最終更新日:2025/4/24

東洋アルミニウム(株)

  • 正社員

業種

  • 非鉄金属
  • 金属製品
  • 商社(鉄鋼・金属)
  • 日用品・生活関連機器
  • 化学

基本情報

本社
大阪府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

太陽電池を究めたい、なかったものを生み出したい。これが私のモチベーション

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会社の制度、支援を活用し、こんなキャリアを築いています

社員の意欲を支援する制度があるのが東洋アルミニウムの魅力。人財育成は個々の成長につながり、ひいては会社の宝になる。そんな思いのもと、人財への投資を惜しまない風土に育まれた鈴木さんのキャリアに迫ります。

■鈴木 紹太さん
2012年入社/電気電子工学専攻修了
先端技術本部 CTCユニット 電子機能ラボチーム
※所属・内容は取材当時のものです。

鈴木さんの仕事拝見!

自分がやってみたいこと、興味があることはその意思を表明すべし。私の長期留学も自ら手を挙げ、実現へ。東洋アルミニウムは手を挙げればチャンスをくれる会社です。
これは長期留学中のドイツでの1枚。ヨーロッパ旅行を楽しめなかったことは心残りですが、現地で出会った若手研究者とは今も交流を続け、切磋琢磨しています。
社会人ドクターは明確な研究成果を上げなければ博士号を取ることはできません。厳しさもありますが、半導体分野に精通しているという証を手にするため頑張ります!

学生時代の学びを生かし、太陽電池の研究開発者として東洋アルミニウムに入社

大学、大学院ともに太陽電池の研究に取り組んでいたので、その知識や経験を生かしたいと太陽電池部材を開発する東洋アルミニウムへの入社を決めました。日野製造所内のソーラー関連部門を経て、2年目から先端技術本部 CTCユニットに異動。CTCユニットとは次世代技術の基礎研究および新事業・新製品の創出を目指す研究開発部門で、私はその電子機能ラボチームで次世代の太陽電池部材や半導体など電子機能材に関する研究を行ってきました。

太陽電池業界は開発進度が速く、その最先端を行くのがドイツをはじめとするヨーロッパ諸国です。仕事でヨーロッパ各国の研究機関とやり取りすることが多い私は、その度に「最新技術に後れを取らないようヨーロッパの技術を学ばなくては」と痛感しており、自社の〈海外留学制度〉を意識し始めたのもちょうど同じころ。現地に駐在して研究に取り組む先輩方の姿を見て、「次は自分だ」と虎視眈々とチャンスをうかがっていました。

たった1人の公募枠を勝ち取り、2019年8月に1年間の長期留学へ出発。世界の20以上の国と地域から優秀な人財が集う、ドイツの太陽電池専門研究機関「ISCコンスタンツ」が私の新たな研究フィールドになりました。ここは規模こそ大きくないものの、世界的な研究成果を上げる超名門。その一員として新たな太陽電池の電極材料を生み出す仕事に、私は初日からワクワクしていましたね。

自ら手を挙げたドイツ留学。コロナの猛威にさらされながらも確かな評価を獲得!

カーボンニュートラルの実現に向けて世界中が再生可能エネルギーの導入・拡大を進める中、クリーンエネルギーの1つである太陽電池への注目度は高く、業界の過当競争は増すばかり。こうした時代の流れを受け、“発電効率はより高く・コストはより安く”というニーズを叶える電極材料を世界に先駆けて生み出すこと、これが私のドイツ留学のミッションでした。

年齢の近い若手研究者や博士号の取得を目指す大学院生らと同じ空間で研究に取り組む環境はとても刺激的で、頻繁に情報共有や意見交換を行う毎日は学びの連続。印象に残っているのは、太陽電池が製品化されるすべてのプロセスの研究を目の当たりにできたことです。私はこれまで電極部分のみの研究を行ってきましたが、その前後の開発工程を知り、電極に求められる特性や挙動の変化を深く学ぶことができました。また、1年間の研究成果を太陽電池分野において最大規模の国際学会で発表し、結晶シリコン系太陽電池部門でのベストポスター賞を受賞できたのも大きな自信につながりました。

これは余談ですが、研究もさることながら、ドイツ留学で楽しみにしていたのがヨーロッパ各国への旅行。しかし、2019年末からはコロナが猛威を振るい、ロックダウンなどの影響からプライベートを満喫することは一切できませんでした。私のドイツでの思い出は、自宅と研究機関を自転車で駆け抜けた毎日だけ…ちょっと味気なかったといえば確かにそうですが、未曽有の災禍の中でも研究活動を継続できたのは不幸中の幸いだったと感じています。

