最終更新日:2025/4/4

理化工業(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 精密機器
  • 半導体・電子・電気機器
  • コンピュータ・通信機器
  • ソフトウエア
  • 機械設計

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

研究・開発・営業、各部門の総合力でお客さまのニーズに応えます!

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チームメンバー全員が共有する“仕事の達成感”

理化工業の主な顧客は、半導体製造装置やプラスチック製品を手掛ける国内外のメーカー。モノづくりを温度制御技術で支える仕事にはどのような醍醐味があるのか、各部門で活躍する若手社員に伺った。

成田 貴光さん
要素技術開発部 要素技術開発チーム
2017年入社/自然科学研究科物質化学専攻修了

中村 公亮さん
開発設計部 第一開発設計チーム 主任
2013年入社/工学部情報工学科卒

長山 慎司さん
本社営業部 第一営業チーム
2019年入社/創造工学部ホーム・エレクトロニクス開発学科卒

職場の様子を紹介!

自分の手が届く範囲でさまざまな業務を経験できる。製品開発と二人三脚で仕事ができるのも研究職の特徴。
手腕が認められれば、開発職にも顧客との交渉や工程管理などにおける一定の裁量が与えられる。新しい技術に挑戦できる点も大きな魅力だ。
営業職を含め、理系出身の社員が大半を占めている理化工業。どの部署も風通しが良く、真面目で優しい先輩社員が新人を温かく見守ってくれる。

多種多様な制御技術を研究し、製品開発の過程で生じる課題を解決!

私は大学院で基礎化学を研究し、燃料電池などに使われる伝導性高分子の挙動を調べていました。研究仲間の大半は化学メーカーに就職していましたが、測定器に関心があった私は精密機器メーカーを志望。研究室で理化工業の温度調節計を使っていたこともあり、弊社には応募する前から馴染みがありました。

私が所属する要素技術開発チームは、製品化を見据えたさまざまな研究を行っています。例えば、温度調節計の場合は緻密な温度コントロール技術の研究、電力調整器の場合は大電力を扱える回路構造の研究、無線温度センサ変換器の場合は無線伝送技術の研究などです。分野ごとに担当が決まっており、私は弊社の主力製品である温度調節計の研究に携わっています。

弊社の研究職は、実験室に閉じこもっているような仕事ではありません。最終製品を開発するのは製品開発部門ですが、その過程で生じる課題を解決するのは私たち研究部門の役割です。両部門は協力しながら開発にあたっているのです。

弊社はカタログに掲載される汎用製品だけでなく、お客さまの要求に応じてカスタム品も開発しています。そこで求められるのは、お客さまの装置に特化した高度な制御機能。数多くの条件下で行う研究なので、なかなか理論どおりにはいきません。忘れられないのは、自分の研究結果が初めて製品に採用されたときのことです。メインの温度調節ではなく異常をいち早く検知するための機能でしたが、そのときの感動は今でもよく覚えています。

意外に思われるかもしれませんが、弊社の研究部門はお客さまとの距離が近い点に特徴があります。製品開発がお客さま先で試作品のテストを行う際、私たちもその場に立ち会う機会があるのです。お客さまから思ってもみなかった意見をいただくこともあり、とても勉強になりますね。私たちが独りよがりにならず研究できるのは、こうした環境があるからだと思います。

現在に至るまで温度制御に関わってきたので、今後もこの道を究めていきたいと思っています。AIやビッグデータの活用など、制御技術にはまだまだ開発の余地があります。これからもスキルアップし、持てる知識をフル活用してより良い製品づくりに力を尽くしたいですね。製品の付加価値を高めることが、これからの自分の役割だと思っています。
(成田さん)

設計職に求められるのは、製品を組み込む“お客さまの装置”を知ること

大学の専攻はソフトウエア系でしたが、モノづくりに興味があったので、就職活動ではメーカーを志望しました。理化工業と出合ったのは、学内説明会に参加したときです。その場で採用担当者から「ソフトウエアに限らず、興味のある分野に挑戦できますよ」と言われ、俄然興味が湧きました。面接でもハードウエアの設計を熱望し、入社後は念願がかなって製品開発部門に配属されました。

開発部門の技術者には、ハードとソフト両方の設計スキルが求められます。最初に任されたのは温度調節計の電気回路設計。やりたかった仕事ですが、私には電気の知識も設計の技術もありません。専門書を何冊も読み、分からないことは先輩に教わりながら必要な知識と技術を身に付けていきました。

やがて、設計対象は他分野の製品へと拡大しました。主要製品の電気回路を設計できるようになった頃、製品に内蔵されるマイコンのソフトウエア設計を担当することに。ここで、学生時代に身に付けたプログラミングの考え方が役に立ちました。今は主任としてチームの若手をリードしながら、担当製品の開発に取り組んでいます。

汎用製品とカスタム品のどちらの設計でも、製品を組み込む“お客さまの装置”を知ることが必要です。装置の役割や目的をよく知らないままでは、要求内容を正しく理解できません。設計にあたっては必ずお客さまの工場へ足を運び、綿密なヒアリングを行っています。

温度調節計は数カ月で完成することが多いのですが、お客さまの要求レベルが高い場合はプロジェクトが長期化することもあります。ある製品を2年かけて完成させたときは、安堵感で胸がいっぱいになりました。

この仕事でうれしいのは、試作品が無事に動いたときと、全ての評価が終わって完成品ができたときです。大きな達成感を味わえる瞬間が2回もあるのです。特に、さまざまな試行錯誤を経て試作品を完成させたときは、喜びが大きいですね。

