最終更新日:2025/4/7

松本油脂製薬(株)【東証スタンダード市場上場】

  • 正社員
  • 上場企業

業種

  • 化学
  • 薬品

基本情報

本社
大阪府

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

幅広いものづくりを支える縁の下の力持ち!「界面活性剤のマツモト」です

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社名を知られていなくても、スゴイ企業があることを知ってほしい

BtoBの界面活性剤の総合メーカー、松本油脂製薬をご存知ですか?当社の社名を見聞きすることは少ないと思いますが、実は当社の技術は幅広いものづくりに必要不可欠。その最前線で活躍する先輩社員をご紹介します。

■H.Nさん
第一研究部
2022年入社/工学研究科 応用化学専攻修了

■S.Yさん
第三研究部
2021年入社/工学研究科 高分子化学専攻修了

■T.Kさん
第一研究部 サブリーダー
2006年入社/生物資源科学研究科修了

先輩からひと言

当社は個人の意見を尊重してくれる会社です。多彩な研究テーマに取り組んでスキルアップをしたい方はもちろん、ライフスタイルに合わせて働くことも可能です。(H.Nさん)
当社は社員同士の交流の機会が多く、従業員親睦会「松栄会」もその一つ。所属部署を越えて頼れる仲間がたくさんできました。ちなみに私は幹事も務めました。(S.Yさん)
この仕事は知識や経験も大切ですが、難局を突破するのに必要なのは固定観念に縛られない発想力!若手研究者には特に斬新なアイデアが期待されています。(T.Kさん)

伸び伸びと働ける環境で自分の意見を発信。新しいことにも積極的に挑戦したい

私がBtoBの化学メーカーへの就職を希望したのは、技術者であるお客さまから直接ニーズを伺いながら研究開発に取り組み、スキルアップを図りたいと思ったからです。そんな想いで就職活動を進めていた時、松本油脂製薬で働く大学の先輩から事業内容や研究内容を聞く機会に恵まれました。詳しく知るほどに仕事へのやりがいを感じ、大阪でずっと働けることも入社の決め手になりました。

入社後は主に日用品や衛生材料に使われる界面活性剤の研究開発を担当。親水性能を高めたいといったニーズや情報をもとに目標を設定し、何度か評価をいただきながらラボスケールから実機での試作生産まで一貫して携わっています。お客さまとの打ち合わせの際には、設備や生産工程について予習をした上で、相手のニーズをしっかりと汲み取るように心掛けています。技術者同士ということもあり、学術ベースの専門的な話ができるのでとても勉強になりますね。さらに、自分が手掛けた薬剤が採用され、製品化した時には世の中に役立っている喜びを感じます。
入社前は多少なりとも不安はありましたが、人間関係の良好な職場は居心地が良く、当初から仕事のやりがいを感じることができました。それは上司の存在が大きかったように思います。新しいことにチャレンジしてみたいと相談をすると「やってみたらいい。いざという時には何とかするから」と、私の意思を尊重していただけるので、自分らしく伸び伸びと働いています。
印象に残っているのは、特殊な性能が求められる難しい案件を任された時のこと。別のグループの報告会をヒントに、これまでとは異なる材料の使用を提案すると背中を押してくださり、思ったような成果を挙げることができました。

当社の研究部はディスカッションが好きなメンバーが多く、日頃から意見交換がとても盛んです。私は「こんなことを言ってもいいのかな…」という恥ずかしい気持ちが先行してしまい、自分の意見を主張することが苦手でしたが、勇気を持って発言をするとそこから議論が広がり、より良いアイデアを生み出すきっかけになりました。以来、積極的に発言ができるようになり、先輩にも私の知識や経験をお伝えしています。これからも新しいことに挑戦しながら固定概念に捉われない、柔軟性のある技術者を目指していきたいと思います。
(H.Nさん)

同じ製品でもお客さまによって用途はさまざま。新たな用途開発に挑戦したい!

大学院の研究室の先輩が当社の研究部門で働いており、ラボでの実験から工場スケールまですべてに携われると聞いたのが松本油脂製薬に興味を持ったきっかけです。業務が細分化されている企業より、私は1から10まで携われる方が好き。当社の研究環境がとても面白そうだと思い、入社を決めました。また、研究部が大阪市のすぐ東隣の八尾市という街中にある点も魅力でした。市街地かつ駅から徒歩圏内にある研究部は通いやすく、仮に異動になっても大阪府下もしくは静岡と拠点が限られているため、転勤が少なそうだと思ったのも入社の後押しになりました。

入社前後のギャップですか?それはありませんでした。入社前は少人数なので個々の業務負荷が大きいかもと心配でしたが、慣れない間は先輩に助けてもらいながら進められるので安心でした。私は入社以来、第三研究部に所属し、熱膨張性マイクロカプセルの研究開発に携わっています。熱膨張性マイクロカプセルは加熱することで高分子の殻が軟化し、内包した液状の炭化水素が気体に変化。その圧力でカプセルが膨張するという特性を持っています。このユニークな特性は工業関連分野で幅広く使われており、樹脂製の自動車部品、紙粘土、工場などで使われる防滑紙などで大活躍。私はそんな熱膨張性マイクロカプセルに、お客さまの用途に応じた機能を付加するための研究開発を行っています。

