最終更新日:2025/4/24

(株)エヌビーエス

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • その他メーカー
  • 精密機器
  • 機械
  • 金属製品

基本情報

本社
静岡県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

小型化・軽量化された制御バルブが、世界の産業や暮らしを支えています。

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富士山の裾野の街から、広く社会貢献を果たしています!

普段の生活で目にする機会がなく、どんな装置かの想像もしにくい「ロータリー制御バルブ」。実は、私たちの身近にある製品の製造現場や、エネルギーの輸送・供給の際に欠かせない、重要な装置です。

(写真左から)
★石田和之さん/注文グループ/2010年入社
★山下匡博さん/取締役/2004年入社
★野木秀昭さん/設計図グループ/2010年入社

私が大切にしていること

エネルギー関連などのニュースを見逃さず、自分なりに必要と思う情報をキャッチ。営業等と共有し、次の活動につなげてもらうようにしています(野木さん)。
お客様のご希望をしっかりと社内に伝達することです。「これは欲しかった製品と違う」とならないよう納期・品質・価格を考え、行動しています(石田さん)。
社会インフラを支えているという自負を忘れないことです。社員たちも活発に意見交換を行い、よりお客様のためになる製品をと張り切っています(山下さん)。

制御バルブがなければ、スマートフォンだって手に入らないかもしれません。

バルブと聞いて、水道の蛇口を想像する学生の方もいるかもしれません。私もその1人でした。実は当社が手がける工業用バルブも液体が通る系統に設置され、その流量や方向、圧力などを制御する仕組みは蛇口と同じです。ただ使われるシーンが石油や化学、製鉄、製紙のプラントや船舶などさまざま。しかもお客様ごとに一品一様に近い装置が求められます。例えばLNG(液化天然ガス)タンカーの場合、輸送時には天然ガスが液体の形に冷却されています。海外から運ばれたものが受け入れ基地に着き、船からタンクに移す際に必要となるのが制御バルブです。近年はパソコンやスマートフォンなどの電子機器、家電製品に使われる半導体の不足が懸念されていますが、その製造工程に用いる各種装置にもガスが利用され、そこでも制御バルブが活躍しています。

私自身の仕事としては、主に見積り作成を担当しています。とはいっても当社はメーカーであり、単に仕入れた商品に価格を設定するわけではありません。お客様からどれくらいの液体を流すかなどの条件をヒアリングし、必要なバルブのサイズを計算、最終的な見積り内容が求められている条件に合致しているのかの正誤確認、時には当社のバルブで対応できるかといった判断も求められます。「10センチのバルブに、1時間に1000ミリの液体を、この圧力で流したい」など、お客様のニーズは多種多様。最近はCO2の削減などに配慮した生産活動を進めるプラントも増えてきています。

営業や工場とのやりとりもあり苦労もする分、納入後に「無事に稼働しました。ありがとう」の言葉をいただいた時は嬉しく、産業界を始め、社会に貢献しているという自負も持てます。一方で個々の知識量により見積り内容も変わってくるため、間違いのないよう文献を調べたり、ルールを見直すなどの勉強は欠かせないもの。自分の成長につながると思えば意欲も湧いてきます。ベテラン社員からは「まだまだ視野が狭い」と言われているので、今後はさらに制御を行う対象物や付属品などの知識も習得し、まわりからも一目置かれる存在になれるよう励んでいきたいと思います。
(野木さん)

いろいろなモノづくりに不可欠な工業用酸素も、当社の製品から生まれています。

私たち注文グループでは既存のお客様に対し、ご注文への対応や見積り作成、社内での調整業務などを行っています。例えば「新しい工場を建てる際に、ロータリー制御が必要になる」「機械のメンテナンスに伴い、バルブを交換したい」といったご依頼への見積り対応などをしています。私自身は、海外のお客様への営業活動も併せて行っています。

私のメインのお客様となるのが、工業ガスのメーカーです。いわゆる酸素や窒素をつくるメーカーであり、そのメーカーが提供する酸素や窒素を使用する現場で、当社の制御バルブが用いられているのです。例えばガラスをつくる時には溶融という、熱の力で液体にする工程があります。そして酸素を吹きかけることで炎の燃焼率が上がるのです。ゴミ処理場なども同様に、酸素を使って焼却しています。またバクテリアなどの微生物で水をきれいにする浄水場でも、微生物の餌として水中に酸素を吹き付けています。その他にも半導体の製造には窒素が欠かせず、野木の話にもあったように、海外からLNGを運ぶ際にも当社の製品が使われています。このように当社の制御バルブは、製品化の前段階で使われるケースが多く、一般的にはなじみが薄いのは仕方のないところでしょう。ただ私たちが手掛ける制御バルブも、最終製品としてのガラス製品やスマートフォンなどが、みなさんの手元には届けるために一役買っています。

当社は海外との取引も盛んなため、企画書や資料の多くは英語で書かれています。私は学生時代に英語を専攻していたのですが、技術の知識も英語で記された専門用語もまるでわからず、最初は苦労したものです。ただ早くから海外を担当させてもらう中で、日本との契約条件の違いや貿易の仕組みなども学ぶことができ、とても勉強になりました。得意のコミュニケーション力も活かすことができ、社内の人間を巻き込んで短納期などのニーズにお応えし、お客様から感謝の言葉をいただくことが何よりのやりがいです。その結果がリピートなどにつながれば、頑張った甲斐もあるというものです。今後は、まだ未開拓の国にも当社の製品を広めていくことが大きな目標です。
(石田さん)

