最終更新日:2025/4/17

(株)上原製作所

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 金属製品
  • 検査・整備・メンテナンス
  • 半導体・電子・電気機器

基本情報

本社
福岡県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

若手にも開かれた挑戦の舞台が、さらなる成長意欲に火をつける。

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若き技術職・技能職たちが語る“ミクロン”への挑戦。

独自の精密複合加工技術を強みに、ミクロンレベルの精密部品の量産を手がける『上原製作所』。一部上場企業から絶大な信頼を寄せられる同社製品のものづくりをけん引する社員2名に、仕事への想いを語ってもらった。

■写真最左
検査/T.M./2021年新卒入社
福岡大学 大学院 理学研究科・化学専攻
大学院で光を用いた物性測定にかかわる研究に取組んだことから、光学や測定に関連する分野での就職を志望。その後、半導体関連装置部品を中心に航空機・分析器・光学系産業にも深く携わる『上原製作所』の存在を知り、入社を決意した。

■写真最右
製造部/K.K./2017年中途入社
日本大学 工学部 建築学科
大学卒業後、一度は木造住宅の現場監督として勤務したものの次第に「自分の手でものづくりをしてみたい」との思いが募り、転職を決意。「せっかくなら未知の分野にチャレンジしたい」と、未経験からでも専門知識や技術を磨ける当社を志望した。

楽しく学び、誇りを持って仕事に取り組んでいます!

三次元測定機で品質検査を行うTさん。「当社製品のブランド力と信頼を守る最後の砦。複数の検査装置を効果的に組合せ、確実かつ高精度な検査に取り組んでいます」。
「高度な機械加工には、機械の特性に理解を深めることも絶対不可欠。加工に関する知識だけでなく、メンテナンススキルもしっかりと磨いていきたいですね」と話すKさん。
「自分のペースや意欲に応じて学び挑戦できるのは小回りの利く中小企業ならでは。恵まれた環境を存分に生かし、前向きに成長し続けたい」と話すKさん(左)とTさん。

専門知識と多彩な成長環境を生かし、“上原品質”を守る強靭な砦になりたい。―検査・T.M.

当社の主力である産業機械部品の出荷検査を担当しています。最大の使命は、製造部門で加工された製品が取引先の要望に則した性能を満たしているかどうか、その形状・寸法などを正確に確認すること。半導体関連装置部品のような極めて精密で高い品質が求められる製品も多いため、同じ製品を複数回測定したり、手動測定器と自動測定器でそれぞれの測定値を比較したりして、ミクロンレベルのわずかな誤差も見逃さないよう努めています。

万が一、規定を超える寸法誤差や傷などを発見した際は、その原因を検証したり、改善に向けた対策を考えたりと、製造部門と一丸となって品質向上を図るのも検査部門の重要な使命。入社一年目の私は、残念ながらまだそこまで担えるレベルに達しておらず、先輩や上司に頼ることも多いですが、いずれは測定から改善提案まで一貫して自分で担えるようになることを目指しています。

そのためにはもちろん知識や技術をさらに磨いていくことが必要。それに加えて欠かせないのがコミュニケーションスキル。というのも、製造部門に修正・改善を依頼する際は、「何を伝えるか」だけでなく「どう伝えるか」も実はとても重要なのです。伝え方ひとつで相手の認識が変わってしまうこともあるため、相手の立場、経験を踏まえたうえで適切に言葉を選び、こちらの意図を的確に伝える力も私たち検査部門に欠かせないスキルのひとつです。

そしてそんなコミュニケーションスキルの向上に役立っているのが、若手向けのコミュニケーション研修。外部の人材養成コンサルタントから一人ひとりの性格や考え方にあった接し方、伝え方をしっかり学ぶことができました。また、新入社員研修で約半年間かけて複数の機械加工と工程内検査を経験できたことも、私にとっては大きな財産。製造現場の実情を体感したことでより実務に即した言葉を選べるようになり、また、製造部の方たちとの接点もできたので、今後修正・改善を依頼する際も安心して打ち合わせに臨めそうです。

描いたシナリオを“カタチ”にする、“生み”の苦しみの先の達成感が原動力。―製造・K.K.

製造部は大きく「複合機・NCグループ」と「研磨・ワイヤーカットグループ」に分かれ、私が所属する複合機Gでは材料となる鋼材を削ったり穴を開けたりといった成形をメインに行っています。量産加工のため加工機にプログラムを入力すれば24時間無人で加工が繰り返されますが、かといって決して「あとはすべて機械任せ」というわけではありません。連続で流していると機械パーツの摩耗などで徐々に製品の寸法に誤差が生じてきたり、想定外の傷が入ってしまったりすることもあるため、問題を発見したらその都度プログラムを再構築。改めて段取りを組み直したり、刃物やドリルなどのツールを切り替えたりしながら、常に安定した稼働で高品質な製品を作り出す環境づくりを担っています。

この仕事の面白さは何といっても、自分の仕事を経て製品という“カタチ”になること。目指す大きさや形状は決まっていても、「この大きさ、形なら、この作り方」というわけではなく、作り方にはさまざまな選択肢があります。加工工程をどう組み上げ、刃物やドリルといった加工ツールをどう使って製品を仕上げるか。そのシナリオの描き方は、担当者のスキル次第。自分なりに試行錯誤したシナリオに沿って、単なる金属の塊に過ぎなかった材料から次々とイメージ通りの“製品”が生み出されていくーー。その様子を見届けたときは、どこか子どものころに夢中になったプラモデル作りにも似た、ワクワクするような楽しさ、達成感を味わうことができます。

