最終更新日:2025/6/4

渡辺農事(株)

業種

  • 農林・水産
  • 専門店(その他小売)

基本情報

本社
千葉県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

新品種の開発を通して、生産者の皆様の課題を解決し、日本の食卓を支える仕事!

  • 生物・農学系 専攻の先輩

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入社1年目から新品種の開発に携わる研究・技術職の本音!

100年近い歴史を誇り、生産者や流通業者、消費者の満足度アップを目指し、新品種の開発に挑み続けている「渡辺農事」。老舗種苗メーカーの最前線で活躍する、若手たちの仕事ぶりや職場の魅力などを紹介します。

★牧 尚澄さん(写真右)
 2023年入社
 農学部卒

★高橋 賢多さん(写真左)
 2022年入社
 農学研究科農学専攻修了

自分が育てた作物が成長していくのが楽しい!生産者の皆様から知見を得られるのも魅力

大学時代は、鳥取砂丘の砂を培土として活用し、食用ほおずきを栽培する研究に携わっていました。就職活動では、学生時代の経験を生かせる植物関連の仕事に注目。そんななか、老舗の種苗メーカーである当社を見つけました。入社の決め手は、若手のうちからブリーダー(研究職)として活躍できる会社だったから。ネギの「清輝」やニンジンの「べによし」など、話題となる新品種を手がけた実績がある点も、決め手となりました。

入社後は、半年間にわたる新人研修に参加。ジョブローテーションを通してブリーダーのほか、営業や品質管理、園芸センターでの販売などを経験し、事業全体への理解を深めていきました。ブリーダーが手がけた新品種が、商品としてどのように流通していくのかを学べたことが大きな収穫です。

ブリーダーとして岩井研究農場に配属されてからは、ネギとニンジンの新品種の開発に携わっています。私たちの仕事は、消費者の声や生産者の課題に耳を傾けるところからスタート。大きさや色味、おいしさ、耐病性など、さまざまな点を考慮して交配を行い、種まきや育成、収穫を繰り返しながら、理想へと近づけていきます。一つの品種を完成させるまでに10年以上かかる、息の長い仕事。入社2年目の今は、ズッキーニとオクラも担当しており、私が主体となり種まきや育成、収穫に携わっています。

自然相手の仕事なので、天候や病害虫の影響を受けやすいのが苦労するところ。例えば、農薬散布のタイミングを間違えると、せっかく育てた作物が病害虫にやられてしまうこともあります。ただ、自分が手をかけた作物が日に日に成長していく様子を見ることが、楽しくて仕方ありません。また、私たちが手がけているのは、まだ世の中にないモノを生み出す仕事。自分が開発した新品種が、将来スーパーの店頭に並んでいるのを想像するだけで、とてもワクワクします。

入社して感じた大きなギャップは、生産者の皆様と直接コミュニケーションを取れる機会があることです。市場調査の一環で、多いときには月1、2回のペースで産地を訪れ、リアルな声を吸い上げることができるのが特徴。研究室にこもりっきりの日々ではなく、生産者の皆様からさまざまな知識を学び、いろいろな価値観に触れられるのも、この仕事の魅力だと感じています。

〈牧 尚澄さん〉

先輩社員たちの横顔

ネギやニンジン、ズッキーニ、オクラの新品種を手がけている牧さん。これまでは種まきや栽培、収穫が中心だったものの、入社2年目を迎えて今後は交配にも挑戦していく。

早くから担当品目を任され、新品種開発の上流からトータルで携われることがやりがい!

実家が農業を営んでいることもあり、大学と大学院では農業について学びました。大学院時代の研究テーマは、小麦の収穫量を増やすための品種改良。世界的な小麦不足の解消につながる研究ということもあり、やりがいは大きかったです。種苗業界に絞って就職活動を進めるなか、一番魅力を感じたのが当社。生産者や流通業者、消費者、すべての立場の方々をハッピーにする農業ビジネスを展開していた点に惹かれました。中小規模の会社ながら多品目を手がけており、いろいろな経験を積める点も、志望理由の一つです。

入社以来、私はキャベツやレタス、ダイコンの新品種の開発を担当しています。新人時代は、先輩の指導のもとで交配から種まき、育成、収穫までを経験。また、できあがった作物の品質や病害虫の有無などに関する調査にも携わりました。入社3年目の今は、交配計画の立案も任されるように。早くから担当品目を任され、開発の上流工程からトータルで関われるのが魅力です。多くの知識やスキルを吸収し、スピーディに成長できました。

現在、私が取り組んでいるのは、あらゆる気候に耐えられる品種の開発です。近年は、気候変動の影響で農作物がダメージを受けるリスクが高まっています。そこで、どんな気候であってもコンスタントに収穫できる品種の開発に注力。生産者の皆様の安定収入につながるだけでなく、日本の食卓を支えることができるので、大きな働きがいを感じています。

少子高齢化で農業人口が減るなか、生産者の皆様が育てやすい品種や収穫しやすい品種を開発することも大きなテーマです。近年は農業も機械化が進んでおり、機械で収穫しやすいサイズに対するニーズが高まっています。生産者の皆様の負担軽減を実現する新品種の開発は、農業の存続や発展にもつながっていると言えるでしょう。

新品種の開発には、長い時間がかかります。多くの育種素材、系統からどれとどれを交配させるかを決めるのはそう簡単ではありません。しかも、交配から種まき、育成、収穫、調査までの一連の流れを、何度も繰り返していく仕事。すぐに結果が出るわけではないので仕事は決して楽ではありませんが、ゼロからイチを生み出す仕事に携われていることが私の原動力となっています。

