最終更新日:2025/4/23

一般社団法人日本鉄鋼連盟

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  • 既卒可

業種

  • 財団・社団・その他団体
  • シンクタンク・マーケティング・調査
  • 専門コンサルティング
  • 鉄鋼

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

鉄鋼業界の未来を支える非営利団体で、意義あるキャリアを築く!

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国内外の鉄鋼関連の普及促進や、市場における需給調査、カーボンニュートラルに向けた取り組みなど、鉄鋼業界の発展をあらゆる角度から支える日本鉄鋼連盟。職員の皆さんにやりがいや社風、目標などを伺った。

■K.I.さん
業務部市場開発グループ/2023年入社(写真左)
■T.F.さん
業務部国内調査グループ/2023年入社(写真中央)
■Y.I.さん
技術・環境部 技術・環境管理グループ/2021年入社(取材記事3段落目)

学生のみなさんへ向けて

「就活では本当に自分は何をやりたいのかを徹底的に考えること。仕事を長いスパンで捉えて、40歳頃の自分を想定してみてもいいのでは?」(K.I.さん)
「当連盟はグループによって業務内容が大きく異なるので、多様な業務に挑戦し、自分に合った業務を見つけられる環境だと思います。」(T.F.さん)
「鉄がどのように作られ世の中に出ていくのかといった上流から下流までのプロセスや、鉄鋼やその副産物がどう使われているかなど多面的に学んでいます。」(Y.I.さん)

会員企業や研究者と対話を重ねることで知見を深め、建設用鋼材の普及促進に邁進(K.I.さん)

学生時代、政策を学ぶ中で、公益性のある仕事に就きたいと考えるようになりました。その中で出会ったのが、鉄鋼業という基幹産業を支える当連盟です。特に、鉄鋼メーカーが多い地域で育った私にとって鉄鋼は身近な業界であり、社会的意義が大きいことや安定した職場環境も魅力的でした。

私が所属する市場開発グループは、主に建設用鋼材の市場拡大のため、新たな用途や利用技術の研究・開発の推進、普及促進活動及び基準化・法制化に取り組んでいます。

建築・土木用の建材は国内鉄鋼需要の約半分を占める重要分野であり、皆さんの生活を支えるビルや橋梁、港湾などの建設にとって必要不可欠です。現在、日本ではリサイクル性や環境性能の高い製品づくりが求められる一方、激甚化する自然災害に対応するための国土強靱化が大きな課題となっています。そうした中で、優れた鋼構造技術の普及は、建設市場において環境負荷の軽減や災害対策に貢献する鍵と考えられています。

具体的な業務としまして、建設用鋼材の環境性能訴求や鋼構造技術の海外発信についての委員会運営を中心としつつ、優れた鋼構造技術を省庁や自治体に紹介・提案するほか、展示会や業界紙などを通じて情報発信をしています。また、研究助成制度を通じて鋼構造技術の研究体制の確立を支援するなど、幅広く建設用鋼材の市場拡大に資する活動に取り組んでいます。入社当初は専門用語や技術の話に戸惑うこともありましたが、知識豊富な先輩方から学び、自分でも勉強を重ねることで少しずつ理解を深めていきました。

鉄鋼はかつて「産業のコメ」と呼ばれた基幹産業の核です。その業界団体に所属することで、多様な視点や情報を得られると共に、それを会員企業と共に社会に広く発信することで、産業を支える一翼を担っている実感があります。

仕事は前日までに申告すれば、制度の範囲内で翌日の出勤時間の調整ができる点が気に入っています。退勤後に大学時代の友人と会ったり、スポーツ観戦をしたり、ワークライフバランスの良さは当連盟ならではだと思います。

今後は、現在の対外的な活動の経験を活かし、ものづくりを支える現場の実情を肌で感じ、会員企業や鉄鋼業界のみならず、日本経済全体への貢献をさらに深められる仕事を実現したいです。

鉄鋼需給の数字の背景を追い、社会貢献と自身の成長を日々実感(T.F.さん)