もちろん、経験の浅いうちは最初からイメージ通りに仕上がることはほとんどなく、先輩の助言を受けて試行錯誤するのが精いっぱい。「自分には無理かも…」とくじけそうになったことも一度や二度ではありません。それでもトライ&エラーを繰り返しながら何とか目指す“カタチ”を生み出せるようになり、最近はようやく難易度の高い段取りに挑戦してみようという意欲も湧いてきました。そんな私の目下の課題は、一度シナリオを描き上げてしまうとそこに執着しすぎること。蓄積した知識やノウハウも大切ですが、時には頭を柔軟にして、思い込みを捨て、自分にない引き出しを開ける勇気を持つことも必要だと感じています。

開かれた挑戦の舞台とチームの連帯感が、ものづくりの楽しさを“倍増”させてくれる。

入社1年を経て私が今もっとも強く感じる当社の魅力は、経験の多寡にかかわらず誰にでも大きなチャンスが与えられる広く開かれた成長環境。製品加工の自動化に向けて現在産業用ロボットの導入に向けたプロジェクトが進行中の当社ですが、そんな先進的なプロジェクトにも1年目から参加の機会が与えられ、次代のものづくりの最前線を目の当たりにしています。また検査部門内でも自動化の動きは進んでいて、現在手動で行っている検査を画像測定器や三次元測定機などへ移行することについても、「やりたいと思えばどんどんやればいい」と後押ししてもらえます。もちろん、手動から画像測定に移行するとなれば、どこからどの程度の光を照射し撮影するか、部品のどの部分に照準を合わせるかなど専門的な判断が必要で、一朝一夕にできることではありません。けれどそれでも「まだ無理だ」と一蹴されることなく、現場の意欲を最大限尊重してもらえるのはとても幸運なこと。この恵まれた環境を存分に楽しみながら、今後も着実に経験を重ね、“上原の品質メーカー”として成長していきたいと思っています。―T.M.

「製造部門と検査部門間の円滑なコミュニケーションが欠かせない」――そんなTさんの言葉は、製造部門内にも同様に当てはまります。特に複数の加工工程からなる製造部門は各工程を異なる技能職が分担するため、最終的な精度や品質のイメージを共有しながら横の連携をしっかりとることが絶対に欠かせません。仮に自分のささいなつまずきがその後の工程に大きく影響することもあるため、問題や課題が発生したら逐一報告・連絡・相談するよう心掛けています。一方で、その横のつながりは「互いにフォローし合える」環境にも直結。自分の役割はありますが、それぞれが「分担」というより「協業」している意識が強いので、もしどこかの工程で遅れが出れば、そのほかの工程から人が集結。チーム一丸で同じ目標の達成を目指す、その連帯感が、ものづくりの達成感や喜びをいっそう大きくしてくれます。―K.K.

学生の方へメッセージ

【先輩からの就活アドバイス&当社の魅力PR】
仕事内容を企業選びの軸に据える人は多いと思います。確かに、その後ずっと付き合っていく仕事ですからどれだけ興味・関心を持って取り組めるかはとても大切な要素ですが、一方で、知識や情報と、経験から得る理解には乖離があることも少なくありません。そのため、就活では学生時代の学びとの合致性に固執しすぎず、広く枝葉を広げて検討することも大切です。その上で私が当社に魅力を感じるのは、研修内容からキャリアの方向性まで一人ひとりに合ったカリキュラムを用意してもらえること。出身の文理に関係なく、できることからどんどん挑戦させてもらえるので、自分らしくのびのび働き続けられる環境だと思います。―T.M.

仕事に一日8時間を費やすことを考えれば「どう働くか」と「どう生きるか」は決して無関係ではありません。就活期間は、自分の未来をじっくりと模索できる貴重な時間。会社説明会にはできるだけ多く参加して、しっかり悩みながら自分なりのベストを見つけてください。もちろんどれだけ深く悩んで選び抜いても、はじめは慣れない社会人生活に戸惑うこともあるでしょう。けれど当社は、率先して現場の雰囲気づくり、環境づくりに努めてくれる上司ばかりで、さまざまな制度も整っているので、働きやすさは抜群。有給休暇も積極的に取得させてもらえるので、プライベートを充実させたい人にもおすすめです。―K.K.

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楽しく働ける環境に注力してくれる社風。昨年鳥栖事業所内の休憩室に設置されたビリヤード。もともと部署間の垣根は低いですが、業務後の交流も一層活発になっています。

マイナビ編集部から

『上原製作所』は1958年、主にネジ・バルブ加工を請け負う業者として創業。その後1979年に半導体分野に参入し大手電器メーカーとの取引を開始すると、その成長力は勢いを増し、現在は半導体から医療、分析・光学機器、自動車、さらには航空機業界に至るまで幅広く存在感を発揮。中でもここ鳥栖事業所は、“上原品質”の量産工場として同社のブランド力をけん引する存在だ。

ミクロンレベルの極めて精密な部品製造を主軸としていることもあって、一見硬派なものづくり企業の印象だが、中へ入ると社風はいたってアットホーム。部門や立場、経験値の違いによる垣根もとても低く、手を挙げれば1年目の新人でもどんどん新しいことに挑戦できる舞台が開かれているのが大きな特長だ。同社が肝煎りで進める産業ロボット導入プロジェクトのメンバーのひとりに、入社1年目のTさんが抜擢されたことからも、次代を担う若手への期待の大きさが垣間見える。

技術と技能が要の仕事ではあるものの、独自の技術を強みとする同社での将来の活躍を左右するのは、学歴や学力ではなく、自らに限界を設けず日々前向きに研鑽する姿勢。「専門的な知識がなにもない」と躊躇している人にも、ぜひ果敢に挑戦してほしい。

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細穴加工をはじめ極めて高度な独自精密加工技術を擁す『上原製作所』。主力の特殊ノズルのほか近年は高性能マシンの中枢を担うヘッド周り部品を中心に受注を伸ばしている。

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