最終更新日:2025/6/28

(株)八光殿

業種

  • 冠婚葬祭
  • 専門店(その他小売)
  • サービス(その他)
  • 専門店(メガネ・貴金属・ジュエリー)
  • 生命保険

基本情報

本社
大阪府

取材情報

経営者の視点

人財こそが最大の強み。全員がベクトルを合わせ、心を尽くしたサービスを展開

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幅広い事業活動で地域に貢献する葬祭サービス企業

葬儀のプロデュースだけにとらわれない幅広いサービスで、地域の人たちとのつながりを大切に育む(株)八光殿。今回は、同社をリードする西川社長に、事業にかける想いや強みについてインタビューしてきました!

代表取締役社長/西川 正章(写真中央)

西川社長が変わらぬ信念と語る「ES(社内顧客満足)があってCS(顧客満足)がある」 その真意とは?

当社の始まりは、初代社長が家業として営んでいた葬儀屋で、1947年に同業他社と合併し、中河内葬祭として創立。それより、葬祭サービス企業として、地域の方々にとって真に必要なサービスを提供し、着実に成長を続けてきました。

昔は自宅で葬儀を執り行う自宅葬が主流でしたが、1980年代になると葬儀会館で行う会館葬が増え、当社においても、中河内葬祭という社名より、会館名である「八光殿」のほうが広く知られるようになりました。そして、ライフスタイルの劇的な変化や、儀礼文化や葬儀に対する価値観の多様化も追い風となり、2012年、「(株)八光殿」を設立。葬祭サービスを基本に、生前から葬儀、葬儀後の法事・法要等アフターサービスまで、幅広いサービスをトータルで提供する葬祭サービス企業として新たなスタートを切りました。

家業として事業を営んでいた頃から変わらず守り続けているのは、ともに働いてくれる「人」を大切にすること。私は、今までの経営者が全社員を大切にする姿を間近で見てきました。葬祭業というのは、誰もが憧れる華やかな仕事ではありませんが、誰にとっても欠かせない本当に必要とされる仕事です。仕事に誇りを持ちながら、地域の皆様から信頼される会社となるべく共に働いている社員だからこそ、彼らのことをを大切に考えるのは必然だったのです。

そんな社員たちに歩むべき道を明確に示し、より一層心を尽くしたサービスにつなげるため、当社が大切にする信条や行動指針をまとめた“クレド”を作成することにしました。クレドには、ホスピタリティ・マインドや社員のこころのあり方、ありたい姿などを詳細に記し、ES(社内顧客満足)があってCS(顧客満足)があるという信念を見える形で示しています。企業というのは、全社員がベクトルを合わせてありたい姿を求め続けることが大切で、そうして成長していくもの。当社も、クレドを浸透し続けることで社員の間に統一した価値や基準、そして判断軸が生まれ、組織としての一体感も高まり、これまでより一段高いレベルに成長できたと実感しております。

そして当社は2022年で創立10年。中河内葬祭創立から2022年で創立75年を迎えました。これまで当社が創り上げてきた考え方を引き続き大切に、「しあわせ社会の創造」を目指していきたいと考えています。

西川社長からのメッセージと、活動紹介

どんなときも、「ありがとう」という言葉を大切にしてください。感謝の気持ちを伝えることでコミュニケーションが増え、みんなが幸せになれると私は信じています。(西川)

当社の価値や評価は、現場の最前線で活躍する一人ひとりの対応で決まる

当社が大切にしているのは「人」ですが、当社の強みも「人」。誇りを持ち、地域の方々から信頼されるよう仕事に取り組む社員は、何物にも代えがたい財産だと思っています。

当社の葬祭サービスでは、フューネラルディレクターと呼ばれる各担当者が、パートナーの社員と協力して故人様やご家族様のお気持ちに寄り添い、心に残る何かを形にして表すようにしています。たとえば、故人様がお好きだった料理やお酒を用意してお供えしたり、お誕生日が近ければバースデーケーキを手配してお供えして、その後みなさんで召し上がっていただいたり……。仕事で音楽に携わっていらした方には、参列者である同僚の皆様にお願いし、美しい演奏でお見送りをしていただいたこともありました。

現場の最前線に立つ社員は当社の代表であり、当社の価値や評価は社員の対応で決まります。葬儀の時に、「ありがとうございます」という感謝のお言葉をいただくだけでなく、事後アンケートのフリースペースに、誰がどう寄り添ってくれたのか、どう心を動かされたのか、丁寧に書き記してくださるご家族様も多く、それこそが当社への評価であり、当社の価値だと思っています。そうして、リピーターになってくださったり、ご指名をいただいたりすると、社員は前回より今回、今回より次回と、より良いサービスを追求するようになります。ご家族様と社員の間でそうした良い循環が生まれていることもうれしい限りです。