就職活動では、民間企業よりも公益性の高い団体組織を志望していました。鉄は自動車や建築物、機械、食器など幅広く使用され、私たちの生活に必要不可欠な存在です。そんな鉄鋼業全体を支えることで社会全体に貢献できる点を魅力に感じ、当連盟を志望しました。

私が現在所属している国内調査グループの主な業務は、国内の鉄鋼需給に関する調査・分析です。経済指標、鉄鋼の統計、鉄鋼の需要先に関する指標など、鉄鋼の関連データを収集し資料にまとめています。

私は電気機械分野を担当しており、政府や業界団体が発表している統計や電気機械(原動機、送配電機器、通信機械、家電など)を製造するメーカーの決算資料をもとに、生産・出荷量や売上の変化、その背景を調べています。入社当初はどこに着目すべきかもわからない状況でしたが、先輩にアドバイスをもらいながら、着実に情報を理解できるようになってきています。

近年、国内鉄鋼需要は人手不足や海外需要の減速、さらには自動車生産の認証不正問題などの影響を受け、業界全体としては弱含みの状況が続いています。しかし一方で設備投資の増加や実質賃金の改善、自動車生産の正常化といった回復の兆しも見られ、今後の展望には期待が高まっています。

このように、当初は理解できなかったニュースや統計データも、知識や視野が広がるにつれて「このニュースは鉄鋼業にどんな影響を与えるだろうか」と考えられるようになり、自身の成長を実感しています。また、これらの知識を活用して今後の予測を立てる際には、やりがいや面白さを感じています。

こうして収集したデータを、会員企業や政府に共有することも業務の一つです。国内調査グループの所管する会議が開催される際には、それらデータを資料にまとめ、参加者に提供します。また、資料作成だけでなく、会議がスムーズに進行できるよう、会議の準備や調整など裏方としてサポートしています。作成した資料や提出した議題が会員企業に役立っていると感じた際には、大きなやりがいを感じます。

日々、様々な業務の中で、先輩職員との差、特に知識の広さ・深さの差を痛感しています。この差を埋められるよう、知見を広めていきたいと思います。将来的には、異なるグループでも経験を積み、幅広い視野を持った上で「この分野については任せてください!」と自信を持って言えるよう、専門性を高めていきたいです。

循環型社会の実現に向けた計画の取りまとめを担うほか、防災に関する業務も担当(Y.I.さん)

大学時代は、留学生が周りに在籍している環境だったのですが、留学生たちから「日本の製造業はまだまだ強みがある」という話を聞き、製造業はもとより、その根幹を担う鉄鋼の関連団体である当連盟にも興味を持ちました。業界団体という存在なので、鉄鋼を扱うあらゆる企業と接点が持てますし、鉄鋼業界を支える立場である公共性も魅力に感じ、当連盟への入職を決意しました。

現在は技術・環境部に所属しています。この部は文字通り、鉄鋼の技術面と環境面をカバーする部署で、「地球環境グループ」と私が所属する「技術・環境管理グループ」の2つから構成されています。地球環境グループは、鉄鋼業界におけるカーボンニュートラル・脱炭素に向けた各種の取り組みを推進していく部署です。一方、技術・環境管理グループでは、カーボンニュートラル・脱炭素以外の環境保全につながるテーマを担当します。例えば品質管理、化学物質、防災、資源循環などです。その中で私は、防災と資源循環を主に任されています。

資源循環では、経団連で行っている循環型社会の実現に向けた「循環型社会形成自主行動計画」と言われる取り組みのなかで、鉄鋼業界の産業廃棄物最終処分量の集計などの取りまとめを行っています。実は鉄鋼業界の製造工程における主要な副産物の再資源化率は、99%を超えていて、天然資源の消費抑制や気候変動対策に貢献するような様々な形で有効利用されています。将来的に目指すところとして、サーキュラー・エコノミーの実現も視野に入れつつ、皆さんに馴染みのある3R(リデュース、リユース、リサイクル)を鉄鋼業界の立場からより推進するために日々尽力しています。

