最終更新日:2024/7/22

(株)やさしい手

業種

  • 福祉サービス
  • 商社(精密機器)
  • 医療機関
  • 専門コンサルティング
  • 医療用機器・医療関連

基本情報

本社
東京都

取材情報

我が社自慢の制度・社風

ニーズ高まる在宅介護を推進するべく、社員が安心して働ける仕組みを作る

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“やさしい手”を利用者さまと共に働く社員へ

在宅介護を軸にしたサービスを通して、高齢者の暮らしを支えている同社。人事グループの隅さんに自身の体験を交えながら、社員やスタッフが利用者に真っすぐに向き合うための会社の制度や特色を紹介してもらった。

隅 智奈美さん
人事本部人事グループ課長
2013年入社

やさしい手の風景

入社11年目を迎えた隅さん。訪問介護の最前線に立ち活躍してきた。現在は人事部に異動し、未来のやさしい手を創る人財の採用、育成を中心に取り組んでいる。
入社後3カ月間の新人研修を通して必要な基礎を身に付けることができる。学びの場が充実しているため、福祉系学科卒以外の新人も非常に多い。
高齢者との関わりを通して地域社会を支えているやさしい手。人に対して貢献をしたい、誰かを笑顔にしたいという思いは、どの社員も共通して抱いている。

3カ月の新人研修で、社会人、福祉人として丁寧に育て上げる

企業理念「住み慣れた家で、安心して老いる」を掲げている私どもやさしい手では、創業以来、在宅介護に関わる介護サービスを提供することで、利用者さまの暮らしを支えてきました。現在、訪問介護を軸にしながら、サービス付き高齢者向け住宅、福祉用具の提案など多彩なサービスを展開。ご自宅でその人らしい時間が過ごせるように、社員スタッフ一同、全力で仕事に向き合っています。

当社の最大の特色はITの力をフル活用している点にあります。社長がIT業界出身ということもあるのですが、従業員の業務効率化を図るべく、利用者さまの情報共有や日々のスケジュール管理などは紙ベースではなくシステム上で完結。また、ご家族さまとは「情報開示システム」で連携しており、遠くに住んでいる方にも利用者さまがどのようなケアを受けたのか、瞬時に把握していただけます。さらに、チャットで当社の担当者に好きなときに連絡できる仕組みなども導入しています。

社員に対しては、教育研修制度の充実化に励んでいます。福祉未経験者を数多く採用している上に、そもそも社長自身が福祉介護未経験からスタートしている当社。新人研修制度とその後の現場の受け入れ態勢の構築には特に力を尽くしてきました。具体的には、入社後約3カ月間は本社で新人研修を実施。社会人の基礎、事業の理解といった内容から、介護技術や高齢者との接し方まで、幅広く指導します。

右も左もわからないままいきなり配属されるのは不安だという人は少なくないはずです。当社の場合、初期教育が手厚いおかげで安心して業務に臨むことができると、新人から好評を博しています。ちなみに私は10年以上前に新卒入社しましたが、当時から同様の長期間の新人研修を受けることができました。教育のノウハウがしっかりと積み重ねられているのも当社のアドバンテージの一つです。

なお、新人研修の期間には、介護に携わる者の土台となる「実務者研修」の取得も目指してもらいます。当社の「サービス提供責任者」として働くためには必須資格ですので、合格できるように徹底支援していきます。ちなみに介護職の入口である「初任者研修」の取得タイミングは自由です。学生のうちに取る人もいますが、入社後でも構いません。

チームで支え合う職場だから、オンとオフの両立もしやすい

配属後はOJTを通して、先輩からマンツーマンの指導を受けながらスキルアップをしていくことになります。会社では定期的な面談を行いながら、個々の成長に合わせて支援します。さらに最初の1年は、2カ月に1回程度のペースで本社に戻っての研修も実施しています。

現場では「チーム制」を取っており、メンバーが連携しながら一人ひとりの仕事を支援する文化が根付いていますので、先輩からのアドバイスも受けやすいはず。「高齢者に寄り添いたい」という思いで仕事に臨んでいる先輩たちは、同僚たちに対しても思いやりを持って接していますから、新人が一人で悩みを抱えてしまうことはありません。支社長や執行役員、ときには社長といった上層部も面談に入ってくれるなど、会社を挙げて若い力の育成に取り組んでいます。

こうした人間関係の良さは、ワーク・ライフ・バランスの充実にも直結しています。年間休日124日と業界の中では高い水準ですが、これも社員同士が綿密に連携しているチーム制の賜物。急に休まなくてはならない事情があっても周りが協力してサポートしてくれます。

日々の働き方に関しては、忙しい時期とそうでない時期の波があり、その予測がつけやすい仕事でもあることから、「変形時間労働制」を導入しています。繁忙期にはシフトを伸ばしたり、そうでないときはいつもより早く帰れたりと、柔軟な勤務体系を取っていますので、自分の予定も立てやすいです。また、女性が多い職場ですから、出産育児休暇や時短勤務なども整備済み。お子さんの急病などで休まなくてはならないときも、誰かがしっかりとカバーしてくれますので、不安なく子育てとの両立を図ることもできます。

