最終更新日:2025/4/11

社会福祉法人県央福祉会

  • 正社員

業種

  • 福祉サービス
  • 幼稚園・保育園
  • 食品
  • 給食・デリカ・フードビジネス
  • 外食・レストラン

基本情報

本社
神奈川県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

笑顔の暮らしを支えるために、まごころ込めて一人ひとりと接する

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利用者さんの意志を尊重した暮らしを実現するために

障がい者支援を中心にしつつ、福祉をテーマに多彩な事業を営む県央福祉会。キャリアや年次も三者三様の職員から、福祉の最前線で働く喜び、将来の目標などについて語っていただきました。

高橋 努さん
所長(あーとはうす、きらら、ミントハウス)兼相模原南グループ長
体育学部体育学科卒/2004年キャリア入社<中央>

岩本 あゆみさん
あーとはうす 副主任
保育学科卒/2008年入社<左>

坂本 依澄さん
あーとはうす
人間科学部社会福祉学科卒/2023年入社<右>

先輩たちの横顔

高橋さんは4人のお子さんの子育て中。週末は15年間にわたって地域のサッカー少年団の指導者として活動するなどアクティブに過ごしている。
岩本さんはお子さんが1歳半の時点で時短勤務を止め、フルタイムで働いている。チームワークのいい職場環境だけに、子育てとの両立にも不便が少ないという。
休日が多く、自分の時間を確保できる点に坂本さんは満足している。研修メニューが豊富で、学びを深められるのも安心材料となっている。

【高橋さん】やりがいの大きな福祉の仕事の魅力を、広く世の中に伝えたい

私は現在、相模原市にある3つの施設の所長を兼務しています。その中でも長く預かっているのが、障がいのある利用者さんが日中利用される「あーとはうす」。縫製製品・小物・アクセサリーの製造、空き缶のリサイクルといった仕事に、約20名の利用者さんが携わっています。近隣にある「きらら」も同様の施設で、こちらはクッキーなどのお菓子、袋詰めなどの軽作業が主体。さらに「ミントハウス」は、障がいを持つ利用者さんが共同生活をするグループホームとなっています。

「あーとはうす」「きらら」に関しては、単にモノを作るだけに留まらず、利用者さんが販売の先頭に立つなどして、地域と積極的にかかわってもらうことに重きを置いています。地域での販売会では利用者さん自身が店頭に立ちますし、直近では相模原市内の大学での学園祭でも利用者さんが販売しました。自分が作ったものを、自分で売るというのは、利用者さんにとっても達成感のある経験となりますので、これからも積極的に進めていきたいと考えています。

一方、利用者さんと職員がともに楽しめるイベントも企画しており、首都圏の人気テーマパークへ1泊旅行に出かけたり、新幹線に乗って温泉に行ったこともありました。訪問先の決定を含め、旅の計画立案には利用者さん自身にも参加してもらっています。車椅子なしでは長距離移動できない方が、どうすれば問題なく移動できるか、一緒になって解決策を考えることも。だからこそ、問題なく旅を楽しめたときの達成感は格別なものがあります。

私たちにとってのやりがいは、利用者さんの変化に立ち会えることにほかなりません。初めてのグループホームで不安を持っていた方が、一人で堂々と過ごせるようになる。苦労して作った商品が売れて笑顔に包まれる。旅行中、おいしいものを食べて喜びの表情を見せる。利用者さんの笑顔をあちこちで見られるのがモチベーションとなっています。

この4月から8施設を統括するグループ長となり、責任はますます重くなりました。利用者さんを一番に考えた施設であり続けるために、職員の育成、さらには採用に注力したいと考えています。福祉業界自体、あまり身近でないがゆえに遠い存在だと感じる方も多いはず。そのやりがいの大きさを伝えていくことで、より多くの方に興味を持ってもらいたいと思っています。

