最終更新日:2026/5/14

(株)プロテック

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 金属製品
  • 輸送用機器(船舶・航空・宇宙関連など)
  • 半導体・電子・電気機器

基本情報

本社
香川県

取材情報

研修・教育について伝えたい

圧倒的な技術力をAI時代に即したものへと変換し、新たなステージへ

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香川から日本の最先端分野をリードする技術の継承に挑む

半導体、航空・宇宙分野で高精度の部品を製造する株式会社プロテック。祖父であり創業者である現会長からバトンを受け継ぎ社長に就任した冨岡宥太氏に、今後のビジョンや教育・研修に対する想いなどを聞きました。

代表取締役社長
冨岡宥太さん

2000年生まれ。東京大学工学部マテリアル工学科でバイオエンジニアリングを専攻し、mRNAワクチンの研究などを行う。2023年にプロテックに入社。職場環境改善活動などに取り組んだ後、2025年7月に代表取締役社長に就任する。

経営理念によって社員の想いを一つにし、ベテラン技術者と若手をつなぐ

私は現会長である祖父が創業した当社に新卒で入社しました。近い将来に私が社長となり、世代交代を図ることを念頭においた入社ではありましたが、大学では生物系を専攻していたため、モノづくりについては未知の領域。まずは金属加工の現場を知るために工場に入りました。そこで目にしたのは、技術者たちが職人技でミクロン単位の精密な部品を作り上げていく光景でした。小さな町工場だった当社が、半導体や航空機といった先端産業に欠かせない部品加工を担えるようになったのは、どこにも負けない加工設備や、それを使いこなす職人の腕にあることを思い知らされました。

その一方で、この技術を自分がものにするまでには何年かかるのだろうと、途方に暮れたことを覚えています。この体験をきっかけに、現場は頼りになる技術者に任せ、私は経営について学ぶことにしました。しかし、技術者の高齢化が進んでおり、いずれ定年退職を迎えます。モノづくり未経験で入社したとしても、無理なく着実にスキルアップできるような仕組みをつくっていくことは、世代交代を託された私が取り組むべきミッションだと認識しています。

これまで職人の感覚に頼ってきた技術を、今の時代に即した研修プログラムに落とし込むことは決して簡単ではありません。また、教わる側の新人は、先輩たちがいかに苦労して技術を磨いてきたのかを理解し、技術者へのリスペクトをもって研修に臨んでほしいと考えています。モノづくりの専門家ではない私が技術マニュアルをつくることはできません。現場の意見を尊重しながら、プロテックの宝である技術力を若手に伝えるベストな仕組みを構築していきます。

その第一歩として、世代や職種を問わず、全社員が同じ方向を向いて仕事ができるように、経営理念をバージョンアップさせました。従来の「Innovation for the Future」に続く言葉として、「for Fun(面白い仕事をしよう)」「for our Fans(プロテックのファンを増やそう)」「from Fixed idea(固定概念を壊そう)」「with Forerunners(先駆者に学ぼう)」といったキーワードを追加。この理念を社内に浸透させるためのワークショップを毎月実施します。

プロテックの企業紹介

3Dモデルの作成、機械加工、溶接、品質保証といった各工程で経験豊富な技術者が活躍中。技術力の証となる資格取得にあたり、これまで以上にサポート制度を充実させていく。

資格取得の支援やセミナーの活用で、社員一人ひとりの学ぶ意欲をサポート

経営理念を社内に浸透させ、教える側、教わる側の距離を縮め、ベストな研修体制を確立させるまでには時間が必要です。プロテックの未来を左右する重要なミッションなので、腰を据えて長期的に取り組みつつ、それと並行して今すぐにできる改革にも着手しました。

その一例が、資格取得に関するサポート制度の拡充です。以前から機械加工に関するスキルが問われる「機械加工技能検定」については、毎月の給料に上乗せされる資格手当の支給や、初回受験時の費用負担を行っていました。しかし、当社を支えているのは機械加工に従事する技術者だけではありません。そこで、溶接や品質保証、生産技術といった分野にも資格手当の範囲を拡大。必要な参考書を社内でそろえたり、既に同じ資格をもっている先輩を講師とした勉強会を企画したりなど、意欲的に技術を磨こうと考えている社員を応援する環境を整えました。資格手当をモチベーションにして、多くの社員が何かしらの資格取得に向けて自己研鑽に励む、そんなポジティブな空気を社内につくっていきたいと考えています。

もう一つの取り組みとして、社内でセミナーを開催しています。社会人向けに高度なモノづくりの技能を教えている「四国職業能力開発大学校」に依頼して講師を招き、社内セミナーを実施。これまでに、コストダウン、作業標準化、コーチングをテーマにしたセミナーを企画しました。参加者が自社の社員だけなので、その場で社員同士の交流が生まれやすいこと、また、セミナーの内容を当社に合ったものにカスタマイズできることは、社内でセミナーを行うメリットです。参加した社員からの評判が良く、今後は、さらに開催頻度や内容を増やしていく計画です。

また、機械系商社が開催する社外セミナーや半導体・真空関連の学会に参加して、大学の講義レベルの高度な専門知識を学ぶことも可能です。資格取得の支援、社内、社外でのセミナー活用などによって、社員の“学ぶ意識”を高め、後押ししていきたいと考えています。

