最終更新日:2025/7/30

明電グループ【(株)明電舎、(株)明電エンジニアリング】[グループ募集]

  • 上場企業

業種

  • 重電・産業用電気機器
  • 精密機器
  • その他電子・電気関連
  • 検査・整備・メンテナンス
  • 設備工事・設備設計

基本情報

本社
東京都

取材情報

記事で読む社会科見学

実習を通じて技術を伝承。独自の環境でメンテナンス技術者を育成しています!

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3人の社員が語る“かつてない研修施設”の魅力

2020年10月、明電グループは沼津事業所に新たな研修施設「Manabi-ya(学び舎)」を開設した。その設立目的と教育内容はどのようなものなのか。施設に関係の深い3人の先輩社員が教えてくれた。

中村 剛さん
(株)明電舎
人事統括本部 人事企画部 人財育成課
1992年入社

高木 祐輝さん
(株)明電エンジニアリング 技術統括部
2020年入社/生産工学部環境安全工学科卒

小口 里穂さん
(株)明電エンジニアリング 人事総務部 人事課
2016年入社/教育学部卒

早期の人財育成を目指し、最新の実習設備と充実した教育プログラムを用意

従来、明電グループでは沼津事業所に隣接する「技術センター」で新入社員の教育を行ってきました。座学を中心にここで半年間学び、約1~2年、工場に入って最新設備の技術を学ぶ形を採っていたのです。ただ、この学び方では保守運用の技術を身に付けるまで相応の時間がかかります。メンテナンス部門で活躍できる人財を早期に育成し、現場で必要とされる技術を確実に伝承したい―。これがManabi-yaを設立し、実習を前提にした人財育成教育「明電アカデミー」をスタートさせた目的です。永年、お客さま設備のメンテナンスに携わった私は、現在Manabi-yaの責任者を務めています。

施設の概要を説明しましょう。2階建ての建物は延床面積2,764平米という広大なもの。1階は実習エリアになっており、明電グループが担っている各インフラの実習用設備(受変電設備・水処理プラント設備・電力変換設備・可変速設備)が設置されています。2階には大中小3種類の研修室が計7室あり、規模に応じた研修に対応。加えて、拡張現実(AR)や仮想現実(VR)の技術を導入した最先端の安全教育ギャラリーも設けています。

「明電アカデミー」は、1年間にわたるきめ細かな少人数指導の制度。明電グループが誇るベテラン社員が専属講師となり、新入社員の配属先に応じた各インフラの専門技術を教えています。マンツーマンに近い形ですね。プログラムには「安全教育」や「実機による試運転調整」などいくつもの特徴がありますが、とりわけユニークなのが「失敗事例からの学び」。メンテナンスの仕事では、お客さまの現場で設備の故障箇所を見つけなければなりません。この実習では過去の失敗や不具合事例を再現し、原因の追求と対策手法の発見を促します。実際に失敗を体験することで、なぜその対策が必要なのか理解を深めます。

新しい教育プログラムはスタートしたばかりですが、講師からも受講生からも「信頼関係が構築できている」と好評を得ています。ちなみに一期生の電気工事士合格率は85%。全国平均よりも大幅に高く、初年度から実績を残せたことをうれしく思っています。Manabi-yaは、明電グループが世界に誇るメンテナンス技術を後世に伝える学びの場。これからも改善を加え、研修・教育の充実を図っていくつもりです。

(中村さん)

「Manabi-ya」が提供するユニークな育成環境

「メンテナンス技術者としての第一歩は疑問を持つことから始まります。Manabi-yaでの実習を通じて理論を学び、自分なりの方法論を確立してください」(中村さん)

一人前のエンジニアを目指し、“生きたメンテナンス技術”を学んでいます

私は、Manabi-yaで一期生として研修を受けました。2020年に入社し、半年間、沼津事業所にある技術センターでインフラ設備の基礎を習得。10月からManabi-yaの受講生として実習を通じた専門的な知識を身に付けているところです。

私が大学で学んだのは土木や環境の基礎知識。電気の知識があったわけではありません。それでも就職先に当社を選んだのは、産業インフラの仕事に魅力を感じたことと、専門知識のない学生も受け入れる内容の濃い研修・教育制度があるから。その象徴がManabi-yaです。私は技術センターで学んでいるときから、ここで勉強することを楽しみにしていました。

受講生15名のうち、水処理関連のメンテナンス部門に配属される社員は私を含めて5名。建物に入ってまず驚いたのは、1階に設置されている各種の実習設備です。水処理プラント用の電気設備だけでも、監視盤・計装盤・PLC盤など、見たこともない大型の機械ばかり。さらに驚いたのは巨大な水槽で、これを使って各種の水流実験を行っています。Manabi-yaは研修の場ですが、実際の設備や制御装置を使って“生きたメンテナンス技術”を学んでいるので、お客さまの現場で仕事に就いている感覚に近い点が特徴。自ずとモチベーションも高まります。

講義内容で印象に残っているのは、水処理プラント設備に欠かせない受変電設備の配電盤組み立て。講師の指示のもと、図面を見ながら膨大な数の配線を処理していくのです。座学で身に付けた知識を実際に生かすことができました。以降も使うことになる設備の組み立ては一期生にしかできませんから、とても貴重な経験になったと思います。今私が実感しているのは、技術センターでの座学とManabi-yaでの実習を経験すれば、事前に聞いていたとおり、電気の知識がなくても現場で通用するメンテナンス技術者になれるということ。入社時は電気系出身の同期生との間で差を感じましたが、今はまったく感じません。同じ目標を持つ仲間たちと、毎日楽しみながら学びました。

