最終更新日:2024/6/24

紀和化学工業(株)

業種

  • 化学
  • 薬品
  • 紙・パルプ

基本情報

本社
和歌山県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

「色」を通じて暮らしを彩り、安全を守る。高品質なモノづくりに挑む先輩の仕事の流儀

  • 化学系 専攻の先輩

PHOTO

失敗の数だけ成長できる。奮闘する若手にクローズアップ!

和歌山に根差し、染料事業とフィルム事業の2領域でグローバルに事業を展開する紀和化学工業(株)。営業と開発の最前線で活躍する3人の先輩に、こだわりのワークスタイルや今後の目標についてお話をうかがった。

■松本 祐輝さん
染料事業部 営業部/2021年入社
経営学部卒

■藤田 真美さん
染料事業部 技術開発部/2020年入社
総合科学部 応用理数学科卒

■山崎 智輝さん
フィルム事業部 技術開発部/2021年入社
理工学部 応用化学科卒

まだまだある!当社の魅力

「顔の見える規模だけに円滑なコミュニケーションが可能。私も時間を見つけては技術部門や工場に足を運び、雑談を交えて情報交換しながら連携を深めています」(松本さん)
「インクの設計から量産前の最終調整まで全工程に関われるのが魅力。頼れる先輩の手厚いサポートを受けながら、自分のアイデアをどんどん試していけますよ」(藤田さん)
「街を車で走っている時に、当社の反射シートを使用したご当地ナンバープレートを見かけることもしばしば。人々の暮らしに貢献する喜びを実感しています」(山崎さん)

正確かつスピーディーなレスポンスを徹底。提案が受け入れられたときの達成感は格別です

生まれ育った和歌山に貢献できること。扱う製品が身の回りで役立っていること。この2つを軸に企業研究をする中で出会ったのが当社です。それまで染料について意識したことはありませんでしたが、アパレル製品に使われていることを知って一気に身近な存在に。文系出身の私に、「理系出身でも専門知識は入社後に身に付けていくもの。これから学べるから大丈夫」と人事担当の方が背中を押してくれたことで入社を決めました。

私が担当しているのは衣料品向け染料の提案営業で、「こんな機能を持つ染料がないか」「新規開発した生地が従来の染料では染めにくいため、染めやすい染料を探している」といったお客様からの要望に、工場と連携して納期に間に合うよう動いていきます。また、商談を通じて業界のトレンドや競合他社の動向をキャッチし、社内に情報共有していくことも大切な仕事になります。化学の知識ゼロからのスタートでしたが、新人時代は先輩の営業に同行して商談後すぐに分からない事を質問したり、より専門的な事柄は技術部門にも確認しながら一つひとつ身に付けていきました。今一番意識しているのがスピーディーなレスポンスです。私の対応が遅いとお客様はもちろんその先にいるお客様にも影響が出るため、お問合せには正確かつ迅速にお応えし、お互い余裕を持って仕事ができるよう努めています。

自分の提案が通った時のやりがいは本当に大きいです。以前、当社の製品を一度も使ったことのないお客様に提案する機会を得ました。信頼関係を築くためにこまめに訪問するうちに、「実はこんなことで困っていて」と相談してもらえるように。技術や工場部門と知恵を出し合って新規染料の開発に取り組んだ結果、「これでいけそうです、助かりました!」と感謝の言葉をいただくことができました。

「失敗から学べ」と常々上司から激励を受けていますが、会社をあげて若手の挑戦を応援する社風が当社の最大の魅力。思い切って行動できる環境が着実な成長を支えてくれていると感じます。これからも提案力を磨き、「紀和の松本さんに相談してみよう」と頼ってもらえる存在を目指していきたいです。
(松本さん)

試行錯誤を繰り返し高品質なインク開発に挑戦。つまずきをチャンスに変えて前進しています

大学の研究室では新規合成手法による新規化合物の開発をテーマに、発光物質の合成に取り組んでいました。学生時代の知識を活かしたいと化学メーカーを中心に企業研究する中で、当社を見つけました。大学の研究では「色」や「光」を扱っていたことから、染料やフィルムにも共通するものを感じ会社見学会に参加。技術開発部の部長がじっくり話を聞いてくれて、「若い人とも話してみたら?」と年齢の近い先輩技術者と話す機会を設けてくれるなど、新人を大切にする社風や社員同士の距離の近さに感動。しっかり休みが取れメリハリをつけて働けることも決め手になりました。

現在私が携わっているのはインクジェットプリンタ用の水系インクの開発です。お店ののぼり旗や、サッカーや野球などプロスポーツ選手のユニフォームにも使われているインクで、発色性や耐久性、環境への配慮などお客様の様々なニーズに確実に応える製品づくりを目指しています。どの原料をどの割合で配合すれば狙った機能を付与できるかを考えて試作とテストを繰り返していきますが、思うような結果が得られないことはよくあります。次の手立てが見えないときに実践しているのが「とにかく動く」こと。幸いどの先輩も話しかけやすい人ばかりなので積極的にアドバイスを求め、「そのやり方は前例がない」と言われたら「誰もやっていないならむしろチャンスだ」と捉えてチャレンジしています。

試行錯誤の末にプリンターで実機テストをした結果、「うまくいったよ!」と試験担当から報告を受けると、手探りで進んでいたトンネルに光が差し込んできたようで胸がいっぱいになります。最近では材料メーカー様との打ち合わせにも参加できるようになり、対等に意見やアイデアを出し合ってより良い製品づくりに繋げていくことにやりがいを感じているところです。

昨今、水系インクの中でも水系顔料インクは環境への負荷が少なく、SDGsの観点からも注目を集め、年々ニーズが高まっています。この追い風に乗り遅れないよう粘り強く開発に取り組み、当社の第2、第3のベストセラー商品を生み出していきたいです。
(藤田さん)

