成日などを考えて、段取ることも始めています。リーダーの采配で作業の流れが変わってしまうので、慎重かつ柔軟性をもって業務に当たっています。

私自身の課題として、他人とのコミュニケーションに苦手意識があり、なるべく避けてきたところがあったのですが、自分からリーダーという立場に立った以上、そんなことは言っていられません。若手の作業者と会話して作業を気にかけたり、意識的にコミュニケーションを取ったりして、ミスが起こらないように日々励んでいます。

問題なく装置を完成させて、お客様に引き渡せたときに達成感を感じています。リーダーとしてはまだまだで、目先のことで手いっぱいですが、いろいろな装置の組み立てに関わって、ものづくりの楽しさと社会への貢献を実感していきたいと思っています。

学生の方へメッセージ

学生のみなさんは福利厚生や待遇面を気にされる方も多いと思いますが、やはり大切なのはその企業の雰囲気だと思います。自分の意見や希望をはっきり言える環境なのかどうか。社員間のコミュニケーションがスムーズで、風通しが良いかどうか。これらは働きやすさに直結します。それを判断するためには、会社説明会などに参加することが簡単で確実な方法です。3月以降は会社説明会、工場見学を実施しております。各部門の業務理解を深めていただければと思います。

働き方改革やライフワークバランスが求められる現在、社員の働きやすい環境づくりにどこまで真剣に取り組んでいるかも、企業選びのひとつの基準になるでしょう。

また、地方に本社を置く中小企業の中でも、安定した経営基盤をもつ優良企業は多数あると思います。地方都市にも目を向けて、ご自身に合った企業を見つけていただきたいと思います。

(総務管理部/望月直人さん)

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製造部に23年間在籍し、2024年から総務管理部で人事を担当する望月さん。「現場のことや社内の人間関係も熟知しているので、今度は人事で頑張ります」

マイナビ編集部から

自動車から家電、スマートフォンまで。デジタル機器の増加とともに半導体のニーズも増える一方である。当然、半導体製造装置の市場も右肩上がりだ。日本の製品は、精密さが求められる半導体製造装置に関して、世界的に評価が高い。その一翼を担うのが日邦プレシジョンのような技術力をもった企業である。主力である半導体製造・検査装置を中心に、近年は培ったノウハウをもとに自社の製品開発にも注力している。その柱が「テラヘルツ」と「FC(燃料電池)」分野である。どちらもこれから成長が見込める分野であり、自社開発製品が量産されるようになれば、同社の存在感もさらに高まるだろう。

今回取材した3名の社員からも、それぞれが責任ある立場で業務を任され、イキイキと現場を牽引している様子が伝わってきた。「塚原さんのように設計から製造に異動する人もいますが、その逆だってあり得る。社員の希望をできる限り叶えることは、モチベーションを保つ上で重要だと考えています」という人事担当の望月さんの発言からも、社員を真に大切にしていることが伺えた。日本のものづくりに関心のある人に、一度は見てもらいたい企業である。

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山梨大学、山梨県と連携し、水素を使って発電する燃料電池を搭載した電動アシスト自転車の開発に参加。同社が注力するFC分野の製品として、実証実験に入っている。

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