私はManabi-yaでの研修後、明電舎の工場で実務を学び、関東支社にて明電エンジニアリングの仕事をスタートしました。
今後さらに実務経験を積み、日本の産業インフラを支える“一人前のエンジニア”になっていることが目標です。

(高木さん)

「Manabi-ya」が提供するユニークな育成環境

「Manabi-yaで学ぶ間、新入社員は沼津事業所に駐在する形になります。私の場合は会社の寮で同期生と共同生活。学生のような感覚で楽しいですよ」(高木さん)

Manabi-yaの施設を利用した“体感型のインターンシップ”を準備中

私は明電エンジニアリングで採用業務を担当。採用が決まった学生は、入社後は新入社員として沼津にて導入教育を受けていただいています。2020年に入社した新入社員にとって最大のトピックが、今回話題にしているManabi-yaでの研修。明電グループはもともと研修に力を入れていましたが、今後ますますインフラのメンテナンス事業が重要視されることから、同部門の人財育成強化を図ることになったのです。

採用担当の立場から見ても、Manabi-yaは学生さんに向けた大きなアピールポイントになっています。私たちは10月の開設前から、インターンシップ用に同施設を利用したカリキュラムを作成。ARやVRの技術を導入した安全教育システムの体験学習や、各種実習設備の紹介、さらには生産工場の見学など、当社の事業を体感できる内容を取り入れていました。

Manabi-yaの設立目的は明電グループの人財育成だけに留まりません。地域に密着した企業としての役割を果たすべく、開設時から同施設をお客さま先にも開放してきました。施設内のVR安全教育システムを活用し、高所作業中の転落事故、溶接作業中の火花による火災などの仮想体験を通して緊急時の対応方法や安全教育を学ぶ機会として活用していただいております。今後は近隣の学校の校外学習など、より地域貢献活動に力を入れていく予定です。

技術系の学生さんであっても、重電設備は普段の生活の中で目にする機会があまりないので、イメージが湧かない人が多いかと思います。大学で身に付けるのは基礎知識ですし、高専生でも会社が実際に使っている設備や機械に触れることはあまりないと思います。Manabi-ya、技術センター、工場を訪問していただければ、明電グループの仕事内容は充分に理解していただけるはずです。電気や機械の専門知識は問いません。まずは社会科見学をする気持ちでインターンシップに参加していただき、私たちのことを知っていただければと思っています。

(小口さん)

「Manabi-ya」が提供するユニークな育成環境

「Manabi-yaの特徴は体感型の教育を実践していること。3DモデルによるAR教育や3軸シミュレータを使ったVR安全教育は、業界内でも珍しい試みだと思います」(小口さん)

企業研究のポイント

働くということがどういうことかまだ何もわからないみなさんが企業研究を行い、自分に合う仕事を見つけることはとても難しいことだと思います。ただ、一つ言えるのは働くということは今後の自分の人生の大半を占める大きな要素となります。しかし、はっきりとやりたいことや仕事が決まっていて、かつその希望が叶う人は多くはないのではないでしょうか。
その中で自分の経験も踏まえてアドバイスができるとしたら、まずは『必ず自分の好きがどこかにある会社』を選択してみるのはどうでしょうか。私はそれを『企業研究の軸』としています。好きこそものの上手なれという言葉がありますが、自分の『好き』を持っている会社であれば、どんな仕事でもそれはプラスの経験となりうるでしょう。スタート地点はあくまで点でとらえ、一見無駄だと思えることも極めることによって次のステージにつながっていきます。
そして同時に『安定した経営基盤』や「確立したビジネスモデルがあるか』なども関心が高いでしょう。もちろんそれも大事ですが、移り変わりの早い世の中で、安定がずっと続くことはありません。企業は常に成長し変化をしなければ淘汰されます。むしろ、『自分の力で変えていく』くらいの意気込みで企業を見極めてほしいですね。その上で企業研究の軸を明確にすれば、きっといい出会いがあると思います。

((株)明電エンジニアリング 担当/金子 望さん)

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Manabi-ya内での研修風景。設置されているAR/VR教育システムはメンテナンス技術者にとって注目の的。異業種の企業からも体験を希望する声が寄せられているという。

マイナビ編集部から

創業120年を越える老舗企業であり、重電メーカー大手の一社に挙げられる明電舎。電力・エネルギー、水インフラシステム、電鉄システム、産業用コンポーネントなど、国内外で幅広い事業を展開している産業インフラ分野の有名企業だ。明電エンジニアリングは、同社のメンテナンス部門を手掛ける専業カンパニーとして1965年に創業。持続可能な循環型社会の到来を見据え、お客さまによりそったサービスを展開している。

記事中にも記したが、明電グループの大きな特徴は、人材を人財ととらえ、早くから育成・教育制度に力を入れてきたことにある。外部からは従来の技術センターと工場による実務教育でも充分だと思われるが、実際はそうではないらしい。産業インフラの新設は一朝一夕にはいかないが、メンテナンス部門は今後も大きな成長が望める期待の分野。Manabi-ya設立の背景には、長期的な視野に立った巧みな事業戦略があるのだ。

本格的な実習設備、練りに練られた教育プログラム、進捗レベルに応じた少数教育など、Manabi-yaには産業インフラを志望する学生を惹き付ける要素が詰まっている。ここで得た多くの学びは、その後のエンジニア人生にとって大きな糧となることだろう。できればインターンシップを通じてManabi-yaに足を運んでほしいが、オンライン説明会でも概要の一端は伝わるはず。まずはManabi-yaを切り口に、明電グループ全体の魅力を知ってほしい。

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Manabi-yaは明電グループの主力工場がある沼津事業所内に開設された。建物自体もエコロジカルで、随所に環境配慮型の建材と設備が採用されている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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