弊社の温度調節計は国内シェアトップ(富士経済「2024年 注目メカトロニクスパーツ市場実態総調査」より)ですが、世界にはまだハイレベルな企業があります。私の目標は5年後、10年後を見据えた開発を行い、世界に通用する製品を送り出すこと。弊社には間違いなくそのポテンシャルがありますから、きっと実現できると信じています。
(中村さん)

難易度の高いカスタム品を担当。“顧客密着型営業”でお客さまとの信頼関係を築く

私は営業職を軸に就職活動を行い、幅広い業種の選考を受けました。大学の就職課で「中小規模で利益に連動した給与体系の企業」を探していたところ、教えて頂いたのが理化工業です。会社の規模にこだわったのは、年齢に関係なく本人の努力次第で責任感のある仕事を任せて貰える可能性が高いと感じたからです。待遇を重視したのは、自らの頑張りに応じた報酬が得られるためです。

とはいえ、温度調節計や電力調整器などの製品に関する知識はまったくありません。不安を解消してくれたのが、長期間の新人研修です。私の場合は茨城事業所での約3カ月の工場実習と、お客さまに対して技術的なサポート、サービスを行う営業技術の研修があり、約1年にわたる教育を受けました。

本採用後は関東南部を受け持つ営業チームに所属し、制御盤のお客さまを中心に担当しています。プラスチック、半導体といった製造装置やその他温度制御を必要とされる産業用製造装置を製造、ご使用されるお客さまに、自社製品の提案販売を含む温度制御周りの全面的なサポートをするのが主な仕事です。制御盤製作では自社製品と他社製品を組み合わせて1つの製品に仕上げ、納品しています。

弊社の大きな特徴は、代理店を使わない“顧客密着型営業”(直販営業)です。
ルート営業・新規開拓営業を問わず、お客さまへダイレクトにアプローチして導入の可能性を探り、ニーズに合った製品を提案します。お客さまの要求レベルが高いので、協力会社との連携や納期の調整には特に気を使いますね。

担当を引き継いだ時、前任者の先輩から「要求仕様が複雑なユニット品は新人には難しい」と不安視されていましたが、その先輩がしっかりとフォローしてくれたおかげで、大きな商談をまとめることができました。ほかの先輩も、後輩に優しく頼りになる人たちばかりです。

仕事の魅力は、自社製品を販売するメーカー営業なので、製品自体に自信と誇りを持てること。企画、開発、製造をはじめとした他部門との協業にて提案の幅が広がること。 また、取引先のお客さまも大手メーカーから下町の工場まで幅広く、世の中の動きを間近で感じられる面白さがあります。

営業は大変なこともありますが、自らの頑張りが数字に出るためその分、達成感を得やすい仕事だと思います。今後も社内との連携を大事に、責任の大きな仕事で実績を上げ、キャリアアップしていきたいですね。
(長山さん)

学生の方へメッセージ

温度制御技術を扱う多くの競合他社は、弊社よりずっと大きな規模で事業を展開しています。そんな業界で生き残るために、私たちは部署単独ではなくチーム全体の総合力で勝負することにしました。

プロジェクトがスタートした時点で、営業・製品開発・生産技術の各部門のスタッフが集結します。チームの要となる設計者は、営業メンバーの声を聞いてお客さまのニーズから新機能を製品へ反映させ、製造メンバーの声を聞いて生産ラインで最もつくりやすい設計を行います。設計上の課題が見つかったときは、すぐさま各部門のスタッフが集結し解決をしていきます。お客さまへのプレゼンでは、専門知識を持つ営業技術が強力にサポートします。これが、弊社が誇る“部署横断型のプロジェクトチーム”です。縦割りではないコンパクトなチーム型組織が、顧客のニーズに応える優れた製品を生み出しているのです。

弊社のもう1つの特徴は、無借金経営を続ける健全な財務体質。その指標となる自己資本比率は70~80%を維持しています。製造業では40~50%が一般的ですから、いかに弊社の経営が安定しているか、お分かりいただけるでしょう。

私たちの願いは、入社した皆さんに長く働いていただくこと。そのための環境づくりに注力し、これからも全社を挙げてモノづくりの現場をサポートしていきたいと考えています。
(総務部 本社総務チーム/工藤 敬さん)

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所属部署の垣根を越えるチーム力が理化工業の強み。プロジェクトチームには各部署からメンバーが集まるので、新人も多角的な視点を持つことができる。

マイナビ編集部から

温度調節計は、プラントや工場に欠かせない制御機器である。生産設備と一体となった形で提供されることが多いため現場では目立たないが、市場は大きい。国内メーカーだけでも数百億円規模になると推定されている。

理化工業は、この分野でよく知られた存在だ。取材した中村さんが語っていたように、国内の市場シェアは例年トップを堅持している。参入企業の中では売り上げも社員数も上位に及ばないが、業界内での知名度は極めて高い。この位置付けと存在感こそが、同社最大の特徴といえるだろう。

取材を通じて印象に残ったのは、3人が会社の安定性や好待遇に安んじることなく、成長への強い意欲を持っていること。プロジェクトでは複数の部署から参加したメンバーが意欲的に活動するため、互いに刺激し合う環境がつくられるのだろう。部署を横断するモノづくりは、人材育成の点でもプラスに働いているようだ。

「規模の拡大や売り上げの伸びを追い求めない」企業姿勢は珍しい。これは、経営理念の実現のために必要な発展は目指すが、シェアの拡大や売り上げの向上だけを狙った事業戦略は取らないという意味である。サステナビリティに関する取り組みが注目されている昨今、この点に共感する人は多いと思う。

モノづくりに専念できる安定した職場環境、高い給与水準、将来性豊かな半導体業界に直結する製品群。理化工業には、注目すべき特徴が揃っている。

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製造現場ではスマートファクトリー化やIoTの実装が進行中。理化工業の高度な温度制御技術は、国内外の産業分野から注目を集めている。

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