最終更新日:2025/4/17

住友商事ケミカル(株)【住友商事100%出資】

  • 正社員

業種

  • 商社(化学・石油・ガス・電気)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

カギを握るのは、唯一無二の“個”の力。無限の可能性を秘めた化学品の世界へ

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若手社員2人の挑戦と成長の軌跡

住友商事グループの化学品商社として、幅広いビジネスを展開している「住友商事ケミカル(株)」。同社で活躍中の若手社員2名に、入社理由や仕事内容、やりがい、社風、今後の目標等について伺った。

有機化学品ビジネスユニット 有機化学品第一グループ H.F.さん(2021年入社/経済学部卒)
機能化学品ビジネスユニット 精密化学品グループ K.N.さん(2021年入社/政治経済学部卒)

社員は語る

「化学原料を中国に輸出する案件や、年に1度開催されるアジア石油化学工業会議など、頻繁にというわけではありませんが、海外で仕事をする機会はありますね」(H.F.さん)
「アジア向けに化粧品原料や塗料の原料を輸出するほかにも、国内向けにトナーの原料販売も手掛けています。」(K.N.さん)
2021年同期入社の二人。所属部署が違うため仕事で関わることはほとんどないが、ランチに行ったり、定期的に飲みに出掛けたりしているという。

若手のうちから化学原料を一人で担当。お客さまとの接点を増やし、付加価値を高める (H.F.さん)

大学の経済学部で公共経済学を学んでいましたが、第一志望は化学品専門商社でした。高校の頃に理系クラスで化学に興味を持ったことに加え、自社製品だけでなく幅広い商品に携わってお客さまへの橋渡しをしたいという思いが強かったからです。その中で当社を選んだのは、人事担当者の“人柄”でした。様々な企業を見てきましたが、当社の人事担当者の手厚いフォローとアドバイスが嬉しかったのを今でも覚えています。

入社後は約3ヶ月間の研修後、有機化学品第一グループに配属されました。当グループでは、若手からひとつの商材を丸ごと任され、仕入先交渉や在庫管理・値決め・お客さまとの交渉などのプロセスを一人で担当します。私の場合はトルエン・キシレンという化学原料を、船を使って石油化学品メーカーから仕入れ、関東・関西の計4基のタンクに貯蔵しています。そして、原油ナフサ価格や需給バランスを考慮して値決めをし、再び船やローリー、ドラム配送で国内の需要家に卸すという化学品のなかでも資源に近い川上分野に携わっています。上司からアドバイスを受けたり自分から相談したりして進めていますが、大きな責任感とやりがいを感じています。

こうした仕事をするうえで「価格」と「コミュニケーション」を心掛けています。「価格」については、商品を納入するまでのコストを削減し、お客さまに競争力のある価格を提示することを大切にしています。そのため、ほかの商社との共同物流を利用した輸送やスワップ取引などにより、在庫繰りの効率化を実現できるように工夫しています。また「コミュニケーション」については、仕入先やお客さまと直接顔を合わせて商談を行うことを大切にしています。トルエン・キシレンは、競合他社が扱う商品と品質に大きな差がないからこそ、お客さまとの接点を増やしてニーズを聞き出し、それに応えていくことが当社の付加価値につながり、その結果「この人から買いたい」と思っていただける関係性を築けるのだと思います。

やりがいを感じるのは、自分の戦略がはまったときですね。市場動向や需給バランスなどを予測し、戦略的にタンクを活用するなどして利益を出せたときには大きな達成感を感じます。今後の目標は、様々な商材を担当し、幅広い知識を身につけて自らの存在価値を高めていくこと。将来的には機能化学品や電子材など、最先端を肌で感じられる仕事にも挑戦したいです。

視野に入れていなかった商社へ入社し、化学品原料の輸出ビジネスの最前線へ (K.N.さん)

もともと英語が好きだったこともあり、大学在学中に約1年間、ドイツの古都ボンへの留学を経験しました。これを機に、日本の文化を外国人に発信する取り組みに興味を抱き、帰国後はインバウンド事業を展開している会社のインターンとして、訪日外国人旅行者向けのツアーガイドやWebサイトのマーケティング・カスタマーサポート等に取り組んでいました。こうした背景もあり「海外に関わる仕事がしたい」という思いがあったものの、商社はなるべく避けて企業を探していました。商社に対して「ハードな体育会系」というイメージが強く、そういった雰囲気は自分に合わないと思っていたんです。ただ、当社の人事担当者と話をしてみたところ、穏やかで居心地の良い会社だということがわかりました。そして、日本の中心産業のひとつである化学産業を海外に展開していく仕事には、インバウンド事業と共通する魅力があることに気づき、入社を決めました。

入社後はまず、約3ヶ月間の研修を受けました。最初の2ヶ月間で英語や会計、財務、法務などのビジネスの基礎を学び、最後の1ヶ月間は社内の部署を一週間ずつ回りました。実は、入社前は「商社の営業職に資格などの特別なスキルは必要ない」と思っていたのですが、研修を通してこのイメージの誤りに気づくことができました。身につけるべき知識やスキルがとにかく多いんです。最近では「化粧品検定1級」を取得するなど専門知識も確実に身に付けていますが、膨大な勉強が必要なのは今もまったく変わりません。

研修終了後は精密化学品グループの一員として、化粧品原料を東南アジアへ輸出する仕事を担当しています。海外出張は年に2、3回。タイやフィリピン、ベトナムにある住友商事の現地法人や現地代理店を回りますが、英語でのコミュニケーションが基本です。普段から心掛けているのは、社内外を問わず、「この人のために頑張りたい」という気持ちを大切にすること。最新の市場動向を共有したり、難しい依頼にもスピーティに対応したり、その人を想って一生懸命に行動し、その結果、感謝の言葉をいただけたときには大きなやりがいを感じられます。目下の目標は、タイ向けに化粧品原料の輸出取引を飛躍的に伸ばすこと。将来的には「自分の力でイチから創り上げた」と胸を張っていえるようなビジネスの立ち上げにも挑戦したいと思っています。

商社のイメージが覆った!住友商事ケミカルの職場、社員の雰囲気とは?

