最終更新日:2026/3/1

一般財団法人あしなが育英会

  • 正社員
  • 既卒可

現在、応募受付を停止しています。

業種

  • 財団・社団・その他団体
  • 教育
  • 公益・特殊・独立行政法人
  • 幼稚園・保育園
  • 福祉サービス

基本情報

本社
東京都

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

子どもたちの学びを支援することで、地球社会の未来をつくる

PHOTO

日本、そしてアフリカの遺児たちに、学びの機会を提供するために

あしなが育英会では日本のみならず、世界の子どもたちを支える活動を展開している。キャリアが異なる3名の職員たちの業務を通して、同会の支援活動の意義ややりがいを明らかにしていく。

◆沼 志帆子さん(写真右)
アフリカ事業部 アフリカ事業第1課 課長
2006年入局

◆高橋 耕生さん(写真左)
心のケア事業部 神戸レインボーハウス
2018年入局

◆松永 響さん(写真中)
奨学金事業部 奨学課
2023年入局

【沼さん】アフリカの明日に貢献する人材に教育の機会を提供する

私の場合、アメリカの大学を卒業し、海外協力隊として活動した経験を有することもあり、あしなが育英会の一員となって以来、一貫して国際貢献業務に携わってきました。2006年の入局当時は国際課という組織に所属して留学生受け入れや日本人奨学生の海外派遣を手がけながら、募金活動や学生寮「心塾」の運営など、当会の業務を全般的に担当していました。

その後、アフリカの遺児を支えるべく立ち上げられたウガンダの拠点の2代目現地代表として赴任しました。現地では子どもたちの教育支援や心のケア活動に取り組んだものの、外国人の私ではできることに限界があると痛感することが多くありました。その中で“アフリカの未来を変えるのは、現地の若者たち自身である”と改めて認識し、以後の国際貢献業務の土台が築かれました。

アメリカ事務所の立ち上げも担当し、帰国後はアフリカ事業部に所属して「あしながアフリカ遺児高等教育支援100年構想」の実現に向け、アフリカの未来を担うリーダー育成に努めています。例えば、アフリカ出身の遺児学生の日本への留学支援を行っており、学業や生活面のサポートに加え、受け入れ先の大学との学費減免などの交渉窓口も担っています。また、アフリカにおける学生のリクルート活動や、100年構想の運営・統括、あしながウガンダのサポートなども手がけてきました。

親を亡くすという、私には想像もできない経験をしているアフリカの若者たちが、困難な境遇を乗り越えて学び続ける姿には、まさに強く、たくましいという言葉がふさわしいと感じます。日々の仕事を通して、私自身がエネルギーをもらうこともあります。さらに、大学を卒業し着実にキャリアを積み重ねている姿を見ると、次の10年、20年後には彼らがアフリカと日本の架け橋となり、社会を変える存在として国際ニュースに登場するのではないかという期待を抱いています。

私は現在、課長として5人のメンバーを率いています。アフリカ系を中心に多様な背景を持つ人材が集まっているため、それぞれが有する文化や価値観の違いを尊重しながら、業務を遂行するよう心がけています。一方で、3人の子どもを育てており、過去3回にわたって出産・育児休暇を取得しました。周囲の理解が深い組織のため、不安なく仕事と家庭を両立できています。

先輩のお仕事拝見!

寄付者一人ひとりの優しさにより、当会の事業は成り立っている。沼さん自身、寄付者の方々のあたたかい思いに触れることで、モチベーションを高めて仕事に臨んでいる。

【高橋さん】心のケアを通じて、遺児たちの成長を静かに支えていく

大学院で心理学を専攻していた私は、大切な人を亡くした遺族を支援する「グリーフケア」を専門としていました。あしなが育英会に入局したのも、大学院での研究を最大限に活かせる場であることが、入局の決め手となりました。

最初の1年間は総務部で業務の流れを習得した後、2年目からは神戸レインボーハウスに配属されました。阪神・淡路大震災の震災遺児の心のケアのために設置された施設ですが、現在では、さまざまな事情により遺児となった子どもたちを対象にしたプログラムを展開しています。また、学生寮も備わっており、あしなが育英会から支援を受けて関西圏の大学に通う学生たちが暮らしています。

私は主に、子どもたちの心のケアに関するプログラムの企画・運営に携わっています。子どもたちが集まり、気持ちや経験を話し合う分かち合いの時間を設けていますが、小さな子どもにとっては難しいこともあるため、遊びを通して徐々に心の内を表現できるような企画を採用しています。神戸の職員は長年にわたりこの施設で勤務しており、子どもたちとの関係性をしっかりと築いています。異動したばかりの頃は、どうやって関係性を築くべきか試行錯誤を重ねましたが、誠実に一人ひとりと向き合うことを心がけながら、少しずつ距離を縮めてきました。

小学生のとき私と一緒にサッカーを楽しんでいた子が、先日高校生となって再訪してくれました。「亡くなった父とサッカーを楽しんでいたので、高橋さんと遊ぶとき父をよく思い出していました」と胸の内を明かしてくれて、当時はその気持ちを全く知らずに遊んでいたものの、何気ない瞬間の一つひとつが子どもたちにとって大切なのだと改めて気を引き締めるきっかけとなりました。

ボランティアの養成も私の役割の一つです。学生から社会人まで、さまざまな立場の人が活動に参画しており、それぞれが新たな気づきを得て変化していく姿を見ることは、大きなやりがいにつながっています。かつて支えられる側だった遺児が、ボランティアとして支える側にまわったときには、嬉しさを感じました。最近では、ボランティア養成をテーマに外部団体や大学で講演する機会にも恵まれています。少しでも多くの人にこの活動に参加してもらえるように、積極的に情報発信していきたいですね。

先輩のお仕事拝見!

