最終更新日:2025/7/25

(株)後藤回漕店

業種

  • 海運
  • 物流・倉庫
  • 陸運(貨物・バス・タクシー)
  • 鉄道
  • 空輸

基本情報

本社
東京都、兵庫県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

これが、国際総合物流企業の最前線!世界とつながる業務はやりがいも十分

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輸出・輸入・経理を担う先輩たちに聞いてみた!

国際総合物流企業である後藤回漕店には、様々な分野のプロがいます。先輩たちの活躍ぶりを通して伝えたいことは、各業務の醍醐味と、見えないところで経済を支えている同社ならではの仕事の魅力です。

◆松本 龍樹さん
2022年入社/統括営業部 営業二課
大手メーカーの重量物を輸出するための港間輸送をコーディネイト。天気図を読む能力は気象予報士級。

◆公門 大輔さん
2018年入社/通関一部 通関課(通関士)
海外からの輸入貨物の通関業務を担当。遅れのない通関手続きのため、丁寧かつ細かな確認を心がける。

◆平野 真穂さん
2020年入社/経理部 経理課
海外法人の年間決算業務を通して、経理への興味が向上。さらなる知識の習得とスキルアップに励む。

風を読む、海上物流のプロフェッショナル。お客さまの荷物を安全・確実に神戸港へ(松本さん)

神戸港を拠点に、大手メーカーであるお客さまの輸出入のコーディネイトを担当しています。
輸出の場合はまずお客さまから、荷物の内容や形状、大きさの情報を得ます。エネルギー機器や産業機械等を開発・製造しているメーカーなので、500トンあるガスタービンなどを運ぶことが多く、その荷物を高砂港~神戸港まで、回漕(船による輸送)で輸送します。
重量物を載せるのはバージ(はしけ=屋根のない床だけの船)という特殊な船で、載せてからが大変です。明石海峡大橋付近で潮の流れが変わるので、毎朝天気図を読み、潮の高さをみて神戸港の載せ替えに間に合うよう予測を立てます。等圧線の間隔で海の荒れる可能性も考慮するなど、常に緊張と隣り合わせです。

500トンという大変な重量の荷物を2台出すことがありました。荷物の安定性の為真ん中に載せたい船長と、載せ替えの作業効率上、端に寄せることを希望する港側。両者の意見を汲み取り二つの荷物を対角線上に配置しました。そこから更に船上の貨物を押さえる金具の位置を船長とすり合わせたり、港を走り回り作業員に指示を出すなど困難な作業でしたが、事前準備の甲斐あって無事に積み替えができ、いつも以上の達成感がありました。

私は新卒で2011年に入社し、10年過ぎた頃メーカー物流に挑戦したく、一度会社を飛び出しました。外に出て改めて当社の魅力を実感し、再入社。部署も年齢も違う野球部の仲間とのつながりも、戻るきっかけをくれました。
野球部の活動は今も続けています。今後はこうした交流を大切にしつつ、社外も経験したからこその学びを生かし、悩んでいる人たちをサポートできる上司になれたらと考えています。また、物流のプロフェッショナルとしての意識と向上心は持ちつつ、世間の流行や面白いことにも興味を抱き続けたい。それが最終的には物流に戻ってくると思うんです。

大切にしていることは何ですか?

「運ぶだけはなく、その荷物に興味を持つ事。鋼材はどこで使われるものか?この雑貨はどの層に人気なのか?など深掘りして知る事で気づきや愛着が湧きます。」(松本さん)

荷物の種類、単価や量、出荷国はパッキングリスト通り?重箱の隅をつつく目線を忘れない(公門さん)

荷物を輸出入する際は、税関のチェックを受ける必要があります。お客さまの荷物の申告書類を作成し、税関に提出するのが通関士の役割。私は、輸入通関を担当しています。貨物は自動車部品や家具、作業服などの洋服、靴といったものが多いです。
お客さまからいただいたインボイス、パッキングリスト、その他貿易関係書類をもとに申告書類を作成するのですが、その際、貨物ごとにHSコードという10桁のコードの振り分けを行います。税関は私が提出した申請書類を確認し、3つに分類。区分1はすぐに許可、区分2は詳細な書類審査あり、区分3は通関士立ち会いのもとで貨物を入念に検査するというもの。輸出入の会社が実績のあるところなら申請書類だけで通過することが多いのですが、初めて登場する社名や見慣れないHSコードの場合は、税関から検査の連絡が入ることもあります。

税関の質問にすぐに答えることができるよう、「このHSコードでいいですか?」と申請前にお客さまにお聞きすることもあります。お客さまが「OK」と言っても、今度は税関の見解が違うことも。なぜこのコードなのかと聞かれたときに「こういう理由で」と論理的に説明できるかどうか、そこが通関士の腕の見せどころでもあるのです。
また、人間のすることですから、どこかにミスは生じるもの。輸入書類に単価×量の計算式が書かれていなかったり、書類は「Made in china」なのに、貨物を見ると「Made in korea」となっていたり。国が違えば関税率が変わることもあるので、慎重にチェックする必要があります。

最初の頃は事前確認でお客さまにたくさんの質問をして、冷たくあしらわれたこともありました。細かなことを聞かれて面倒だと思われたのでしょう。でも、そこをおろそかにしてしまうと後で手間がかかります。面倒臭がられても根気強くお伺いする事で、必要事項だと認識してくださりそれ以降はスムーズに情報共有ができるようになった時はうれしかったです。
入社8年目で通関士の資格を取ってからは5年。まだ社内では経歴の浅い方ですが、後輩も徐々に増えてきました。自分自身も学びつつ、後輩にも自信を持って指導できる先輩になりたいと思っています。

大切にしていることは何ですか?

