最終更新日:2025/8/5

(株)オクジュー

業種

  • 建設
  • 建築設計
  • 建材・エクステリア
  • 空間デザイン
  • インテリア・住宅関連

基本情報

本社
東京都、大阪府

取材情報

記事で読む社会科見学

内外装施工の老舗として高い信頼を得ているオクジュー。その信頼を支えるものとは?

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“信頼”を支える、3名の先輩社員が、その仕事内容を語る

天井や内外装の施工に特化するオクジューは、数多くのランドマークの建設に関わっている。モノ作りの最前線に立つ3人の先輩の話から、同社の技術力の高さを浮き彫りにする。


川本 哲平
営業部 第1営業グループ 課長代理
産業理工学部建築・デザイン学科卒/2008年入社

嶋村 亮
設計部 主任
工学部建築都市環境学科卒/2016年入社

杉本 仁美
営業部 第3営業グループ
人間総合学部初等教育学科卒/2020年入社

【川本さん】重要施設の施工にチャレンジ。一人ひとりの声を尊重してくれる会社

オクジューでの私の役割は、顧客であるゼネコンからの案件獲得を行い、受注後は予算組をして作業員の手配、材料メーカーとの交渉、各種資材の運搬の調整などを手掛けます。工事がスタートしてからは、施工管理者として工程や品質、安全などを総合的に管理。営業と施工管理の両方を同僚のサポートを得ながら行っています。忙しい毎日ですが、営業から工事管理全般を把握することで、得意先からの信頼がいっそう厚くなると感じています。

私はこれまでにさまざまな建物の天井や内外装の工事に取り組んできました。学校などを集中的に手掛けた時期や、若手時代に1000世帯を超える大型マンションの内装工事の責任者として進めたこともあります。工事には多くの人が関わるため、大切なことは関係者に“積極的な働きかけ”をすること。相手の要望を聞きつつ、こちらの要望を細かく伝えていくことが円滑な工事につながるのです。

直近では沖縄県石垣市の案件を連続して担当しています。そのうちの一つは市内の公共施設の新設工事で、世界的に有名な建築家がデザインした空間が目玉です。ここでも、より良いモノが完成するように設計事務所やゼネコンへ“働きかけ”を行っています。

多くの人が利用する重要施設であるだけに、絶対的な安全性も求められます。形状が特殊だからといって、普段とは違う工法を採用しては確実な安全が実現できず、管理コストもかかる可能性があります。できる限りオーソドックスで安全な工法を元請に提案するように意識し、どこの地域においても確実な施工を心掛けています。

社内の雰囲気は自由闊達。チャレンジしたいと手を挙げれば、尊重してくれる風土があります。例えば、少し前に国家的なVIPに関わる重要施設の改修工事を受注したのですが、私が「やってみたい」と声を上げると施工を全面的に任せてもらえました。最近は後輩が増えてきたので、どんどん自分の意思を表現してもらい、私も培ってきたモノを伝えていきたいと考えています。もちろん、私にも足りないところは多いですから、上司たちから積極的に学ぶ姿勢を崩さず、新しい視点を持ちたいと思っています。

先輩のオフタイム

川本さんは学生時代から続けてきた剣道が趣味。6歳と1歳になるお子さんとの時間も大切にしており、休みの日には一緒に公園へ出かけてゆったりと過ごしている。

【嶋村さん】人とのつながりを大切にしながら施工図を描く

私は入社以来、設計部に所属して天井や内外装の工事における施工図の作成に取り組んでいます。設計事務所の設計者らがデザインした図面をもとに、ゼネコンを含めた関係者と打ち合わせを重ねながら、施工図を作成していくのが役割です。

年に4~5つほどの案件に関わっていますが、特に印象に残っているのは1年目の冬に担当した都内のオフィスビル兼マンションです。一般的にビルの天井はフラットな形状が多いのですが、この建物では高級な物件として特徴を持たせるべく、折れ曲がったデザインの独特な天井を採用していました。私にとっては経験したことのない形状である上に、天井は建物の顔となるパーツであるため発注者・設計事務所の求めるレベルも高く、施工図を描くのに四苦八苦しました。それだけに、デザイン性にこだわった建物が完成したときの達成感は非常に大きかったですね。

当社の手掛ける天井などの工事は、建物づくりの中でも終盤の工程に位置付けられます。全体的な工期の遅れの影響などを受けやすいのですが、強引に自分たちの工事を進めてもうまくいきません。各関係者の立場に十分に配慮しながら、協調して作業する必要があります。この案件でもそんな考え方を持ち、人とのつながりを大切にしながら作業しました。

3年目の春には、大型スポーツイベントに関連する複合施設を担当。このときは天井や内外装の多くの施工エリアを当社が担っており、裁量が大きい案件でした。すべきことが多かったため、工程ごとに図面の承認期限を設定し、それが関係者全員にわかるように“見える化”して共有。スケジュール管理の大切さを学んだ案件でした。

