最終更新日:2025/7/9

クレア工業(株)

業種

  • 建設
  • 住宅
  • 住宅(リフォーム)

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宮城県

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探そう!理想の先輩・働き方

「街」を創り「暮らし」をまもる左官業。職人が伝統技法を駆使して、未来を描く

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若手職人に聞いた 左官業の「おもしろさ」「やりがい」

東北トップクラスの職人数と売上高、豊富な施工実績を誇る左官業における東北地方のリーディングカンパニー「クレア工業」。伝統技法の担い手として活躍する2人の若手職人さんに、左官業の魅力を伺いました。

鈴木 虎琉さん(2020年入社)写真左
夏井 蓮斗さん(2023年入社)総合福祉学部 福祉行政学科 卒業 写真右
※いずれも 左官工事部 所属

見えない部分でも、妥協せず丁寧に。もっとキレイに、もっと上手に!その思いが自分のモチベーション

「左官」には、マンションやビルなどの鉄筋コンクリート造の大規模工事の補修・仕上げ作業に携わる「野丁場(のちょうば)左官」と、主に戸建住宅の内外装の仕上げ作業に携わる「町場(町屋)左官」の2種類があります。現在は左官工事部に所属し、公共施設や大型商業ビルなど鉄筋コンクリート造の建物の左官工事を担当しています。内外壁の下地補修、モルタル塗り、壁や天井などの左官仕上げに加えて、床のコンクリートの表面にある凸凹を均して平らに仕上げたり、階段部分のモルタル仕上げをしたりしています。

日々の業務で大切にしているのは『他の左官職人に見られても恥ずかしくない、丁寧な仕事をすること』。鉄筋コンクリート造の建物の場合、表面をキレイに整えてもその上にクロスを貼ってしまうため、結局は隠れてしまう部分ではあるんですが、目に見えないところだからこそ妥協せず、丁寧に。そこは“職人なりのこだわり”というか…(笑)現場でキレイに塗られた壁を見かけると「ここ、誰が塗ったんだろう?」と気になってしまいますからね。この気持ちが、自分自身の成長の糧になっています。上司から「上手く塗れたな」と言ってもらえると嬉しいですし「さらに技術を磨いて、次はもっとキレイに塗ろう!」そんなモチベーションアップにも繋がります。

『自分の携わった建物が、カタチになって残ること』それが左官業の一番のやりがいです。建物が完成に近づき、足場や全体を覆っている防音シートが外されて外観が見えてくると「いよいよ完成するんだな」という高揚感がありますね。さらに完成後、テレビなどで取り上げられているのを見ると、非常に誇らしい気持ちにもなりますし、実際に建物を目の当たりにすると、改めて「自分が携わった建物なんだな」と実感します。(鈴木 虎琉さん)

仕事に対してのこだわり

現場では異業種の職人さんとも積極的にコミュニケーションを取るようにしています。それにより作業効率がアップしましたし、お互いの関係性も向上しました(鈴木さん)

“下仕事”の必要性・重要性を知ってはじめて、鏝を握って作業する“左官業の尊さ”に気がついた

私も鈴木さんと同じ左官工事部に所属していて、鉄筋コンクリート造の建物の内外壁、床といった部分を、鏝を使って材料で補修する「下地補修」などの作業を、主に担当しています。

左官を生業とするようになって、1年が経過。過去と現在の一番の違いは、自分の中の「意識の変化」です。最初は『言われたことだけをやればいい』という考えだったのですが、そこから『今、担当している作業がおわったら、次はどんな作業をまかせてもらえるのだろう』というふうに変わっていき、『もっとうまくなりたい!』と自発的に思うようになりました。

左官仕事の場合、例えば壁をきれいに仕上げても、その上にクロスなどを貼ってしまうケースが多く、(その仕上りを)直接目にすることは少なくなってしまいます。とはいえ左官職人がいなければ、鉄筋コンクリート造の建物を造ることはできません。左官職人は、言わば“縁の下の力持ち”的な存在です。私も最初は『先輩たちのように、早く壁を塗りたい』そう思っていました。しかしその当時は、技術も知識も経験もすべてが足りないので、材料を運んだり、練ったり、掃除をしたり、一般的に言う“下仕事”をこなす頻度が高くなりがちです。それでも、そういった作業をこなさないことには、左官業という仕事は成り立ちません。“縁の下の力持ち”の存在が、必要不可欠であるのと同様です。以前から、下仕事の必要性・重要性を頭では理解しているつもりでしたが、鏝を握り、実際に作業する機会も徐々に増えてきた現在のほうが(下仕事をすることの)重要性を、より感じられるようになりました。(夏井 蓮斗さん)

