最終更新日:2025/3/5

独立行政法人 日本学生支援機構

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 公益・特殊・独立行政法人
  • 教育
  • サービス(その他)

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

さまざまな事業で未来を担う学生たちを支援

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先輩職員3名に聞く、JASSOの仕事

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)では、奨学金制度の運用・管理をはじめ、学生を支援するためのさまざまな事業を実施している。それぞれの事業に従事する先輩職員3名に、同機構での仕事について聞いた。

■A.K.さん(写真右)
奨学事業支援部 基盤業務課 係員
教育学部卒/2023年入構

■S.M.さん(写真左)
学生生活部 障害学生支援課 係員
法学部卒/2023年入構

■H.M.さん(写真中央)
留学生事業部 国際奨学課 主任
文学部卒/2020年入構

私たちがJASSOを選んだ理由

友人が奨学金を利用していたことから当機構に興味を持ちました。 教育に携わる事業だったこと、働く人の穏やかな雰囲気を感じられたことが入構の決め手です。(A.K.さん)
就職活動の軸は「自社の利益を追求するのではなく、困っている人の助けになる仕事」でした。とくに若者や障害者の支援に興味があり当機構へ就職しました。(S.M.さん)
人の暮らしを豊かにするサービスを提供していきたいと考えていました。当機構の仕事は私の思い描いているサービスに当てはまると感じ、入構を決めました。(H.M.さん)

<奨学金事業/A.K.さん>学生たちの「学びたい」という想いを叶える

奨学金事業は、奨学金の貸与・給付により、経済的な理由から修学が困難になっている学生を支援する事業です。その中で私が担当している業務は、奨学金を貸与・給付する学生の選考に関わるものです。選考は申込者の学力や家計情報などをもとに行っており、家計情報は申込者が提出するマイナンバーを利用して取得しますが、そのマイナンバーの収集や審査、システムへの登録といった業務を担当しています。

申込内容や提出書類に誤りがあると、マイナンバーの審査が完了せず、選考できなくなってしまいます。そのため、不備がある場合は本人や学校に連絡をして修正してもらい、可能な限り多くの申込者が選考されるように努めなければなりません。また、特に気をつけているのは、マイナンバーの登録です。特定個人情報を扱うため、厳重な管理が必要であり、誤って別人の情報を登録してしまうようなことがあれば、大きな問題となります。そのため、システム上でのチェックのほか、目視によるチェックや2名以上のダブルチェックなどを行い、緊張感を持って業務にあたっています。

奨学金事業は中・長期的なサイクルの仕事が主となるため、時間がかかります。 ただ時間がかかっている分だけ、1つのサイクルが終わると達成感がありますね。また、当機構には奨学金を受けた学生からメッセージが寄せられることもあります。そこには「奨学金のおかげで大学に行けた」「学びたいことを学べた」などの言葉があり、自分の仕事が学生の人生に貢献するものであることを実感します。役に立てたうれしさがあると同時に、真摯に向き合わなければと気が引き締まります。

入構当初に比べると、業務知識や効率的に仕事を進める考え方が身についてきたと感じます。できるようになったことを継続的に磨きつつ、より深い知識・新しい知識を貪欲に吸収していきたいです。また、社会環境の変化に応じて、奨学金の制度自体も変化していくことがあります。視野を広げてそのような社会環境の変化を敏感に察知し、制度の変更に適応しつつ、自分の業務に落とし込んでいきたいですね。

く学生生活支援事業/S.M.さん>障害学生の学校生活をより過ごしやすいものに

学生生活支援事業は、主に大学の教職員に対するセミナーの実施などを通じ、学生生活や就職などを支援する事業です。私は、障害のある学生が大学でバリア(社会的障壁)を感じることなく過ごせるようにしていくための業務を担当しており、具体的には、主に全国の大学における障害学生支援の修学支援に関する実態調査の実施と、結果を報告書にまとめる業務などが挙げられます。調査結果は、国の障害学生支援政策の検討などに活用されています。

私が心がけているのは、調査に関する問い合わせ対応の仕方です。各学校などに調査票に回答を入力してもらいますが、項目間で矛盾する回答があるとエラーが出る仕様になっています。そのため、「ここにエラーが出ている要因は何か」など、 回答の締め切り前には毎日10件ほどの問い合わせがくることがあります。まずは相手のお話を丁寧に伺い、相手の視点に立って説明することを意識しています。

これまでの調査結果報告書を見返すと、障害学生の数は増えており、それに伴って、各大学に専門部署ができるなど、支援の体制が充実してきていることが分かります。私たちの仕事がこうした体制整備の一助になっていると思うと、やりがいを感じますね。また、当部署では報告書の作成以外に大学の教職員向けのセミナーも実施しています。そこで学校の担当者から「障害学生が充実した学生生活を送れるようになっている」と聞くこともあり、自分の仕事が役に立っていることを実感できます。

