最終更新日:2025/6/6

フェニテックセミコンダクター(株)

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • 機械
  • コンピュータ・通信機器
  • 家電・AV機器
  • 自動車・自動車部品

基本情報

本社
岡山県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

ミクロの技術で、社会を拓く。若き半導体エンジニアたちの偉大なる成長の軌跡。

  • 化学系 専攻の先輩

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国内ファウンドリを舞台にモノづくりのおもしろみをとことん!

岡山県と鹿児島県に拠点を構え、グローバル市場に向けて半導体の設計・開発・製造を行うフェニテックセミコンダクター。地方都市から持続可能な社会という壮大な未来の実現をめざす若手技術者3名にインタビュー。

■金子さん(2018年入社)
製品技術部/理工学部 物質化学科卒

■加藤さん(2022年入社)
製品技術部/理工学部 機能分子・生命化学科卒

■安部さん(2021年入社)
鹿児島工場技術部/自然科学教育部 材料・応用化学専攻卒

「化学」の分野から、未知なる半導体業界へ。学びと経験の両輪で、さらなる高みを目指す。

私たち製品技術部の使命は、ひとことでいうと半導体製品の品質を確実に担保すること。高度で緻密な加工工程を経て生産され、さらに万全の特性確保が求められる半導体製品は、ささいな機械トラブルや仕様と完成品の精度のわずかな齟齬によって製品価値が大きく左右されます。とはいえ、半導体製品は非常に緻密に設計され、製品の種類や求められる仕様によってその特性も様々。材料、設計から各生産工程まですべて確認・検証しようとすると、数か月~1年がかりの大仕事になることもあります。

入社2年目の終わりに携わったプロジェクトがまさにそうでした。もともと5インチで生産していたウエハーを6インチにサイズアップするため別工場に生産拠点を移行しようとしたのですが、まったく同じプロセスを構築したにもかかわらず、完成品を確認すると同様の性能を満たしていない。工程ごとに製品の状態を確認し、どの工程にも不備・異常が見当たらないのに、最後の最後でどうしても想定の品質特性に達さないのです。「もはや打つ手なし」――。そう思いかけたとき、ふと目に留まったのが最終製品の分析器。「まさか」と思いつつ藁にもすがる思いで測定精度を調査するとまさかのまさか、そこで測定異常を発見。つまり製品自体は仕様通りの品質特性が確保されており、その確認測定だけがうまくできていなかったのです。

プロジェクトの始動からほぼ一年。思いもよらぬ結果に驚きましたが、設計・開発から量産まで一貫した半導体のファウンドリ事業を展開する当社において、最終納品まで確実に品質を担保するのが私たちエンジニアの使命。より広い視野を持って臨む大切さに気づかされるよいきっかけになりましたね。

大学時代、化学を専門に学んだ私にとって、半導体はほぼ未知の分野。それでも根気強く仕事に取り組める環境もあって着実に知識・技術を積み上げ、最近はようやく自分の仕事に自信を持てるようになってきました。そして入社4年目には念願であった「半導体製品製造技能士2級(チップ製造)」を取得。成績優秀者として「金賞」受賞も果たしました。今後も資格取得と実務の両輪で技術を磨き、周囲に頼られる存在に成長していけたらと思っています。
<金子さん>

私たちが「フェニテック」を選んだ理由。

「研究室を通じて当社を訪問した際、アットホームな雰囲気を感じ『ここなら安心して働き続けられる』と確信。入社後もその印象は変わりません」(金子さん)

1年目から製品の電気特性や新規材料の評価を担当、いずれは新製品の立ち上げに携わりたい。

私が現在、主に担当しているのは、製品が求められる基準をクリアしているかのチェックと新規材料の評価です。専用の検査機器で測定したウエハーの電気特性データをもとに分析・評価し、些細な違いも見逃さずにチェックするようにしています。今までと少しでも違う数値や傾向が見られた時には、何によって差異が生じたのかを徹底して調べ、原因を明らかにしていきます。当社の半導体の用途は多岐にわたり、スマートフォン・電子機器・車載機器など、あらゆる分野で使われています。そのため、万一にでも大きなトラブルにつながらないようにと、常に気を引き締めて慎重にチェックするようにしています。