毎日触れる機会の多い商品にも、間接的に当社が関わっています。

工業用に使われる制御バルブは、ホームセンター等にもなく、写真を見ても一般の人には何に使うのかがわからないでしょう。ただ野木や石田の話にもあるように、当社の取引先からその先の最終製品までを見ていくと、ガソリンや灯油、化学繊維の服、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなど、生活に密着したものが多いことに気づくはずです。隠れた存在ではあるものの、私たちは意外にみなさんの側で暮らしを支えているのです。

そんな私たちがお客様から求められるのは、一番が安全性です。稼働不良がなく事故につながらない製品です。そして長期の連続運転にも耐えられる、小型・軽量で扱いやすい製品。その他にも整備のしやすさも大切であり、だから当社では営業も設計も、整備ができて当たり前なのです。より良い製品を提供するために、営業や技術のメンバーが中心になり、自社の製品はどうあるべきか、マーケットやニーズの変化はどうなのかなどの情報をキャッチし、それを社内の各部署に展開もしています。特殊な技術が必要で、参入が難しいとされる、低温のガスや水素を扱うメーカーなどに当社の製品が採用されているのも、そうした背景があるからです。

一方、社内に目を向けると、学生時代の学びも前職もさまざまなメンバーが活躍しています。もともと学生時代に「工業用バルブを専門に学んだ」という人は、多くはないはずです。ただ、当社としても長い歴史の中で人を育てるノウハウも培ってきました。加えて当社では、職人の世界のような下積みとも無縁。新人でもやる気次第で、早い段階で第一線で活躍できます。今の20代、30代の社員たちを見ていても、自分たちのしていることがわかってくると、仕事が楽しくなるようです。そして“もっと、お客様に喜んでもらいたい”という欲や向上心が芽生えてきます。特に当社のような分野は、次に進むには社員たちの意識の改革が必要。実力のある人、よりお客様を満足させる人が評価を受け、収入を得る会社にし、さらなる社会貢献をめざしていくつもりです。
(山下さん)

学生の方へメッセージ

企業研究の時期には、自分を見つめ直したり、いろいろな人との出会いの機会を持つべきだと思っています。私事になりますが、学生時代はずっとバレーボールに打ち込んでいました。まわりの友人たちが動き出しても、“なるようになる”と楽観視していたほどです。結局のところ、自分が何をしたいかも明確にできないまま社会に出てしまうのですが、唯一、学生時代の自慢と言えば、下宿所の近所の方と仲良くなったことです。お子さんに勉強を教える代わりにご飯を食べさせてもらったり、将来を始めとする人生相談にも乗ってもらいました。その体験から、私の頭の中には、つねに人と関わる仕事がしたいという思いがあったのです。実際、当社でもいろいろな人と出会い、その人たちとうまくやる方法ばかり考えてきたものです。ですから人間関係で悩んだことは、ほぼありません。

企業研究で、会社の規模や福利厚生などの面ばかりをチェックしている学生の方もいるでしょう。それも一概に間違いとは言えないものの、まずは自分自身のことをよく考え、正しいと思った道を決めてみて下さい。それが実現できそうな会社をホームページや、インターンシップ体験などを通じて探していきましょう。
(取締役 山下匡博)

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ロータリー制御バルブのメーカーとして、設計・開発から加工・組立、販売、メンテナンスまでワンストップ対応している点もエヌビーエスの特徴であり、強みの1つだ。

マイナビ編集部から

モノづくりの現場やエネルギー、化学製品などのプラントには、さまざまな設備が並んでいることは、学生のみなさんにも何となく想像がつくだろう。けれど今回の話を読み、そこに取り付けられたロータリー制御バルブという装置が、これほど大きな役割を果たしていることに驚いた人も多いのではないだろうか。もちろん記者も、その1人だ。しかもエヌビーエスの技術と品質は、海外でも広く認められている。

一方、同社で活躍しているメンバーたちも、入社当初はバルブ=蛇口程度の認識しか持ち合わせていなかった。それが数年でお客様との打ち合わせや海外への出張など、大きく仕事の幅を広げている。これはロータリー制御バルブの重要性や社会貢献度の高さを知る中で、「よりお客様のために尽くしたい」「お客様と一緒に成長したい」という気持ちが生まれ、知識やスキルの吸収に励んだ結果であろう。

今回の取材に登場したメンバーたちも、「何かあれば責任は持つから、やってみなさいとチャレンジさせてくれる会社です(石田さん)」「部署間の枠を超え、気軽に相談できる点が気に入っています(野木さん)」と語ってくれた。
同社では人を大切にし、育てる風土が備わっているのだと感じた取材であった。

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国際的な品質管理システム「ISO9001」を始め、火災に強い「ファイヤーセーフ認証」、大気汚染ガイドラインをクリアした「TA-Luft」など、多くの資格、認証を得ている。

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