【K.N.さん】穏やかな社員が多いと思う。商社に持たれがちなイメージとはずいぶん違うよね。
【H.F.さん】取引先からも「いろんな商社と面談するけど、住友商事ケミカルがいちばんアットホームで、和やかな感じだよね」みたいなことをいわれたことがあるよ。
【K.N.さん】明るすぎず暗すぎず、自分にはぴったりだと思う。それに、上司や先輩に質問をしても、嫌な顔ひとつせず、わざわざ時間を割いて親身になって教えてくれるのは本当にありがたいよね。
【H.F.さん】そうだね。普段はみんな静かに黙々と仕事に取り組んでいるけど、飲み会に行ったりすると、みんなが熱い思いを秘めていることがわかるんだよね。
【K.N.さん】上司や先輩と気兼ねなく付き合うことができるのも、当社のいいところかもしれないね。仕事終わりに別の部署の先輩と一緒にフットサルをして、そのまま飲みに行くこともあるよ。
【H.F.さん】僕の場合は、自分から上司や先輩を飲みに誘うことがかなり多いかな。仕事やプライベートの相談にも乗ってもらえるし、素直に尊敬できる上司・先輩が多い会社だと思う。

■入社して意外だったことは?
【H.F.さん】学生時代は「商社の仕事=華やか」というイメージだったけど、自分でやってみると実に地道で泥臭い。成果を出すためには膨大な時間が掛かるというのが、いちばん意外な部分かな。
【K.N.さん】僕は「商社の仕事=激務」というイメージを持っていたけど、当社は働きやすい環境が整っていると感じたのが良いギャップだった。日によっては残業を頑張らないといけない日もあるけど、こうした状態が長く続くことはないし、有給休暇も取りやすいよね。在宅勤務もあるし、柔軟に働けるのはありがたいな。
【H.F.さん】皆さん自分の仕事に責任を持っていて、任された裁量の中で自由に活動していると思う。自分なりに働き方や時間の使い方を工夫できるのも大きな魅力だよね。

学生の方へメッセージ

皆さんにお伝えしたいことが三つあります。
まず、最初から業界を絞り込まず、幅広い業種・業界を見てほしいということです。「商社しか受けていない」という方にたくさんお会いしますが、他と比較することで初めて自分に合う仕事が見えてきます。ぜひたくさんの企業に足を運び、多くの人と話してみてください。
次に、情報で判断せず、直感で決断してほしいということです。正直な話、社会人経験がない状態で自分に合った仕事を見つけるのは困難ですし、入社後の配属部署や上司となる人、隣の席に座る人といった要素で社会人生活は大きく変わります。大量の情報に埋もれると大切な判断を誤ります。「雰囲気が合いそう」「おもしろそう」「この人は信じられそう」とピンとくる直感は、選ぶべき道を的確に示しているはずです。直感と運命を信じて「決断」する勇気を持ってください。
最後に、目の前のことに一生懸命になってください。長い社会人生活のなかで思わぬ仕事に直面することもありますが、どんな経験も必ず役に立ちます。私自身も人事で働く日が来るとは思ってもいませんでした。当時は「嫌だな」「時間の無駄だな」と思っていた苦労が、今の仕事で活かされています。一生懸命に過ごした日々は皆さんの武器になります。ぜひ目の前のことに全力で取り組んでください。
皆さんが楽しい社会人生活を送れるよう、心から応援しています!
(総務人事部 人事ライン長 寺尾隆さん)

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「その時々で与えられたチャンスに全力で立ち向かって努力する。こうした経験の積み重ねが、唯一無二の武器になっていきます」(寺尾さん)

マイナビ編集部から

住友商事グループの化学品商社として、化学品と電子材料のトレードを軸に、幅広いビジネスを展開している「住友商事ケミカル(株)」。今回の取材を通して、とりわけ印象深かったのは、人事ライン長を務める寺尾さんの次の一言だった。「商社の仕事の難しさは、お客さまの視点からすると、ウチの会社を選ばなければいけない理由は何もないということです。裏を返せば、ビジネスの成否は、営業担当の唯一無二の“個”の力にかかっている。ここが私たちの仕事の大変なところでもあり、いちばんの魅力だと思っています。化学品は資源分野から始まり、世の中すべての製造業までつながるという、すそ野が極めて広くて無限の可能性を秘めた商材ですが、『自分でやる』という意思がなければ何も動かせません。グローバルビジネスに関わる機会も多く、華やかな業界に見えるかもしれませんが、圧倒的な努力と勉強、そしてやりきる力が欠かせないんです」―。寺尾さんの言葉は商社の仕事の本質を突いているし、若手社員2名にも確実に引き継がれているといえるだろう。そして、こうした意識がある種の“カルチャー"として、会社全体に浸透していること。これこそまさしく、同社の最大の強みであり、魅力ではないか。筆者はそう直感した次第である。商社、化学品への興味の有無にかかわらず、「”個“の力で勝負したい」という志をお持ちのすべての方に企業研究をおすすめしたい会社である。

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同社は評価制度を改定し、年次にかかわらず担当業務の責任の重さと仕事の成果によって給与水準を決定する仕組みを導入。高いモチベーションを持って仕事ができる環境だ。
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