将来のキャリアという意味では、約3年に一度のスパンでジョブローテーションを行っていることが特徴の一つ。将来のキャリアや目標について上司らと定期的に面談を行うなかで、さらなる成長のチャンスとして、別の事業所へのチャレンジなどを提案してもらえます。多様な拠点での勤務を通して、視野はおのずと広がっていくのです。

訪問介護に携わることで得られるやりがいと喜び

私は大学時代、高齢者福祉について学んでいました。将来は高齢者一人ひとりに合わせたキメ細かなサービスを提供できる仕事がしたいと考え、当社が注力する「在宅介護」に魅力を感じて入社を決めました。施設介護の場合、1日のスケジュールはどうしても施設側の都合で決められてしまいがちですが、在宅介護ではその人の今までのライフスタイルを崩すことなくサービスを組み立てていくことができます。そうした点にひかれて当社の門をたたいた次第です。

介護職の社員は、基本的に「サービス提供責任者」という立場になります。自分自身で利用者さまの生活のお世話をすることもありますが、中心となる業務は介護計画の作成、実施状況の確認といった管理面。その中にはヘルパーさんや訪問介護員さんのマネジメントも含まれています。

私は先程紹介したジョブローテーション制度をよく活用してきた方で、訪問介護のサービス提供責任者として都内4拠点で勤務し、リーダーや店長という立場も経験しました。ケアの技術や各種書類の処理といった業務に関しては、一つずつ覚えていけば徐々に慣れていきます。その反面、苦労したのはチームとしての連携を図ること。目の前の仕事だけに専念するのではなく、全体を俯瞰していち早くトラブル対応に乗り出していくのは簡単なことではありませんでした。加えて役職が上がると売り上げへの意識も問われますし、教育指導なども手がけますから、忙しく動き回っていましたね。

それでも、この仕事は本当にやりがいにあふれていると実感する日々でした。なかでも想いが込み上げるのは、利用者さまのお看取りをするとき。悲しいことではあるのですが、ご家族から「ありがとう」との声をいただくことがあります。その人らしい最期のひとときを見守ることができたご家族からの言葉は、本当に心に染みるものがあります。

現在は採用担当者として本社勤務となりました。この10年間、現場で経験した良かったことも悪かったことも、新しく在宅介護の世界に足を踏み入れようとする人たちにきちんと伝えたい。そして、次世代を担う人財をやさしい手に導いていきたいと思っています。自分が橋渡しをすることで、お世話になってきた現場に少しでも恩返しできればうれしいですね。

企業研究のポイント

企業研究では業種業界を問わず、様々な企業を調べていくことになるでしょうが、忘れないでほしいのは自分の軸を持つこと。給与、社内制度、社風環境など、どんなものでも構いません。あなたなりの尺度で企業を調べて、違いを浮き彫りにしてみてください。

その軸や尺度の一つに、“長く働く”を入れてもらえたらうれしいですね。私自身、せっかく仲間として勤務してくれる以上は、長い期間にわたって一緒に活躍してもらいたいという思いもあります。キャリアアップできる環境、長期的に昇給できる給与体系、成長できるチャンス、周囲のサポート体制などが整っている職場では、おのずと長く働けるはずです。そんな観点からも企業研究を進めてください。

当社でいえば、キャリアアップができる環境はしっかりと整っています。リーダーや店長に昇進するスピードも速く、20代でそうした役職を任される人も少なくありません。ジョブローテーション制度がありますので、新しい目標が生まれた場合は、どんどんチャレンジしていくことも可能。キャリアアップのための制度にも力を入れています。企業研究をする上で、そんな当社の社内制度も参考にしてみてください。

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「人が好きな人財、チャレンジすることに貪欲な人財が活躍しています。学部学科は一切不問。少しでも訪問介護に興味を持ったらぜひ当社の話を聞いてください」(隅さん)

マイナビ編集部から

同社は現在、全国各地で訪問介護を基盤とするサービス付き高齢者向け住宅やデイサービス、看護小規模多機能型居宅介護などの事業を営むことで、住み慣れた土地で「最期まで自分らしく過ごしたい」という高齢者の思いを支えている。今回はジョブローテーションを経て人事担当となった隅さんに介護職について重点的に話を聞いたが、それ以外にも様々な職種の社員が活躍中。福祉用具専門相談員としてその方に合った住環境を提案する職種、スマートシティの実現に向けて自治体と連携する職種など、多彩な角度から介護福祉を広く支えている会社でもある。また、さらなる事業展開を計画しており、全国にさらに支社を立ち上げていくそうだ。地元への貢献を軸に考える人財がUターンできるよう、配属先についても希望をふまえて決定するという。

国が地域包括ケアの考え方を打ち出している今、病院ではなく自宅療養を選択する人は増え続けているという。だが一方で高齢者の一人暮らしも増加するなど、在宅での療養にはどうしても不安が伴うのも事実。その中にあって、在宅介護に特化して充実したサービスを展開する同社には、世の中から大きな期待がある。

期待に応えるべく、ITを駆使して業務効率化を図るなど、業界でも最先端の取り組みにチャレンジする同社の姿勢が印象に残った。介護福祉の世界を次なるステージに導くリーダーとして、これからもやさしい手は真っすぐに走り続けていく。

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社員数は常勤で約1500名。非常勤も含めると6000名を超える大きな組織である。確かなバックボーンがあるからこそ、教育や福利厚生も手厚い環境を整えられるのだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2025に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2026年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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