【岩本さん】子どもから高齢者まで、幅広い方々の支援活動に挑む

“誰かのお世話をする仕事に携わりたい”との思いを持っていた私は、取得した保育士資格にはこだわることなく、最初は認知症の高齢者が暮らすグループホームで勤務しました。食事や入浴、排せつなどのサポートを通して、生活を支えるのがその役割。記憶が曖昧になることがあるとはいえ、普段のやり取りはスムーズな利用者さんが多く、悩み事の相談を受けたり、逆に相談をさせてもらったり、プライベートな話をしたりと、人と人とのかかわりを作る楽しい時間を過ごすことができました。

その後、結婚や出産を経て一時期は当法人が経営する保育園に異動。0歳児と1歳児クラスを受け持ち、子どもとのやり取りの楽しさを改めて実感する日々を過ごしました。子育てをしながらの勤務となりましたが、当法人は産前産後休業、育児休業制度が整っていますし、子どもが熱を出して急に休んでもカバーし合う体制が整っており、子育て家庭にとっては心強い限りでした。

この約7年間は日中施設のあーとはうすで勤務しています。障がいをお持ちの利用者さんの製品づくりを支える施設であり、私はアイロンビーズやヘアゴム、キーホルダーといったアクセサリー製作にかかわっています。利用者さんの「やってみたい」を尊重するのが私たちの基本姿勢なので、挑戦したいことがあればその実現に向けて周囲の職員たちが情報共有し、協力し合いながらサポートに入っています。

印象に残っているのは、何年も牛乳パックを細かくちぎる紙すきの下準備に携わっていた利用者さん。どうしても単調な作業になりがちですので、集中力を切らして途中で歩き回ったりしてしまう環境だったのですが、アイロンビーズを見て「かわいいね」と話している姿を見て、“もしかしたら”とアイロンビーズの制作をお願してみました。すると、作業内容が能力に合っていたようで集中して図案通りに作ってくれた上に、色の設定をお任せすると華やかで素晴らしい形に仕上げてくださいました。今ではご自身で新しい図案を考えてくれるようにもなり、その変化の大きさを見て私も嬉しい思いに包まれました。

これまでに本当に多くの仕事を経験してきましたが、どこに配属されても大きなやりがいを覚えてきました。今後もまた違ったジャンルに挑戦したい気持ちも芽生えています。非常に幅広い分野で仕事ができる当法人の特性を生かして、これからも挑戦し続けたいです。

【坂本さん】利用者さんの笑顔が、一番の励みになる

大学時代に社会福祉士資格を取得した私は、就職活動では福祉業界一本で考えていました。利用者さんの近くにいたい気持ちが強かったので、地域の福祉法人などを重点的に見る中で出会ったのが県央福祉会。子ども、高齢者、障がい者など、幅広い方々に向けた支援を展開している県央福祉会なら、働きながら自分の得意分野を見出していけると入社を決めました。

あーとはうすに配属されてからは、知的・精神・身体といった障がいを持った利用者さんの日中の活動をサポートする仕事に携わっています。私は布製品を担当しており、ポーチや巾着、エプロン、ストラップなどを利用者さんが制作するにあたって、一人ひとりの状況を把握しながら適切に形にできるように支えています。その日の作業計画を立てるとともに、作業が滞ったときには手助けをしたり、食事の際には介助をするなど、さまざまな角度から利用者さんにかかわっています。

障がい特性は利用者さん一人ひとりでまったく異なっているので、研修や教科書で学んだ通りにいかないことが多いです。そのため実践で学びながら臨機応変に対応するのが大切だと日々感じています。迷ったときには先輩にアドバイスをもらったり、利用者さんと直接話しながら、解決策のヒントを探すように心がけてきました。

ある利用者さんは当初、あいさつをしても返事をいただけず、どういう風に距離を縮めるべきか悩んでいました。ただ、時間をかけてゆっくりと言葉を交わし、その方自身を知ろうとしていくと少しずつ心を開いてくれるようになり、2年目となった今ではその方の好きなこともわかるようになり、近い距離でコミュニケーションできるようになりました。目の前のことをこなすだけで精いっぱいだった私も、周囲を広く見て状況に応じた対応ができるようになり、成長を遂げたと感じています。