議論がしやすい環境にあると高橋さんは感じている。年齢が若くても意見を述べて、組織に新しい価値をもたらすような提案をすることもできる。

【松永さん】奨学金の支給をきっかけに、より良い社会づくりに貢献したい

数学を専攻していた私は、教員も視野に入れていましたが、学校の外の世界も見てみたいと考え、企業選びを始めました。最初はIT企業を検討していたものの、私自身も遺児としてケアを受け、ボランティアとして参加していたあしなが育英会ならば、教育にも深く関わっている団体ですし、何よりも困っている人を支援できると感じ、入局を決めました。

最初は1年間にわたってジョブローテーションを行いながら、本部内の各部署を経験。学生との街頭募金を管轄する募金課(当時)、寄付の窓口となる寄付課、そして現在も所属する奨学課をまわりましたが、どの部署でも非常に多くの人があしなが育英会を必要としてくれていることを実感できました。また、寄付や募金で届けられた大切なお金が、確実に遺児支援に活用されている流れも理解でき、事業全体の構造を把握する貴重な経験となりました。

2年目に奨学課に配属になってからは、奨学金の交付を主に担当しています。利用したい学生とのオンラインを主体とした面接を実施するほか、必要な書類を取りまとめるなどして、少しでも多くの学生が利用できるように支えてきました。奨学金を希望する学生は本当に多様な家庭環境で暮らしており、画一的な支援では到底対応できないと痛感させられています。ただ単にお金を届けるだけが正義ではないと思い知らされているところですが、寄り添いつつ、少しでも心を開いてもらえるように接してきました。

単に金銭的支援だけでなく、奨学金を利用中の学生との面談も継続的に行っています。昨年関わった学生は、学生ボランティア団体の事務局長として成長してくれて、街頭募金活動でも自発的に行動するようになりました。人の成長に触れられるのは、この仕事の何よりの醍醐味です。

奨学金を通して多くの遺児を救えているという実感もありますが、課題もたくさんあります。この活動によって少しでも社会が動いてくれたらとの思いで仕事に臨んでいます。卒業生たちが「将来、誰かのためになりたい」との言葉を発してくれたときは、自分たちの想いが受け継がれているとの喜びが込み上げてきます。奨学金を必要とする多くの学生へ届けられるように、これからも少しずつ各種仕組みの改善を手がけていくつもりです。

先輩のお仕事拝見!

松永さんは、支援の“受け手”としてもあしなが育英会と接してきた。どんな立場であっても居心地がよく、やりたいことを尊重してくれる場が広がっていると実感している。

学生の方へのメッセージ

【沼さん】業務上、日常的に学生と接することが多いのですが、企業研究について相談を受けたときは「そこで働く人をよく見ましょう」とアドバイスしています。どんなに魅力的な仕事内容であっても、一緒に働く人と関係性をうまく築けないのでは、前向きに仕事することができません。社員や職員が生き生きと働いているのか、トップがどんな考えのもとで会社を経営しているのかを調べていくと、その会社の“人”が浮き彫りになっていくはずです。

【高橋さん】福利厚生や休日、待遇といった観点で企業を調べている学生は多いでしょうが、それ以前に、あなた自身が“どんなことをしたいのか”を明確にすることを忘れないでください。私の場合、自分にとっての幸せの形を想像していく中で、人に貢献できる仕事にやりがいを見出せることがわかり、最終的にあしなが育英会への入局を決めました。自分にとっての幸せを見つけていくと、企業研究がしやすくなってくると思います。

【松永さん】この機会に自分の価値観を見出して、どんな方向に進みたいのかをしっかりと見定めましょう。人は変化するものですから、価値観が将来、変わっても全くおかしなことではないと思います。あしなが育英会は非営利団体の中でも比較的大規模な組織であり、さまざまな仕事にチャレンジできる環境も整っているということを覚えておいてほしいです。

PHOTO
日本のみならず世界の遺児のために貢献を果たすあしなが育英会。職員たちは社会に寄与するという使命感を抱きながら、一つひとつの業務に対して丁寧に向き合っている。

マイナビ編集部から

あしなが育英会は設立以来、病気や災害などで親を亡くした子ども、障がいなどで親が働けない子どもに対して、奨学金や教育の支援を行いつつ、心のケアも行う事業に取り組んできた。街頭募金活動や奨学金支給といった活動はあまりにも有名だが、今回の取材を通してそれ以外にも多様な機能を持つ組織だというのがよくわかった。

例えば、沼さんの仕事からはアフリカの遺児支援に注力しているのがよく見えてきた。そのきっかけは阪神淡路大震災で世界各国から支援を受けたことにあるという。受けた恩を返していくべく、当時、HIV/エイズの問題で親を亡くした子どもが多かったウガンダでの活動がスタートした。次第に現地からの留学生を受け入れるようになり、自然とアフリカ全土にその支援が広がっていき、地域の未来を創る人材を育て上げる「アフリカ100年構想」が生まれるに至っている。

こうしたチャレンジングな試みを実践する人材を育て上げるべく、キャリア支援にも力を入れている。半期に1回のレビュー面談では、各種評価やプライベートの事情なども踏まえたキャリアシートを作成し、これをもとに同会で働くうえで職員がどのようにキャリアを築いていくかを考えている。これからもあしなが育英会は組織を上げて職員の支援を続けていく。

PHOTO
千代田区平河町に本部を構える。ほかに心塾やレインボーハウスを全国5カ所に有し、ウガンダやアメリカ、ブラジルなどにも現地拠点を設置している。

トップへ

  1. トップ
  2. 一般財団法人あしなが育英会の取材情報