北海道富良野で開拓以来121年(創業1904年)続く酪農場。
右肩上がりの生産量と低疾病率を両立し続け、今では年間乳量10,000トン超を誇る大規模牧場へと成長。
酪農業界に大きな打撃を与えている円安・輸入飼料価格高騰などの外部要因も、約700haの農地面積を自社で所有し飼料を自給することでその影響を極小化し、昨年夏には第二牧場「麓郷ファーム」を建設し生産の安定化を図るなど、逆境の酪農業界においても先行投資を継続し、常に先手を打った経営を行っている。
徹底した飼育法のこだわりで農場HACCP(生産される畜産物の安全性の確保及び生産性の向上を図るためのもの)を酪農部門において国内第一号で取得したことに加え、「持続可能な農業」のために生産者が取り組むことをまとめた基準をクリアし「JGAP認証農場」の認定を受けるなど、外部機関からは量だけでなく質の面でも評価も高い。
2015年には生乳の自主販売を開始し、現在は「北海道富良野牛乳」を関西圏を中心に販売。同商品は大阪名物「りくろーおじさんの店」の原材料として100%当社の生乳が使われているなどメーカーからの評価も高い。
また2024年3月には「おなかにやさしい牛乳」といわれるA2ミルクを徹底した個体管理、生産管理により商品化を実現し「日本A2協会牛乳」として販売を開始し、発売後1年弱で全国約1,500店舗まで販売を拡大し、現在も取扱店舗を増やしている。
後継者不足のなか、離農が相次ぎ、国内の需要を満たせなくなってしまった酪農業界において、成長支援制度を導入、幅広い知識と経験が必要な酪農の技術伝達に革新的な手法を用いて、若手の育成にあたり、国際競争力を持った日本酪農の新時代を切り開く。
生産だけでなく富良野東部地域を「酪農と地域資源の未来、日本農業の未来を作り出す場所」とし、酪農業界や地域の課題解決モデルを具現化する「富良野未来開拓村」の設立も目標の2030年に向けて着々と進行しており、多くの民間企業、大学、行政との連携事業や事業開発を進めている。