2024年度からは、選択式で回答してもらう項目が増えたことで、各学校の担当職員の負担が減ったのではないかと思っています。私は大学の担当者と関わることが多いので、来年度は、より担当者の視点を意識しつつ、改善していくことを目標としています。これまでは受け身な部分もありましたが、 来年は3年目になるので、自分から積極的に意見を出していきたいですね。

<留学生事業/H.M.さん>奨学金給付を通じ、外国人留学生の学びをサポート

留学生支援事業では、日本で学びたいまたは学んでいる留学生や海外に留学する日本人学生を対象に、奨学金の給付や就職支援、留学生活で役立つ情報の提供などを行っています。私が担当しているのは、日本に来ている留学生に奨学金を給付する業務です。給付の条件に該当する学生を学校に推薦してもらい、審査を実施します。具体的な業務では、奨学金の募集・採用に関する資料の作成、学校からの届出に不備がないかの確認や照会などを行っています。

以前は奨学金の返還に関わる部署にいました。返還率にはコロナや物価高などの社会情勢が影響します。次の奨学金の原資となるため返還してもらうことは大事ですが、社会情勢によっては返還が難しい場面もあるため、相手の立場で考えることを意識するようになりましたね。現在は返還義務のない奨学金を給付していますが、学生の助けになることが目的なので、滞りなく支給できるように心がけています。

異動して間もない私ですが、先日は学校からの制度についての問い合わせに対応し、「制度についてよく理解することができた。ありがとう」といっていただけたことがうれしかったですね。この業務の一番のやりがいは、勉強したい学生の手助けができることです。少子化を背景に国は留学生を増やす取り組みを進めており、留学生向けの奨学金はその一端を担っていると思います。そのような観点から、留学生支援は日本の未来にも関わる仕事といえます。

当機構の仕事では学校からの問い合わせに対応する際に、専門的な内容を説明するような場面が多々あります。そういった経験を通じて、相手の立場になって伝え方を考えられるようになり成長を実感しています。今後の目標としては、まずは現在の部署で扱っている奨学金についての理解をより深めていきたいです。また、奨学金受給の条件には自分の担当業務以外のところも関わってくるので、そういったところも幅広く知識を吸収していきたいですね。

学生の方へメッセージ

<A.K.さん>
日本学生支援機構の仕事は、学生の人生に関わってくるものです。大きな責任を伴う仕事ですが、同時にやりがいも大きく、誇りを持って取り組めています。就職活動では多数の選択肢があるので、職種や条件を吟味したうえで、自分に合った就職先を見つけるのが良いと思います。さまざまな選択肢を検討したうえで、当機構を選んでもらえたらうれしいですね。

<S.M.さん>
私は「人の助けになる仕事がしたい」ということを就職活動の軸にしていました。当機構の事業は、全国の学生や教職員を支援するものであり、私と同じ想いを持っているような方ならきっとやりがいが感じられると思います。私の場合、学生時代の塾講師のアルバイトが今の仕事につながるきっかけになったので、勉強以外でも積極的にいろいろと経験してみてほしいですね。

<H.M.さん>
企業の選び方は、その組織で自分が働いている姿をイメージできるかどうか、が目安になると考えています。まずはいろいろな方法で情報収集を行い、実際の働き方を想像できるようになると良いですね。また、社会人になったときに使える引き出しが増えると思うので、勉強以外にもアルバイトやサークル活動など、さまざまな経験をしておくことをおすすめします。

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職場は落ち着いた雰囲気。穏やかな職員ばかりで相談もしやすいという。夏季休暇や年末年始休暇に加え、有休も取りやすく、ワークライフバランスの良い働き方が可能だ。

マイナビ編集部から

日本学生支援機構(JASSO)の事業は、次の3つに分類される。
奨学金事業は、経済的な理由から修学が困難な学生の支援を目的としており、具体的には奨学金受給希望者の募集、審査、貸与・給付、返済の促進など、奨学金制度の運用を行っている。
留学生支援事業は、日本留学(外国人対象)・海外留学(日本人対象)の支援を目的としており、具体的には留学向け奨学金制度の運用、日本留学試験の実施、外国人留学生への就職支援などを行っている。
学生生活支援事業は、学生生活における学生の課題の解消を目的としており、具体的には学校職員に対しての障害学生支援に関する研修会やキャリア教育促進のための情報発信などを行っている。

事業の内容は違えど、いずれの事業も公益的な観点から学生を支援するものであることには変わりはない。インタビューに答えてくれた3名も、「人の助けになりたい」という想いが入構の動機だったという。もちろん、どんな企業活動であれ、人の助けになるものではあるだろう。しかしながら、一般の企業は同時に自社の利益の追求も考えなければならず、そこには多かれ少なかれジレンマが生じる。そういったジレンマを抱えることなく支援に力を注げるのは、公的な事業ならではといってもいい。とりわけ、同機構が支援するのは将来に夢や希望を抱く学生たち。明日を担う若者たちの夢を支えていけるのは、やりがいに満ちた仕事なのだと感じた取材だった。

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独立行政法人日本学生支援機構法に基づき、文部科学省所管の独立行政法人として2004年4月に設立されたJASSO。学生を支援するための事業を総合的に実施している。

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