最終更新日:2025/3/3

(株)関越物産

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 食品
  • 商社(食品・農林・水産)

基本情報

本社
埼玉県、東京都
残り採用予定人数
4

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

顧客の商品づくりの一端を担い、ヒット商品を作る。関越物産の営業職の醍醐味

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営業が担う、本当の仕事とは。

渡邉 友浩さん 
食環境科学部卒
営業本部営業第三部 2018年入社

創業から70年以上に渡りこんにゃく、しらたきなどを中心に商品を手掛けてきた関越物産。同社の商品開発を希望して入社した渡邉さんだが、配属されたのは営業部。しかし、そこで気づいたのは食品メーカーとしての真のやりがいだった。

先輩社員の横顔

理系出身らしく、論理的に話す渡邉さんは、取引先からの信頼も厚い。「数あるメーカーの中で当社を選んでもらった。その期待に応えたいですね」と語る。
客先に足を運んだり、オンラインで打ち合わせをしたり、電話やメールなど、営業活動にもメリハリをつけている。パートナーとして信頼していただくための工夫が欠かせない。
「客先の商品開発を実現するために、自社の商品を開発する。営業はそんなイメージです」と渡邉さん。客先や関係各社と協力して、ヒット商品を生み出す。

商品開発を希望して入社。しかし、営業職をすすめられた理由とは

学生時代は生物科学を学んでいました。特に、食品安全に関わる微生物や工場の認証など、食品製造に特化した分野を専門にしていたので、その流れで食品メーカーを中心に企業研究を行いました。その中で出合ったのが関越物産です。説明会などを通していくつかの会社を見て回りましたが、いちばん活気があって、人と人との距離が近く、風通しが良い雰囲気に魅力を感じました。また、プライベートも充実させて、ワークライフバランスをとりながら働ける環境だと思えたことも大きかったです。当社ではこんにゃくやしらたきという昔からある食材を中心に商品開発を手掛けており、ゼロカロリーの寒天やこんにゃく麺など、新しい商品も数々生まれています。伝統を守りながら、時代の流れに沿う商品開発を担える。ここに将来性を感じたことも入社の決め手になりました。

学生時代に学んだことを活かせると考えて当初から商品開発を希望していたのですが、役員から「営業を経験してみないか」と声をかけられました。「商品を開発するにしても、まずはお客さまの声を聴いたほうがいいのかもしれない」「いきなり開発に行っても、お客さまがどういうものを欲しているかわからないな」と思い、ひとまず経験してみようという気持ちで営業部に行くことにしました。私は現在も営業を担当していますが、当時はそれからずっと営業を担当することになるとは、思ってもいなかったですね。

関越物産の営業はスーパー担当、コンビニ担当、そして業務用という3つのセクションに分かれています。私はその中の業務用セクションに配属されました。業務用セクションではスーパーやコンビニ、外食チェーン店などに原材料の営業を実施します。関越物産は食品メーカーですが、同時に食品商社としての機能も持っており、あるスーパーさんで新しい惣菜を作りたいというお話があれば、その惣菜に最適な素材をご提案し、話がまとまれば当社から供給を行います。配属されてから気づいたのですが、当社の完成品を営業するのではなく、原材料の営業という働きかけになるので、事実上商品の企画段階から携わることができます。商品開発を希望していた私が営業をすすめられたのは、お客さまの商品開発の現場を知ることができるというメリットがあったからだと、このとき気づきました。

当社の材料を使用することのメリットを論理的に伝える、営業活動の仕事術

私が営業活動を行う客先は、主にコンビニやスーパー、外食チェーン店のバイヤーさんたちです。バイヤーさんたちに当社の商材を紹介したり、ご希望に合った原料をご提案し、調達するのが私の役割です。

たとえば、あるスーパーで惣菜として新しい豚汁を作りたいという企画があがるとします。豚汁の材料として、豚肉や野菜、こんにゃくや味噌などが必要で、こんにゃくメーカーである当社にも声をかけていただくことになります。そこで商品のイメージを伺い、どういうカットをしてどんなサイズのこんにゃくが適しているかをご提案するのです。企画が明確になっていく過程で、提案の内容はより詳細になっていきます。しかし、途中で「油揚げを入れることにするので、今回はこんにゃくはいらない」ということも起こりえます。もちろん私も関越物産の営業職ですから、できるだけたくさん、当社の商材を使ってもらいたいと思っています。商材の良さを余すことなく伝えるべく「こんにゃくを○グラム入れることで具材感が○グラム増えますが、コストは○円しかかかりません」というふうに、こんにゃくを使用することのメリットを具体的にアピールするように努めています。昨今だと「一日分の〇〇」というような健康価値を付与した商品も増えているので、「こういう企画商品であれば食物繊維が豊富なこんにゃくがおすすめです」という具合に当社の商材の魅力をきちんと伝えるのです。また、採用されなければ売上にはなりませんが、継続的に営業活動を行い「いつでもご提案ができますよ」という姿勢を伝えておくことも大切だと考えています。