また、わからないことがあればまず自分で調べ、その上で先輩に聞きながら一つずつ課題をクリアしています。少しずつではありますが、着実に知識を吸収できていると実感していますね。

半導体に興味を持ったのは、大学で半導体関連の研究室に所属したのがきっかけでした。非常に小さい製品であるため、些細なことで求められる特性や基準をクリアできず、繊細で難しいからこそ突き詰めるおもしろさがあると思いました。また昨今、半導体不足のニュースを聞くたびに重要性や需要の高さを改めて認識し、事業としての伸びしろも感じました。

フェニテックセミコンダクターは、地元である岡山に本社があることに加え、人事の方が面接の際にとても丁寧に接してくれ、穏やかでやさしい印象を受けました。半導体製品を製造する工程では、ほこりや繊維が飛びにくい特殊な紙しか持ち込めないという徹底ぶりで、非常にクリーンな環境であることにも感銘を受け入社を決めました。

大学時代に半導体に関連する研究室に所属していたとはいえ、当社で開発・製造している半導体の種類は想像以上に多岐にわたり、改めて奥深さを感じています。まずは、担当している製品の知識を万全にして、周りの人たちに的確に説明できる技術者になることが目標です。そしてゆくゆくは、新しい製品の立ち上げにも携わっていきたいと思います。また、自分が先輩の立場になった時には先輩方が私にしてくれたように、どんな質問や相談にも親身になって応えたいと思っています。
<加藤さん>

私たちが「フェニテック」を選んだ理由。

「設計・開発から量産まで幅広い技術と知識を身に付けられることと、クリーンな生産環境に魅力を感じました。1年目から様々なことを任せてもらえています」(加藤さん)

難易度の高いスペックの試作から量産化までトータルに携わり、知見や経験を重ねられる環境が魅力。

九州採用の私は、鹿児島工場技術部製品技術課に所属。お客様と直接やり取りをしながら試作を重ね、量産する前段階から量産体制につなげるまでの全体を動かす役割を担っています。具体的には、試作品の劣化や不良を調べ、流動管理などを担当。狙いに対して思うような結果にならなければ詳しく分析し、次の試作の改善に活かすなどお客様と技術的なミーティングを密にしながら仕事を進めています。

試作から量産化まで、モノづくりの上流から下流まで見わたすことができるのも当社ならではの大きなやりがい。一つのプロジェクトを遂行するには3~5年かかることもあり、数多くの工程が必要な製品づくりの全体を見わたすには、さまざまな知識や視野の広さが求められます。それが難しくもあり、おもしろみでもありますね。

現在は、まだ社内で実績を持たないプロセスや条件の製品づくりに従事。特殊な条件下で使用する製品開発に取り組んでいます。過去実績がなく、取引先でも前例のない製品になるため、試作段階から不良や問題に対する改修までさまざまな議論を重ね、多くの苦労や困難と向き合いながらプロジェクトを進めてきました。何かを改善することで新たな問題が生まれるなど、芋づる式に課題が出現することもあるため、一つひとつの課題と真摯に向き合う姿勢が求められます。難易度により改善期間は異なりますが、これまでにも10以上の課題をクリア。1つの課題に対して2か月から半年かけて改善策を実施し、少しずつ前に進むことができました。現段階は、量産の一歩手前。ようやくここまで漕ぎつけることができたという気持ちです。

