最終更新日:2025/5/7

(株)ダイトーコーポレーション

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 物流・倉庫
  • 海運
  • 陸運(貨物・バス・タクシー)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

「海と陸をつなぐ物流の要」で、プロとしての誇りを持って働いています。

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港湾運送の現場で責任とやりがいを感じながら活躍する先輩社員。

ダイトーコーポレーションは、東京湾をビジネスのフィールドに、海運と陸運をつなぐ重要な事業を手掛けている企業。今回はそんな同社で活躍する先輩社員から、仕事の内容ややりがいを伺った。

◆M.Yさん
営業統括本部ターミナル事業部 大井事業所
オペレーション部運航統括課
海洋科学部卒 2018年入社

先輩社員の仕事ぶりを拝見。

1週間に2回ほど、積み下ろしの現場を監督し、他の日は事務所で計画を立案するというのが日々の働き方。コンテナ船の到着時刻に合わせ、夜間作業になることもあります。
積み下ろしの計画立案は、様々な条件を勘案しながら作業手順を決める、パズルのようなもの。それだけに、難しい条件をクリアできた時には大きな達成感があります。
巨大な荷役機器を使い重いコンテナを動かしているため、現場作業で一番大切なのは安全を守ること。協力会社のオペレーターさんとも積極的にコミュニケーションを取ります。

コンテナ船からのコンテナ積み下ろしの計画立案と作業監督を 担う、フォアマンとして働いています。

私は子供のころから海や船が好きで、大学では海洋科学部で学びました。また卒業後は航海士養成の課程を専攻し、三級海技士の資格も取得しています。しかし、就職活動の時に考えたのは「自分は船乗りには向いていないようだから、陸上から船をサポートするような仕事に就きたい」ということでした。ダイトーコーポレーションの存在を知ったのは、大学のOBが働いていたことがきっかけ。説明会に参加してみたところ、事業内容や会社の雰囲気に魅力を感じ、この会社で働きたいと思うようになりました。

入社後は数週間の新人研修でビジネスマナーなどを学んだ後、現在の部署に配属され、大井ふ頭にあるコンテナターミナルで働くことになりました。コンテナターミナルでは、ガントリークレーンやトランステナーといった荷役機器などを使って着岸したコンテナ船からコンテナを下ろし、ヤードに保管されている別のコンテナを積み込みます。私自身は、どのコンテナをどんな順番で下ろし、コンテナ船のどの場所に積むかを計画して、実作業をおこなう協力会社のオペレーターさんに指示を出す「フォアマン」と呼ばれる仕事を担当しています。

私がいる大井ふ頭の1号、2号ターミナルは1日に最大で1300本のコンテナの積み下ろしが可能。指定されたコンテナを間違いなく積み下ろししなければならないのはもちろん、予定の時間通りに作業を進めないと、コンテナ船の出航時刻が遅れてしまい、その後の航行に影響を及ぼしてしまいます。さらにはコンテナの重量バランスを考慮してコンテナ船のどこに積むかを考えないと、船が傾いてしまうといったことも。非常に専門性が高く、責任の重い仕事ではあるのですが、机上の勉強では身につかないのも事実。そのため配属から1カ月後には先輩の指導のもと、小さめのコンテナ船のコンテナ積み下ろし計画の立案や、現場での指示を任せてもらうようになっていました。

海運は「失敗しました」「できませんでした」ということが絶対に許されない世界。やらなければならないことは何としてでもやり切り、時間通りに出航させなければならないのが私たちフォアマンの仕事です。先輩の指導のおかげで、なんとか不測の事態を切り抜けながら、少しずつコンテナターミナルのオペレーション業務を学んできました。

コンテナ積み下ろしの計画立案は「優しさ」が大切な仕事です。

私たちフォアマンの最も重要な仕事は、正確に、効率よく、しかも安全に作業が進められるよう、コンテナ積み下ろしの計画を立てることです。着岸したコンテナ船から、どんな順番でコンテナを下ろすか、積み込みはどのコンテナから始めるか、といったプランを緻密に作成し、そのデータを作業に使う荷役機器のオペレーターさんと共有することで、順序良く作業を進めていくのです。しかし、効率的かつ安全な作業と、コンテナ船を安全な状態で出航させることは必ずしもイコールではないため、思った通りに計画を立てられることばかりではありません。ですから、積み下ろしの計画立案は難解なパズルを解くようなもの。どんな悪条件であろうとも、想定された時間内に作業が完了できるよう、工夫を重ねて手順を考えます。

また想定外の事態が起こる、というのも私たちの仕事にはつきものです。コンテナ船の到着が遅れたり、クレーンやフォークリフトが故障してしまい、作業の再開までに数時間かかる、といったことはしばしば起こります。そうした際にも作業の順番を組み替えたり、代替となる機器を手配するなどして、出航の時刻を死守しなければなりません。

フォアマンとしての経験が長くなるにつれ、私は積み下ろしの計画というものは「優しさのかたまり」のようなものだと考えるようになりました。オペレーターさんが安全に、作業もしやすく、次の港での積み下ろしがやりやすく、何か不測の事態が起こっても対応策が立てやすい。そんな心配りの詰まった計画こそが、日々の業務を円滑に進めるための鍵になってくるのです。こうしたことを考えられるようになるためには、目の前のコンテナのことだけでなく、一日の作業全体を通じて、どのタイミングで何をやるべきかを見通すことのできる知識であり、経験が必要になってくるのです。