防災に関しては、製鉄所はいろいろな設備が稼働していますので、どうしても設備事故が発生する可能性があります。そこで、事故防止に向けて製鉄メーカーなどの会員各社の取り組みの支援や、行政が策定している防災関連の法令などへの対応などを行っています。

当連盟には官公庁や経団連を通じて多種多様な情報が集まります。それら各種の情報を整理しながら、鉄鋼業界の知見を組み合わせて世の中に還元していくのはこの仕事ならではの醍醐味です。興味が尽きることのないこの仕事を通して、鉄鋼業界を支えられていることに喜びを感じながら働いています。

学生の方へメッセージ

就職活動で志望先を考えた際、自分の周りを振り返ると、電気や水道といったライフラインに関わる仕事をしている親戚が多いことに気づきました。その影響もあり、半官半民のような団体組織に興味を持ちました。当連盟を知ったのは、鉄が基幹産業として他分野に与える影響力に感銘を受けたことがきっかけです。鉄は社会にとって必要不可欠な存在であり、その鉄鋼業界を支える役割に魅力を感じました。

就職活動中は、周囲から内定の話を聞いて不安に感じることもあるかもしれませんが、焦らずに行動することが大切です。気になる業界や企業があれば、説明会に参加して詳しい話を聞き、興味を持ったら選考の準備を進めましょう。面接対策も丁寧に行い、自分の魅力を伝える努力を続ければ、必ず評価してくれる人が現れます。また、業務内容にやりがいを感じるかだけではなく、働きやすい環境が整っているかどうかも重要なポイントです。

当連盟は、鉄鋼業界の立場から様々な業務に携わることができ、日々の仕事では業務の相談に快く応じてくれる方が多く、また、男女比も比較的バランスが取れていること等からも、気持ちよく働ける環境が整っています。
鉄鋼業界に興味がある方はもちろん、調査・分析力やコミュニケーション能力を活かしたい方、多様な部署を経験したい方にも、当連盟は幅広い活躍の場を提供できると思います。
(N.T.さん/総務部総務グループ/2023年入社)

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「就職活動で焦りは禁物。興味をもって説明会と面接に臨めば、自分のやりたい方向に道は開けるはず。働きやすい職場環境かどうかも大切ですね。」(N.T.さん)

マイナビ編集部から

鉄は社会インフラを支える基盤素材であり、海外への輸出も多く、日本の発展を支える重要な役割を担ってきた。同連盟は、鉄鋼の生産・需要・流通に関する統計調査や分析、新技術の普及促進、環境問題への対応など、業界全体の課題に取り組むことで、経済の健全な成長と国際協調の推進を図っている。

今回、職員から話を聞く中で印象深かったのは、国のカーボンニュートラル(脱炭素)という目標に向けて、職員一丸となって取り組んでいる点だ。特に、水素を活用した「水素還元製鉄」技術などの革新的な取り組みからは、日本がエコ分野で世界をリードしている側面を垣間見ることができた。また、鉄が何度でもリサイクル可能な優れた素材であるという話も興味深く、業界全体の技術革新に新たな視点を得ることができた。

同連盟は、ジョブローテーションを通じてキャリアを積み重ねていくスタイルを基本としている。部署や業務が数年ごとに変わることを面白いと前向きに捉える職員も多く、フレキシブルな成長環境が整っている。また、福利厚生制度も充実しており、入社初年度には17日、2年目からは20日の有給休暇が付与され、消化率も高い。さらに、月の平均残業は4.8時間(2023年度実績)と、ワークライフバランスも良好だ。

これらの環境を踏まえると、社会人生活のスタート地点として同連盟を選び、長期的にキャリアを築く価値は高いと言えるだろう。

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それぞれ部署は異なるが、誠実さと使命感をもって業務に邁進。鉄鋼業界はもちろん省庁や自治体、マスメディアにも働きかけるため、コミュニケーション力も鍛えられる。

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