「納期に間に合うよう税関の許可を得ることが何より大事。素早く丁寧な確認を心がけています。また情報を常にアップデートし、法律改正に備えています」(公門さん)

海外法人の決算書を一から作成。簿記の勉強では学べなかった実務を経験し、仕事の面白さを実感(平野さん)

学生時代に大きな台風がきて、まる2日間ライフラインが止まってしまったことがありました。当時私は配達のアルバイトをしていたのですが、コンビニの棚から商品がなくなるのを見て、物流の重要性を実感。この出来事が、物流業界に目を向けるきっかけになりました。その中でも当社に惹かれたのは、明るく話しやすい先輩が多かったのと、神戸の街並みに憧れていたことも大きな理由です。インターンシップで本社を訪れ、この場所に惚れて入社を決めました。

私が主に担当しているのは出納です。一言で言うと現金・預金管理ですが、経費の支払いや借入金管理、大型出費に備えての残高管理、立替金管理、各事業所の小口現金を管理している担当者のサポートなど幅広く行なっています。大学で簿記を勉強し、基礎は学んでいましたが、会社によって処理の仕方は違うので実務を経験しないとわからないことが多いですね。ほかに受取手形の管理など債券回収も任されているので、日々の業務と分けてミスのないように気をつけています。

経理の面白さをより深く実感したのは、国内、海外のグループ会社から決算資料を取り寄せ、当社のグループ全体の決算資料を作成する連結決算の仕事をまかされたときです。各社が作成した決算書を確認し、不明箇所の確認や間違いの訂正をした上で集計し直して提出。課長のサポートを受けつつ、無事にやり遂げることができてうれしかったです。日常の出納は専用のシステムを使いますが、グループ各社の決算資料を取り寄せた後、表計算ソフトに手入力していきます。手間は要しますが、一からの作成は良い経験になりました。理解できていない所が明らかになりまた一つ成長できたと感じています。
経理は幅広く、いろんな業務を任していただけるのでやりがいがあります。将来はライフスタイルが変わるかもしれませんが、長く第一線で活躍を続けたい。もっと知識を身につけて、たくさん問い合わせをしていただけるようにしたいです。問い合わせは私にとっても学ぶ機会になるんです。

大切にしていることは何ですか?

「他部署の人が経理のことで困ったときに、気軽に問い合わせができる存在でありたいですね。電話をかける際も、固い雰囲気にならないように意識しています」(平野さん)

企業研究のポイント

社会に出るということは人生の重要なターニングポイントですから、慎重に進めてほしいと思っています。
では何を中心に見極めるのかということですが、仕事内容以上に「人」ではないでしょうか。オンラインではつかみにくいので、対面イベントへの参加をお勧めします。当社の場合、3段階に分けてインターンシップを実施。ステップ1ではオンラインで会社を知っていただき、ステップ2、3は対面で体験をしていただいています。こうした機会があれば、ホームページだけでは知り得ない雰囲気、どんな人が働いているのかを確かめることができます。人は人と関わることで育つもの。企業研究の期間に、人を見る力を養っていただけたらうれしいです。

以前は「物流会社=体力勝負」のイメージがありました。今はデジタル化が進んでいますが、昔の名残りか、当社にも体育会系の社員が比較的多いです。ただ、必要なのはスポーツの経験ではなく、知らないことを自分で調べる自主性とコミュニケーション能力。お客さまはもちろん、税関職員の方、現場作業員の方、トラックのドライバーさんに至るまで様々な人と話す機会が多いため、相手の立場で物事を考え意思疎通を図れる人物が活躍できる世界です。
同じ業界でも当社と同じ考えとは限りませんので、いろんな企業のことを調べ、合うところを見つけていただけたらと思います。
(人事担当より)

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体育会系の社員も多いが、それ一色でもなく多様な人々が働いている。松本さんは「りゅうさん」と呼ばれているとか。「固い社名ですが、社員の雰囲気はまったく違いますよ」

マイナビ編集部から

2025年に創業148年目を迎えた後藤回漕店には、創業当初からのお付き合いが続く顧客も少なくない。連綿と発展を続けてこられたのは、一人ひとりの社員が真面目に取り組み、コツコツと信頼を積み重ねてきたから。各部署で活躍する先輩たちの話を通して、その営みが今も途切れることなく受け継がれていることを実感した。

歴史と伝統を守るだけでなく、時代を読み、チャレンジを続けてきた同社。重量物を引き上げることができるクレーンは、神戸港でも指折りの設備として頼りにされている。六甲には岸壁に面して立つ倉庫があり、重量貨物の引き上げも可能。充実のハードに加え、300名弱というほどよい規模感も特徴だ。部署が違ってもお互いの顔と名前がわかる距離だから、チームワークを発揮しやすい。法律を遵守しながらも杓子定規にならず、顧客の要望に柔軟に応えることができるのは、こうした風通しの良さも影響しているだろう。

50年以上前に海外に進出し、多数の現地法人を展開するほか、70以上のネットワークを使い、世界中どこにでも荷物を運べる体制を確立。2024年には海外10か所目となる法人をタイに設立し、インドでも準備を進めている。国内では倉庫を拡大し、保管・検品へと業務を広げる。物流を通して経済を発展させ、人々の生活をより豊かにしていく後藤回漕店。今後の躍進が楽しみな企業である。

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コンビニの景品のキャラグッズ、ボールペンから自転車、風力発電のプロペラ、新幹線車両まで、ありとあらゆるものを世界中へ。開発途上国のインフラ整備にも貢献している。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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