企業研究のポイントの前に、まず考えておいてほしいのは「将来、自分が何をしたいのか」ということです。もちろん、実務経験のない学生が「放射線管理がしたい」というような具体的な仕事のイメージを膨らませるのはなかなか難しいでしょうが、「未来のエネルギー事業に携わりたい」「カーボンニュートラルの実現に貢献したい」というくらいの漠然としたものであれば、できるのではないでしょうか。
「したいこと」を明確にする目的は、入社後のミスマッチを無くすためだけではありません。どれほど自分に合った仕事、希望の仕事に出会っても、いい時もあれば悪い時も必ずあります。そのとき、目の前の苦難を「失敗」と思うか「真の目的に挑むための過程のひとつ」と思えるかで、その課題に立ち向かうエネルギーはまったく変わってくるものだからです。
それに加え、できるだけ物事を「おおらか」にとらえるように努めてみましょう。これは人生全般に言えることですが、「こうでなければならない」という思い込みは可能性を狭めるだけでなく、結果的に自分自身を追い詰めてしまうことにもなりかねません。自分なりの信念を大切にしつつ、そこを“はみ出す”ことをおおらかに受け止められれば、自分の“守備範囲”をひと回りもふた回りも大きく広げられるのではないでしょうか。
<代表取締役 明石 富三>