最終更新日:2025/6/1

日新工業(株)

業種

  • 自動車・自動車部品
  • 輸送用機器(船舶・航空・宇宙関連など)
  • 金属製品

基本情報

本社
神奈川県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

人と人のつながりを密にして初めて、未来の技術は形作られる

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中堅社員&新卒2人が見た日新工業の技術力

多品種少量生産をコンセプトに、自動車などの部品の開発製造を担う日新工業では生産工程を管轄する技術部がものづくりの鍵を握っている。入社9年目の先輩と2人の新人の座談会を通して同部の役割を浮き彫りにする。

A.H.さん(文中:A先輩)
技術1G
工学部機械工学科卒
2015年入社

N.H.さん(文中:Nさん)
技術2G
工学部機械工学科卒
2023年入社

M.M.さん(文中:Mさん)
技術2G
工学部機械工学科卒
2023年入社

実践的なインターンシップを通して、業務の理解を深めていく

【A先輩】私は技術者の立場からインターンシップの講師役を務めています。2023年入社した2人とはそのインターンシップで出会うことができました。まずは当社を選んだきっかけについて教えてください。

【Mさん】最初から自動車業界を志望していました。デジタルよりもアナログに近い技術の方が好きなので、ガソリンエンジンに携わりたいと思っていたところ出会ったのが当社。エキゾーストシステムを手掛けているだけに、まさに私の希望していた世界だと入社を決めました。既存技術を土台にしながらガソリンエンジンの次へと果敢に進む姿勢にも大きく共感しました。

【Nさん】私も機械工学専攻ですが、Mくんと違って「機械と言えば自動車関係かな?」ぐらいの気持ちで就職活動をしていました。当社に関して魅かれたのは福利厚生が整っている点に尽きます。社員寮が工場から徒歩数分の距離にあり、2年間は家賃無料と聞いて、大学から一人暮らしをしていた身にとっては、非常に心強く感じました。

【A先輩】インターンシップに関してはどんな印象を持ちましたか? 一昨年から開催しているのですが、技術部先輩を交えたグループワークで工程設計を学ぶプログラムを組んでいます。

【Mさん】私はインターンシップ方式の選考に参加したのですが、必死で考えたアイディアに対して、A先輩たちが丁寧に図面化してくださいました。学校で習っていない技術も多く、緊張しっぱなしだった私をやさしくサポートしてもらえたのも強く印象に残っています。

【Nさん】確かに学生レベルでは難しいことが多かったのですが、自分なりにどういう形が実現できるか、試行錯誤できたのは貴重な時間となりました。インターンシップを通して当社がどんなものを作っているのかが見えたのも大きな収穫でしたね。

【A先輩】講師側の立場としては、専門用語をかみ砕いて話すのを心がけています。2人は機械科出身なので基礎がありましたが、文系も含めた全く違う学科の出身者を受け入れているので、より“わかりやすく”を意識しています。

【Mさん】ちなみにA先輩はどうして日新工業に進んだのですか?

【A先輩】大学の研究室が当社と共同研究していたのがきっかけ。学部学科不問でさまざまな学生を受け入れる一方、私のような事業に直結する分野を専攻していた人間にも多くの活躍の場が広がっています。

先輩から一言

「NさんとMさんは、一人でため込むことなく、周囲の人と対話して課題解決しているのが素晴らしいと思います」とA先輩は新人2名のコミュニケーション力を評価する。

1年目からものづくりの最前線で挑戦を重ねる

【A先輩】4月からは3か月間ほどの新人研修を受けた後、二人は私の隣のグループに配属されました。1年目の前半ではそれぞれオフィス系と現場系の仕事に分かれているそうですね。

【Nさん】私は新製品を生産するにあたって、オフィスで構想を練り上げる仕事に携わってきました。自動車会社の依頼を受け、どういう工程がふさわしいのかを組み立てていくのですが、ベテランの領域の仕事ではないかと、最初は戸惑ってばかりでした。

【Mさん】現場チームに配属された私は、お客さまが作った図面、Nさんの部署で作った構想などをもとに、生産現場に落とし込んでいく仕事に携わっています。治具の製造や調整をすることが多いのですが、機械工学出身の私も知らないことだらけ。それでもチーム内の先輩と現場のエンジニアのみなさんがやさしく支えてくれたおかげで、少しずつ成長することができました。

【A先輩】ちなみに2人の部署では大型トラックの製品を担当していることもあり、オフィスと現場で作業を分担しています。一方、小型トラックの後処理装置を手掛けている私の場合、技術部にかかわる領域は基本的には1人で丸ごと手掛けています。いずれ2人も単独で行動できるように腕を磨いているところでしょうが、短期間ながらさまざまな仕事にチャレンジしてきたようですね。

【Nさん】ある治具の設計にかかわったのですが、最初はどうやって作るのかもわからず、試行錯誤する時間が続きました。周囲のみなさんに質問をしながら、何とか形にしたときはものづくりが楽しいという感覚を覚えました。クルマに詳しくないまま入社している私でも、仕事で役に立つアイディアが出せるのだと自信を持った一件となりました。

【Mさん】あるパイプを製造するにあたって不具合が生じているのが判明したのですが、その改善のための治具の製作を私が任されました。似ている治具をひたすら現場から探し出し、過去のデータなどを何度も確認していくことで何とか治具は完成。ものづくりの醍醐味を体感することができました。

【A先輩】確かにものづくりは難しくもあり、面白くもあるものです。お客さまの要求レベルが厳しくなったのを受けて、今までは許された多少のズレがNGとなり、従来とは異なるやり方を編み出さなくてはならないといった場面を何度も経験しています。そこを工夫して乗り越えていくのが面白いんですよね。

先輩から一言

Nさんの周りは必ずしも機械系だけが活躍しているわけではないという。「文系出身でも大丈夫。しっかりとサポートしますので、ものづくりに興味があれば挑戦してください」

最新の自動車技術を世に送り出すものづくりの“準備”をするのが我々の役割

【A先輩】仕事のやりがいは、どんなところに感じていますか?