仕事に対してのこだわり

現場で作業する鈴木さん。丁寧かつ妥協をしない姿勢は、憧れの上司から学んだもの。「道具がキレイな職人は、仕事もキレイ!将来は、自分もそんな職人になりたいです」

雰囲気の良い現場づくりのできる職長に。そして熟練の上司・先輩に追いつき、追い越せる左官職人になること

現在、2級左官技能士の資格取得に向けて、仕事の合間を縫って、勉強中です。筆記試験対策として、会社から過去の試験問題を集めた問題集が支給されますし、実技試験に向けた自主練習のスペースも、会社側が提供してくれます。そういった資格取得に向けたサポート体制が確立されているのは、非常にありがたいですね。そして過去に資格試験を受けた先輩たちも、いろいろとアドバイスをくれますよ。
資格取得後はさらに経験を積んで、尊敬する上司のような職長(現場で職人たちを指揮・監督する役職)になりたいです。その上司は、仕事に対する真摯な姿勢、周囲への目配り・気配り、しっかりとした段取りなど、見習いたい部分ばかり! 自分もそういうところを見習って、雰囲気の良い作業現場を作れる職長めざして、日々の作業を通じて成長していきたいです。(鈴木 虎琉さん)

ある先輩から、過去に誰もが知っている超有名テーマパークの左官工事に携わった時の話を聞きました。改めて“左官職人って、すごく夢のある仕事だな”と感じました。「みんなが笑顔で楽しむ施設の建設に、自分が携わった!」という大きな満足感も得られますし、自分が携わった建物がカタチになって残ること、自分の仕事に誇りを持てることは、この仕事の大きな魅力です。
そんな日々の業務を通して感じるのは、上司や先輩の見事な仕事ぶり。とにかく早くて、キレイで、ムダがありません。上司・先輩が仕上げた箇所を、無意識のうちに目で追っていることも多々ありますから。身につけるべき技術・知識はまだまだたくさんありますが、将来的にはすばらしい技術を持った上司・先輩たちに追いつき、追い越せる左官職人になりたいですね。(夏井 蓮斗さん)

仕事に対してのこだわり

モットーは「1日の目標設定をする」「向上心を持って仕事する」。『先輩は仕上りが美しいのに、なぜ仕事が早いのか?』そういった部分にも目を向けています(夏井さん)

企業研究のポイント

「仕事は教わるものじゃない。自分の目で見て、盗むもの」職人の世界では、これがスタンダードでした。しかし当社では「見て盗む」をアップデートした『モデリング手法』を取り入れ、2週間で最低限の技術を習得することを中心とした『新入社員研修』に注力。トータルで1カ月半をかけて、丁寧な研修を行います。

「一人前の職人である前に、一人前の社会人であれ」そんな思いから、入社後1週間は社会人に欠かせないビジネスマナー、工事の安全面に関するさまざまな知識などを習得する「座学研修」を実施。まずは一社会人として必要なものを身につけます。

次は、いよいよ「技術研修」へ。見本となる先輩職人の動画を見て、手・身体・道具の使い方、視線までも真似(モデリング)する「モデリング手法」を実践。徹底的な反復練習により、現場に出る前に必要な知識・技術を体に覚え込ませます。

その後は「実技研修」を経て、いざ現場配属(OJT)。技術研修で得た知識・技術をすぐ活かせるので、結果、即戦力として活躍。さらに仕事に対してのフィードバックで、自分の課題なども明らかに。新人ながらも作業に携われる「充実感」、日々の成長への「達成感」が得られ、モチベーションもアップします。

企業によって、研修内容も多種多様!入社後の自分自身の姿をイメージしながら、企業研究を進めてみてください!
(代表取締役社長 佐藤 宏樹)

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先輩職人が実際に、新人職人たちの目の前で、塗り方を披露するケースも。「先輩が率先して、後輩のサポートをする」創業以来、社内にはそんな風土が根付いています。

マイナビ編集部から

東北地方随一の職人数・左官工事での売上高を誇り、大手ゼネコンからの安定的な業務受注も多数ある同社だが、伝統技法を駆使した仕事ぶりとは対照的に「社員教育」や「福利厚生の充実」は、非常に先進的だ。

従事者の平均年齢が50代中盤という左官業において、同社の10・20代の職人は全体の約25%と、若い力が躍動。女性職人が8人在籍するなど、誰もが働きやすい環境も整う。そして注目すべきは「新入社員研修」。“一人前の職人である前に、一人前の社会人であれ”の考えの下、通常、建設業界では割愛されがちな「ビジネススキル研修」にも時間を割く。ほかにも「安全教育関連研修」「技術研修」「現場研修」などを実施し、総研修日数およそ50日、総研修時間400時間超と、圧倒的な時間を割き、丁寧な人材育成を実践している。

十分な研修を受けた新人職人は、現場に出れば立派な即戦力。上司・先輩も作業を依頼しやすく、新人も現場で貢献できるため「充実感」や「達成感」も得られる。若いうちから、現場経験を積み上げていくこのスタイルなら、同社の掲げる『未経験から3年で、一人前の職人に』も納得がいく。

さらに、今回取材した若手職人2人が挙げているように、資格取得に対しての会社側の手厚いサポートも魅力。全社を挙げて、若手職人をバックアップしよう!という意思がみて取れる。同社なら左官職人としてのキャリアを、しっかりと積み上げていけるに違いない。

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「社員教育も福利厚生も、会社側ができる状態ならば、まず挑戦することが大切」と佐藤宏樹社長。「挑戦してダメなら、きっぱりやめる。逆に、成功したらトコトン続ける」

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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