アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業

大学の国際私法のゼミでは、論文の作成やディベートなどを通して、法律を学ぶ奥深さを感じていました。就職活動では別業界を考えていた時期もありましたが、勉強をすることが好きな自分には、法律の専門知識を駆使して弁護士を支える仕事が合っていると考えパラリーガルを志しました。アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業（AMT）は日本を代表する四大事務所の一つであり、その中でも国際的な案件を多く手掛けている点に興味を抱きました。決め手は弁護士とスタッフが対等にコミュニケーションをとっている姿を見たことです。自由でフラットな気質が根付いている職場が、自発的に考えて行動したい自分とマッチすると考えました。

商業法人に関する法的な手続きを支援するパラリーガル業務に従事しています。依頼者が会社の設立、役員の変更や増資・減資などを行う場面で、会社法上必要な書類や商業法人の登記に関わる書類を作成し、法務局へ登記申請を行うことが主たる業務です。弁護士の指示に従うだけではなく、先回りして必要な書類を整えたり、手続きを確認したりといった事前の調査と準備、行動力が必要不可欠だと実感しています。新人の頃には、法務局や公証役場などへの外出、部署内での庶務作業を通して仕事と商業法人登記の基礎を学びました。2年目からは責任を持って書類作成し、弁護士や他のスタッフからの質問にもお答えする場面が増えています。

直近ではM&Aにかかわる大型プロジェクトに取り組んでいます。前例と異なることも多々あり、どうしたらよいか分からない点は、先生方にご相談しつつ、先輩方にもご指導いただき、一つひとつ調べ上げて必要とされる書類を作り上げていきました。案件を通して勉強を重ねることで、新しい知識が自分の中に蓄積され、より深く仕事に携わっていけるのが楽しいと感じています。以前は周囲の依頼に即座に応えられないこともあり悔しい思いをしていましたので、できることが増えたのは素直に嬉しいです。普通のホチキスでは綴じられない厚みの登記申請書を用意したときには、最終確認をする際に「これを私が作ったのか」と感慨深い思いになることもあります。

会社法と一口に言っても、条文が979条もある奥深いもので、日々、学ぶことの膨大さを感じています。これからも深く、広く勉強を重ね、この分野を追求していきたいです。当面の目標は、書類を完璧に用意できるようになること。私がまとめ上げた書類を先輩にご確認いただくと、まだまだ指摘を受けることもあり、力不足を感じて落ち込んでしまう日もあります。先輩方はやさしく教えてくださいますが、書類の内容や体裁を自分一人で完璧に仕上げてスムーズな対応ができるように頑張りたいです。今後は弁護士からの様々な質問に対し、先輩方のように瞬時に回答できる頼もしい存在に成長していきたいと考えています。

実は私は就職活動中にやりたいことが定まらずに、「就職浪人」の道を選択しています。パラリーガルにたどり着くまで時間はかかったものの、今、こうしてAMTで働いていて、私にとって最適で最高の環境と職種が見つけられたと思っています。やりたいことを突き詰めるのもいいですが、「自分にとって何が向いているのか？」「どういう環境にいると居心地が良いのか？」という視点で考えていくと、マッチする仕事や職場に出会いやすくなる一つの手ではないでしょうか。