様々なハードルを乗り越えながら完璧な色を追求。環境に優しい部材の開発を目指しています

大学では応用化学科を専攻し、天然物を用いた耐熱性の高いプラスチックをつくる研究を行なっていました。学んだ化学の知識を活かしたいと考え、樹脂メーカーや有機顔料メーカーなどを幅広く見るなかで当社を発見。車のナンバープレート用の反射シートが世界各国で使用され、国内向けの図柄入りご当地ナンバープレートにも採用されていることを知って衝撃を受け、技術力の高さや風通しの良い社風に魅力を感じて入社を決めました。

たとえば道路標識には青、カラーコーンには赤や白が使われていますが、そうした色を出すための部材を、環境に配慮した部材に替えたいという要望が近年お客様から寄せられるようになりました。高まるニーズを背景に社内で開発プロジェクトが発足し、現在私は反射シートや機能性フィルムに使用される色に関わる部材の、代替品の開発に取り組んでいます。まずは小スケールでの試作から始まり、お客様からいただくサンプル部材に樹脂を混ぜてフィルムに貼り付け、お客様の製品に使用した際に現状と同等の発色性や耐候性が実現できるかを入念に検証。特に苦労するのが調色作業で、赤・黄・青などの顔料の配合量を0.001g単位で調整し、お客様が求める色を追求していきます。

仕事で心掛けているのは細かい目標を立てて一つずつクリアしていくこと。「ここまで出来たらいったん意見を伺おう」と期限を決めて試作品をお客様に提出し、「もっと赤みを出したい」といった要望を伺った上で、再び調整を加えながら完成を目指します。色を1つ作り替えると、それを使用する当社のシートやフィルム全てに発色性や耐候性の検証が必要となりますが、いくつものハードルを乗り越えてやり遂げたときの感動は何物にもかえられません。「バッチリです、完璧ですね!」とお客様から言われた瞬間にそれまでの苦労は全て吹き飛びます。

開発部は20代30代の若手が多く活躍し、上司や先輩も相談しやすい人ばかり。業務中、うまくいかない時は、「ここを目指したいが、こういう事で困っている」と質問すると、自分にはない視点からアドバイスをもらえるので非常に勉強になっています。今は既存製品の改良が中心ですが、いずれは新規開発を担えるようスキルを磨いていきたいと思います。
(山崎さん)

企業研究のポイント

テーマを絞って研究を深めるのが学生時代のスタイルだと思いますが、社会人になると幅広い分野の物事に携わることになります。特に当社は「染料」と「フィルム」を事業の柱とし、様々な技術を結集して高品質・高機能なモノづくりに挑戦しているため、好奇心旺盛で色々なことにトライしていく姿勢が大切になります。さらに営業でも開発でも1人で完結する業務はなく、社内の各部署や原材料を仕入れるメーカー様との密な連携が求められます。ぜひ学生時代から広い視野を養い、学会での研究発表などを通じてコミュニケーション力を身に付けられるよう意識して取り組んでみましょう。

企業を見る上では成長をバックアップする環境が整っているかも重要なチェックポイント。当社では入社後に先輩の手厚い指導によってイチから専門知識を習得できる体制が整い、技術者が社外講習会へ参加したり、海外とのやり取りも多い営業向けに英会話を学ぶ機会を提供するなどスキルアップを応援しています。

企業研究をしている時期は、世の中にある会社を知る絶好の機会です。色々な業界を広い視野で見て、会社見学会や若手の先輩と交流できるインターンシップも積極的に活用しながらベストな出会いに繋げていってください。
(取締役 総務部総務担当/瀧本 佳功さん)

PHOTO
「当社は少数精鋭の規模だけに、1つの案件を最初から最後まで手掛けることが可能。若いうちから責任もやりがいもある仕事に挑戦していくことができます」と語る瀧本さん。

マイナビ編集部から

合成染料工業の発祥地・和歌山に本社を構える紀和化学工業(株)は、染料・顔料やインクジェットインクを手掛ける「染料事業部」と、反射シートや機能性フィルムなどを扱う「フィルム事業部」を柱に、開発・製造から販売まで一貫して手掛ける化学メーカーだ。高品質な製品は、アパレルをはじめ車のナンバープレートや道路標識など私たちの身近なところで活躍し、暮らしを彩り、安全を守ることに貢献。ナンバープレート用反射シートに関しては国内だけでなく海外にも販売先を持ち、さらなるシェア拡大を目指して市場を開拓中だ。

今回の取材で印象的だったのが「失敗を恐れず挑戦できる社風がある」と先輩たちが口を揃えて話してくれたこと。「気にせずとにかくやってみようと、いつも上司が励ましてくれます」と松本さんも言うように、社員一人ひとりが “しくじり” を“チャンス”に変えて、より良い製品づくりに情熱を注いでいる。また、他部署の先輩にも気軽に相談できるフラットな環境が若手の成長を支えていることもしっかりと伝わってきた。

幅広い分野の人と積極的に繋がれる、自分の意見を持ち相手の意見も取り入れられる、失敗を恐れず前向きに取り組める、そんな先輩たちが活躍する同社。常に一歩先を目指してチャレンジする環境のもと、世界中の人々の暮らしに貢献できるチャンスが待ち受けている。企業研究の際にはぜひ注目してほしい企業の一つだ。

PHOTO
地球環境に優しいだけでなく、使用する人にもクリーンな作業環境を提供するインクを開発するなど、時代や顧客のニーズに応えるモノづくりで社会に大きく貢献している。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. 紀和化学工業(株)の取材情報