ただ、いいものができたと思ってお客さまに提出しても、自社での評価とお客さま先での評価が異なることがあり、そんな時は振り出しに逆戻り。出口が見えなくなることもありますが、悩んだ時は一人で考え込まず、先輩方にアドバイスを求め、多くの意見を参考に実験を行うようにしています。何度も壁にぶつかり、苦労して完成させた製品が採用されるとやりがいを感じます。同じ製品でもお客さまによって用途はさまざま。これからも製品の可能性を探り続け、現在使われている用途以外の新たなチャネルを見出せるよう研究を続けるのが私の目標です。また、将来はマネジメントにも携わり、後輩や部下を指導できるリーダーとしても活躍したいと思っています。
(S.Yさん)

管理職になり、見つけた新たなやりがい。部下の成長が頼もしく、とてもうれしい

第一研究部には繊維に関連するいくつかのグループがあり、私はそのうちの一つのグループのサブリーダーを務めています。10名ほどのグループをグループリーダーとともにマネジメントしていく役割です。このポジションに就いたのは今から約5年前、入社14年目の時です。それまでは研究が私の仕事でしたが、現在はメンバーの進捗管理も担うプレイングマネージャーとして働いています。割合的には研究3:マネジメント7といったところでしょうか。

2人の若手も話していましたが、当社の研究職のやりがいは担う仕事の範囲が広いこと。基礎的な研究開発もあれば、お客さまのオーダーに応えて新たな機能や用途を開発することもできるので面白いんです。製品化までの工程の一部ではなく、アイデア出しからつくり込み、お客さまの評価をもとにした改善、そして完成まですべてに携われるやりがいは当社ならではだと思っています。しかし、管理職もそれに負けず劣らず面白い。1年目の時はなかなか結果が出なかった人材が3年、4年と経験を重ねるうちに見事に成長していく姿を見るたび、すごいな、うれしいなと正直に思います。部下の成長のすべてが私の教育の賜物というわけではありませんが、商談に彼らを帯同した営業担当者から「あの子、いいですね」と褒められると「頑張っているんだな」としみじみとしてしまいます。

この仕事は難しい課題に向き合うことも多いので、一人で解決できない場合は管理職である私も一緒に検討するのですが、そんな時も「こんなに難しいことに立ち向かっているのか」と成長を実感するとともに、彼らから出てくるアイデアや発想の豊かさに驚き、私も負けていられないと大いに刺激を受けています。現在、私が所属するグループは特定分野の薬剤で年々シェアを拡大しており、目指しているのは世界トップシェア。研究職として、サブリーダーとして、私もその達成に貢献したいと思っています。また、プライベートでは4人の子どもたちの父でもあるので、末っ子が自立するまでしっかりと働くことも目標です。当社は社員はもちろん、社員を支える家族も大切にする社風があり、本人や家族の体調不良時には部署のメンバーが快くピンチヒッターを買って出てくれるのもいいところ。安心して働ける環境が整っていますよ。
(T.Kさん)

企業研究のポイント

私の企業研究は自分の身の回りのものから始まりました。例えば、目薬ならどの会社がそれをつくっているのかを調べ、気になる企業を深掘りしていったのです。当社を知ったのもこの方法で、冬用タイヤに松本油脂製薬が関わっていることを知り、「タイヤなのに製薬会社?」と疑問が湧き、直接電話したことから選考につながりました。

最終製品を生み出す企業は社名が出るため認知度も高いですが、世の中には当社のようにものづくりを陰で支える企業がたくさんあります。名前を知られていなくても、複数の大手メーカーのものづくりになくてはならない役割を担っている企業があることを、学生のみなさんにはぜひ知ってほしいと思います。

それともう一つ、企業研究を踏まえて選考に臨む際は素の自分を出し、本音を語ることを大切にしてください。それを認め、受け入れてくれた企業なら入社後のミスマッチもないはず。本当に自分に合う企業と出会うためにも、等身大の自分で企業に向き合うことを大切にしてほしいと思っています。

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「企業研究を行い、企業を絞り込んだら、ぜひチェックしてほしいのが財務状況。その企業が健全経営かも調べ、長く安定して働けることを確認してください」(T.Kさん)

マイナビ編集部から

大正15年(1926年)創業の松本油脂製薬は「界面活性剤」に特化したメーカーだ。浸透、乳化、分散、洗浄、起泡など界面活性剤にはさまざまな作用や機能があり、これらを用いて顧客のニーズや課題に応える薬剤を生み出すのが同社の役割となっている。手掛ける製品が最終製品ではないため社名が知られることは少ないが、同社の薬剤は繊維関連から工業用まで幅広い分野で使われており、名だたる大手メーカーと取引があること、将来性ある最先端分野でも存在感を発揮しているのが特徴だ。

こうした事業の強みに加え、研究職の活躍フィールドが広いのも魅力。細分化された研究にとどまらず、製品化までのすべての工程に携われるから面白みは段違い。若手のうちからアイデアを生かし、活躍できるのだ。しかも同社では研究部門への初任配属を確約しており、入社後すぐに研究に取り組める。研究開発を志す理系人材にとって、これは願ってもない環境だろう。化学を専攻していた人材はもちろん、生物、農学など異なる専攻の先輩も活躍しているからぜひ注目してもらいたい。

上司、先輩との距離が近く、チームワークがいい社風は働きやすさも抜群。福利厚生制度も充実していて、内定受諾後~入社まで月6万円の奨学金を受けられる内定者奨学金制度、入社後は賃料の8割を会社が負担してくれる借上社宅制度など、安心して働ける社内制度も見逃せないポイントだと感じた。

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研究部が併設されている八尾市の本社工場のほか、高石市の大阪工場、袋井市の静岡工場と3つの生産拠点があるが、どの拠点も街中でアクセスが良く通いやすいのも魅力だ。
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