学生のみなさんの中には「自動車メーカーでエンジンの開発に携わりたい」などと明確な目標をお持ちの方も少なくないと思います。目標があるのはもちろん、素晴らしいことなのですが、これから10年後、20年後に、エンジンで動く自動車が作り続けられているかどうかは誰にも分かりません。
考えてみれば、半導体や液晶テレビなど、かつては隆盛を極めていたのに、今ではほとんど国内で作られなくなってしまった製品も数多くあります。しかし、なくなってしまったのは製品であって、内燃機関や半導体、液晶などの技術そのものは、現在でも高いニーズがあります。
アウトソーシングはメーカーとは異なり、製品というものに縛られません。市場のニーズや開発環境が変化するなら、それに応じて自分たちの技術力を提供する先を変えていくことができるのです。製造業が大きな変革期にある現在。エンジニアとして長くキャリアを積み重ねていこうと考えるなら、アウトソーシングは大きなメリットがあると思います。
また年齢を重ねても開発の第一線に立ち続けたいと考えている人にも、アウトソーシングという働き方はぴったりだといえます。エンジニアを目指す皆さんには、どんな活躍の場が存在するのか、どのように社会貢献できるのかといった観点からも就職活動を進めていただければと思います。