トラブルを無事に乗り切れた時、オペレーターさんから「今日の作業はやりやすかった」と感謝の言葉がもらえた時、私はフォアマンという仕事に、誇りを感じます。

物流を支えるプロフェッショナルとして、この国の産業や暮らしに貢献し続けていきたい。

ダイトーコーポレーションは、私が担当しているコンテナターミナルのオペレーション業務を中核に、港湾運送と呼ばれるフィールドの中で幅広い事業を展開している会社です。船舶代理店や自動車船荷役といったものから貨物の通関や倉庫保管、不動産事業まで、多岐にわたるビジネスの中で、私がフォアマンになったのは会社がそのように配属してくれたから。就活前には、こんな職種が存在することすら知りませんでした。社内には私のように海洋や船舶の学校を出た人もいますが、社員の大半はまったく関連のない学部・学科の出身。特にフォアマンの仕事は現場で経験を積みながらしか学べませんから、興味があればどなたにも活躍のチャンスがあると思います。

現在、大井事業所に所属するフォアマンは、私を含めて12名。気が付けば配属先で一番、キャリアが長くなっていました。後輩の指導を考えながら、難しい案件を最も多くこなせる存在にならなければいけないという責任とやりがいを実感しています。できればまだしばらくの間は、現在の仕事を続けて行きたいというのが私の希望。しかし、ジョブローテーションが導入されている会社のため、いずれは別の部署で新しい仕事にチャレンジすることになるはずです。しかし、どの部署に行っても「国際物流の要として海と陸をつなぐ」という重要な仕事を担うことになるのは変わりありません。

一般の方にはほとんど知られていない事業であり、会社ではあるのですが、世の中を支えるために欠くことのできない存在であることも事実。海や船、物流に興味がある人はもちろん、仕事を通じて社会に貢献したいと考える方にとっても、大きなやりがいを感じられる会社だと思います。

ダイトーコーポレーションは社員同士の仲間意識が強く、良い意味でアットホームな会社。それぞれが責任の重い仕事を担っているからこそ、仲間同士で助け合い、成長していこうという風土があります。川崎汽船グループの一員という安定した基盤に加え、創業以来、90年にわたって赤字を出したことがないという堅実な経営も大きな魅力。「物流を通じて豊かで平和な生活と社会づくりに貢献する」という企業理念のもと、私たちはこれからもこの国の暮らしと経済を支え続けていきます。

学生の方へメッセージ

企業研究を始めるにあたって、多くの方は自分が知っている会社、以前から興味を持っていた業界に注目しがちだと思います。しかし、世の中には、自分が想像したこともない事業を手掛けている会社が、数多く存在しています。私自身、企業研究をする前には港湾運送という業界も、フォアマンという仕事も、まったく知りませんでした。ですから、企業研究を行う上では、あまり業種や業界を絞り込まず、様々な分野にアンテナを伸ばしてみたほうが良いのではないか、というのが私なりのアドバイスです。

また、どんな環境で、どんな人たちが働いているのかといった企業の本当の姿は、会社説明会や採用サイトからではなかなか分かりません。知りたいこと、不安に思うことがあったら、自分から手を挙げて、企業の採用担当者に質問してみるのも良いと思います。与えられた情報だけで企業研究を進めるのではなく、自分から積極的に情報を取りに行くというのも、理想の会社を見つけるためには重要なのではないでしょうか。

企業研究の時期は、様々な企業を訪れ、見聞を広げることのできる一生で一度だけのチャンス。積極的にこの機会を活かし、あなたが本当にやりたいと思える仕事と出会えることを祈っています。

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円滑に作業を進めるためには、社内での情報共有が欠かせない。先輩たちが蓄積してきた経験やノウハウが若い世代に受け継がれ、高いスキルを持ったフォアマンが誕生する。

マイナビ編集部から

ダイトーコーポレーションは「港湾運送業」と言われるフィールドの中で、幅広い事業を展開する企業だ。港湾運送業とは、海運と陸運の中継点として、国内外の物流を支えるビジネスのこと。一般での認知度こそ低いものの、私たちの暮らしに欠かすことのできない重要な役割を果たしている。

今回、お話をうかがったM.Yさんが所属するコンテナターミナルのオペレーション事業は、そんな同社の中核的なビジネスとして、会社の発展を支えてきた部署。このセクションの社員たちは、コンテナ船からのコンテナの積み下ろしの計画を立案し、作業の指示を出すのが仕事。クレーンやフォークリフトの操作といった実際の作業は協力会社のオペレーターが担当している。入社前に特別な資格や知識が必要とされるわけではないため、興味さえあれば、学部や学科を問わず、活躍のチャンスがある。

川崎汽船のグループ企業という安定性や、福利厚生制度が整っているのも同社の大きな魅力。どんな時代にも必ず必要とされる存在であるだけに、長く安心して働き続けられる企業だ。

今回の取材では、M.Yさんのお話からは「プロのフォアマンとして、どんな困難も乗り越えていく」という責任感とプライドを感じることができた。専門性の高いスキルを身に付けながら、世の中に貢献できる仕事がしたいと願う人材にとっては、大きな魅力を持つ企業だと感じた。

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コンテナの積み下ろしに使われるガントリークレーン。大型のものでは50mに近い高さから、効率的にコンテナを移動することができる。

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