目の前の目標は、入社から担当する製品の量産化までしっかりと立ち上げること。その後も別の試作を量産まで移行し、工場全体の量産品を増やしていくのが大きな目標ですね。そのためにも、個々に持つ知見を集め、量産につなげるためのチーム力を高めることが大切になります。ファウンドリという国内でも珍しい企業体制を持つ当社だけに、難しい条件の製品を依頼されることも多く、その結果、工場に知見が蓄積されるという強みがあります。今後は業界をリードし、信頼を勝ち得る技術集団になりたいと思っています。
<安部さん>

私たちが「フェニテック」を選んだ理由。

「九州が拠点の半導体企業で働きたいと企業研究を進める中、お客様が欲しいものをダイレクトに受注し、製品開発できるファウンドリの事業内容に惹かれました」(安部さん)

企業研究のポイント

企業研究は業界や企業について深く知ると共に、社会に出てからのミスマッチを防ぐために欠かせないもの。皆さんが「企業に期待する内容」と「企業が皆さんに期待する内容」の誤差をなるべく埋める必要があります。

たとえば同じ半導体メーカーのエンジニアであっても製品の違いはもちろん、仕事内容も会社ごとに異なります。当社では、ファウンドリ業態という業界内でもめずらしい生産形態で設計・開発から量産までの前工程を一貫して手がけており、エンジニアは試作・開発から量産化まで一連の流れに携われることが特徴です。フェニテックでできる仕事が他社ではできない、逆に他社ではできるのにフェニテックではできない仕事があります。

当社のインターンでは、現物の製品や装置を用いた体験や働くエンジニアとの座談会などネットでは得られない学びや発見、気づきを得ていただけるよう心がけています。企業研究で得た情報と自分の目と耳で実際に感じたことから働く姿をイメージすることで、単なる情報収集ではない一歩踏み込んだ企業研究ができるのではないでしょうか。インターンの参加者からは、「工場で働くイメージが大きく変わった」「半導体製造の難しさやそれを理解する楽しさを感じた」という声をよく聞きます。

一つの分野のスペシャリストを目指すのか、トータルに携わる仕事におもしろみを感じるのか、ぜひインターンに参加して積極的に企業研究を進めてください。

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「社内はとても風通しがよく、部門を超えて相談し合える雰囲気。みんなで協力しながら解決へと導くチーム力があります」と安部さん。アットホームな職場も魅力に違いない。

マイナビ編集部から

世界中で市場規模が拡大し、国をあげて持続的な成長を目指す半導体事業は今後さらに期待される分野。そんな半導体のファウンドリ企業として存在感を高めているのが、フェニテックセミコンダクターだ。岡山に2拠点の工場を構える同社は2015年、鹿児島にも工場を増やし、高品質な製品を生み出し続けている。

「当社には地域に根差し成長してきた歴史があります。ジャパンメイドへの信念に加え、地域の雇用を守り、恩返しをしたいという想いを大切にしています」と語る東さん。PCやスマホ、自動車はもちろん、ガス・水道といった生活インフラまで、あらゆる機器・設備に搭載されている半導体は日常に必要不可欠なモノとして、私たちの暮らしを支えているのだ。

また、次世代パワー半導体として注目を集める化合物半導体(SiC、酸化ガリウム)の開発・量産化にも力を入れ、脱炭素社会への貢献に取り組んでいるという。ファウンドリと聞くと受託生産のイメージを持たれがちだが、同社は世界中の顧客といくつものプロジェクトを進めながら独自の知見やノウハウを蓄積し、高い技術力を持って製品を提供できる点も魅力の一つと言えるだろう。

今回の取材を通して同社の社会貢献度の高さと技術を磨き、さらなる成長を目指す社員たちの心意気を強く感じられた。『縁の下の力持ち』として地域の発展に携わりたい、会社と共に成長できる環境で働きたいという方にはぜひ注目してほしい企業である。

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鹿児島工場の厚生棟にある食堂の風景。社員が働きやすい環境を整えるために全社で職場環境の改善に注力しており、若手社員の意見も反映するなど風通しのよい環境だ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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