他社メーカーさんとはライバル関係ではありますが、実は協力するケースも多々あります。たとえば全国チェーン店のおでんに入るこんにゃくやしらたきです。当社のこんにゃくやしらたきを採用してもらうことになっても、全国のチェーン店のすべてを当社1社でまかなうことは不可能です。必然的に、エリアごとに対応可能な別々のメーカーさんが担当するということになります。そこで、どこで買っても同じ商品になるように、メーカーどうしで会議を重ね、別の設備で作っても同じ商品ができるように調整します。関越物産や協業するメーカーの名前が大々的に出ることはありませんが、実は身近なところで皆さんの生活に関わる仕事をしているのです。

営業とは最も広く、いろいろな部署と関わる必要がある仕事

入社前は商品開発を希望していた私ですが、現在の営業の仕事を通してさまざまな学びを得ることができたと思っています。たとえば、社内の生産体制です。どんなに大量の受注をいただいたとしても、現実的に工場で対応しきれる内容なのかを見極める必要があります。また、実際に生産できるとしても、物流網やスケジュールから逆算して、きちんと納品できる内容なのかどうかも考えなくてはなりません。これらの問題をクリアにして初めて成立する仕事です。お客さまに採用していただいた後にトラブルになると大変なので、特に慎重に確認している部分ですね。とはいえ、当社は人と人との距離が近く、部署間の壁も薄いので、製造部や物流部の社員とコミュニケーションを取りながら仕事をしています。

関越物産の営業職は、自社の商品を売るというだけではなく「どんな商品が求められているのか」という情報を商品開発にフィードバックし、参加することができる点に魅力があると思います。営業でありながら、商品開発にも加わっているという実感が持てるので、日々やりがいを感じています。これこそが、入社して5年以上経った現在も、営業職から異動していない理由です。

入社動機にもなった「人と人との距離が近い」という当社のイメージは、入社後、営業の仕事を経験し、間違っていなかったと確信しています。仕事を円滑に進められる上、自分自身もエネルギーをもらえるので、当社の大きな魅力のひとつだと思いますね。
「お客様はこういう商品をほしがっている」「こういう商品が必要だと思う」という声を商品開発にも届けられる。そして、製造、物流といった社内の人たちや関係者と一丸になって、お客さまのイメージする商品をカタチにするお手伝いができる。自分が関わった商品がヒットしたり、好評で通年商品として定番になったりするのが醍醐味ですね。大きなやりがいと達成感、そして営業でありながら商品開発のような仕事を経験できることが、当社の営業職の最大の魅力だと思います。

学生の方へメッセージ

■食品メーカーを軸に企業研究を進める際は、やはりその企業の商品が注目すべきポイントになるかと思います。自分の好きな商品を作っているメーカーから当たるのもいいかもしれませんが、当社のように明確な強みや得意領域をもって市場を展開するメーカーにも注目していただきたいです。また、完成品の知名度や売り上げはもちろんですが、商材としての付加価値の高さについても研究すると良いでしょう。渡邉さんの話にあった全国チェーン店のおでんのように、意外と身近な場所で活躍する会社が見つかってくると思います。
働きやすさも欠かせないポイントです。アフターファイブにワークライフバランスがとれるのかどうかも、これからの企業選びには重要だと思います。(管理本部 総務部/北原孝さん)

■昨今、共働きの家庭が増えたことで、求められる食材も変化してきているように感じます。特に料理の時短に対する関心が高まっているようで、当社の製品でも手間をかけずにすぐ食べられるものに人気が集まっています。食品メーカーは顧客のニーズをつかみ、どんどん新しいことに挑戦していく姿勢が必要になってくると思います。
挑戦をテーマにする上では、社風も重要な研究項目の一つでしょう。アイデアを実際にカタチにできる環境があるかどうかについても、ぜひ注目していただきたいです。(管理本部 総務部/高橋正樹さん)

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社員間の連携が盛んな同社。商品開発、製造、物流、どの部門ともコミュニケーションを取りながら、客先のニーズに応え続けている。

マイナビ編集部から

創業から70年以上に渡り、こんにゃくやしらたきを手掛けてきた関越物産。鍋料理やおでんには欠かせない食材だが、実は古くから食べられている伝統的な食品で、原料となるこんにゃく芋のほとんどは群馬県で生産されている。同社は自社商品を多く手掛けるほか、商品開発の現場に原材料を届けるなど、メーカーと商社の機能を使い分け、その存在感を示している。今回の取材で伺ったスーパーの総菜や全国チェーン店のおでんのように、同社の製品とは知らずに食べている商品があったのかもしれないと考えると、なかなかに面白いものがあるように感じられた。

総務部の高橋さんが語ってくれた「素材から惣菜へ」という言葉も印象的だった。同社では2024年末には新工場が完成し、味付けこんにゃくやもつ煮などのレトルト食品の大量生産が可能になるという。また、筆者には「こんにゃくは食物繊維が多く、カロリーが低い健康食品」というようなイメージがあったが、近年は原料を化粧品などに活用するこんにゃくの基礎研究が進んでおり、今後の発展が待たれる状況だという。
今回の取材ではそんな同社の営業職に焦点を当てた。商品開発を希望していたと語る渡邉さんだが、取材の中で「当社の営業職は、実質的に商品開発に携わり、実現の手助けができる仕事なんです」とその魅力について楽しそうにお話いただくことができた。営業職を志す方、食品関係に興味がある方に是非研究してほしい企業だ。

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「部署間の壁が薄い」と渡邉さんが表現する社内の雰囲気。常にコミュニケーションが取りやすいので、仕事の連携もスムーズだ。
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