プロテックの企業紹介

「決してできないと言わない」を合言葉に、困難に挑み続けることで養われた技術者のスキルに自信あり。研修を通じて習得できる技術は、おのずとハイレベルなものになる。

「モノづくりって楽しい!」と感じてもらえるインターンシップを企画

当社で求められる技術力が高度であることは確かですが、誰もが最初はゼロからのスタートです。学生の皆さんには難しく考えすぎず、何よりもまず“モノづくりの楽しさ”を知ってほしいと思っています。

そのために、当社のインターンシップでは、ステンレス製のバングルを自分で加工して完成させるプログラムを組んでいます。好きな模様や刻印を決めて、加工機械を動かすためのプログラム作成から粗加工、仕上げまでの流れをすべて体験。世界に一つだけの、オリジナルバングルを作ることができます。これまでに参加した学生さんの中には文系出身で、このインターンシップで初めてモノづくりを体験したという方もいました。完成したバングルの仕上がりに満足した方から「これをつけて“推し”のイベントに行きます!」と言ってもらえた時には嬉しかったですね。今後は初心者向け、経験者向けで作れる物を変えるなど、より多くの人に「モノづくりって楽しい」と感じてもらえるインターンシップを企画しようと構想中です。

特定の職人にしかできなかった作業を自動化、標準化して、みんなでやれるようにするというのは、新人研修だけにとどまらず、当社の今後を左右する重要なテーマです。その実現にあたっては、AIやDXの活用が必須となるでしょう。少量多品種の部品加工を手掛け、なおかつ、一つひとつの製品が10~100kg単位に及ぶ当社のモノづくりは、製造業の中でも自動化、無人化が難しい領域です。だからこそ、それを成し得た時の伸びしろは大きなものですし、「できない理由ではなく、どうすればできるかを考える」というスタイルが、当社には創業時から脈々と受け継がれています。

AIをはじめとした先進技術の進化に遅れをとらず、前に進んでいくためには、テクノロジーの変化に敏感な若い世代の力が欠かせません。今後、当社の仲間に加わる方には、「まだ若手だから」と遠慮せず、若手だから会社に貢献できることがあると自信をもってほしいと思います。何十年にもわたって技術を磨いてきたベテランの職人と、私たち若い世代が経営理念の下で一つになり、プロテックの未来を創っていきたいと考えています。

プロテックの企業紹介

インターンシップで製作できるバングル。ボール、ピラミッドなど表面の突起のデザインを複数のタイプから選べる。最先端加工設備を有するからこそ繊細な加工が実現する。

学生の方へメッセージ

私から見て仕事ぶりが目に留まる社員に共通しているのは、自分の仕事を楽しみながらやっているということです。「航空機の製造に関わりたい」「新しい加工機械を使ってみたい」など、それぞれの夢や目標をもって主体的に取り組んでいると、仕事のパフォーマンスも上がるものです。好きなことに没頭している人が一番強いと実感するので、企業研究においても「何が好きか」という原点を大切にしてください。

また、目の前のことだけにとらわれず、目的意識をもつことが大切だと思います。例えば、金属加工の機械操作を「作業」として考えるのではなく、航空機のジェットエンジンに組み込まれる部品を作るための加工をしている、航空機は多くの人の命を預かっている、といったことまで思いを巡らせれば、一つひとつの作業の意義が明確になり、心構えも変わってくるはずです。これは仕事のみならず、社会人になってからの人生設計を考える段階でも重要なポイントです。

代表取締役社長
冨岡宥太

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半導体製造装置やジェットエンジンの精密な部品に求められる金属加工の精度はミクロン単位。不良品、納期遅れゼロという実績に、プロテックの技術の高さが表れている。

マイナビ編集部から

冨岡社長の言葉からは、技術の伝承が自社の未来にとって必須のミッションであるという強い覚悟が感じられた。第一弾の施策として、資格取得サポートの強化や社内セミナーの実施を決断。今後も技術を伝える側のベテラン社員、教わる側の若手社員、双方の立場に寄り添いながら、今の時代に即した仕組みを整えていく計画だという。

インタビュー中には、AIによって職人頼みだったモノづくりの工程を標準化、自動化させるという構想についても話を聞くことができた。「加工装置を使って精密な金属部品というカタチのあるモノを作る以上、人の力が欠かせないことに変わりはありません。これから取り組んでいくのは、熟練した職人という1人だけだった“会社の宝”を、10人、20人と増やしていくための挑戦なのです」と冨岡社長は強調する。

モノづくりに関する専門知識をもたないまま新卒でプロテックへと入社した冨岡社長は、先輩たちの技術力の高さを目の当たりにした時の感想を、「この技術を自分がものにするまでには何年かかるのだろうと気が遠くなりました」と正直に語り、この経験が教育体制を整えていく上でのベースになっている。新人が一から技術を学ぶ時の苦労を実体験した冨岡さんが社長であるという点は、これから入社する学生にとって心強いポイントといえるだろう。

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年間売上の一定割合を目安に設備投資を継続的に行い、地方の中小企業でありながら、複合加工機や3D CAD/CAM、3次元測定機などの最新設備を有することが強みとなっている。

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