最終更新日:2025/6/3

社会福祉法人恩賜財団東京都同胞援護会

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  • 教育

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取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

日々の仕事を通じ、利用者と心を通わせる喜び

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現場職員が語る福祉の仕事

高齢者施設、障害者施設、児童施設など、さまざまなジャンルの福祉施設を展開している東京都同胞援護会。それぞれ高齢者の介護、障害者の生活支援に携わる3名の先輩職員に仕事内容や仕事の魅力について聞いた。

特別養護老人ホームひかり苑 介護職員
平向 玲奈さん(写真右)
社会福祉学部卒/2021年入職

障害者支援施設さやま園 生活支援員
野島 菜穂さん(写真中)
地域政策学部卒/2019年入職

障害者施設(就労継続支援B型)立川福祉作業所 生活支援員
中垣 美紀さん(写真左)
製菓学科卒/2024年入職

<平向さん> 最初は戸惑いながらも、利用者の想いを理解し、寄り添える介護職員に

学生時代は社会福祉士の取得を目指し、福祉全般について学んでいました。東京都同胞援護会を知ったのは、実習で訪れたことがきっかけです。特別養護老人ホームでの実習だったのですが、利用者と職員の関係性が素敵だなという印象を持ちました。施設長からは「いかに利用者本人の意思を尊重するか、本人にとってより良い暮らしはどうあるべきかを考えながら仕事をしている」という話を聞き、その姿勢に共感し、当法人を志望しました。

現在は特養の介護職員として、入所とショートステイの利用者の介護に携わっています。仕事では食事・排泄・入浴の介助を行うほか、利用者に楽しんでもらうレクリエーション活動の支援も行っています。レクリエーションとしては、歌やクイズをはじめ、ちぎり絵などの創作を楽しんでもらっています。また、季節の行事もあり、私は夕涼み会の企画運営を担当しました。夕涼み会では、利用者に金魚すくいや盆踊り、焼き鳥、ビールなどを楽しんでもらいました。

大学で福祉を学んでいたものの、介護の実践は入職後が初めてでした。高齢者と相対する仕事なので、入職前はゆっくりとした時間の流れを想像していましたが、食事介助をして、片付けて、トイレ介助をして、記録を書いて……と、やることが多く、慣れるまでは時間に追われていましたね。また、働いていると利用者を看取るときもあります。そこでは、穏やかな気持ちで旅立てるよう、人生の最期に何をしてあげられるかを考えながらケアにあたっています。

入職当初は認知症の理解が浅く、「なんでわかってくれないんだろう」と悩むこともありました。先輩たちの助言をもとに、相手を否定せず、受け入れる姿勢で接するようになったところ、相手からも受け入れてもらえるようになりました。今は接し方や介護技術が上達し、利用者から「ありがとう」と言ってもらえると嬉しさとやりがいを感じます。5年目に入り、フロア長を任せてもらえるようになったので、今後はフロア全体を引っ張れるよう、頼れる存在になっていきたいです。

東京都同胞援護会のここが好き!

幅広い福祉分野の事業を行っており、さまざまな施設があることが特徴です。施設間での交流もあり、ほかの施設の方の話を聞くことが刺激にもなっています。(平向さん)

<野島さん> 利用者にとって、我が家のように安心し、楽しく過ごせる施設でありたい

さやま園は、知的障害のある方の入所施設です。私たち生活支援員は、利用者の入浴・食事・就床をはじめ、利用者が行う手芸などの日中作業の支援を行っています。日中作業は創作活動のほかにも、空き缶を集める資源回収やリハビリ運動などがあります。さやま園のコンセプトは、利用者の「夢と希望を叶える支援」です。「陶芸をやりたい」「旅行したい」といった、利用者のやりたいことを聞き取り、なるべくそれを支援計画に落とし込むようにしています。

生活支援員は、一般の支援員、サブリーダー、リーダー、副主任、主任といった形でステップアップしていきます。私は3年前にサブリーダーになり、そこから、外部のケースワーカーと協力して、高齢のためにさやま園での生活が難しくなった方の転居先を探す、といった仕事も行うようになりました。施設の外部との仕事が増えましたが、やはり利用者の笑顔を見られることが一番の喜び。利用者と一緒に過ごす時間がモチベーションにもなっています。

この仕事の好きなところは、利用者のやりたいことが叶えられ、その喜びを共有できる点です。そのためにもさやま園が利用者にとって安心して楽しく過ごせる場所でありたいと考えています。以前、体調を崩して病院に入院していた利用者が、退院して帰ってきたときに「帰ってこられて良かった」と笑顔で言ってくれたことがありました。さやま園は「自分の家」ではないかもしれませんが、そんな風に心安まる場所として認識してもらえているとうれしいですね。

入職当初は利用者が「難しい」と感じる作業をなんでも手伝えば良いと思っていましたが、それによって利用者がもともとできていたことができなくなるケースもあります。本人のできる内容と手伝うべき内容を見極められるようになった点は成長できたところかなと思います。現在はサブリーダーですが、次のステップはリーダーです。リーダーは施設全体について考えることが求められる立場。そういった仕事も任せてもらえるよう、引き続き学んでいきたいと思います。

東京都同胞援護会のここが好き!