〈高橋 賢多さん〉

先輩社員たちの横顔

入社以来、高橋さんが担当しているのはキャベツやレタス、ダイコン。交配計画の立案から携わり、気候変動に負けない新品種の開発という、ホットなテーマに挑んでいる。

周囲の手厚いサポートのもと、失敗を恐れず挑戦できる環境!若手が安心して働ける

当社の魅力は、創業から100年余培ってきた安定基盤のうえにあぐらをかくことなく、常に新しいチャレンジを続けているところです。近年は、東南アジア向けの新品種の開発に注力。国によって異なるニーズを学べるのがおもしろいです。

大学時代は栽培に関する研究をしていた私にとって、新品種の開発はまったく未知の世界でした。けれども、当社には面倒見のいい先輩が揃っており、こちらから声をかけなくても手を差し伸べてもらえるような環境。おかげで、安心してキャリアをスタートできました。

いよいよ交配のシーズンを迎え、これから交配で使用する“新系統”の選定に挑戦する予定です。まだまだ時間がかかりますが、今後の目標は交配を成功させて、新品種を少しでも早く市場に流通させること。スーパーの店頭に並ぶようなネギやニンジン、ズッキーニ、オクラを手がけることが、私のモチベーションの源になっています。

〈牧 尚澄さん〉

社歴や経験に関係なく、若手のうちから責任の大きな仕事に携われる当社。しかも、任せたら任せっぱなしではなく、経験豊富な先輩たちが的確にアドバイスをくれるので、失敗を恐れることなく新しい挑戦に挑めます。交配についての考え方や病害虫が出てしまったときの対処法など、今でも先輩たちから多くのことを学び吸収しています。年次の壁がなく、質問しやすい雰囲気も、当社の魅力だと言えるでしょう。

また、当社は仕事とプライベートを両立しやすい環境です。残業は、月平均20時間と少なめ。仕事後も、自分の時間を大切にできます。有給休暇も取得しやすく、4連休を取得して沖縄旅行を楽しんだこともありました。男女ともに育休取得実績があり、ライフステージが変化しても安心して仕事を続けられるのもポイント。働きがいだけでなく、働きやすさも手に入れることができる職場です。

気候変動に負けないキャベツやレタス、ダイコンの新品種を完成させることが、私の目標。そうすることで、多くの生産者の皆様に貢献していきたいと考えています。農作物の安定供給や適正価格の維持につながり、日本の食卓を支える一翼も担える仕事なので、少しでも早く新品種の開発を成功させたいですね。

〈高橋 賢多さん〉

先輩社員たちの横顔

「若手のうちから活躍できるのは、周囲の手厚いサポート体制のおかげ」と語る先輩たち。働きやすい環境のもと着実にできることを増やし、スピーディに成長を遂げている。

企業研究のポイント

「企業研究を始める際は、まずやりたいことや好きなことを明確にしましょう。それがなかなか見つからない方は、学生時代に学んだことを生かせる仕事を軸にしてもいいかもしれません。また、安心して長く働ける会社を見つけるためには、待遇面や休日・休暇制度、福利厚生もしっかりチェックするようにしてください。社員と直接話せる機会があれば、『自分がしたいことがどこまで実現できる会社なのか』『学生時代にやっておいたほうがいいことは何か』などを、聞いてみるといいと思います。当社の企業研究をする際は、ぜひ研究開発の設備に注目してもらいたいです。惜しみなく設備投資を行っているので、とても働きやすいと思いますよ」〈牧さん〉

「実際に自分がやったことなのですが、興味があること、できること、やってみたいことを深掘りしていけば、きっと目指すべき方向性が見えてくると思います。私はそうして種苗業界に絞り込み、その後は企業イベントに積極的に参加して業界の情報を集めました。業界理解を深めるうえで、業界新聞も役に立ったと思っています。当社の企業研究をするのであれば、ぜひインターンシップに参加してください。私たちの職場である岩井研究農場に足を運び、多彩な装置や器具が揃っている様子を目にすれば、ストレスなく研究開発にあたれる職場だということがよくわかると思います」〈高橋さん〉

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幅広い年代が活躍しており、年次の壁がなくコミュニケーションが取りやすいのが特徴。また、入社1年目から新品種の開発に携われるなど、若手のうちから活躍できる。

マイナビ編集部から

1928年に創業し、100年近い歴史を刻んできた渡辺農事。「種子こそ農業の基本である」というスローガンを掲げ、メイン事業として野菜の品種改良を手がけている。社会のニーズや生産者の課題に合わせて、新しい品種を多数開発。実は、業界のスタンダードになった品種も少なくない。

20~30年ほど前からグローバルに事業を展開しているのも、大きな特徴だ。同社が開発した新品種は、アジアを中心に世界の農業や食を支えている。少子高齢化で日本市場が縮小傾向にあるなか、今後は海外展開を加速させていくという。

同社には、多彩な活躍のフィールドが用意されている。今回取材した先輩のように、新品種を創り出す仕事のほか、開発した品種の種子を生産する仕事もある。また、営業職は新品種の種子を野菜産地・生産法人・種苗店・JAなどへ販売する仕事。新しい品種を日本全国そして世界に広めていく役割を担うので、大きなやりがいを味わえるだろう。そのほか、エンドユーザー向けの直営小売販売店を運営している同社。園芸センターの販売職として、生産者の皆様だけでなく、家庭菜園を楽しむお客さまと触れ合うこともできる。

また、今回の取材を通してわかったのは、若手のうちからチャンスをもらえる職場だということ。農業に興味があり、早くから責任の大きな仕事に携わって、スピーディに成長したい方は、ぜひ同社の企業研究を深めてもらいたい。

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少数精鋭の会社ながら、葉物や根菜など10品目の野菜の品種改良を手がけているのが特徴。同社が開発した新品種は、日本だけでなく、世界の農業の発展にも役立っている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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