あーとはうすは季節ごとのイベントが多く、園庭で育てたブルーベリーを収穫したり、レクで遠出することもあるため、そうした場面で利用者さんと楽しい時間を過ごしてます。仕事とは異なる表情の利用者さんを見られるのが嬉しいですし、オフタイムの姿からいつもの支援でも生かせそうなヒントも得られる貴重な時間となっています。あーとはうすでは毎月地域の方に向けた販売会を開催しています。こうした場で少しでも作品を知ってもらって、地域の方々に障がいのある方への理解を深めてもらいたいですね。

学生の方へメッセージ

■就職活動では自分のことを知った上で、心に秘めた思いをきちんと言葉にして伝えるのが大切です。そのためには自己分析が重要ですが、一人で考えていても限界があるので、周囲の多くの人と会話を重ね、自分自身の姿を浮き彫りにしていってください。失敗をしてもいいので何でも挑戦する姿勢を持っていれば、自然と自分自身を高められると思います。
<高橋さん>

■学校で学んできたことと、実践で役立つことには違いが生じるもの。しかし、体験してみないとその違いには気付きにくいので、失敗を恐れて躊躇することなくまずは飛び込んでみる気持ちを大事にしてください。迷ったときは周囲に相談するのが解決への近道です。当法人の場合、困ったら助けてくれる職員がそろっていますので、みなさんが入社したときにはためらわずに質問してほしいですね。
<岩本さん>

■私自身、就職活動で将来を考えていたとき、最初はどうすればいいのかわからない時期が続きました。しかし、行動に移してみるのが大切だと考えるようになり、さまざまな視点から志望業界を見ていくことで当法人に出会いました。事業の幅も広いですし、異動もあるので働きながら自分の可能性を開拓できるのが当法人の良さ。人とかかわることが好きという気持ちがあれば大歓迎です。
<坂本さん>

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役職や職歴を超えて、一致団結して福祉サービスの提供に臨んでいる。どの職場でもお互いを思いやり、支え合う職員がそろっているので安心してすぐに溶け込めるだろう。

マイナビ編集部から

県央福祉会は1975年に児童養護施設の一角を借りてスタートした「子どもの生活相談室」をきっかけに、神奈川県内で障がい者支援施設の運営を開始した法人である。以来、地域に貢献をしたいとの思いから県内各地に施設を立ち上げ、今やその数は約130拠点に達している。障がいを持つ方向けの日中支援施設が主体だが、高齢者や子どもの支援も手掛けるなど、非常に厚みある事業を営んでいる。福祉をめざす人間にとっては、働く場所の選択肢が多いのは大きな魅力となっている。

今回の取材ではアクセサリー類に強い「あーとはうす」のみなさんに話を聞いたが、他の就労支援施設には保育園とカフェが併設されていたり、オリジナルカレーを販売する施設もあるなど、個性豊かな特性を有している。いずれの施設でも職員はあくまでも“黒子”的な存在で、利用者さんの意思を尊重した施設運営を進めている。今回3名からお話を聞いて、共通していたのが利用者さんファーストの考え方だ。同法人が利用者さんに寄り添う姿勢を大切にしているからこそ、利用者さんとご家族にとっての満足感も高く、地域からの信頼もおのずと大きくなっていると感じられた。

長く安心して働けるような制度やフォローアップ体制を提供しているのも同法人ならでは。年間127日の休暇があるだけに、自分らしさを失わずに働き続けられるのは、従業員にとっての何よりの安心材料となっている。

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就労支援施設ではパンやスイーツといった食品はもとより、アクセサリーや和紙、縫製品など多様なアイテムを製造。地域からもその品質の高さから大きな支持を受けている。

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