職員同士で意見を交換し合う環境があります。利用者についての情報共有も丁寧に行われており、「この人にはこういう対応が良いよ」などの助言も得られます。(野島さん)

<中垣さん> 利用者を支えながら、自らも利用者に支えられている温かさを実感

以前はパティシエとして働いていましたが、長時間労働など、労働環境が思い描いていたものと違ったことから、「無理して続けるよりは、一旦、離れてみよう」と転職を決意。母親が働いていた東京都同胞援護会に入職しました。現在は、障害のある方の授産活動や就労支援などを行っている立川福祉作業所で働いています。障害者福祉の世界はまったくの素人でしたが、授産活動の一環で行っているパンづくりにはパティシエ時代の経験が役に立っていますね。

立川福祉作業所は障害のある方が通所で利用する施設です。一般就労を目指す方もおり、自立度の高い方が利用者となっています。利用者が行う、工賃の発生する授産活動には、主に近隣の企業から受注したお菓子用の箱づくり、ダイレクトメール制作、書類のリサイクルといったものがあります。また、前述のパンづくりで製造したパンは施設に併設されたベーカリーで販売しています。私たち生活支援員はこういった利用者の活動をサポートすることが役割です。

大切にしているのは利用者のやる気を活かすことです。最初の頃は「なんでもやってあげる」という感じだったのですが、それでは利用者のやる気が失われてしまいます。今は一人ひとりの性格を踏まえ、「どこまで手伝うか」を判断するようにしています。うれしいのは利用者がフレンドリーに迎え入れてくれたこと。未経験で不安もありましたが、「中垣さんがいると楽しい」と言ってもらえ、利用者を支える仕事ですが、同時に利用者に支えられているとも感じます

パティシエ時代はもくもくと作業することが多く、これほど多くの人たちと話すことはありませんでした。転職した初日は大勢の方との会話に戸惑ったりもしたのですが、利用者の方々が積極的に話しかけてくれたので助けられました。おかげでコミュニケーション力が向上したのではないかなと感じています。未経験から転職してきて1年が経ちましたが、今後は専門的な知識も学び、同時に利用者との関わりも大切にしながらより質の高い支援を行っていきたいと思います。

東京都同胞援護会のここが好き!

障害者施設だけでなく、特養や保育所など、さまざまな分野のさまざまな施設があります。先輩たちは経験豊富で気さくに話せる方ばかり。活気のある職場です。(中垣さん)

企業研究のポイント

<平向さん>
企業研究はマイナビのサイトやホームページを参考にすると思いますが、文字情報だけではわからないことがあるので、施設やオフィスを見学できる機会があれば、できるだけ足を運ぶと良いでしょう。施設であれば利用者や職員の笑顔だったり言葉づかいだったり、リアルな雰囲気がわかり、得られる情報量が違ってきます。

<野島さん>
実際に働いている先輩の話を直接聞いてみることが大事だと思います。私も当法人で働いていた大学の先輩に職場の雰囲気やリアルな仕事の感想を聞き、働くイメージが湧きました。また、当法人は見学ができますが、職場の雰囲気を直接見ておくと、働き始めたときにイメージとのかい離がないと思います。

<中垣さん>
まずはその企業に自分が入ったことを想像してみて、働いている姿を想像できる環境かどうかが大事だと思います。その想像の精度を上げるためにも、実際に現場で働いている人の話や見学などを通して聞いてみたり、パンフレットや動画から幅広く情報を集めたりして、取り組むのが良いと思います。

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人と人のつながりを感じながら働けることが福祉の仕事の魅力。福祉業界に興味がある方は、施設見学などを通じて実際の雰囲気を感じてみるのが良いだろう。

マイナビ編集部から

戦後、引揚者や戦災者への社会福祉事業を行うため、全国に支部が置かれた同胞援護会。1951年に各支部が独立し、社会福祉法人として今日まで福祉事業を行っている。東京都同胞援護会もその一つであり、高齢者・障害者・児童・女性を対象に特養をはじめとしたさまざまな事業を展開する。

事業の種類が多いことは職員の活躍の場が広いことを意味する。高齢者施設から障害者施設へ、障害者施設から保育所へ、ジャンルを越えて異動ができ、各種手当を除いて異動に伴う給与体系の変更もなく、キャリアアップ・キャリアチェンジが叶う。また、法人内副業制度があることから、本来の仕事が休みのときに副業としてほかの事業所を手伝うことも可能だという。

研修の豊富さも同法人の特徴だ。ビジネスマナーや法人について学ぶ入職前研修をはじめ、入職後には業務に関する基礎研修やフォローアップ研修、階層別研修があり、課題別の研修や他団体の研修も自由に受けられる。そのため、上記の記事の中垣さん同様、福祉のバックグラウンドなく入職し、活躍している職員も多い。

現理事長が掲げるモットーは「人を大切にする」というシンプルなものだ。シンプルだが奥が深いともいえる。そこには、まずは自分を大切にして笑顔の輪を利用者や家族、地域社会へ広げる相互尊重という意味もある。今回の取材を通じ、こうしたシンプルな土台が福祉の質につながっているのだと感じた。

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「人を大切にする」という考え方は、雇用条件・労働条件の充実にもつながる。同法人では123日以上の年間休日の他、GLTDやDCなどの福利厚生が整えられている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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