【Nさん】自分で設計した工程が本当に現場で反映されている様子を見ると、大きな達成感が得られます。また、事務方の仕事は製造の入口ですので、ここでミスが発生すると取り返しのつかない事態を招きかねません。だからこそ無事に形になったときの喜びが大きいのだと思います。

【Mさん】治具を作って現場に導入した後、「使いやすい」と喜んでくださる姿を見るのはモチベーションとなりました。本来ならばかかわったクルマが街を走っている様子を見るのが一番のやりがいでしょうが、私たちが作った部品が搭載されるのは数年後のこと。その喜びを感じるのは少し先ですね。

【A先輩】9年のキャリアがある私は、街で見かけるクルマに何台かかかわってきました。トラックに搭載されている部品は外から見えるだけに、世の中に貢献できているとの実感が得られます。当社の場合、培ってきた技術を応用してEV化への貢献、他産業への進出などにも積極的ですから、よりいっそう社会貢献できる場面が増えていくでしょうね。そうしたところにかかわっていくためにも、2人はどんな目標を掲げていますか?

【Nさん】次はMさんと立場を交換して現場を見ていくことになります。ここでしっかりと経験を積んだ後は、A先輩のようになりたいです。製品や治具などの深い知識を駆使して、構想を深く練り上げ、最後までものづくりを単独で進めていく――A先輩をはじめとする先輩たちの姿は大きな刺激になります。

【Mさん】現状では困ったときに助けられてばかり。将来的にはかかわる人たちを助けられる存在に成長するべく、知識や経験に磨きをかけていきたいですね。

【A先輩】学生のみなさんにとって技術部というと、イメージがわきにくい部署だと思います。今回の私たちの話を通して、自分たちでものを作るのではなく、ものを作るための準備をする仕事だというのが、おわかりいただけたかと思います。机上での作業もありますが、現場に立って「このやり方の方がいいのでは?」と関係者と話し込む場面も多い仕事でもあります。生産現場には老若男女はもとより、外国籍の従業員も活躍していますから、技術部ではコミュニケーション力が重要な意味を持つというのは覚えておいてほしいですね。

先輩から一言

今回登場した3人は全員が社員寮に入寮。A先輩を挟んで、3人の部屋が並んでいる。「クルマの貸し借りをするなど、プライベートでも仲良くさせてもらっています」(Mさん)。

企業研究のポイント

当社では自動車部品の中でも、トラック部品を主に取り扱っており、パイプ類の開発製造を強みとして多様なものづくりを展開しています。ガソリン車からEV/FCV車へとシフトしている昨今も果敢に新境地を開拓するべく、バッテリーカバーの新規受注やFCV用冷却パイプにも活動範囲を広げており、来るべき新時代にも柔軟に対応しています。

何もないところから世の中に存在しないものを形にしていく――最先端技術にかかわる当社では、そんなスタイルのものづくりを得意としています。1人だけで考え込んでも新しい何かは形にはなりません。設計者、製造、品質管理などさまざまな役割を担う人たちとかかわりながら、あるべき形を探っていくことになります。技術部メンバーに登場してもらい、技術者はものづくりの中心にいることがお分かりいただけたと思います。

物事を深掘りして追求できる人、学ぶことに貪欲な人であれば、どの業界でも、仕事をしながら大きく成長を遂げられるはずです。例えば、当社の技術部では、機械系のみならず、文系も含めた他学部他学科の人材にも扉を開放しており、人と技術を橋渡しできる力があれば、未経験からのチャレンジでも可能性が広がります。学生のみなさんは自分の将来に向けて試行錯誤していると思いますが、将来の自分がどうなりたいのかを明確に持って挑戦を重ねていけば、自分に合った企業と巡り合うことが出来ると思います。
<M部長/Aチーフ>

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技術部では、様々な学部学科の先輩社員が活躍している。ものづくりへの興味、コミュニケーション力、学ぶ意思などを兼ね備えているなど、それぞれの強みを生かしている。

マイナビ編集部から

日新工業では長年にわたって自動車部品を軸に、建機や産業機器部品なども含めた研究開発、製造を手がけてきた。お客さま個別のニーズにきめ細かく応える“多品種少量生産”に対応してきたことが、今日の信頼の土台を形作ってきたという。

従業員数720名規模と中小企業では比較的人数がいる会社ではあるが、部署間の横の連携がスムーズで、小回りの利く開発を進めている。実際、社員たちの話からもコミュニケーションが良好で、困ったときには先回りして助けてくれる人がそろっているのが伝わってきた。チーム力、団結力といったところも同社の強みだといえるだろう。

働きやすい環境づくりにも力を注いでおり、9連休を年間3回設定するなど、プライベートを思い切り楽しめるチャンスがある。取材対象の3人が入居していた独身寮は、2年間は家賃無料で、それ以降も年次に応じて料金が発生するが最大でも寮費は月7000円。生活面でもがっちりとサポートしているから、社員たちも安心して自己研鑽に励むことができるのだろう。

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若手にもどんどんチャレンジさせる方針で、記事中に登場したA先輩は3年目で大型設備の導入にかかわった。成長できるチャンスが多々存在する会社である。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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