建物が完成するたびに、自分が描いたモノが形になる喜びを実感しています。私の住まいの近くにも担当した物件があるので、通り過ぎるたびに「あのときは大変だったな」としみじみ感じますね。今後は当社のメイン物件にも携わってみたいと考えていますが、そのためにはさらなる成長が必要です。新人に質問されてもはっきりと答えを返せないときがあり、自分が理解したつもりになっていることを痛感させられています。基礎的な知識があってこそメイン物件に携われると思いますので、しっかりと土台固めをしていきたいですね。

先輩のオフタイム

お子さんが2024年春に2人目誕生。嶋村さんは、なるべく早く退社し、子育てに専念。オンオフの切り替えがしやすいのもオクジューの特色だ。

【杉本さん】文系出身からのチャレンジ。1年目から施工の最前線で活躍できる

大学では、文系の学部で教員を目指して勉強していました。ただ、迷いもあったので就職活動を通して自分の可能性を探ってみようと思い、メーカーや商社、保険会社などを幅広く調べました。実は、建築業界で訪問したのは当社のみです。大学で所属していたオーケストラで演奏を披露したホールを当社が作ったと知り、興味を持ったのが訪問のきっかけでした。建物は人と人とがコミュニケーションを重ねながら形作られていくという話を聞き、人と関わりながら成長したいという私の考えに合致していると感じて、ここで頑張っていくことに決めました。

コロナ禍での入社でしたので、新人教育はイレギュラーな形で行われました。集合教育や1カ月(本来は2カ月)の現場研修などを通して仕事に必要な基礎を学んだ後、正式に施工管理者として配属。最初の1年間は、先輩と一緒にいくつかの物件を担当します。特に長く携わっているのは東京駅付近で建設中の大型ビルで、工程に必要な材料の数量を把握し、積算、発注、搬入の調整などを行っています。

大型ビルだけに予算も多く、今までに見たこともないような桁の金額を扱うこともあります。また、現場で働く職人さんの安全を確保するために細かいところにも注意を払う必要があるので、日々責任の重さをひしひしと感じています。それでも、関わる人の名前をしっかり覚え、やるべきことをすぐに実行したり、わからないことを聞いたりと、当たり前のことを繰り返すことで、次第に材料メーカーや職人さんからの信頼が厚くなってきていると感じます。人間関係を構築できているという手ごたえがありますね。

1年目の3月からは、初めて担当現場を持つことになりました。担当を持つとやるべきことが格段に増え、責任の重さと仕事の楽しさの両方を感じています。どんどん経験を積み上げていくことで、早く一人前と呼ばれるレベルに達したいと思っています。いつかは当社に興味を持つきっかけとなった音楽ホールを自分で作ってみたいですね。

先輩のオフタイム

杉本さんは旅行が好きだが、コロナ禍では自粛し、自宅で大学時代から始めたコントラバスを練習。今は、休日を利用し演奏会に参加。趣味も、仕事も大充実!

企業研究のポイント

■インターンシップなどを通して、その会社で働く人たちが、元気に楽しく仕事をしているかを観察することが何より大切です。最初は緊張するかもしれませんが、物怖じせずにたくさんの先輩の話を聞いて“体感”することが重要だと思います。
<川本さん>

■企業研究では、多くの会社を見比べてください。会社によって大切にしていることや、人材に求めていることはかなり異なるものです。会社の求める人物像と「こうなりたい」という自分の思いが合っているかを見極めれば、ミスマッチのない会社選びができるでしょう。
<嶋村さん>

■自分がチャレンジしたいことを軸にして、企業選びを進めるように心掛けてください。私は人と関わりたいという軸を持って、多くの企業を調べました。最終的に選んだオクジューは、まさに人とのコミュニケーションを大切にしている会社です。文系出身者も十分に活躍できますので、ぜひ検討する一社に加えてもらえればうれしいです。
<杉本さん>

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取材に応じてくれた先輩社員の皆さん。年次やキャリアに関係なく活躍できる会社だということが伝わってきた。

マイナビ編集部から

1922年(大正11年)に創業したオクジューは、軽量鉄骨を用いた内外装施工のパイオニアとして、常に建設業界で重要な役割を担ってきた。その施工実績を見れば、同社がいかに高い技術力を有しているかがよくわかる。日本のランドマークともいうべき建物が名を連ねており、技術的難易度の高い建物や、有名建築家による意匠にこだわった建物なども含まれているのだ。

同社の社員は、必ずしも建築を専門的に学んだ人材だけで占められているわけではない。文系出身者ながら施工管理の最前線に立つ社員も多く、知識や経験ではなく「建設業界で働きたい」という意欲を買っている会社であることがよくわかる。

研修制度も手厚く、入社直後には集合教育と約2カ月の現場研修を用意。1年目はOJT期間として位置付け、先輩がマンツーマンで指導を行う。学ぼうとする意欲があれば成長できる環境だ。異なる分野を専攻している学生も、ぜひ検討すべき一社のひとつだと感じることができた。

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千代田区神田錦町にある東京本社。地下鉄大手町駅や小川町駅、淡路町駅などからのアクセスがよい便利な場所だ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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