太陽電池研究×阪大での共同研究講座×社会人ドクター、三足のわらじを履く毎日

さて、帰国後の私はといえば、2週間の隔離を経て、2020年12月から新たな職場に配属へ。現在は大阪大学内、大学院工学研究科に設置された「東洋アルミニウム半導体共同研究講座」の招聘研究員として新たな研究活動に取り組んでいます。この共同研究講座の目的は、量産性のある技術を使用し、低コストでシリコン基板上へのSiGe(シリコンゲルマニウム)、SiSn(シリコンスズ)層形成技術の開発を行うこと。この研究はドイツ留学で取り組んだ太陽電池開発とは異なりますが、技術確立が実現すればコンピュータなどの高速処理が低消費電力で行われるようになり、世界がまた一歩前進することになるでしょう。こうした研究に携われる環境を次々と与えてもらえることは、研究者冥利に尽きると感じています。

また、私はその一方で太陽電池の研究も継続しており、ISCコンスタンツで出会った海外研究者との連携のもと、新たな電極材料開発にも力を注いでいます。こうしたネットワークが築けたのも長期留学に行かせてもらったからで、これも会社に感謝している点。そういう意味ではもう1つ支援してもらっていることがあり、私は現在、〈国内留学制度〉を利用して某大学院の博士後期課程で勉強中。社会人ドクターとして仕事と研究を両立することを認めてもらっています。多忙を極める日々ですが、自分のやってみたいことに思う存分チャレンジできるやりがいはとても大きく、毎日が充実しています。

学生の方へメッセージ

ゼミの教授から「社名は知らなくてもBtoBには面白い企業がたくさんあるよ」とアドバイスをもらい、業界業種をあまり絞らず、片っ端から調べる中で出会ったのが当社でした。大学時代に様々なプロジェクトに参加し、チームで活動することの楽しさを知ったこともあり、「チームでの共創」を大切にする姿勢に共鳴。経営理念も若手を含む社員参加型プロジェクトでつくられたと聞き、若手の意見も積極的に聞き、裁量権も与えてくれると感じたことが大きな決め手になりました。

そもそも企業研究には3つのポイントがあると思っています。1つ目は、会社・社会を知るということ。2つ目は、自己分析を通じて自分を知るということ。特に自分が何に惹かれるのか、感情を深掘りすることで、真に求めているものが見えてくると思います。そして3つ目は、会社と自分とのマッチ度を上げるということです。座談会に臨む際には、何を聞くべきか、質問項目などもあらかじめ考え、疑問が残らないように心掛けていました。そのため、今私は後悔しない働き方ができていると感じています。

当社は自由度が高く、私も1年目から人事チームで学生のフォローを任されるなど、主体的に取り組めています。困っている人にはすぐに手を差し伸べてくれるあたたかい会社でもあります。皆さんも様々な情報を活用しながら後悔しない企業研究をしていただきたいと思います。
(久田 亜美華/2024年入社 人事チーム)

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「座談会や就業体験など、学生が社員と直接話せる場を積極的に設けています。どんな質問でも構いませんのでたくさん聞いてください」と久田さん。

マイナビ編集部から

東洋アルミニウムという社名を知る人は少ないかもしれないが、同社の製品は意外と身近。同社のアルミホイルを使ったことがある方は少なくないだろう。しかし、東洋アルミニウムの製品はそれだけではない。いやむしろ、それ以外の製品がメインといっていいだろう。箔製品、パウダー・ペースト、太陽電池関連とアルミニウムの可能性を余すことなく追求し、技術・製品へと結びつけている。事実、同社はアルミ箔・アルミペースト製品を多く提供しており、アルミペーストでは世界的企業として知られている。創業90年の歴史と実績は揺るぎないものであり、これからも同社はこの業界でますます発展していくだろう。

また「自分にも世界にも誇れる会社」というビジョンの通り、福利厚生など働きやすい環境づくりにも力を入れている。例えば、部門や業務内容にもよるが、在宅勤務制度のもと、アフターコロナの現在も週2日までの在宅勤務日を設けているほか、選択労働時間制度による時差出勤など、多様な生活スタイルに合わせた柔軟な働き方が可能だ。さらに製造所の食堂は実質無料で、オフィス部門の従業員には月16,000円の昼食手当がついたり、将来設計を支援するライフプラン支援金制度があったりと、社員一人ひとりの日々の生活から将来ビジョンにまで寄り添う企業姿勢が見えてくる。
鈴木さんの話と合わせて、働き甲斐のある環境へと進化し続けていると感じた。

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海外留学制度や国内留学制度など、人財育成への投資を惜しまないのも特長の1つ。成長意欲の高い人財にとって同社は非常に魅力的な環境だ。

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