こうしたおもてなしの心は、対外的にも高く評価されており、経済産業省創設「おもてなし規格認定2019」登録認定や、葬祭サービス安心度調査18年連続最高評価「トリプルA」認定、日本儀礼文化調査協会JECIA「五つ星格付葬儀会社」認定、日本CSホスピタリティ協会「CS認定企業」などを取得しています。

西川社長からのメッセージと、活動紹介

「企業理念」や「社員のありたい姿」を共有するために作られた当社のクレド。全社員が一丸となって同じ方向を向くことで組織としての一体感が生まれています。

事業エリアを拡大し、より広い地域に貢献しながら、儀礼文化も継承していく

各会館で行われる年に一度の「大感謝祭・人形供養祭」をはじめ、「会館見学会」や「終活講座」など、セミナーやイベントも積極的に行い、年間1万人以上の方々にご参加いただいています。また、道路の一定区間の清掃や美化活動を継続的に行うアドプトロード活動や高齢者の見守り活動、寄付金活動、地域防犯(夜警)活動など、さまざまな活動への参加・協力を通して、地域貢献にも努めています。

災害時の協力も惜しまず、1995年の阪神・淡路大震災への協力や、2011年の東日本大震災の際には、延べ130人の社員を現地に派遣し、棺の組立や納棺などを行いました。この活動を通して、地域防災力を充実させる必要性を改めて実感し、八尾市と協力して、防災協力事業所認定制度を確立。現在は、当社のほかにガソリンスタンドやコンビニ、段ボール会社など、約200社が登録しています。

今後は、本当に必要とされる地域密着型のサービスはそのままに、対象エリアをさらに拡大することで、より広く、社会に貢献していきたいと考えています。そしてもう一つ、葬儀の合理化や簡素化など、時代のニーズに合わせたサービスの追求も欠かせないことですが、日本が古くから大切にしてきた葬送儀礼文化を守り伝えていくことも私たちの使命だと思っています。縁をつくり、広げ、強める―――その繰り返しの中で、時流に沿ったサービスと儀礼文化の継承を実現していくつもりです。

西川社長からのメッセージと、活動紹介

八尾河内音頭まつりにも毎年参加。2017年には松村会長が実行委員長となり、「世界最大の盆踊りLangest Bon Dance」のギネス世界記録に挑戦し、無事記録を達成しました。

企業研究のポイント

学生時代に得られる情報はごくわずか。ですから、あまり業界を絞り込みすぎず、できるだけ幅広い業界・業種を知ることが大切だと思います。その中で、何か感じるものやピンとくる企業があれば、さらに深く企業研究を進めてください。

そのためには、いろいろな会社のインターンシップに参加するのがお勧めです。当社でもインターンシップを開催していますが、目的は、皆さんに当社の仕事を知ってもらうことだけではありません。実は、インターンシップを通して、「この人と働きたい」と思えるような先輩と出会ってほしいと思っています。そういう人が見つかれば、その会社を志望する大きな理由になりますし、その後もスムーズに進むのではないでしょうか。

このコロナ禍で勉学と企業研究の同時進行で大変だとは思いますが、自ら進んで友人に連絡をするなど、人との縁をつないでおくことも忘れないでください。人の縁というのは放っておくと薄れていくものです。ですから、縁をつなぎ、守る努力も大切にしてほしいと思います。(西川)

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一番大切なのは人間力。旅行や部活、バイト経験など様々なことを経験することが仕事をするうえで必ず役に立ちます。(西川)

マイナビ編集部から

「もっと一緒にいたかった」「感謝の気持ちをきちんと伝えてお別れしたい」――おくるひとである遺族・参列者と、おくられるひとである故人の切なる想い。そんな双方の想いを形にし、心に残る感動葬儀を提案している(株)八光殿。創立当初より、不易流行を考えながら葬送儀礼文化を正しく伝え、質の高い葬儀・仏事サービスを展開。地域からの信頼も厚く、年間施行数は約2,200件を誇っている。

同社では、「働く人が幸せでなければお客様に幸せは提供できない」という信念のもと、従業員の幸福を追求。クレドを作成し、皆が心を一つにして働ける環境を整えているのもそのためだ。そうした企業は業界の中でも珍しく、「八光殿で働きたいからこの業界を選んだ」という学生も多いという。一般的に、葬祭サービスは顧客が悲しみの状態にあるというマイナスからのスタートで、そこから葬儀終了までの短時間で感動のレベルにまで引き上げるのは難しい。西川社長曰く、「究極のサービス業」だ。だからこそ、やりがいがあり、それにチャレンジし続けることで成長もできるのだろう。

取材では、そうした環境で働く「人」こそが自社の強みだと西川社長は語っていたが、もちろん、社長自身も同社で働く「人」の一人。業界に先駆けてクレドを導入したり、地域貢献活動や災害支援活動にも積極的に取り組むなど、事業と社会に対する社長本人の真摯な姿勢も同社の強みであると実感した取材だった。

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創立76年の同社。本社も一新し、今後も会館を順次オープン予定。長年培ってきた実績やノウハウを生かしさらなる発展を目指す。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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